run! rabbit run! (承太郎)
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反省会という名の
花京院先生の自覚講習
怒りっぽかったり塞ぎ込んだりしていませんか?
「また逃げられた。」
「うん、今度は何やらかした?」
ニコニコと笑みを浮かべているが、声色は全く笑っていない花京院。
そう、折角自分が与えたチャンスをこの男…空条承太郎は無駄にしたのだ。
それだけではない…彼女が逃げ出したということは、紹介した自分にも負い目が生じるわけで…。
最悪の場合、貴重な(ゲーマーの)女友達を失いかねないわけで…。
「返答次第によってはエメラルドスプラッシュを合意の元、受けてもらう。」
「む…。」
「まぁ、冗談は半分として…。」
「(半分本気か…。)」
「本当に、一体何があった?」
という花京院の問いに、承太郎は昨日の出来事をこと細かく話した。
(事細かく話すまでもないような短い時間と内容なのだが)
「・・・ということだ。」
「え、なにそれ、つまりもう告白しちゃったの?意味分からないんだけど。」
「何だって!花京院、おれは昨日、名字に告白したのか!?」
「僕に聞かないでくれ!!」
もしも承太郎が中学、高校と健全な学生時代を送ってきていたのなら、恋愛とはどういうものなのかなど問題なく理解できていただろう…。
しかし、この男はそう…。
「(グレていたんだった…。)」
「?」
友情と恋愛と…そんな青春とは何ぞと理解する時期にものの見事にレールを踏み外していた承太郎には
凡(おおよ)そ恋や女とは「外見に寄って来る鬱陶しいもの」でしかなかったのであろう…。
それが今のこの彼にとっても彼女にとっても大混乱な事態を招いているのだ。
見れば多少ながら凹んでいるというか…若干ながら塞ぎ込んでいるようだ。若干ながら。
「一つ聞こう……承太郎、君にとって「女性」とはどんな存在だい?」
「うっとおしい存在。」
「即答だね。じゃぁ、どういう女性が当てはまる?」
「…母親?」
「うーん、鬱陶しい違いな気もするけど…ほかにもいる?」
「群がってくる女共。」
「(その状況に陥るのは君だけだと思うけど……爆発しろ!リア充爆発しろ!)」
「何だよ?」
「ううん、何でもないよ……じゃぁ、本題。名字さんって女性だよね?」
「・・女だな。」
「鬱陶しい?」
「・・・くない。」
「じゃぁ、君にとってどんな存在の女性?」
「どんな……存在……。」
花京院に問われ、承太郎は「むぅ」と小さな唸り声を上げて考え込んだ。
チッチッ…と、腕に付けている高価な腕時計が40秒、いや1分程時を刻んだ頃、
時計の主である承太郎が口を開いた。
「よう分からん。」
「うん。」
「好きなのか?」
「だからそれは僕に聞かれても分からないよ。」
「だよな…俺は…知りたい…のか、…名字のこと。」
「うん。」
「どんなヤツなのか…。」
「うん。」
「どんな事で、どんな顔で笑うのか。」
「うんうん。」
「あ……(笑った顔、見たい)。」
答えを模索して模索して模索して…胸の内にずっとかかっていた霧がサッと消え去った瞬間だった。
恋か変か、そんなことはどうでもいい。そんなことは後で付いてくるはずだ。
そんなことよりも、ただ1つ、彼女を追う明確な目的ができた。
「ん?」
「花京院…俺は……名字の笑った顔が見たい。」
「…うん、分かった。」
承太郎の、それはただの願望を口にしただけの言葉だったが、
からかって笑うことも、話が逸れてると怒ることもせず、目の前の親友は綺麗に微笑んだ。
「・・・すげーなお前、花京院…。」
「僕は何もしてないよ、君が答えを出しただけ。だろう?」
「…そう思うとあれだな。」
「ん?」
「俺、昨日名字に凄いこと言ったな…。」
「あはは、そうだね、きっと困ってるよ。」
「いや、実際困るって言われたしな…。」
昨日の自分の発言と彼女の困った顔と言葉を思い出し、猛省する。
恥ずかしいやら、申し訳ないやら、色んな感情が入り混じったこの状態…打破せずにはいられないわけで。
「どうする?youに会う?」
「会う。」
「どうしよっかなぁ…また困らせたら、今度は僕の立場が危ういからなぁ~…。」
「あ”ぁ?」
「・・・冗談だよ。あとそのドスのきいた顔と声、泣かれるから絶対youの前でやっちゃダメだよ。」
「・・・ハッ!……そうだな…。」
軽く飛ばした冗談を本気の態度で切り返す程、承太郎はyouに会いたいのだと分かった。
しかしながら「空条承太郎」の通常運転をすんなり受け入れることができるのは自分と戦友だけだと理解している。
彼女のためにも、その不良という名を体で表したような姿で会うことはならんと、念押しする花京院なのであった。
怒りっぽいのは性分のようです。
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
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