run! rabbit run! (承太郎)
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はじめまして
こんにちは
気になることは早めに相談しましょう。
空条家で花京院にyouのことを相談して数日、
本当に花京院がyouを承太郎に引き合わせた。
「と、いうことで承太郎、こちらはyou。僕のゲーム友達だよ。」
「は…あの…どうも…名字you…です…。」
「で、you、こっちは空条承太郎。僕の高校からの友達。って言っても1コ先輩なんだけどね。」
「う、うん…(知ってる。有名だし)…同じ授業いくつかあるから…。」
やや花京院の背に隠れながら、おずおずと承太郎を見上げて自己紹介をするyou。
やはり承太郎に恐怖心があるのか、怯えてはいるが、2度目の逃走は無いようだ。
「あの…こ、この間は…。」
「この間は悪かったな。」
「え?」
「レポート。授業出てなかった所為でお前…いや、名字さんに迷惑を掛けちまった。」
「う、ううん…全然……返却だけだったから…。」
「そうか…。」
「うん…。」
「・・・。」
「・・・。」
見事に「会話終了~!」である。
横で見ていた紹介者の花京院までもが、何とも気まずい空気に呑まれそうになる。
「あ~、そういえば次の授業別館だった!僕は移動しないと~。」
「え?!典明くん!?」
「you、次のコマは授業なかったよね?確か。」
「え、うん。」
「じゃぁ、承太郎と一緒にカフェか食堂か行ってきなよ!承太郎も次、ないし。」
「えぇ?!」
「それじゃ!」
「ちょ、ちょっと典……って早ッツ!!」
あからさまに困り顔のyouにサラっと今後の展開を押し付け、光の速さでその場を去る花京院…。
取り残された2人の周りに冷たい空気が漂う…。
「あ…あの…。」
「・・・。」
「く、空条くん…も、次…授業無いの?」
「ああ。」
「いつも…授業無い時何してるの?」
「・・・名字さんは?」
「え”っ?!」
もしも、ここに何もかもを爆破させるけったいな性癖の連続殺人犯がいたのなら、
「質問を質問で返すな!」と大声で相手を責め立てているだろう。
youの心境的にはそんな気分だった…。
しかし、そんな大それた悪態をこの195cmの巨体に対して取れるはずもなく…。
「わ…わたしは友達とカフェでまったりしたり、かな~…空き授業の数にもよるけど~……です、はい。」
「そうか…。」
「うん…。」
「・・・。」
二度目の会話終了で、しかもお前に至っては答えてないではないか!と思って心で悪態をつこうと思った矢先。
それまでその場の風景に目を馳せていた承太郎が唐突にyouに向けられ、声を掛けられた。
「名字さん。」
「は!はい?!」
「ちょっと話したい。いいか?」
「え?は、はい。じゃぁ…カフェでも行きます?それとも、天気もいいですし、外で話します?」
「ああ、それでいい。騒がしいのはあまり得意じゃない。」
広いキャンパスには食事をしたりお茶をする場所が多数設けてあるが、
承太郎の意向で広大な芝生の広場のベンチで話をすることとなった。
「すまないな。」
「ううん、全然。折角天気いいしね。」
「そう言ってもらえると有難い。」
「それで…あの、話…とは…。」
「ああ…それなんだが…。」
何か言いにくいことなのだろうか、承太郎が急に深刻に…しかし混迷したような表情を浮かべるので、
それを見てyouは首を傾げた。
「あの…空条く…。」
「俺は…気になることはいつまでも放置せず、早めに対処しておきたい人間なんだが…。」
「は、はぁ…。」
「今、気になってるのは名字…サン、のことなんだ。」
「え?!わ、わたし?!」
「ああ。」
「あんた………何で素麺を…じゃない、そうじゃない。」
「(そうめん…?!今そうめんって言った?!!)」
「俺はアンタを見ていつも変な気分になる。」
「え"っ!?」
「この気持ちは恋なのか?」
「なんですと?」
真の意味で、承太郎の放った言葉の意味が理解できず、
尋ね返す…というよりは最早ツッコミのような勢いで言葉が口をついて出たyou。
そんな、驚きと焦りと色んなものが交じり合った奇怪な表情を浮かべている彼女とは正反対に、
承太郎はこれでもかという程に淡々と、無表情で尋ねてくる。
「俺はアンタに恋をしているのか?」
「すいません、仰っている意味がよく分かりません。」
そぉ~っと挙手をして、これ以上の混乱を止めていただきたい…とストップを掛けるものの、見事玉砕。
またしても真面目な顔で承太郎は告げる。
「花京院のやつがそう言っていた。」
「今すぐ呼び戻しましょう。」
「いや…俺は2人がいい。」
「は…っ?!」
「もう少し名字さんと2人でいたい。」
「くっ……うじょ…うく、ん?//」
「なんだ?」
「こっ……こ……!!」
「(ニワトリ…?)」
「こ・・・困りますッツ!!!!」
「!!!!」
どうやら、耐えられなくなったらしい。
バッと座っていたベンチから立ち上がり、言葉通り脱兎の如くその場から逃げ去っていくyou。
まさかこの状況で、再び逃げられるとは思っていなかったため、数秒反応が遅れてしまった。
「あ、ちょ……おい、名字サ………早ェな!!!」
それは…普段は口数が少ない承太郎が女性に対して「うっとおしい」以外のことで声を張り上げた珍しい瞬間であった…。
また逃げられた!!
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
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