run! rabbit run! (承太郎)
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少しだけ
遠のいた君の笑顔
(けれどこれはこれで満足)
目つきはギラギラしていませんか?
「…遅いね、典明くん。」
「…腹でも壊したんだろ。戻ってきても、あまり触れてやるなよ、you?」
「もー、承太郎くん!わたし、そんなこと思ってないよ!//」
「へぇー、じゃぁ何で遅いと思うんだ?」
「それは…承太郎くんの家のお庭凄い綺麗だから…夜風にでも当たってるのかな、って…。」
「ふーーーーん?」
「もーー!//」
純和室の、ここは空条家…承太郎の部屋である。
花京院はしばらく前に席を外し、今は布団を2セット敷いた上で、承太郎に寄り添ってyouが彼のゲーム機を覗き込んでいる。
「それより、この「罠」ってやつはどうやって使えばいんだ?」
「あ、えっとね、それは……これがアイテムコマンドだから…そうそう、選択して、決定…で、敵がここを通ると発動する仕掛けなの。」
「お、おう…(近い!you、近い…ぜ…!!)」
これは花京院が気を利かせて、承太郎をyouと2人きりにさせたお陰なのだが、
承太郎自身、親密度が上昇気味なのを自覚しているところからすると、どうやら功を成しているようだ。
しかし・・・
なぜ、こんな状況になったのかと言うと…。
~お泊りまでのハイライト~
「承太郎くんの家に…?」
「ああ。」
「わたしが?わたしと典明くんが?」
「ああ。」
「泊まる?」
「ああ。」
「なっ……?!!?」
なんで、どうして、わけが分からない!と、パニックを起こすyouに、
その場に同席していた花京院がすかさずフォローを入れる。
「なんとッ喜べ!パンパカパ~~ン、承太郎が僕らの仲間になったんだ!」
「「・・・。」」
パンパカパーン!と、手のひらをヒラヒラ承太郎に向けて動かす花京院。
フッと何者かの影が重なった気がした。
「う…何か典明くんの後ろに一瞬誰か違う外人さんが見えた気が…。」
「安心しろ、俺もだ。」
ゴシゴシと目を擦るyouを制し、承太郎は呆れ顔で首を横に振った。
「えっと、それで一体どういう意味なのかな…仲間になった、って。」
「ああ、えっとね!承太郎がゲーム機を買ったんだ!で、同じソフトで遊ぼうって話になって。」
「おおー!なるほど。」
「休みの日を使って承太郎の家に泊まることになったんだ。」
「うん、だけど何でわたし…?」
「youはゲーム仲間だし。」
「そ、そんなの2人とも…他にもいるでしょ?」
「「…いないよ / いねェな…。」」
「うわぁ……(地雷踏んだ)。」
承太郎も花京院も男友達は幾人かいるが、話せる女友達はyou以外にはいなかった。
勿論、2人共大変整った顔立ちをしているので、それはそれは沢山の女性陣に囲まれたり、告白されたりはするのだが、
花京院はウマが合う女の子がいないという理由、承太郎は(随分前から)「女=鬱陶しい」との理由で親密になる相手はいなかったのである。
そして、今回承太郎がゲームを購入したのも、youともっと仲良くなるためなので、 男を呼ぶことは最初から論外であるからして…。
「youしか、このゲームやってないんだ。」
さらりと、花京院は嘘を吐いた。
2人の屈強な男性に追い込まれ、得意の逃走もできなくなったyou。
とうとう観念して、本日、承太郎と花京院に挟まれて、
まるで捉えられた宇宙人のように空条家へとやってきたのであった。
~ハイライト終了~
勿論、2人とも誠実できちんと常識のある人間であるため(いや、約1名は素行は悪いが…)、
花京院は承太郎の部屋にだが、youはきちんと客間に案内をされている。
その後は、承太郎の母である空条ホリィが「まるで誕生日パーティでもあるのか?!」くらいの勢いで用意してくれた美味しい料理を3人でいただき、
各々風呂まで入って、やっと承太郎の部屋で本来の目的であるゲームを起動させた。
しばらく花京院とyouが2人掛かりで承太郎にゲーム操作をレクチャーし、
少し飽きてきた花京院が席を立ち……そして今に至る。
「そろそろ覚えてきたかな?典明くん戻ったら1回クエスト出てみよっか?」
「(いい匂いがしやがる…そういえばコイツ風呂上り…!!)」
「承太郎くん??」
「こいつは やばい…ぜ…(理性が。)」
「え?大丈夫?もしかしてゲーム画面で酔った?立体ダメな人っているしね…ちょっと休憩す…?!」
「大丈夫…だ……こうしていれば。」
言うが早いか、ゲーム機を抜き取ろうと伸ばしたyouの手を承太郎が掴み、そのまま勢いよく引き寄せた。
詳しく説明するまでもなく、承太郎に抱き寄せられたyou。 体格差もあって、広い胸板にすっぽりと収まっている。
「くぁwせdrftgyふじこlp;?!!」
「・・・すぐ落ち着く。」
「ひ…あ、う……うん?」
「悪ィな…。」
「や……あの…はい……ど、どうして…//」
「そこんとこなんだが…。」
「(おれにもよう分からん…?いや、わたしにも分からん!!//)」
今までずっと自分の気持ちが分からない、と謝っていた承太郎を知っているyouは
そんな結論を出し「わたしも困っているから仕方ないよ」と答えを用意していたのだが…。
「おれはお前を困らせたくて仕方がねェみたいだ。」
「ほわーい…?」
少し身体を離し、お互いの顔が見えるくらいの隙間があく。
何故だ!と口をあんぐりと開け、顔を赤くするyouを見て、承太郎がビシッと指をさした。
「ホラ、それだ。」
「?!//」
「めちゃくちゃ可愛いだろ?」
「ブッファ!?」
「いじり倒したくなるんだよ。お前、その顔。」
「ひ、ひどい…!」
「けど…アレだ…笑った顔はまだお預けになりそうだな…。」
「わ、笑えないよ…こんな状況…だって、なんか…!//」
「何か?」
「承太郎くん、目ェ……怖。何かキラキラ通り越してギラギラしてるよ?」
「そりゃお前…(理性が限界…だか…)」
「え??なに…?」
「…キスしたら怒るか?」
「はぁ?!お、怒るよ!//」
「噛付いたら泣くか?」
「泣くし……嫌いになるよ、承太郎くんのこと…//」
「そりゃ困る。」
「だから……離し…」
「じゃぁ、離すわ。」
ぱっと肩を掴んでいた手を離し、youの身体が完全に承太郎から解放される。
「・・・っ…!?//」
「花京院の足音。」
「よ、よかっ…た。」
「you。」
「な…なに…?」
「いつか、しような。」
「なななな、なにを?!」
最高潮にドモりながらも尋ねれば、それは超が付くほど真面目な顔で承太郎は己が唇に指を当てて口を動かした。
「( キ ス )。」
「!!!」
花京院が扉を開く音とほぼ同時だったため、承太郎の低く小くつぶやいた言葉は音量0に近しかったが、
確実に、そのジェスチャーと口の動きで告げたことばがどういうものだったかは容易く理解できてしまった。
「おー…面白ぇくらい真っ赤。らしくないコトやった甲斐あったな、こりゃ…。」
「じょっ・・・ひど…っ!!?//」
くつくつと笑う承太郎に、羞恥心で怒れるyouが物申そうとしたが、
それは花京院に遮られてしまうのだった。
「ただいま~。」
「おう、遅ェぞ花京院。」
「ごめんごめん、トイレ帰りに庭がきれいだったから月見してたんだけど…ホリィさんと話し込んじゃって。」
「・・・。」
「あれ?you、何か汗かいてる?」
ビクゥっと肩を跳ねさせ、見事な作り笑いを花京院に向けるyou。 かなり口元がヒクついている。
「お…お風呂上りだったから……かな…。」
「そう、ホリィさんに飲み物もらってこようか?」
「だだだ大丈夫!典明くん、ゲーム!ゲームしよう!!」
「???うん???」
お願いだから2人きりにしないで!と、心の底で叫ぶyouであった…。
逃げろ!ウサギ、逃げろ!
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
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