■Lei e un fiore. (本編 / 暗殺チーム)
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「ギアッチョ、疲れてるところゴメンね……話がしたくて……入ってもい?」
「・・・。」
無言のまま、ギアッチョは仮眠室の扉を開いた…。
Lei e un fiore.
15:Raid(襲撃)?!3
無言でyouを迎え入れ、仮眠室にある2段ベッドの下段に腰を下ろしたギアッチョ…。
彼女もその横に静かに腰を下ろした。
「メローネに全部聞いたよ。マンホールのことも、こんなに帰りが遅くなった理由も、ギアッチョがメローネのこと殴った理由も。」
「・・・そーかよ。」
「ありがとう、ギアッチョ。」
「あ?何がだよ…。」
「わたしを不安にさせたことに対して、怒ってくれたんでしょ?勿論、それだけじゃないと思うけど…。」
「ちっ、ちげー…違…わなくもないけど、いやまぁ、色々、色々だよッツ!!!あの変態ボンクラ野郎が腑抜けになっちまってたから、喝入れてやったんだ!!」
「そう…でもやっぱりいきなり殴っちゃだめ。仲間なんだから。」
「・・・。」
youの正論を耳にし、暫く彼女を見つめた後、ギアッチョはプイっとそっぽを向いてしまった。
「あらら…。」
「・・・。」
「あ、ねぇギアッチョ、もう一度買い出し行ってくれてありがとうね。」
「別に…。」
「あと、わざわざお土産まで買ってきてくれてありがとう。今皆で食べようって、ソルベとジェラートがお茶の準備してくれてるよ。」
「そうかよ…。」
「一緒にリビングに行こう、メローネからは自分はプロシュートの説教が待ってるから、気にせず先に皆で食べちゃっていいって言われてるから。」
「オレはいい。」
「ねぇ…ギアッチョ、お願いだからちゃんとこっち見て。」
「あぁ?」
「わたし、ちゃんと顔見て「ありがとう」って言いたいの。」
「何だよ面ッ倒くせ……ぇ…?!」
面倒臭いと言いつつも、ちゃんと話し合いたいという言葉を無碍にできず横を振り向いたギアッチョだったが、
横に座すyouのあまりにも複雑な表情を見て思いっきりビクッ肩を跳ねさせてしまった。
「おま…なんつー顔してんだよ…。」
「だって……色々と…もう、複雑で…。」
「いやそれはオレも…。」
「だって、敵対する誰かが襲ってきたかもってビックリしたし、怖かったし。」
「そーだろうな。」
「でもそうじゃなくてただマンホールに落ちただけだったし。」
「それな。」
「なのに帰りが遅くて、その理由がわざわざもう一度買い出しに行って、お土産買ってきてくれたからで…。」
「う…それは、連絡入れなかったのは悪かったと思ってる…。」
「うん……そう。心配した。」
「う…。」
「そうよ、凄く…凄く心配したんだから…!」
「you…そう考えりゃあ、余計な心配掛けさせてた点ではオレもメローネと同罪だな…。」
彼女が「複雑な表情」を浮かべる原因を一つずつ問答で吐き出して、涙を零す…。
ギアッチョは困ったように眉根を寄せ、youの頬に伝うその涙を拭ってやった。
「…何だその……さっきは怒鳴ったりして悪かった…。」
「ッ……ふ、2人が危ない目に遭ってると思って、きっと怪我して痛い思いしてるんじゃないかって心配で!っ……ぅ…無事でよかったぁああ…!」
「うおっ…?!」
「ぅぁ…ぁ、ごめんなさいぃ…さっきも無事な姿に安心してメローネに泣きついちゃったのにぃい…!!」
「は?!オメー大丈夫か?ケツとか撫でられんかったか?」
「そんなことはなかったけどぉお…!」
「いや、ならいいんだけどよ……って良くねーわ、あー……ッったく…。」
まるで探しに来た母親の姿に安堵して泣きじゃくる迷子のように、泣いてしまった同僚を見て、
呆れたような溜息を一つ吐くと、ギアッチョは彼女の頭をワシワシと力強く撫でた。
「心配掛けて悪かったな……お前もちゃんと無事に戻ってて安心した。お疲れ、you。」
「ギアッチョ…ぉ…。」
「オレもメローネも無事……だからもう泣くなって。」
「っ……うん………おかえりなさい、ギアッチョ…。」
「おう、ただいま。」
顔を見合わせてふっと笑うと、無事の確認をするように自然とハグをする2人…。
ギアッチョの胸にくっ付けた耳から、トクトクと彼の心音が聞こえてきて、
ようやく心の底から安心したように、youはハーーっと胸を撫でおろすような呼吸をして身体を離した…。
「ギアッチョ、どんなケーキ買ってきてくれたの?」
「え、は?ケーキ……ああ……どんなって…そりゃ……見た方が早ェーだろ。」
「そう?」
「行こうぜ、ソルベとジェラートが準備してんだろ?」
「…はいっ!」
立ち上がり、仮眠室のベッドから一歩離れると、ギアッチョはyouに手を差し伸べる。
差し出された手と、先程とは別人のように穏やかな表情を浮かべるギアッチョの顔を何度か交互に見て、
youは満面の笑みでその手を掴んで立ち上がるのだった。
それからリビングに戻れば、嬉々としてちょうどお茶の用意ができたとジェラートが2人を迎え入れ、
一同はその日の全員の心労を吹き飛ばすくらいには美味しいケーキに舌鼓を打ったのだった…。
・
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「や……やっと終わった……明日休みで良かった……死ぬ…ていうかスタンド使われてないのに大分老け込んだ気がする、オレ…。」
プロシュートのお説教からようやく解放されたメローネ…。
プロシュートは説教を終えた後そのまま退勤処理を済ませて事務所を後にしたが、
気力と体力的にも消耗していたメローネはすぐには帰宅する気が起きず、
もうこのまま事務所に泊まろうと考え、リビングに戻ってきた。
「あ、メローネ、プロシュートのお説教おわったの?凄い長かったね。」
「ああ、ジェラートか……今何時…?」
「もう9時だよ。」
「マンマミーア……定時3時間も過ぎてんじゃん……しんど…疲れた……マンホール落ちただけなのにこの仕打ちよ…。」
バフ…と、リビングの長ソファーのクッションに抱き着くようにして倒れ込むメローネ。
ジェラートはメローネのために温かいコーヒーを淹れてやり、それを傍のテーブルにコトリと置くと、
向かい側のソファに座って「そういえば」と口を開いた。
「youとギアッチョから「待てなくてゴメン、先に帰るね」って伝言預かってるよ。多分携帯のメッセージにも入れてると思うけど。」
「…あぁ、これか………そうみたいだな…。」
「えーっと……ギアッチョもyouもお説教が終わったらメローネと3人で今日のお疲れ様会しようって、定時過ぎても30分くらい待ってたんだけど…。」
「何それ…ギアッチョが待つって奇跡じゃん……あぁ~~オレも行きたかった!!クッソ、プロシュートめぇええ!!」
「え、ええと……あ、そうだ!お土産のケーキ、オレ達もいただいちゃった。とっても美味しかった!メローネの分は冷蔵庫に入れてるよ。ご馳走様でした、ありがとうね。」
「…プレーゴ(どういたしまして)…。」
「youも凄く喜んでたよ、全部好きなケーキばっかりで、選んだのがギアッチョじゃなくてメローネだってすぐ分かったって。」
「そう……嬉しいな…だがしかし、最終的に「実際にその光景を見たかった」という感想しか浮かばん…なんだその最高な言葉は……何でオレそこにいられなかったの……すげー辛い…。」
「と、とりあえずお疲れ様……おれはもう部屋に行くね。あ、しんどくてもシャワーは掛かった方がいいよ、ギアッチョもそうだったけど、ちょっと下水臭いから。そう思うと、youはよっぽど2人が心配だったんだね、匂いも気にせず抱き着くなんてさ。」
「ぁぃ…。」
「じゃあ、おやすみなさいメローネ。」
「オヤスミ、ジェラート……コーヒーありがと。」
「プレーゴ。」
最後にちゃんとコーヒーを淹れてくれた礼を言うあたりがメローネらしいな、と小さく口角を上げるジェラート。
さて、リビングで一人になったところで、彼に言われた通り
シャワーを浴びてこなければと思ったメローネだったが、どうにも身体が重くて動けない。
だがこのままここで寝てしまえば翌日臭いが残ってイルーゾォあたりにお小言を食らうはず…。
もう説教は御免だと、鉛のように重い身体をノロノロと動かして何とか上半身を起こす…。
「大分お疲れってヤツだな。」
「…ソルベ…。」
「どんなヘマしたか知らんが、お陰様で美味いドルチェにありつけた。グラッツェ。」
「マンホール落ちてネズミやゴキブリとエンカウントして下水臭くなった後、オレが敵襲を受けたと勘違いさせたことでyouに不安と恐怖を与えた事でギアッチョをキレさせ、鼓膜が破れるくらい罵声を浴びせられ思いっきり殴られた。しかも買い出しの物品が全部ダメになっちまったからギアッチョにキレられながらももう一回買い直しをして、youのためにお詫びのケーキを買って帰ったら待っていた同僚からの3時間を超えるお説教…ちなみにオレはペッシ程プロシュートに気に入られていないから割と人間を辞めたくなるくらいの内容で叱られている。言葉はナイフだね。放つ相手も悪かった。キレッキレだった。お陰でオレの繊細なハートは傷だらけさ……やっと終わったと思ったら知らされる「行けたかもしれない飲み会」と「見れなかったyouがオレを褒めてくれてた」話だ……軽く死にたくなったよ……フフ…ディ・モールト、ツイてない日だ。」
「お…おう…。」
「この話に更に「そのまま寝てしまったことでリビングが下水臭くなり、チームの奴等に怒られる」が加わらないためにも、シャワーに行ってくるよ…。」
「はぁ…………仕方ねェな…本当は足元見て小遣いふんだくろうと思ってたけど……流石に気の毒になった。」
「あ?」
自分が今日厄日だったという話の詳細を、意気消沈した姿で語ったメローネを
「流石に気の毒に思った」とソルベは言って、徐(おもむろ)に自身の携帯を取り出して何かを操作する…。
ほんの数分後、メローネの携帯が振動したので、彼から何かが送られてきたことが分かった。
「何を送ったんだ、ソルベ?」
「まぁ、ケーキの礼ってことで。」
「こっ……これは…ッツ?!!!」
「アンタならいい値で買うかなと思って撮っておいたんだよね。」
「で…ディ・モールト!!ディ・モールト!!最高だ!!最高過ぎるぞ!!」
「プレーゴ。」
「も、もう一回!もう一回再生する…ッツ!!」
まるで極上の料理を目の前にしたかのように歓喜の表情で、ペロリと舌なめずりをするメローネ…。
その目に映っているのはソルベがこっそり撮影していたとある動画…。
『メローネが……メローネとギアッチョが無事に帰ってきてくれだただけでも十分嬉しいよ。』
『!!』
『おかえりなさい、メローネ。』
『ああ……ただいま、you。』
『ぐすっ……ごめんね、メローネ……安心したら急に涙が…。』
『ディ・モールト……良い……いや、寧ろずっとこのままで…。』
それは本日、メローネとギアッチョの無事が確認できたことで安堵したyouが
メローネの腕の中で泣いてしまう様子を撮影したもの…。
当事者だった自分が見た光景は言うまでもなく最高だったが、
まるでドラマか映画のように第三者の視点から撮られたものは、それはそれで
自分とyouがまるで恋人同志のように見えるという最高の映像となっていた。
「ベリッシモ……イイぞッツ…!!」
「(…何かyouへの罪悪感が凄い…)」
「ありがとう、ソルベ!!」
「ひっ……ぅわッ、ちょ……くさ…クッサ!!!」
「感謝するぞ!!」
「離れろぉおおお!!!」
疲れが宇宙の果てへブッツ飛んだぞ!と、感謝の意を示して下水臭いままソルベにガバッと抱き着いたメローネ…。
至近距離で匂ってくる悪臭に悲鳴を上げて逃げようとするソルベだったが、
感極まったメローネが身体を離す気配は無く…。
どんなに同情する出来事があったとしても、メローネからは情報に対する対価を次回から必ず支払わせよう…と、
耐えがたい異臭に歯を食いしばりながら、心に決めるソルベであった…。
Raid?!
襲撃?!
words from:yu-a
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