ちっちゃいプーさんとわたしのはなし
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風邪っぴきの日。
ちっちゃいプーさんと
わたしのはなし5
「~♪」
「…デッヴーさ"ん"…。」
「Oh…good morning honey…そして凄い声だね…。」
「ぁぃ"…おばよう"ござい"まず。」
熱で倒れた次の日…。
リビングに顔を出し、凄まじく干乾びた声を披露するyou。
デッドプールは顔を歪めてキッチンから水を汲んで手渡した。
何故、水を汲んで手渡せるのかというと…。
それは彼の身体が未だ元のサイズのままだからだ。
寝れば小さなサイズに戻ると思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。
「はい、お水。」
「あ"りがどございまず。」
ゆっくりと水を飲み干して、youは声の通りを確かめる…。
「あ"ーあー…んー"…ちょっとはマシに"なったかな…。」
「熱は引いた?苦しくはないかい?」
「熱は…お陰さまで…声は枯れました、けど。」
「苦しくないならよかったよ!声は大丈夫!これを食べれば全回復だ!」
「これ…?」
そう言ってデッドプールが指差した先にあったのは、テーブルの上に用意された朝食。
甘くていい匂いが漂い、食欲がそそられる。
「俺ちゃん特製のパンケーキだ!」
「わぁ…っ!すごい!美味しそう!」
「勿論美味しいさ!食欲はありそうだな…よかったよかった!」
「えへへ……でも、これ本当にデップーさんが作ったんですか?!」
「オイオイ…youの為にパンケーキを作る…俺ちゃん以外に誰がいるんだよ!」
「あはは、ですよね…。」
「愛する恋人という存在が!」
「食べていいですか?!」
「ああ…うん……どうぞ。」
問答無用のスルースキルで、またデッドプールのアピールを流すyou…。
慣れって悲しいものだな…と…。
嬉しそうに着席するyouを見て、一人ごちるデッドプールであった…。
それから、youはといえば、美味しそうにパンケーキを頬張り幸せそうな顔を浮かべている。
その正面に着席し、じっとデッドプールは彼女を見つめ、尋ねた。
「まだ本調子じゃないのに、早起きだけど……まさか仕事行くとか言わないだろうな?」
「え?だって熱は昨日より下がってると思いますし…ダルさも…。」
「冗談だろ!ブッ倒れたんだぞ?絶対ダメだ!」
「で、でも……。」
「っかーッツ!どうなんてんだ日本って国は!ありえねぇー!」
「そ…そうでしょうか…。」
「真面目過ぎるにも程がある!ちっとぁ自分の身体を労わりな!」
「わ!わ!!」
少し呆れ、そして少し怒りながら、デッドプールはその大きな手でガシガシとyouの髪を乱した。
「お前らは俺ちゃんみたいに不死身じゃねぇんだから…。」
「え?」
「んやぁ、こっちの話。」
「・・・。」
「さて…このまま休めって言っても出て行く気満々なyouちゃんをどうやって引きとめるか。」
「引きとめ…。」
「それは、だ!」
「?!」
ビシッ!とyouの目の前で人差し指を立て、デッドプールは更に顔をぐんと近づける。
マスク越しに吐息がかかるくらいの至近距離で、彼はニタリと笑った。
「こうすればいい!」
「あ!わたしのケータイ!……いつの間に…。」
「携帯の目覚ましを止める時に、ちょっと拝借いたしました~。」
「な、何する気ですか?」
「いやしかし安心したよ…youに俺ちゃん以外の男の影がチラついていなくて…。」
「め、メールとか勝手に見ないでください!//」
「あ、でもお友達に「最近飼い始めたペットが…」とか言うのやめて…素で凹むから……。」
「そ、それはその……す、すいませんでした…//」
どこか遠い目をしてそう呟いたデッドプール…。
実際、そのメールを見たときに「見なければよかった」と盗み見を後悔したくらいだ。
しかし、彼はすぐに視線をyouに戻し、
目の前で会社の番号が表示された発着信の履歴を開いてみせた。
「で、電話なんてしませんよ…?」
「I thought you say so…(そう言うと思った…)」
「ちょ、な、何してるんですか!!」
「shoo-!(シーーッ!)」
「!!」
本人が掛ける気が無いのなら、自分が掛けるしかない…というのがデッドプールの結論。
youは性別さえ違う彼が、もし職場の同僚や上司が出たらと思うと恐ろしくて、
電話を取り上げようと思ったのだが…身長180を超える巨体(しかも強靭な肉体)の前では赤子も同然。
努力の甲斐虚しく、電話は会社に掛かってしまった…。
「あ、もしもし?」
「(ぎゃーーー本当に掛けやがったーー!!)」
「あ、俺ちゃ…いや、私、youの兄のTAROと申します。ええ、ええ、はい、いつもお世話になっております。」
「(TARO?!そして何故其処だけ英語的発音?!)」
「ええ、はい、それでですね、実は本日妹がですね、ハイ、風邪をこじらせてしまったようで…。」
「(凄い…デップーさんマトモな会話できるんだ…。)」
「扁桃腺の腫れが酷いようで声が出ないと、代わりにお電話をさせていただいております。」
「(・・・・おお…!)」
「はい、ハイ…そうですね…ちょっと、本日はお休みを…ハイ、では、お願いいたします。」
プッ、と通話終了ボタンを押してデッドプールは携帯電話を持ち主に返す。
携帯を受け取り、youは唖然とした表情でデッドプールを見上げた…。
「デップーさん…マトモな会話できるんですね!?」
「U''re so rude!(失敬な!)」
「だ、だって…そんなイメージなかったんだもの…。」
「俺ちゃんだってやる時はやりますよ。」
「うん…ありがとうございます…お陰でゆっくりできることになりました。」
「早くよくなってくれよ?元気が無いyouを見るのは俺ちゃんも辛いからさ。」
「うう~…デップーさん!!」
「Good Heavens!!woohoooー!(うおぅ!!やったね!)」
心配をしてくれる事が嬉しかったらしい。
感極まったyouはデッドプールに抱きついた。
「一人だと、誰も心配してくれる人がいないし…今のはちょっと…本当に嬉しかったな。」
「…今は、ホラ…一人じゃないだろ、俺ちゃんがいる。」
「はい!」
「(くそっ…何か一々可愛いんだよなぁ…。)」
「おっきいデップーさんって何かちっさいデップーさんより頼りになる感じがしますね。」
「えっ?!マジで!」
「朝食作ってくれたり、色々面倒も見てくれるし…。」
「そりゃお前…相手が恋人なら当然の…。」
「ふふ…お母さんみたい。」
「Oh, my god!」
言うまでもないだろうが、一層甘えてくるyouを抱き返す精神的余裕は
今のデッドプールには無かった…。
ちっちゃいプーさんと
わたしのはなし。
words from:yu-a
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