■Lei e un fiore. (本編 / 暗殺チーム)
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「オメーはすぐここを離れろ、メローネのことはオレが何とかする!兎に角事務所に戻れ、いいな!?」
「ギアッチョ!!」
それはあまりにも突然に訪れた、危機感を抱く場面…。
Lei e un fiore.
13:Raid(襲撃)?!1
その日もいつもと何も変わらない日常であった。
youはメローネと共に市街地に物品や備品の買い出しに赴き、
その途中でギアッチョから任務が終わったという連絡がグループの携帯メッセージに入ってきたので、
それなら一緒に昼食を摂って3人で事務所に戻ろう、という話に…。
手近な広場で合流し、メローネとギアッチョが知っているお勧めのパニノテッカで美味しいパニーニを食べ、
事務所へ向かって帰宅の途中…。
「今日の任務もお疲れ様でした、ギアッチョ。」
「おう。午前のうちにササッと終わっちまうような案件だったから、張り合いが無いっちゃ無い任務だったけどなぁ…。」
「危険無く完了できたのであれば、それに越したことはないですよ、ね、メローネ?」
ギアッチョに与えられた詳しい任務はパッショーネからの指示であるため、
youには秘匿とされているが、特殊な任務で、内容によってはそれなりに危険が伴うものである可能性が高いものが多い……という情報はジョルノから伝えられている。
故に、彼等が任務に赴く際には常にその身を案じているのである…。
そんな彼女の心遣いを知り得ているチームのメンバーは、
それを有難いと思うと同時に、憂いを抱かせたくないとも思うワケで…。
彼女を間に挟んで歩くメローネとギアッチョはチラッとだけお互い目を合わせ、その意思確認…。
「あーうん、まぁ、そうだよね。でもそんな心配しなくても全然問題ないぜ。」
「メローネの言う通りだ。今日なんて「任務」っていうよりはリゾットの使いみたいなモンだったしな。」
「前のパッショーネならいざ知らず、今の組織になってからは特に、さ。だって、オレがスタンド能力使わなくても仕事が回るんだぜ?」
「だな。」
「だから、心配しなくても大丈夫さ。それに、今のオレはさておき、ギアッチョの強さは折り紙つきだ。万が一能力者との戦闘になったとしても絶対負けないよ?」
「…フン…。」
彼女を安心されるためというのもあるが、本心からの誉め言葉だということは
ギアッチョにも伝わっているのか、メローネの言葉に少し照れたように鼻で返事を返して空色の髪の青年は視線を2人から逸らす…。
「だからさ、おっと…!………平気なんだって、強いから。そもそもオレたち全員……っわ…ぁあああああああ!!」
「「メローネ?!!」」
道路側を歩いていたメローネの姿が瞬時に消え、同時に叫び声も遠のく。
ギアッチョとyouは驚いてその場に立ち止まり、周囲を見渡す…。
「ギアッチョ、メローネが!」
「ああ、分かってるッツ!どこだメローネ!!!」
ギアッチョとしてはダメ元でメローネに呼びかける…。
経験上、スタンドの能力者と対峙する際には一度姿が消えた者に呼びかけても返事が無いことが殆どだからであったのだが…。
「ギアッチョ、you!」
「メローネ!?どこだ?!」
キョロキョロと周囲を見回すギアッチョに、youが大きな声で呼びかける…。
「ギアッチョ!これ、メローネはこの中じゃ…!!」
「なっ?!……穴…?!いや、これは……マンホール……??!」
「でも何で蓋が開いて……それに、注意の案内板や仕切りも無いなんて…!」
普通であれば工事や改修が行われている場所などにある看板や注意書き、立ち入れないようにするバリケードなどが見当たらない…。
ゴクリと固唾を飲んだところで、マンホールに落ちたであろうメローネの声が穴の底から響いてきた。
「な、何だここは………ヒッ!何だこれは?!わぁあああああ!!」
「「メローネ!!!」」
何か強烈なものに遭遇したかのうような大きな反応に、ギアッチョとyouが彼の名を再度叫ぶ…。
「チッ……クソが……こんな街中の路地で……(しかもyouが一緒にいるってのに!!)」
新手のスタンド能力者からの襲撃を受けていると考えたギアッチョ…。
ここ暫く感じなかった緊張感に背筋がぞわりと総毛立つ…。
それは久しぶりに暴れられるという解放感への期待なのか、はたまたすぐ傍にいるyouや能力を制限されているメローネを無事に庇護できるかどうかというプレッシャーからなのか…。
兎に角、最優先されるは目の前で驚嘆の表情を浮かべている同僚の女性の安全。
「you、オレはメローネを助けにマンホールに入る!」
「えっ…!」
「オメーはすぐここを離れろ、メローネのことはオレが何とかする!お前は大至急事務所に戻れ、いいな!?」
「ギアッチョ!!」
「この状況じゃメローネは能力を使えねェ、能力者相手に素手じゃ流石に分が悪すぎだからなァ……!」
「そんな…!」
「勿論2人まとめて守り切る自信が無ェワケじゃあねーが、2人より1人の方が正直助かる。オレの言いてぇこと分かるよな?」
「足手纏い…ですね、わたし…。」
これがメローネやペッシ、その他の一般人であれば「率直に言って、まぁその通りだ」…と、言葉を返していたであろうが
目の前で子犬のようにシュンと目を伏せる優しい同僚にはどうにも対応が甘くなってしまうようで…。
ギアッチョはポンっとyouの頭を軽く叩くと、ポケットから数枚のレシートを彼女に手渡す。
「今日の経費。サインは後で書くから、できる処理だけ先にやっといてくれ。頼んだぜ、you。」
「わ、分かりました!処理終わらせて待ってます!!」
「おう。」
「ギアッチョ!!」
「あ?」
「気を付けて…。」
「Meritato!(当たり前だ!)」
そう言うと、ギアッチョは一切躊躇する事なくマンホールへと飛び込んでいった。
一人その場に残されたyouは、一瞬グッと悔しそうな表情を浮かべた後、携帯を取り出してその画面を見つめる…。
「(落ち着け、落ち着いて……ええと、リゾットは今出張中で、ホルマジオとイルーゾォは非番だから絶対仕事の電話出てくれないだろうし…ペッシとプロシュートは…確か、ペッシが昨日「久しぶりに兄貴と休みが被ってないから釣りに行こう」って言ってた…じゃぁ、今事務所にはプロシュートがいてくれてるハズ…!!)」
記憶を呼び起こしたことでスケジュールを確認する時間を短縮できたため、
youはそのまま仕事用の携帯でプロシュートへと電話を掛けた。
『なんだ、バンビーナか、どうした?』
「プ、プロシュート!大変です、大変なんです!!!メローネが、ギアッチョが!マンホールに!」
『おいおいおい……落ち着け、何があった?何か……危ねー状態……なのか、ああ?』
「分かりません、分かりませんけど、そうかもしれなくて!今、今メローネが急に穴に!マンホールに落ちて!それがもしかしたらこちらに敵意のある誰かの攻撃かもしれないってギアッチョは…!」
『……そうか…。』
「プロシュート!わ、わたしに何かできることは…?!」
『ギアッチョが判断した通りだと思うがな。』
「え…。」
『バンビーナ、オメーはこっちに戻ってこい。できる限り早くだ。』
「プロシュート……はい、分かりました…。」
ギアッチョもプロシュートも同じ見解…。
即ち身の安全を最優先せよというもので…。
色々と思うところはあるものの、事実自分が現時点で彼等の役に立つことは叶わないことを理解していたyouは、
プロシュートからも同様の言葉を貰った事で少しの沈黙ののち、素直に頷いて事務所へと戻ることを決める…。
「すぐに戻って経緯を離します…!!」
『待てバンビーナ!』
「?!」
『通話は切るな!このまま繋いだままだ!!』
「え、ど、どう……?」
電話を切って帰路へ着こうとするyouを電話口で制したプロシュート…。
理由が分からないyouが戸惑いの声を上げると、
彼はその理由を明確にではなく、「そう理解できるよう」な言葉で伝えだす。
『迅速に、でも遠回りしてでも極力人通りが多い道を通れ。もし3分以上同じ視界に入る人間がいたらソイツの特徴をオレに説明しろ、できる限り小声でだ。分かったか。』
「!!」
『バンビーナ、返事。』
「わ、分かりました!周囲にできる限り気を付けて…戻ります!!」
『ああ。』
それが尾行を危惧する故の判断だとすぐさま理解し、youは電話を繋いだまま歩き出す…。
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「プロシュート、今事務所近くのメインストリートです。もう少しで事務所に着きます!」
『了解だバンビーナ。周囲に怪しいヤツは?』
「いません…いない…と、思います……多分…恐らく…。」
『…まぁいい、事務所への路地に入る前の大きな通りまで迎えに行く。』
「えっ、いいですよわざわざ…。」
『尾行されてないかの確認だ。』
「うっ……す、すみません……観察眼無くて…。」
プロシュートと通話で今までの経緯などを説明しながら、
いつもの見知った事務所への道に辿り着くことができたyou…。
幸い、怪しい人物に遭遇したり、危険な目には遭う事無く戻ってこれたようで、
ホッと安堵の息を吐きそうになったところで、耳元で突然通話が途切れた音…。
おや…?と思った刹那、ガバッっと誰かに抱き着かれ、
彼女は身体を思いっきりビクンと跳ねさせた。
「会いたかったぜ、よく無事にここまで辿り着いたな、オレのテゾーロ!」
「?!!!」
そこそこ大き目の声で自分の事を「恋人」と称して抱き着いた男は、今しがたまで電話で話していたプロシュートその人である。
急に何事かと思いきや、彼は額や頬や首筋に熱烈なキスをかまし、
最後には呆気に取られるyouの唇にもチュッと軽くリップ音を立てて口付けた…。
「は…な、なに…ぷ…ぷろしゅ…。」
「(怪しい気配の奴はいねェようだな…。)」
「あの…!??」
「続きは家に入ってからだ…。」
「(あ…そっか、怪しい人がいないか確認して…。)」
「さぁ、こっちだ。」
「え、ええ…!」
安全確認ののち、プロシュートはyouの背中に手を添えて歩き出し、
極々自然に「はるばる自分に会いに来た恋人」の演技を完璧にこなす。
そうして流れるように事務所へと戻ると、すぐに彼女の無事を確認する。
「どこも怪我はねぇか?」
「はい、無いです。」
「そうか……。」
先程まで演技の中にもピリピリとした緊張感を醸し出していたプロシュートだったが、
実際に彼女の無事な姿と言葉を聞いたことでようやくホッと安心したような表情を垣間見せた。
ずっと電話を繋いでいたため、粗方の説明は済ませており、
youは、プロシュートに今後どうするのか…という話を持ち掛ける。
「プロシュート、リゾットに連絡をした方がいいでしょうか?!」
「あ?いや……敵スタンド使いと相対してるのはギアッチョなんだろ?ならまぁ……大丈夫だろ。」
「で、でも…!」
「そのうち無傷で帰ってくる。」
「ギアッチョに対するその信頼感は凄いですが……でも、万が一お2人に何かあったら…!」
「そん時ァそん時だ。」
「そんな…!」
プロシュートの割と達観した様子に、若干の憤りを感じたyouだったが、
その感情よりも、彼等2人の身を案じる気持ちの方が大きく、彼女の瞳から大粒の涙が零れ落ちる…。
「メローネと…ギアッチョに……何かあったら…!わたし…!」
「おいおい、バンビーナ…。」
「どうしよう……酷い怪我してたら…っ…それよりもっと危険な目に遭っていたら…!」
「まだ何も分かってないのに、オメーがそんなに泣くことぁねーだろ……。」
「でも…っ!…心配で……!!」
「本格的にヤベー事になってるんなら、アイツ等は必ず何等かの方法でそれを知らせてくるハズだ。」
「連絡を…?」
「ああ、だからとりあえずは待つしかねぇ。夜が明けても帰って来ねェようだったらオレが現場に行きがてらリゾットに連絡する。」
「プロシュート…。」
尚もメソメソと泣き続けるyouを見て、溜息混じりに「ったく、このマンモーナが…」と呟くと、
プロシュートは彼女の身体を引き寄せ、すっぽりと胸の中に収め、子どもをあやすように背中をポンポンと軽く叩いて落ち着かせる。
そんな彼等の元に、ソルベとジェラートがやって来た。
恐らくはyouの大きな声と鳴き声を耳にしてのことだろう。
「you、どうしたの、大丈夫?!おかえりを言いに来たんだけど、それどころじゃなさそう…。」
「ジェラート……ソルベ…。」
「メローネは?一緒に買い物に行ったよね?」
「う……っ…。」
何か不穏な気配を察知してか、ジェラートも確信を点いたような質問をしてくるので、
youはどう答えたものかと口を噤んでしまい、更に涙がぶり返してくる…。
そうなると、そこは矢張りプロシュートが場を納めることになるわけで…。
「おめーらが気にする必要はねェ。強いて言えば今日は外出を控えろ、それくらいだ。」
「絶対何かあったんじゃんそれ!!」
「うっせーぞ!今は兎に角ここでメローネとギアッチョの帰りを待てっつてんだ!」
「ぅっ……わ、分かったよ…。」
少々無口めなソルベに比べ、明るく朗らか故に人一倍皆のことを気に掛けるジェラートだからこそ、
安否確認の意味でプロシュートに物申してしまい、返り討ちに遭った…といったところ…。
youと同様に「お前たちにできることは何もない」と言い渡され、
しょんぼり俯いてジェラートは自室へと戻って行った。
「保護者も大変だよな。ジェラートの事はオレが宥めとく。」
「オメーは逆にちったぁ慌てろよ、ソルベ…。」
「いや、だって……身近なヤツに身の危険が迫るなんてシーンは、ストリートチルドレンには付き物だったからなぁ。」
「そういえばオメーはそうだったな。」
「まぁな。だからまぁ……とりあえず朗報を待つよ。」
「・・・。」
「じゃ」、と、短い言葉の後、ヒラヒラと手を振りながらソルベはジェラートの部屋へと入って行った。
その場に残されたyouとプロシュート…。
プロシュートが短いため息を吐いて、youの両肩をポンポンと叩く。
「とりあえずリビングで茶でもしばきながら待つぞ、バンビーナ。」
「…分かりました。」
「ということでカッフェ1つ。」
「ん、分かりました……わたしも何か飲もうかな…。」
そうしてリビングへと向かい、2人でメローネとギアッチョの帰りを待つことにした…。
Raid?!
襲撃?!
words from:yu-a
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