■Lei e un fiore. (本編 / 暗殺チーム)
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何者かの襲撃に遭ったかもしれないメローネとギアッチョと別れ、事務所へ戻ってきたyou…。
プロシュートが「あの2人なら大丈夫だ」という言葉を信じて、待つこと数時間…。
Lei e un fiore.
14:Raid(襲撃)?!2
youは2人の安否が心配になり、ソワソワしながらも、ギアッチョに頼まれたことはやっておこうと領収書の処理を終わらせる…。
そうして、もうそろそろ定時に近くなってきた頃…。
「ふぇぇ~~……やっと着いたぁあ…。」
玄関の鍵が開いたと同時にメローネであろう情けない声が事務所に響いた。
「メローネ!ギアッチョ…ッツ!!!」
youがリビングのソファから立ち上がり、ジェラートもバタバタと部屋から出て来た。
その後をテクテクとソルベが付いてきて、ちょうど一同がリビングに集う事となった…。
「遅くなってゴメン、あと心配掛けたみたいで…その…とってもゴメン。」
「メローネ、服も汚れてるし、口元に怪我してるじゃない!」
「あー…えっと、これはちょっと、ギアッチョに殴られてだな…。」
「ギアッチョに?!!」
謎の敵スタンド使いにやられたのではなく?!と、驚く一同…。
バツの悪そうな顔でyouから視線を逸らすメローネの後ろには、
それはもう頗る機嫌の悪そうなギアッチョの姿…。
事情はよく分からないが、ひとまず2人が無事に戻った事には安堵したようで、
困惑しながらもyouは暴力は良くない…と、ギアッチョに告げるのだが……。
「よ、よく分からないけど…どりあえず2人とも無事で良かった……あと、暴力は良くないよ、ギアッチョ??それであの……敵?のスタンド使いの方って…。」
「知るかボケェッツ!!!そこの変態クソカスボケにでも聞けェッツ!!」
「ひゃっ?!」
「ッ…………チッ、クソがッ…。」
「ぁ…。」
完全に虫の居所が悪かった様子のギアッチョ…。
youの窘める言葉に対しカチンときたのか、ここ最近の彼にしては珍しく
彼女に対して大声で暴言を吐いて鼻息荒くリビングを出て行ってしまった…。
廊下の外でバァン!とドアを強く閉める音が聞こえたため、
恐らくは仮眠室に入ったので「暫く一人にしておけ」という意味合いだろう事が理解できた。
先程までのギアッチョとはまるで別人のようで、何が何だか事情がまるで分からない…と、
youだけでなく、ジェラートやソルベも困惑している。
そんな彼等に、事情を知る唯一の存在であるメローネが「えー」とか「あー」とかモゴモゴと
言葉を濁し、詰まらせながら、その全容を語り始めた…。
「えーっと……とりあえず…心配掛けてゴメンね、皆…。」
「ううん、メローネとギアッチョが無事で良かった。」
「いや、その……うん、そう…全然無事だったんだ。」
「??そう、なの…?」
「あ、ああ……実は…………。」
「?」
先程から何やら言い辛そうにしている原因はどうやらプロシュートの存在であるらしい…。
目の前で心配そうな表情を浮かべるyouを申し訳なさそうに見るメローネではあったが、
何度もチラチラと彼女の後ろで腕を組んで立っているプロシュートの表情を気にしている様子…。
そんなメローネの視線と、ハッキリと全容を語らない様子に、じわじわと事情を察したのか、
プロシュートの方から「おい」と少しお怒り気味な重低音の声が発された。
「メローネ、リゾットに報告されたくないだろうから、オメーは後でオレの説教だ。」
「ひぇええ……いやそう、報告はされたくないんだけども、オレはアンタの説教もちょっとぉ…。」
「メローネ。」
「あぃ……お伺いシマス…。」
「おう。」
そう言うと、プロシュートもその場を立って事務室の方へと入っていった。
絶望するような溜息を大きく吐いて、落胆の意を表現したものの、
幾分緊張感からは解放されたのか、メローネはハハ…と苦笑しながらも
その場に残されたyou(と、正確にはソルベとジェラート)に、此処に至るまでの経緯を説明し始める…。
「えっと……何から話そうか…。」
「ま、マンホールは?!先程のはやっぱり敵対する方々から狙われてのことだったんですか?!」
「だよねぇ…そうなるよねぇ…。」
「?」
「ゴメン、あのね……実は、あれ全然誰かからの攻撃とかじゃあ無かったんだ…。」
「え。」
メローネからの驚きの新事実に思わず目を点にしてしまうyouとジェラート…。
そも、ソルベとジェラートはメローネとギアッチョに何が起こって帰宅が遅くなっていたのかすら
知らされていなかったため、そこはyouが端的に事情を説明を行う…。
そうしてメローネいわく…。
マンホールに落ちたのは完全なる自分の失態であったのだという。
余所見をして会話しながら歩いていたことで、ガツンと脚に何かが当たって、それを蹴り飛ばした後すぐにマンホールに落ちたそうで、今にして思えばそれは立ち入り禁止や危険を知らせる案内板だったのではないかとのこと。
穴に落ちた後、大声で悲鳴を上げたのはそこが下水のマンホールであったため、ネズミやムカデ、ゴキブリなどがわんさかいたので、条件反射で叫んでしまった…とのことだった。
「えーっと……じゃあ、つまりメローネはマンホールに落ちただけだった…ってこと?」
「そうなんだ……あ、後生だからネズミ見て叫んだ事は皆には内緒にしてて……。」
「そ、それは構わないけど…。」
「グラッツェ、恩に着るよ……そんなの明るみに出たらリゾットには反省文30枚書かされるだろうし、プロシュートから24時間の説教を食らう事待ったなしだ…ホルマジオにはからかわれ、イルーゾォには絶対平和ボケし過ぎだってネチネチ嫌味を言われる…。」
「そ、そんなことはないと思うけど…。」
「残念ながらそれがオレの現実なんだ、you…。」
「そ、そう…なの………わ、分かった、絶対言わないから。ソルベもジェラートも、今のは内緒ね。」
youの呼びかけにジェラートは素直に頷いてくれたが、
ソルベが「ちっ…弱みで小遣い強請(ゆす)ろうと思ったのに、残念」と小さくごちたので、
メローネはこの場にyouがいてくれて良かったと心の底から思うに至るのだった…。
「あれ、でも…それならどうしてこんなに帰りが遅くなったの?もしかしてそんなに長く喧嘩してたの?」
「あ、いや…それは違うぞ。ほら、今日は2人で買い出しに行っただろ?その荷物をオレが持ったままマンホールに落ちちまったから、買ったものほぼ全部ダメになっちまったんだ。」
「あ……あー…なるほど…。」
「そ。それで、結局もう一度同じものを買いに戻る事になったからさ…。」
買い出しは本日、メローネとyouの担当で、ギアッチョは別の任務を終えて2人に合流したに過ぎない…。
それなのに、任務を終えて帰宅できるところを敵スタンド使いの襲撃の勘違い騒動で同僚の平和ボケにイラつき、
更に自分は本来しなくても良い買い出し(2回目)に付き合わされたとあれば、気の短いギアッチョのことだ…。
キレてメローネを殴るのも分かる…と、思わず頷いてしまう一同…。
「ああ、でも、ギアッチョがキレてオレを殴ったのはオレが平和ボケしてトラブルを起こしたからじゃあないぜ?」
「え、違うの?」
「勿論オレの気の緩みに喝を入れたってのもあるけど、ギアッチョが一番に怒ったのはオレがキミに心配を掛けさせたことだよ、you。」
「え…わ、わたし…??」
「そう。敵対する誰かに襲われているかもしれない、自分の身も危ないかもしれない、自分が無事であってもオレたちが危険な目に遭ってるかもしれないって……キミを不安にさせてしまったことが、ギアッチョにとって一番怒れる要素だったんだよ。」
「そんな……ギアッチョ…。」
「ほら、これ。」
「それは…。」
「youが好きなパスティッチェリアのケーキ。今日のお詫びにね。これも買って帰ろうって話になったから、こんな時間になっちゃった。」
「そんな、わざわざ…。」
「オレとギアッチョから、youに。心配させてゴメン。」
「・・・。」
「本来ならyouがいるのにこんな気の緩み本当に駄目なことで、今回のはオレもマジで反省してる。ギアッチョに殴られるのもプロシュートに説教されるのも尤もだと思う。」
「そんなこと…。」
「そんな事あるよ、本来なら能力の使用を制限されてるオレが誰よりも気を張ってなければいけなかった。キミを守るために。」
「メローネ…。」
「だから、ギアッチョのこと責めないでやって。」
「うん………分かった。」
「じゃあ、オレは今からプロシュートの説教を食らいにいってくるから……ソルベとジェラートはお茶の用意を。youはその間にギアッチョを呼んできてあげて。オレとプロシュートのことは待たずに皆で仲良く食べるといい。」
「今日いるメンバーの分は買ってきてあるから」と、土産のケーキの箱をジェラートに手渡すメローネ。
箱を受け取った彼は嬉しそうに「グラッツェ、メローネ!」と笑いながらお茶の用意をすべくキッチンへと入っていく…。
「あんなに喜んでくれるとは……ケーキを買ってきた甲斐があったな。youも嬉しい?」
「うん…嬉しい。」
「そうか、それは良かった。」
「メローネが……メローネとギアッチョが無事に帰ってきてくれだただけでも十分嬉しいよ。」
「!!」
「おかえりなさい、メローネ。」
「ああ……ただいま、you。」
それは、ハグと言うには深く…。
ずっと不安で、心配で、気が休まらなかった状態だったのだろう。
その緊張がやっと解けたことと、実際に無事に帰ってきた姿を見て安堵したyouは、
メローネの胸の中で思わず泣いてしまった。
メローネはというと、こうも純粋に自分たちの安否を気に掛けてくれる存在は
チームのメンバー以外にはいないと思って生きてきたところもあったため、嬉しいやら有難いやら…。
しかもそれが新しい女性の同僚で、憎からず可愛いと思っている存在が
自分(とギアッチョ)を想って泣いてくれているとなれば、有難くこの状況を堪能させていただくべきであろう…。
そんな彼女の素直な想いは、もうギアッチョの元に行かせず、プロシュートの説教も後回しにして、
このまま連れ去ってしまおうかと思うくらいにはメローネの心を大いに揺さぶるのだった。
「ぐすっ……ごめんね、メローネ……安心したら急に涙が…。」
「ディ・モールト……良い……いや、寧ろずっとこのままで…。」
「だめでしょ、メローネはプロシュートに呼ばれてるから。ほら、もうそろそろ定時。行くのが遅くなればなるほど、帰るのも遅くなっちゃうよ。」
「ソウデスネ…。」
「わたしもギアッチョに謝ってくるから。」
「(行かせたくない…。)」
「メローネ?」
「あ、ああ……うん、そうだな、ギアッチョによろしく。」
「うん。」
じゃあまた後でね!と、youが仮眠室へ向かう後ろ姿を切なげに見送るメローネ…。
「ギアッチョのところに行ってほしくない気持ちとプロシュートのところに行きたくない気持ちで、オレってばベリッシモ悲しい。」
これから恐らく彼女は持ち前の素直で温かな言葉で、すんなりとギアッチョの怒りを宥めるだろう。
そうして2人でリビングに戻り、ソルベとジェラートと一緒に美味しいケーキを堪能する…。
それに比べて自分はというと…。
これから数時間クドクドと頑固親父がするようなお説教を数時間…。
ペッシが任務に失敗した時がお説教1、2時間程なので、
ペッシより経験ある自分がヘマをした場合と考えると更にその時間を上回るであろうことは想像に容易い…。
「やっぱり今からでもyouと逃げ…!」
「オイてめぇ、メローネ……いつまで待たせんだこの野郎……今「逃げる」とか言わなかったか、ああ?」
「あ…プロシュート……いやその…ちがくて…。」
「まさかおめー、敵に遭遇した時も「逃げる」とか言うんじゃあねーだろうな?普通に注意だけして終わろうかと思ってたが、やっぱりみっちりギャングとしての生き方について説教しなきゃあならねーようだな!!」
「ぃゃあああああ!!」
定時まであと数十分…。
窓から差す夕焼けが綺麗だなと誰もが思う頃、
メローネの悲痛な叫び声が事務所の廊下に響くのだった…。
Raid?!
襲撃?!
words from:yu-a
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