All in all, I love you !! (ディオ)
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母さん
事件です
All in all, I love you !!
見守るだけで満足してんな
「(ふぉおおおお!!!!?)」
驚きを隠せないながらも、声を押し殺したyou。
それもそのはず、自分は居合わせてはいけない現場に居合わせている。
(遭遇した、という方が正確だろうが。)
ディオの告白現場…。
基、ディオ「へ」の告白現場だ。
角を曲がった少し先のところなので、ばっちりその耳に声が届いてくる。
「ディオ君、私…前から貴方のことが好きだったの…。」
「ほぉ…それで?」
「だから…あの……私と付き合ってほしいの!」
「残念だがお断りせざるを得ないな。おれにはもう恋人がいる。」
「ディオ君といつも一緒にいるあの子?」
「・・・ああ。」
何か問題でも?と、そんな声色で返すディオに、相対する彼女は「ふーん」と鼻の声で反応を見せた。
「でも、彼女…本当に恋人なの?何だかディオ君の…従者か何かみたいだよね。」
一言も聞こえない単語がないくらい、クリアに聞こえる話し声…。
「(ひ…否定できないっ!!)」
youはがくりとうなだれた。
そして追い討ちをかけるようなディオの返答が聞こえる。
「まぁ…否定はできんな。」
「え。」
ディオの言葉に目を丸くした告白の相手と…そしてyou。
いや、寧ろもうyouに至っては半泣きである。
「だ、だったらどうして「恋人」だなんて…ディオくんにとっては本当はそういう存在じゃないってコトなの?
「・・・。」
「なら…それなら、私と付き合ってほしいの!だって…駄目な理由が見つからないもの!」
「いいや、駄目だね。」
「どうして!?」
「理由が無いと駄目なのかい、マドモアゼル?」
「駄目よ!だって…ディオ君のこと、諦められないもの!」
「・・・・。」
「ディオ君が好きだから!私と付き合ってほしいの!お願い!」
「マドモアゼル」などという単語を使っている時点で、
彼女へ見せているディオの態度は全て猫被りのものだと、youは分かっているのだが、
実際このような不測の事態に陥ると、人は冷静な判断ができなくなるようだ…。
「(どど…どうしよう…!!)」
その時、youの中に浮かんだ2つの選択肢…。
その1
この場から退散し、聞かなかった事にする
その2
待ったを掛ける
「(どーしようぅう!!1はこの後が気になってしょうがない!無かったことになんてできない!!)」
では残るは2の「待ったを掛ける」なのだが…。
これも彼女の性格上、実行に移すことは非常に難しい。
「(でも…もし、このままディオくんが…。)」
自分を捨てて、今告白している彼女を選んだら…。
とても耐えられない。
出て行って何を言うべきか、何をすべきかの考えも纏まらないままだが、
ディオの存在が遠くなってしまう…そう思うと、自然に足が壁の終わりへと一歩を踏み出していた。
あと一歩足を進めれば、ディオ達にその姿が見えてしまう…。
その瞬間、とても穏やかな…しかし意志のある澄んだ声が耳に届いた。
「理由ならある。」
ディオの言葉に一瞬、その場の時が止まったようだった。
現にyouはそこから一歩も動けなくなったし、
それまで饒舌だったディオの前の彼女も言葉を紡げなくなったのだから。
グッと言葉を飲み込んだ様子の女性を一瞥し、ディオはクッと自嘲するように嗤う。
「アイツじゃないとダメだ。」
ディオが「それが理由だ」と、一言告げれば
目の前の彼女は非常に憤った表情で、拳を握った。
それから暫しディオの瞳を見つめ、ふっと顔を逸らした彼女…。
「…分かったわ。」
「・・・。」
「でも一言だけ言わせて。」
「ああ。」
「彼女にそっけない態度を取るのは、ディオくんの性格のせい?それとも…彼女を周りのやっかみから守るため?」
「・・・。」
「どちらにしても、逆効果だわ私たちはディオ君に好きになってもらえると思ってしまうし、
彼女はディオ君の態度が変わらなければ好かれていないと感じると思うわ……女の考え方ってそんなものだもの。」
「…ご忠告ありがとう。参考にさせていただくとするよ。」
「ええ、是非そうしてちょうだい。」
くっと唇をきつく結び、ディオを通り過ぎて行く彼女…。
自分のいる方向とは反対へと向かったのだろう…。
遠ざかっていく女性の足音で、そうyouが理解した刹那、小さく聞こえたディオの声…。
「優しく……できるものならやってるよ…フン。」
呟いて、彼女とは反対方向…。
つまり、youがいる方向へと歩き出したディオ。
足音が近づいてきていると判断した時には既に遅し…。
youの目の前にディオが現れた。
当然、ディオは驚き、その赤い瞳を大きく見開く。
「っ…!//」
「ぅ、ぁ!//」
「お…おま、っ……you、いつからそこに…ッツ!//」
「ごごごご、ごめんなさいディオくんっ!本当にごめん!あの、わたし…立ち聞きするつもりなんてなくて!!」
「~~ッツ!!//」
ディオは、これでもかというくらい顔を真っ赤にして、youを睨み付ける。
「ディオくん…あの…//」
「っ……お前ッ…いつからそこにいたんだよ!!」
「えっと……ディオくんが告白されている辺りから…。」
「ほぼ最初からじゃないか!!この阿呆がぁーーッツ!//」
「ぴゃぁああ!!ごご、ごめんなさいいぃ!!」
見られていたのか、聞かれていただけなのか分からないが
とにかくyouが終始ディオの言動を聞いていたのは確かで…。
自分がどれだけ彼女を好きか、本人を前にして伝えたことの無い気持ちを
全て、まるっと曝け出すこととなったこの状況に憤りを隠せないディオ。
真っ赤な顔で苦し紛れにyouの両頬を抓った。
「いぃいひゃぃ!!ひぉぉ!!(痛い!ディオー!)」
「・・・というかだな……。」
彼女をいじめて少し冷静になったのか、ぱっと手を離し、
打って変わって鋭い目つきでyouを正面から睨む。
「聞いてたなら、どうして出てこなかったんだ。」
「!!」
「何で止めに入らなかったんだ?最後まで聞いて…おれの気持ちを疑ってたのか?」
「ち、ちが…!」
「おれを取られてもいいと思ってたのか?」
「違う!」
「じゃぁ、見守るだけで満足してんなよ!!」
「っ…!」
それは、ディオの本心で…また、願いのようなものでもあった。
「見ていたなら、自分を好きなら、阻止してほしかった」という…。
「おれは、おれのものを奪われるなんて論外だ。それが例えどんなモノであっても。恋人だって例外じゃあない。お前は違うのか?」
「違わない…ディオくんが誰かのものになっちゃうなんてイヤ…。」
ふるふる、と首を横に振るyou…。
先程のもどかしくて悔しい気持ちを思い出したのか…声は既に震えている。
「いいか、お前は確かにこのディオのものだ。そこは安定して揺ぎ無い、そうだろう?」
「うん…。」
「しかし、だ。お前にだってその権利はあるんだ。」
「ふ…。」
「少し馬鹿だろうと阿呆だろうと、間抜けだろうと……この世界の誰が何と言おうと…おれはお前の…恋人なんだ。」
「ディオ…。」
すっと流れた涙がyouの頬を伝いきる前に、ディオの長い指がそれを拭った。
「わたし……ディオくんが誰か他の人のとこにいっちゃうのが怖くて…イヤで、そんなの耐えられないって…。」
「・・・。」
「だから、止めようと、したの。」
「…そうだったのか?」
コクリと頷き、ディオを見上げるyou…。
その目からは今にもまた涙が零れ落ちそうで…
涙を拭うためのスタンバイなのだろうか、ディオは無意識に彼女の両頬に手を添えた。
「でも、ディオくんの声が…時を止めたの。」
「はぁ?」
「…「アイツじゃないとダメ」って……声…聞こえたら、あ、足…とか動かなくなって…何も…。」
「・・・。」
「なにも……ディオくんのこと以外…何も考えられなくなっちゃったから…っ!//」
「ッ…!!」
「ディオくんが…時を、止めたの…っ。」
やはり、流れた涙。
それは止め処なく零れて、その度にディオの手は暖かい温度の雫で濡れていく…。
「馬鹿…。」
「ごめんなさい。」
「阿呆…っ!」
「ごめ、なさい…。」
「間抜けが…っ!!」
「ごめ…なさ、ぃ。」
「好きだ。」
「っく…。」
「お前が好きだ、you…。」
「ディオ、くん…っ!」
ここはどこで、周りに人がいたのかさえも分からない。
しかし、衝動は抑えられず、ディオはyouの口を自分の口で塞いだ。
いつものように軽いリップキスではない。
息が止まるような深い口付け。
数秒だったか、数分だったか…どのくらいの時間か分からないくらい。
そっと唇を離した後、目を合わせ、ディオが口の動きだけでまた「好きだ」と言うので、
youはもう何も言葉にできず、ただディオに抱きつくのだった。
本当はずっと
伝えたくてたまらなかった
ディオ
(帰るぞ。)
you
(・・うん。)
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
あなたの言葉が好きでした
素敵なお題をありがとうございました
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