your palm, my cheek (DIO)
name setting
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おはようございます、DIOさん!」
現在夜の7時
完全に陽が沈んだ頃
your palm, my cheek
清く正しく隣で眠らせて
「KUAaa…ああ、youか、おはよう…。」
「DIOさん、わたし今日は夜更かしします!」
「・・・。」
目覚めて、自室を出るといきなり現れ、挨拶をしてきたyou。
それだけならまだしも、どうやら彼女は敢てこのタイミングを見計らってここへやって来ていた様子。
そして寝起き一発目の自分に向けてこの宣言だ。
一体何を言っているのだろうか…。
そんな呆れた顔でDIOはビシっと綺麗に利き手を挙手したyouを見る。
彼女はそんな彼の反応も気にせず、話を続けるようだ。
「それはオールで麻雀するように!テスト前の学生が必死こいて努力するように!新作のゲームを初日からかっ飛ばしてプレイするゲーマーのように!徹夜をするのですっ!」
「ほう、頑張れ。」
「はい!だからDIOさん、今日はたくさんお喋りしましょうね!」
「何故…わたしなのだ…。」
「え、だってDIOさんは現在進行形で完全昼夜逆転生活送ってるじゃないですか。」
「仕方がないだろう、吸血鬼なのだから。」
「ええ、だから、ね、よろしくお願いします!」
「いや「だから」の意味が分からん。」
「いいじゃないですか!朝になれば分かります!」
「はぁ…分かった分かった。よく分からんが。好きにしろ。」
「ありがとうございます、DIOさん!」
「・・・。」
そう言って、大変嬉しそうな笑みを浮かべてDIOの腕にぎゅっとしがみ付いたyou。
(たまたま通りかかったヴァニラ・アイスが羨ましそうにガン見していたのはスルーする2人だった。)
DIOの自室にいるわけではなく、廊下にいたため、2人はこれから何をするのか歩きながら話し合う。
それこそ、広い屋敷に設けられている色々な施設を有効に活用しようと、
屋敷中に飾られている絵画や、美術品を集めた部屋を巡ったり、図書室で読書をしてみたり、月夜に照らされた小さな植物園で草花を眺めたりした。
途中、DIOが食事をしてくる。と、一時間ほど離脱したが、
それ以外はほぼずっと一緒に過ごしている。
そして、現在はというと…。
DIOに連れられてミュージックホールで社交ダンスの手ほどきを受けている。
「ええと…こう……わっ!!」
「痛い。足を踏むな!」
「わーん、だってワルツなんて踊るの初めてなんだもの!」
「はぁ…せめてステップさえ覚えれば、首は上に、腕は伸ばして、といった…それらしいレッスンができるのだがな。」
「うぅ…第一段階で躓いてすみません。」
「もういい。だったらもう足元を見るな。」
「え、だって…。」
DIOの呆れた声色に、しゅんとした表情を浮かべていると、思わぬ発言が待っていた。
「このDIOを見ていろ。」
「は…はい。」
それでは、ただでさえ酷いステップが更に酷い事態になるのでは?と、思いながらも、
こうなったら自棄だとばかりに、youはDIOを見つめることにした。
途端、動き出すDIOの体。
「わ…っ!」
「いくぞ。」
何とか瞬時に反応し、遅れず付いていくことには成功したyou。
以降、足元は見ずに兎に角DIOと…彼の視線の先を見つめた。
「you、お前、身体で覚えるタイプか?」
「さ…さぁ、ど…どうでしょうか。」
「ステップはまぁ、この際どうでもいい…ただ、ちゃんと付いてきている。」
「そういえば足踏んでない…。」
「なかなかいいぞ、次、ターンだ。」
「はいっ!」
「やればできるじゃないか、you。」
「えへ。」
DIOに褒められたのが大変嬉しかったようだ。
へにゃりと顔を緩ませれば、残念なことに気まで緩んだらしい…。
youは再びDIOの足を踏むに至った…。
「ッ…。」
「あわわ、す、すみませんDIOさんんん!!」
「この…っ!!」
「わっ…!!//」
DIOの手が離され、何か報復を受けるかと思いきや、
彼は両手でyouの腰を掴み、ふわりと持ち上げる…。
それが、ダンスのステップの一環だと気付いた時には既にyouの足はホールに着いていた。
「軽いな…。」
「すごい…飛んだぁ!」
「初の社交ダンスはどうだった、you?」
「楽しかったです!DIOさん凄くカッコよかった!」
「当然だ。まぁ、お前が楽しかったのならよかったよ。」
「また教えてくださいね。」
「気が向いたらな。」
ぽんぽん、と軽く頭にDIOの手が置かれ、youの顔は嬉しそうに綻ぶ。
そして大きな欠伸をした後、思い出したようにyouはDIOに尋ねる。
「ふぁぁ……DIOさん、今何時か分かります?」
「ん……4時だな。夜明けまでもうすぐだ。何だ、眠いのか?」
「うん…ちょっとだけ。DIOさんは眠くないですか?」
「まだ寝るには早い時間だ。もう十分起きていたんじゃないか、ダンスで疲れもしただろう…寝るといい。」
「ううん、DIOさんが眠くないなら…わたしもまだ起きてる。」
「・・・それなら風呂にでも入ってくるか?」
「そっか、ちょっと汗かいたし…いいかも。」
「一緒に入るか?」
「遠慮しときます。」
「即答か。少しは悩め。」
「うん、じゃぁ今度悩みます。」
「・・・。」
今度っていつさ!と、ツッコんで聞きたそうなDIOをスルーし、youは自室のバスルームへと向かうことにした。
「あ、DIOさん!」
「ん?」
「お風呂上がったらDIOさんのお部屋に行ってもいいですか??」
「何だ…まだ何かするのか?」
「場合によっては……まぁ、それはいいんです!でも、わたしが来るまで寝ないでください!」
「わたしも同様に風呂に入るつもりだが、上がったら寝るぞ。ちょうどそんな時間だ。」
「うん、でも待っててくださいっ!」
「・・・・。」
「DIOさぁん…。」
「はぁ……分かった…。」
「わーい!じゃぁ、A.S.A.Pのなる早、ちょっぱやで行きますから!」
「…分かる言語で話せ。」
なんとなく分かるが…と、溜息交じりに零すDIOだった…。
そして・・・。
「DIOさーーん!入りますよ!寝てないですよね?!」
「喧しい。廊下で大声を出すな……お前なら勝手に入っていいと言っただろう…。」
「いや、でも…マナーですし…(中で食事してたら心底怖いし…。)」
ドアを開けて自室に迎え入れてくれたDIOに付いて歩く…。
天蓋付きの豪華なベッドに2人で上がり、DIOがyouに尋ねる。
「結局…you、お前は徹夜で何がしたかったのだ?」
「んー…何て言えばいいのかな…。」
「?」
「ほら、DIOさんって昼夜逆転生活じゃないですか。」
「ああ。」
「わたしはノーマルだから、必然的に一緒に居られる時間が限られてきちゃうから…何か寂しくて。」
「・・・ふむ。」
「何だろう…起きて、沢山時間を共有したかった。DIOさんに構ってほしかったのかも。」
「ほう…なかなか可愛いことを言う。」
口角を上げ、DIOはyouの身体を引き寄せ、
自分の腕の中にすっぽりと収めてしまった。
すぐに彼女の腹の前で己が腕を絡ませ、ホールドすると、DIOはyouの首元に顔を埋める…。
「DIOさん、くすぐったい。」
「いい香りがする。」
「シャンプーかな。」
「ああ、それと血の香り。」
「また…。」
「飲んでいいか?」
「うーーーん…。」
「何だ。」
「条件が。」
「・・・何だ。」
真面目な声色で「血を吸う条件がある」と告げたyou。
DIOの腕を解き、正面に向き合って座ると、そっと口を開いた…。
「あのね……一緒に眠りましょう?」
「・・・。」
まるで「永遠の眠りに就きましょう」というような、澄んだ瞳。
DIOは思わず心臓が跳ねる気がした。
(吸血鬼なので本来の身体機能として動いたのかどうかは定かではないが…)
傍に置く恋人や伴侶のポジションに置いておきたいという存在のはずの人間から、滲み出る「母」のようなオーラ…。
もしも、その意味で言っているのであれば、
自分は葛藤しながらも彼女のその首に牙を突き立てなければならない。
あるいは、時を止めて苦しまずに息の根を…。
できるだろうか、いや、そうしなければ。
しかし、ああ、何と勿体無い。手放す事は実に惜しい。
次々と浮かんでくる未来予想がDIOの頭を支配する…。
しかしながら、それはただの稀有であった。
彼女はちゃんと、DIOの中の一番有力な未来予想を選んでくれていた。
「DIOさんと、一緒に眠りたいんです…でも、凄くシンプルな意味で。」
「・・・とは?」
「清く正しく隣で眠らせて、ください。」
「・・・ああ、you…キミは本当に…。」
たまらず、両腕を伸ばした。
突然正面から抱きすくめられた事も勿論だが、いつもと違う雰囲気のDIOにyouは目を丸くする。
理由はよく分からないが、彼は今非常に感傷的なようだ。
自分は何かマズい事をしただろうかと、首を傾げながらもyouはDIOの背に腕を回して応えるのだった。
「DIOさん冷たい。」
「吸血鬼だからな。」
「でも何か…あったかいですね。」
「…それは気の所為だろう。」
「ううん、絶対。ぜったい、あったかい。」
「・・・そうか…。」
「ん。」
少し身体を離し、顔を見合わせると自然に唇が重なった。
ただ、それは熱を帯びたような深いものではなく、存在を確認し合うように軽いもの。
「いかがでしょう?」
「いや…遠慮しよう。」
「えぇ!?」
「今回は血は貰わずに、キミと眠ろう。」
「え!」
「くれるというなら、遠慮なくいただくが?」
ブンブンと首を思い切り横に振れば、DIOがククッと笑う。
「では、そろそろ眠るとしよう。」
「抱きついたままでいいですか?」
「ああ、構わない。」
「ふふー。」
「何だ急に…。」
「今日はずーーっとDIOさんと一緒……幸せな一日でした。」
「・・・明日もそうなるさ。」
「だったらいいなぁ。」
「おやすみ、you。」
「おやすみなさい、DIOさん…。」
DIOが被れてくれた柔らかな布団に包まれて、彼のそのひんやりとした体温に身を預け、youはそっと目を閉じる…。
後日、中途半端な昼夜逆転が祟り、体内時計が狂うことも知らずに…。
たまにはこんな
メロウラブもいいでしょう
DIO
(ところでyou…。)
you
(んー…?)
DIO
(…何故、改めて清く正しく一緒に寝たいなど?)
you
(…だって、最近DIOさんお風呂も仮眠も睡眠も、何かにつけ血を吸って、その延長でセクハラするんだもん。)
DIO
(セクハラ…。)
you
(たまには、そういう…えっちな事をしないで、まったり一緒にいたかったのです。)
DIO
(WRYY…。)
you
(こういう意外に単純なことが、すごく嬉しいんですよ。)
DIO
(そういうものなのか…。)
you
(そういうものなのです。)
DIO
(意外に単純、か……それなら今度花束でも贈ってやるとしよう。)
you
(っ……ほ、ほんと?//)
DIO
(嬉しいのか…?)
you
(す……すごく…うれしい……//)
DIO
(・・・・あー…。)
you
(DIOさん大好き。)
DIO
(・・・youッ…。)
you
(はいっ。)
DIO
(マズいぞ……勃ちそうなのだが…。)
you
(分かりました……残念だけど、今からヴァニラさんと代わりますね。わたし、部屋で一人で寂しく寝ます。)
DIO
(待て、行くな。代わるな。治まった。鎮まった。頼むから代わるな。)
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
*。゜.*。゜.*。゜.*