All in all, I love you !! (ディオ)
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そのタイミングは
突然やってきた
All in all, I love you !!
黙って泣いとけ
「おい、you!何をグズグズしている、このおれを待たせるな!」
「うん、うん、ちょっと待ってディオ…。」
いつものように名を呼んだだけ…のハズなのに、
ディオの眉間にミシリ…と皺が寄り、次の瞬間1トーン低い声色が響いた。
「ディオ…だと?貴様、誰がこのおれを呼び捨てていいと言ったぁ!この汚らしい阿呆がァーッ!!」
「うりぃぃ!いい、痛いよディオ…!何で?昨日までディオって普通に名前呼んでたのに…?!」
「まーだ分かっとらんようだな!」
「ぁ、あえへぇー!(やめてぇ)」
正面からyouの頬をムニィィ~っと思い切り摘み、引っ張るディオ。
数秒後、パッと手を離し、フン…と鼻を鳴らした。
「い、痛いよディオ……くん…。」
「ッ…!//」
余程痛かったのだろう、涙目になりながらディオを見上げるyou…。
その姿にウッ…と、一瞬身じろぎ、彼は何か言おうとした言葉を飲み込んだようだった。
「ぅー…どうして名前で呼んじゃダメなの?」
「そんなの……貴様がおれの下僕だからに決まっているだろう。」
「げぼっ…?!そ、そんなの…なった覚えないよ!」
「フン!貴様に逆らう権利など無いわ!おれがさっき下僕と決めた。拒否は認めないッツ!」
「お…横暴だ!」
「何とでも言え。」
「でも、わ…わたしは友達だと思ってるよ、ディオのこと。」
「本っ当に……物覚えの悪い下僕だな…貴様は…。」
「はっ!」
バックに明らかにゴゴゴゴ…が見える!
このままでは再び頬を抓られたり、何かしら痛い目を見る…。
そう思ったのか、youは慌てて両手を口に添えた。
恐る恐るディオを見上げ、弱々しく謝罪を述べるyou。
「ご、ごめんなさいディオ…くん。」
「っ……かわ…っ…!//」
「でも、やっぱり下僕はいやだよ…。」
「じゃぁ何なら納得するのだ、貴様。」
「うーん…やっぱり、ともだ…。」
「却下。」
友達という、ごく普通のカテゴリが速攻で却下された。
何故いけないのかが分からないyouは、困った顔でディオに尋ねる…。
「と、友達はだめなの…?」
「駄目だといったらダメだ。」
「じゃ、じゃぁ…わたし…どうすれば…。」
「だから下僕になれと…。」
「下僕はいやだよ……でも、友達以外じゃディオ、くんの傍にいられないよね…どうしよう、どうしよう…。」
ひたすら「どうしよう」と呟いて、答えが出せない様子のyou。
暫くはその悩む姿を黙って見つめていたディオだが、段々とイライラしてきたらしい…。
数分経過しないうちにキレた。早かった。
「ええぃ!本当に救えん馬鹿か!煮え切らん奴だな!仕方ない…この3つの中から好きなものを選べ。」
「え?」
「一つ、このディオの取り巻きとなる。二つ、このディオの夜のしもべとなる。三つ、このディオ様のモノとなる。」
「・・・。」
「ほれ、さっさと好きなのを選べ…//」
この選択肢を出した次点で、ディオが彼女に何を伝えたいのか…。
普通の人間なら何となくは察することができるだろう…。
が、しかし…。
彼女が普通の思考回路を持っているのであれば、
この年齢になるまで、2人の関係が「友達」のままであるハズがないのだ。
「あの……ディオくん…。」
「な…なんだ…//」
「『ディオの取り巻きになる』ということは「そこにシビれる!あこがれるゥ!」とか何かうまい言い回しを日々考えないといけないんだよね?」
「そんなクオリティは誰も期待していないッツ!!」
「そ、そっか…。」
ズレていた…。
彼女の気にするポイントもズレている上に、
ディオ自身、それに慣れてしまっているのか、鮮やかなツッコミを入れるという実に無駄な会話を展開をすることとなっている。
そして、ハッと我に返ったディオが尋ね返す。
「…というか貴様、よもやこのディオの取り巻き志望なのか…?」
「えっ、ううん…ちょっと気になっただけ。」
「そ、そうか…ならいい。(って何でホッとしてるんだ!おれは!//)」
彼女が好きだという自覚はあるのに、
それを認めていても、素直に言葉にしたくはないという……実に天邪鬼なディオの性質…。
しかしながら、あくまでも我が道を行く人種…それがディオ・ブランドーである。
恐らくはそんな自分も気に入っているのだろう。
コホン、と軽い咳払いをしてyouの前で「2」を意味するピースサインを出した。
「では、残り2択だな。」
「・・・。」
残り2つはどう転んでもディオに堕ちる選択肢…。
ニヤニヤとした表情を浮かべるディオと、
う~んと困ったように悩むyouの相反する姿が何とも滑稽である。
そして…。
「ディオくん……。」
youは非常に困ったような顔で、ディオの名を呼んだ。
「何だ、どうした?」
「い…。」
「あ?」
「…選べないよ…。」
「何だと!」
カッと目を見開き、ディオは今にも喚き散らしそうに大きく口を開けた…。
しかし、それより先にyouがしゅんとした表情で俯き、選べないと言った理由を語りだす…。
「わたし、夜型人間じゃないし、家来は嫌だってさっきから言ってる…あと、わたし人間だから物にはなれないし…。」
「(何か根本的に勘違いしとるな…。)」
「だから…残りの2つから選ぶことができないよ。どうしよう。」
「・・・。」
最早ツッコミ返す余裕もないくらい、磨り減ったディオの精神…。
若干半目になりながら、抑揚の無い声で喋りだした。
「あー…。」
「どうしよう。」
「you……。」
「はい。」
「お前……馬鹿だ馬鹿だと思ってたけど……本当に馬鹿だったんだな…。」
「え…何その残念な顔…。」
「それはお前…そうだろう…。」
今にも白目を剥かんばかりの気落ちちたテンションだったディオだが、
少しムッと膨れるyouを見て、それさえも可愛いと思えば、再び瞳に生気が戻ってきてしまう…。
今までもこれからも…どう頑張っても自分に素直にはなれないが、
とどのつまり、ディオ・ブランドーは彼女にベタ惚れなのである。
「(あぁ、何でおれはこんな馬鹿を……。)」
「あの……ディオくん。」
「あぁ?」
「ディオくんは?」
「は?」
「ディオくんは……わたしを下僕や取り巻きとか以外にするなら…何にしたいの?」
「うっ、そ…それは…。」
痛い所を突かれた。
それはつまり、ディオの気持ちの核心。
どう答えればいいのかと脳内で必死に画策をしていると、
あんまり素直な言葉で、彼女が更にそれを問うてきた。
「ディオくんの傍にいられる、友達以外のいい方法はありますか?」
「な、ら…。」
「うん!」
「そんなに言うなら…ッツ!」
「うん?」
「youッ!お前を……このディオの女にしてやるッツ!//」
「!」
ついに言ってしまったと、ぎゅっと両手を下で握り締めるディオ…。
さぁ、答えは…と、しばし待つものの、返事が無い。
「な、何だ……も…文句でもあるのか。」
「ううん…ない。」
ディオが彼女のその反応の薄さに戸惑っていると、
急に目の前の彼女がほろほろと、涙を零し始めた。
あまりの前触れの無さと唐突さにディオの方が目を見開いて驚く。
流石に何か声を掛けた方がいいかもしれないと、「ぉぃ…」と小さく声にすると、
「言葉」というものをやっと思い出したかのようにyouが声を出した。
「あれ、わたし……今、ディオくんの…恋人になった?」
「だ…だから何だ……も、文句あるのか?」
「ううん、ない。」
youはブンブンと首を振り、俯いたままディオを呼ぶ。
「うー…ディオくん…。」
「な、何だ…。」
「うれしくて涙が止まらない…。」
「・・・はぁ…。」
「わたし、ずっとディオくんが好きだったから…。」
「(分からいでかッツ!というか気付いてないとでも思っていたのか…。)」
ハッキリ言って、彼女の気持ちはずっと以前から分かっていたため、
ディオとしてはいつ自分の気持ちを告げても良かったのだ。
ただ、自分から「好き」と言うことは自尊心が許さないワケで…。
何と言葉にすれば自分が優位に立った状態で彼女に告白できるかを模索していたという…。
それは、傍から言わせると何とも呆れる理由だった。
そんな彼の気持ちや葛藤を知ってか知らずか(いや、確実に後者だろう)、
youは涙を零した後、にこりと笑ってディオの手を取った。
「これからは、ディオくんがわたしを好きになってくれるようにがんばる。」
「ッ~……黙って泣いとけ…//」
そうぶっきらぼうに言い放ち、ディオはyouの腕を引く…。
勿論泣いている彼女に胸を貸すつもりで、その身体を腕の中に収めた…のだが、
実のところ、あまりの嬉しさに顔が自然とニヤけるのを見られたくないが為でもあるのだった…。
ああ、
やっと言えた
ディオ
(おい、you。)
you
(ん…。)
ディオ
(そろそろ離れろ…(理性が…))
you
(ぅー……。)
ディオ
(何だ、唸って…。)
you
(もうちょっと……だめ…?)
ディオ
(ッ……!//)
you
(これ、夢じゃないか……心配で…。)
ディオ
(っ、かわ…………ぃっ…!!//)
you
(川?)
ディオ
(かっ、変わらんッツ!!明日目覚めても、明後日も!変わらん!)
you
(う……うんっ!!//)
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
あなたの言葉が好きでした
素敵なお題をありがとうございました
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