ジョルノ
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どんなものより
甘いもの
見つけました
砂糖菓子よりふわふわ甘い
「ねぇ、ジョルノ。」
「何ですか、you。」
「触っていい?」
「・・・・。」
自室のソファにゆったり腰掛け、読書をするジョルノの正面に立ち、youは言った。
一瞬目を点にした後、暫し沈黙し、ジョルノは彼女に聞き返す…。
「ちなみに聞きますが、ドコをですか?」
「んっとね、髪。」
「髪…ですか?」
「うん。」
コクリと頷く彼女を見上げ、ふぅ…と溜息を吐き、ジョルノは読んでいた本を閉じた。
「まぁ…構いませんが…。」
「わーい。」
「あ、でもある程度セットしてるので、あまりぐちゃぐちゃにしないでくださいね?」
「わかった!」
本をソファサイドの小さなテーブルに置くと同時に、ジョルノの膝の上に重力が掛かる。
これには流石に驚き、彼は目を丸くしてyouに問うた。
「・・・正面からですか。」
「え、だめかな…?」
「いえ…僕は構いませんが…(目の毒です)。」
嬉しいか嬉しくないかと聞かれると、答えは勿論嬉しいのだが…。
正面に向かい合って(というか重なって)座るyouの胸がちょうどジョルノの正面に位置する体勢なので、
彼としては非常に不本意ではあるが、どうしてもめくるめく妄想が脳内を駆け巡る。
ただ、まだ陽の明るい時間から盛るというのも、人としてどうかと思い、
ジョルノは自制心で煩悩たちを抑える事を試みるのだった…。
そんな彼の努力を知ってか知らずか、youは至極嬉しそうにジョルノの髪に手を伸ばす。
「わー、やっぱりふわふわー!」
「・・・セットした前髪じゃないんですか?」
「触るのは」と、倒置法で言葉を続けた。
というのも、よく人から注目されるのは、綺麗に巻かれた額のコロネ…否、前髪である。
先程の煩悩がポンと音を立てて消え去り「何故」という疑問が頭角を現し、
ジョルノは真剣な眼差しでyouをじっと見つめた。
「ん、だって前髪はセットして固めてるでしょ、出会った頃にもう触らせてもらったし…。」
「そうでしたっけ?」
「そうでしたよ。」
「…にしても何故?」
「最近何だかやたらジョルノの髪が風に靡いてるトコを目撃してですねー。」
「はぁ。」
「フワフワで柔らかそうだなぁって思ったら、急に触りたくなっちゃって。」
「そうですか。」
「あめ色というか…金糸の髪も凄く綺麗…。」
「・・・。」
「細工されたお菓子みたい。」
「・・・美味しくないですよ。」
今にも髪を口に入れそうな様子のyouに「だめです」と断りを入れるジョルノ。
ちぇー、と残念そうに…でも、何となく嬉しそうな笑みを浮かべ、
彼女はそのままジョルノの首根っこに抱き付いた。
「ジョルノ…。」
「何ですか?」
「甘いもの食べたくなった。」
「そうですか…ドルチェがプリンなら付き合いますよ。」
「あ、いいねプリン!」
嬉しそうに反応を返す彼女の背に腕を回し、もう片方で髪を撫でるジョルノ。
何気ない動作だったはずなのに、youの髪から香るシャンプーのにおいが心地好くて、ジョルノは幸せな気分になる。
このまま暫くこうしていようか…そんなことを考えた矢先、youがバッと身体を離した。
腕から抜け出すでもなく、ただ、互いの顔が見える位置が良かったようで、
ジョルノの両肩に手を添え、youはにこにこと笑みを浮かべて言った。
「でも、わたし、ジョルノがいいな。」
「はい?」
「プリンも捨てがたいけど…ジョルノの甘いキスがほしい。」
「あぁ、なんだ…。」
どうして自分の恋人はこんなにも可愛いのだろうかと、
窓でも開け放って叫びたい気分のジョルノであった。
そんな彼女の甘いお願いを断るなど、無論選択肢にはあるはずもなく…。
「そんなものでいいんですか?」
「うん、それがいいな。」
ゆるりと微笑んだyouの手を掬い取り、指を絡める。
「さて、you……甘さはどれくらいがお好みですか?」
「うんと甘いのがいい。」
「Si、分かりました。」
とりあえずはそう、くすくすと笑うyouを自分の膝から下ろし、
そのまま流れるようにソファに押し倒すことにしよう…。
そう考え、ジョルノも同じように悪戯な笑みを浮かべるのだった。
砂糖菓子なんか
比較にならないくらい!
you
(ジョルノー…。)
ジョルノ
(おや、今日は先程から随分と甘えたがりですね。)
you
(迷惑ですかー?)
ジョルノ
(いえ、全然。寧ろ嬉しいです。)
you
(そう…じゃぁね、甘えついでにお願いが…。)
ジョルノ
(何ですか?)
you
(…えっと……ちょっと、仕事の件でー…。)
ジョルノ
(・・・。)
you
(その…失敗?みたいな……1件だけなんだけど…。)
ジョルノ
(まさか…それを許してほしくてワザと?)
you
(ち、違うよ!あ、甘えたかったのは本心…っていうのも恥ずかしいデスけど!!)
ジョルノ
(そう、ですか……よかった。)
you
(う、うん!)
ジョルノ
(でも…失敗した件は話が別ですけどね。)
you
(うっ……絶対零度の瞳…。)
ジョルノ
(ひとまずお仕置きといきましょうか、you。)
you
(ちょっ、ま……せめて言い訳を!!)
ジョルノ
(問答無用です!!)
you
(ぃっ……やぁあああ!!!)
words from:yu-a
title by:Fortune Fate様
あなたの言葉が好きでした
素敵なお題をありがとうございました
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