番外編
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!attention!
ヒソカが変態です(いつもですが)!
どんなヒソカでも愛せるという猛者はどうぞ…
「(もうちょっと…♥)」
あと3枚、重ねるだけ…。
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ゴウカクxノxライン
All this patience is worth it for the reward!
番外編
天空闘技場で与えられた自室、暇を持て余したヒソカがトランプタワーを組んでいた…。
そうして見事に組みあがったトランプタワーを、指先一つでバラバラに崩す作業…。
神経を研ぎ澄ませ苦労して積み上げた芸術が、刹那に崩壊してしまうその儚さを目にすると、
彼の心に何とも言葉で表現し難い快感が湧き上がる…。
ヒソカは偏に、その組みあがった芸術を壊すためにせっせと今この時分までトランプタワーを積み上げてきたのだが…。
あと3枚…土台を置いて残りの2枚を同時に合わせて立たせるだけ…。
そこまで来たところで、ぴんぽーんと…。
現時点では彼にとって何とも不必要で不愉快に思えるインターホンの音が鳴った…。
この天空闘技場では、基本的に自分を訪ねてくる人物などはあまりおらず、
たまに自分が依頼したルームサービスや食事のデリバリーだったり、郵送の荷物などの依頼品が殆どだ。
今は何も食事は依頼していないため、恐らくは郵送物の類だろうと思われるが、
正直言って今は出る気分ではないな、と…。
しかしながら、再配達の手配を依頼する事を考えると、それはそれでまた面倒だと思ってしまい、
不機嫌そうな表情で立ち上がると、彼は盛大な溜息を吐きながら渋々と玄関の方へと向かった。
「誰だい?今とってもイイところだったのに…♠」
「あ、ヒソカさん!よかった、いらっしゃったんですね!」
「…おや♥」
先程の不機嫌オーラは何処へやら…。
ドアを開けた先にいたのが目を掛けているyouだと分かった瞬間、
パッと顔付きと纏うオーラが一変するヒソカ…。
「どうしたんだい?何かボクに用?」
「ええと……ヒソカさん、今日は何かご予定とかありますか?」
「ううん、無いよ、特に何も…♥」
「え、あ、そうなんですね?今、何かされてたのでは…?」
「まぁ、立ち話も何だし、中に入りなよ…?」
「あ、では……お邪魔します。」
「どうぞ♥」
ヒソカの部屋に入ると、youの視界にはベッドの下の広いスペースに組みあがったトランプタワーが目に入り、すぐさま彼女は「わぁ!」と感嘆の声を上げた。
「凄い、トランプタワーだ!これヒソカさんが作ったんですか?」
「ウン、そうだよ♥」
「あとちょっとで完成だ………え、あ、すご。」
「ん、何が??」
「いや、てっきりヒソカさんの能力で崩れないようにしてたりするのかと思ったんですけど…。」
恐らく「凝」でオーラを確認したのだろう…。
特に何の念も纏っていないただの紙のトランプであることを確認し、より一層驚いた、ということだった。
「能力なんて使わないよ……それじゃあ全然つまらないじゃないか…♠」
「それもそうですね。」
「心血注いで限界まで高く、高く積み上げて、それをボク自身の手で壊すのが快感なんじゃないか…♥」
「そういうものなんでしょうか…。」
「ボクにとってはね…♥」
「あとちょっとですけど……完成するところ見たいです、ヒソカさん。」
「えー……どうしよっかな…♦」
正直、彼女が部屋に来たことでトランプタワーの完成への気持ちは削がれてしまったため、
今更続きからというのも気分じゃないなぁ…と少し口を尖らせるヒソカ…。
そんな彼に、youはソワソワした様子で「ダメですか?」と尋ねてくる。
身長差もあり、必然的に上目遣いでおねだりをされる様子になるため、
またしてもヒソカはコロリと気分を転がして、トランプタワーの作成を続けることを承諾するのであった…。
先程座っていた場所へと戻り、トランプタワーを挟み、
youも風圧でタワーが崩れないよう注意して、向かい側に静かに着席する…。
すぐに真剣な眼差しでトランプタワーの仕上げを始めるヒソカ…。
最後の土台をそっと置き、ブレないよう動きを制してゆっくりと2枚のトランプの頂上を重ねて山のカタチで土台に乗せる……。
「・・・♥」
「・・・。」
「ハイ、完成……これでいいかな、you?」
「・・・。」
「you…?」
「はっ!あ、はい!はい!完成ですね!」
「ウン…?」
「すっご……本当に手だけでここまで作れるんですか、めちゃくちゃ器用!ヒソカさん凄い!」
「時間はまぁ掛かるけれど……慣れたら割と簡単だよ…♦」
「いやいや……。」
流石にそれは簡単ではない…と、苦笑するyou…。
トランプタワーが完成した後の反応は本心が伺えるもので、特に変なところはない様子だったが、
それの少し前に違和感を抱いたヒソカは彼女に小首を傾げながらそのことを尋ねる…。
「you、ボクのトランプタワーに何か問題があったかい?」
「え、問題…?」
「この通り『伸縮自在の愛(バンジーガム)』も使ってない、至って普通のトランプタワーだけれど…?」
「いえ、いえ、疑ってないですよ!?」
「何か完成した時に間があったからさ……。」
「あー……それは…。」
「?」
僅かな違和感と機微を何気なく指摘すれば、youは頬をポリポリと掻きながら、
少し恥ずかしそうに彼の問いに答えた。
「トランプタワーを組む時のヒソカさんがすっごい真剣で素敵だったもので……見惚れておりました。」
「・・・♥」
「何かすみません、トランプタワーの完成の瞬間を見なきゃいけなかったのにですね…。」
「とんでもない、キミに見惚れられるなんて光栄だよ、you…♥」
「不快にさせてなければ…一安心です…。」
「クク……キミの言葉はいつもボクの気分を良くさせてくれるね……♥」
「そう、ですか?」
「ウン、もう最高♥」
ニコっといつもの綺麗な奇術師スマイルを浮かべると、
そのままトランプタワー越しにyouの額に軽くキスを落とした。
その動きで腕が当たり、たった今完成したトランプタワーはバラバラと音を立てて
床に崩れて四方へと散らばってしまった…。
「あぁっ!タワーが…!」
「ああ、惜しかったなぁ……指先1つで壊したかったのに…残念♦」
「何か……邪魔してしまってすみませんでした。」
「構わないよ、退屈してたからこそこれを作ってたんだし……来てくれて嬉しい♥」
「でも、もうちょっと後で来ればよかったですね……わたしの用事はもう少し遅くても良かったから…。」
「そういえば、キミ、何か用があってボクのとこに来たんだよね……用事って何かな?」
「あっ、そうそう!用事!」
トランプタワーのくだりですっかり忘れてしまっていたらしく、
ヒソカに言われてやっと自分が此処へ来た目的を思い出したらしい。
ぱっと顔を上げてヒソカと目を合わせると、彼女は笑顔で己が目的を彼に告げた。
「ヒソカさん、お時間あるなら一緒にお祭り行きませんか?」
「お祭り…?」
「はい!今日明日、天空闘技場の近くの大きな公園でお祭りがあるそうなので、一緒にどうかなと思いまして…。」
「そうなんだ……へェ、知らなかったよ……お祭りねェ…♠」
「あ、もしかして人混みとか苦手でした?…それならすみません。」
「いやいや、そういうワケじゃないんだけど……♣」
「お祭り好きそうだし……ゴンくんとキルアくんに声掛けてみようかな…?」
「待ってよ、ボクは行かないとも言ってないじゃないか……ボクの目の前で他の相手を誘う算段を口にするなんて……悪い子だ…♥」
少し拗ねたような顔をして、ヒソカはyouの唇に指を添えてなぞる…。
先程のトランプタワー然り、指の動かし方1つにも込められた意識が強いのか、
少し触れられただけだというのに、youの背筋がぞわりと波打った。
「ぁ……えっと……。」
「躊躇ったのは人が多いと囲まれないかなと思って心配になっただけさ、一応キミもボクも闘技場の選手だし、顔も名前も知れてるからね…♣」
「あー成程……わたしは新人ですし、闘技場のファンの方しか知らないかもですが、ヒソカさんは随分有名ですもんね…。」
「でも、折角のキミからのデートの誘いなんだから、断るなんてしたくないしね……いつものメイクをオフにして行こうかな…そしたら大丈夫だろうし…。」
「確かにもう出店なんかは出てますけど、個人的には今日の花火が目的ですし…日が暮れてからでいいかなって思ってるので、あんまり顔は見えないんじゃないかなと…。」
「なぁんだ、それなら全然問題ないね、いいよ、行こう♥」
「本当ですか?!ありがとうございます、嬉しいです!」
「だとしたら、確かに時間はまだ早いかもだねェ…?」
「そうなんですよね、なのでお誘いだけ先に来た感じで……。」
「ああ、だからもう少し遅く来ればよかったって言ってたのか…♦」
「そうそう……なので、日が暮れたらまたこちらに来ますね?」
「えーーー…♠」
「???」
目的の時間まではまだ数時間あるから、と一端部屋を離れようとする言葉に反応し、
珍しく眉根を寄せて不満そうな声を出すヒソカ…。
立ち上がろうとしたyouの手を優しく掴んで制止し、その場に留まらせる。
「逆に、キミは出掛ける時間まで用事はあるの?」
「いえ、特に何も……無いですけど?」
「それなら別に、このまま一緒にいたっていいじゃないか…♥」
「んー、でも、ヒソカさんご迷惑じゃないです?」
「ご迷惑じゃないです♥ 1人になってもまたトランプタワー作るかトレーニングするくらいだし…♣」
「えっ、ヒソカさんのトレーニング見た過ぎます……腹筋とか背筋とか懸垂とか…!」
「ん、いいよ?でもその場合、youにも協力してもらうけど…♦」
「勿論ですよ!回数カウントでもタイム計測でもお任せください!」
「じゃあ、服脱いでベッドに横になってくれるかな……あ、シャワー掛かってからの方がいい?」
「あの……ヒソカさん…。」
「ん…?」
「一応お聞きしますが……一体、何の………トレーニング…。」
「んー……ベッドの上のトレーニング、かな♥」
「却下ッツ!!」
「ちぇ、残念………結構体力使うから、いいトレーニングだと思うんだけどなぁ…♥」
分かってはいたが、自分の軽い冗談に対して、顔を真っ赤にして真に受ける純な様子がやっぱりイイねぇ、と含み笑うヒソカ…。
リスのように頬を膨らませてぷんすかと怒るyouに、
「ゴメンごめん♥」と、一切反省などしていなさそうな謝罪を入れるが、
それにしても、これから時間をどう潰すのかという課題に2人して再び向き合う必要が出て来るわけで…。
「じゃあ、どうやって時間を潰そうかな…♣」
「んーー……あ!トランプタワーを作るのはどうでしょう!」
「you、キミ……人の話聞いてた?」
先程、暇を持て余した時に1人でやる作業だと伝えたはずだが?
折角2人でいるのなら、別の何かを模索すべき…と、ヒソカはピクリと眉を動かした。
すると、彼女は「そうじゃない」と、笑ってみせる。
「いえいえ、わたしが作ってみたいなって。ヒソカさんに教えてもらいながらなら、こう…さっきみたいに綺麗にタワー作れたり……しませんかね?ダメ?無理そう?センスなさそうです?」
「そういうことか……うーん、どうだろう……じゃあ、とりあえず作ってみる?」
「はい!センス皆無なら早々に諦めますんで、その時は遠慮なく言ってくださいね?」
「そだね、無理な事に時間を割くのも勿体ないしね…♦」
センス無ければその時は遠慮なく言うよ、と辛辣なことを爽やかな笑みで伝えるヒソカ…。
彼の対応には大分慣れてきたyouはそれに憂うことなく「はい」と物わかりよく返事をするのだった…。
それじゃあ…と、床に散らばったトランプをかき集めて纏めると、
徐にその場を立ち上がったヒソカが場所を移動して…。
「あの……ヒソカさん…?」
「ん?」
「何故……背後に…。」
「いいじゃないか……ここならホラ、キミの手を取って直にレクチャーできるし…♥」
ヒソカが着席した場所はyouの真後…。
ぴったりと彼女の背中にくっつくようにして場所を陣取り、肩口に顎を乗せる。
体格差も相俟って、ヒソカの全身にすっぽり身体が収まるような状態である…。
困惑するyouの両手をとって、トランプを重ね合わせるように動かしていく…。
「や、あの……これ結局ヒソカさんが作ってるんじゃ……ていうか近ッ!」
「ホラホラ集中、タワー作りたいんでしょ?」
「や、それはそうなんですが……ちょっとこれでは集中できない。」
「最初の1段目くらいは完成させなきゃだよ……この、二手目の山を作る時がコツでね…♦」
「(聞いてない!!)」
体勢に関して大いなる動揺と緊張をしたものの、ヒソカは至って普段通りのペースのようで、
割と真面目に…というか淡々とトランプタワーを組み上げるコツをyouにレクチャーする…。
初手こそ手を取られてほぼヒソカが山を作ったものの、その後は手も離されたし、
更に言うなれば指導が良かったのか、気付けば1段目が綺麗に完成するに至った…。
流石に作った本人もこれには驚き、感嘆の声を上げる…。
「わぁあ!すごい!できましたよ!まだ1段目ですけど!」
「ウン、よくできました♥」
「ヒソカさん教え方上手……!」
「クックック……そうかい?でも、2段目以降はどうだろうね……1段目とやり方自体は変わらないけど、積み重なる毎に集中力が必要になる感じ、かな……♠」
「そうですよねぇ…。」
「そこで、ボクは考えたのだけれど…♣」
「はい?」
「今からyouの集中力を試そうと思うんだ…♥」
「嫌な予感しかしない…。」
「もし集中力が切れてタワーを倒しちゃったら、ペナルティを課すからね♥」
「ちょっとヒソカさん?!」
「上手く組み上げられたら褒めてあげよう……さ!はい、集中集中★」
「~~!」
やっぱり、自分の背後を陣取って、丁寧にトランプタワーを組み上げるレクチャーをしたのには
理由があったのかと…。
気付いた時には既に遅し…。
まんまとヒソカの術中に嵌ってしまったのだと、
己の思慮の浅さに、歯ぎしりしたい気分になるyouであった…。
しかしながら、それが分かっていてもこの状況でヒソカの提案を却下しようものなら
不機嫌オーラ全開…というより、最早陰湿な念で精神的圧力を掛けられること待ったなしな上、
きっと楽しみにしている今日の祭りにも行ってくれなくなるだろう…。
「その代わり、ちゃんとできたらお祭りで色々奢ってくださいよ…。」
「ウン、いいよ……何でも好きなもの買ってあげる♥」
「言質は取りましたよ……待ってろ綿飴、林檎飴…人形焼きにチョコバナナ…。」
「(甘いものばっかり…♥)」
「よし!集中!」
「♪」
どうせ逃げられないなら…と、自分なりに前向きに…と。
youはトランプを手に取り、2段目のタワー作成に取り掛かる…。
カードを重ねて山型を作り、ゆっくり2段目に乗せてみる…。
youが乗せたカードは何とか上手くバランスを取って、1段目の最初と同じように山ができあがる。
崩れずに保っている状態を確認して、ぱっと嬉しそうな表情で小さく「やった!」と呟いた時だった…。
「ウン……スッゴク上手にできたねェ…♥」
「ひっ…?!」
「ボクのアドバイス通りにちゃんとできて……youはイイ子だね…♥」
「っ~~!!」
ヒソカから耳元でお褒めの言葉…というより厭らしいセクハラまがいの言葉を預かり、youの全身にぞわぞわっと鳥肌が立つ…。
「ひーそーかーさーんー…?」
「クックック……あ、ちなみにこれ、ベッドの上でトレーニングした時にキミに言ってあげる予定の台詞…♥」
「っ、何させる気ですか…もう!セクハラで訴えて勝ちますよ!止めてください!」
「そうなったら、ボクは腕のいい弁護士を雇うよ♥」
お金はあるしね、とくつくつ笑うセクハラ奇術師に憤るyou…。
うっかり組み立て途中のトランプタワーに指が触れそうになったのを何とか堪え、
精神を落ち着けるために目を閉じてゆっくりと息小さく深呼吸をする…。
気を取り直して次…と、トランプを手に取った時、またしてもヒソカが悪戯を仕掛けてきた。
背中に不思議な違和感を覚え、youが首を傾げると同時に、
後ろからぎゅうっとヒソカに抱きしめられたので、思わずyouは「わっ?!」と声を上げる。
驚きはしたものの、大きく身動きはしなかったので幸いタワーは崩れなかったのだが、
安堵したのも束の間……今度はお腹に回されたヒソカの手が、スルリと服の中に侵入してきたため、流石にビックリして「ギャッ!」と大きな声を上げてしまう。
「ひひひ、ヒソカさん?!」
「んー?」
「んー?じゃない!手…っ、手を………っ?!」
「手を?」
「手を服から出し……だして…っ!」
「だめダメ……だって集中力を試すためにボクはちょっかい出すって言っただろう?」
「っ…でも…。」
「はい、もう大分時間が経っちゃったよ?次のトランプを組んでみて?」
「ひ、ひどい…あんまりだ…。」
「♪」
至極愉しそうにyouのお腹を直に撫でるヒソカ…。
youは何とも悔しく、かつ情けない気持ちでいっぱいになりながらも、
震える手でトランプを手に持ち、タワーに近付ける…。
この状況では最早集中力など続くワケもなく…どう足掻いても無駄な行為…。
それが分かっているが故に、彼女の涙ぐましい努力が愛おしくて堪らない…と、人知れず愉悦に浸るヒソカ…。
案の定、今回は堪え切れず、組み立てようとしたカードが震えて、最初に組み上げた1段目もろとも、バラバラっと崩してしまうこととなった…。
「ふぁ…っ…!」
「あらら……倒れちゃった…♦」
「う、う…うぐ。」
「残念だったねェ、you……♥」
「だって、こんなの……ひゃっ!!?」
「ん……スベスベしていいねェ……ボクと違ってとっても柔らかいし…♥」
「ひ、ぁ…っ………やだ、何で…っ?!」
「あ、気付かなかった?さっき外したんだよね…♥」
「んっ…!」
先程感じた背中の違和感はこれだったのか…と、直に胸を触られたことで
下着のホックを外されていたことに気付いたyou。
むにむにと両手で胸の形を様々に変えながら、その柔らかさを堪能するヒソカ…。
「う、や……ぁ、ひそかさ……!」
「ん……♥」
「も、やめ……っ……ん!」
「んー……そろそろ、止めないと、なんだけど……♥」
そう言いつつ、ヒソカの手が止まる気配は無く…それどころか、エスカレート。
服の下で浮き上がった下着の中に滑り込ませた手で、きゅぅっと胸の頂を抓んできた。
「っぁん…!」
「ん…っ…♥」
最早トランプタワーどころの話ではなくなってしまったyou…。
手に持っていたトランプをパラパラっと床に落としてしまい、
ふるふると小刻みに震えながら、涙目でヒソカに訴える…。
「おねがいします……ひそかさ……も、やめ…。」
「ぁ……ウン、もう……ダメだね、このままだと…(無理矢理にでも襲いたくなっちゃう…)♥」
「っ?!」
「あ、ゴメン……♥」
「~~っ、もうっ!もう!もう!」
「クックック……だってボク男の子だし……好きな子の身体に触れて、こんなに近くで、そんなに甘い声を聞いちゃったら「こう」なっちゃうのも自然なことだよね…♥」
「ヒソカさんのばか、ばか…っ!」
「クク……だって、やっぱり、youが無防備なのが悪いんだよ、ボクがベッドに誘った時点で怪しまなきゃ…♦」
後ろから抱き込まれているyouのお尻のあたりに感じる、先程までは無かった異質な感触。
それがヒソカの勃ち上がった下半身のものだと気付き、半泣きでヒソカに怒りをぶつけるyou…。
全く悪びれることなく、自然現象だから仕方ないし、
何なら、危機管理能力不足は自己責任だと指摘してくる始末…。
さて、これからどしてくれよう……性格上若干望みは薄いが、
男女関係に疎い彼女であっても、流石にここまで来たら雰囲気に流されてベッドインできるだろうか…?などと思案して、いつもよりも低い声で彼女の耳元で囁く…。
「ねェ、you……キミの身体は平気?」
「ぅ……えぇ?」
平気じゃないのは貴方の方でしょう…とツッコミたくなるようなヒソカの言葉に、
youは少し困惑しながら、それを口にしようとしたのだが、
「そういう言葉は求めていません」とばかりに、
すかさず向こうの方から、言葉の真意を伝えられる…。
「心拍数が上がったり、吐息が荒くなったり、してない?」
「は…。」
「身体が火照って、熱くなったり…さぁ…♥」
「…ッ!!」
再び服の中で胸を弄り始めようとするヒソカの動作に、youの体がビクンと跳ねる…。
つまるところ、このまま快楽に身を委ねてもらう方向へと、彼女を連れて行く気満々といった様子で、耳元で追い打ちをかけるように囁く…。
「ボクはご覧の通り、youとひとつになりたくてウズウズしてるんだけど…どう?このまま一緒に…♥」
「~!!」
もうお互い、限界だろう?と、ヒソカがyouの服を脱がせに掛かろうとした刹那…。
「もうダメ!」と大きな声で叫んだyouが、自分の服の中に入っているヒソカの手を掴んで引っ張り出した。
柔らかな質感と、温かな肌のぬくもりから引き剥がされて外気に触れたことで、
もっと触れていたかったな、と寂しそうに「残念♥」と呟いたヒソカ…。
更に言うと、あまりに咄嗟のことで、一瞬何が起こったのか分からなかったが、
ヒソカが気付いた時には、今まで抱き込んで見えていなかった彼女の背中がいつの間にか、自分の眼下に映っていた。
とどのつまり、自分はいつの間にか正面から彼女に抱き着かれているのだと理解し、
状況に対して頭に疑問符を浮かべながら、行き場の無くなった両手を空中に留まらせる…。
「えーっと……・・・you…?」
「~~!」
「あー……うん、そっか……ゴメン……嫌だったね…♠」
全力の拒絶ということで間違いないだろう…と察し、色々と思うところはあったが、
ヒソカは素直に謝罪の言葉を伝えたのだが…。
youは怒るでも泣くでもなく、ただぎゅうっとヒソカの首根っこに腕を回して抱き着いたままで、小さく首を横に振った。
「違うの?」
「…ます……ちがう。」
「嫌われちゃったかな、ボク…♣」
「そうじゃない、です…。」
「んー……というと…?」
宙に浮いていた両手でいったんyouの身体を自分から離し、見えるようになった顔を覗き込む。
「…っ…。」
「おや…?」
向き合えば、彼女は困ったような表情で顔を真っ赤にして、少し先程の涙目の余韻を残しており、
それだけで再び下腹部に刺激がいってしまいそうになるヒソカ…。
何とか自分を律して、ひとまず自分が嫌悪されたワケではない理由を問うた。
「you、どうして?」
「わ、わたし………ダメです、ひ、ヒソカさんのこと凄い好きみたいで…!!」
「それはダメな事ではないと思うんだけど……♦」
まるで好きになってはいけないと自制しているような彼女の言葉にピクリと眉を顰めるヒソカ。
(まぁ、有難い言葉ではあるので、追及はしないでおく)
するとyouが、頬を赤らめて俯くと、伏し目がちに口を窄めて言い訳のような告白をしてきた…。
「ダメですよ……ヒソカさんはわたしの好きな人ですけど、目標で、尊敬してて…。」
「えー、嬉しいなぁ……♥(けど自分で言うのもナンだけどめちゃくちゃ変わってると思うよ…)」
「そ、それはいつかはヒソカさんに見合うような相手になれればと精進したいと思っている次第ですが…!」
「ボクは今のキミ、十分好きなんだけどなぁ…(あー、いつもの「自分に課すノルマ」みたいなやつね…ハイハイ…♣)」
結局、ヒソカと自分を比べて、釣り合いが取れていないから、
もう少し女性としても、念使いとしても自分を磨いて、
自分が納得いくまでは友達以上恋人未満の関係なんだと言い聞かせているのだろう、と。
少し冷ややかで冷めた目で部屋の明後日な方向を見てしまうヒソカ…。
すると、youがまたガバっと自分に抱き着いてきたので、
少し驚いて、視線を彼女に戻すことになった。
「なのに!あんなことされたら、ダメですよ……もう、本当……!」
「んー……(謝りたくないなぁ…)♣」
寧ろ、今なおキミの我儘を聞き入れて、我慢し続けている自分を褒めてほしいくらいあるんだけど…とヒソカは口をヒクつかせる。
「ヒソカさんに、もっと触ってほしくなる……ので、限界でした…。」
「ッ…?!?!」
「そしたらきっと……ヒソカさんのこと…今でも大好きなのに、そういうこと、したら多分もっと…好きになっちゃうと思うので……はい、そういう感じで……き、気持ちがいっぱいになってしまって…。」
「キミ、やっぱりボク(理性)のこと殺そうと思ってる?」
「なんで?!!お、思ってませんよ?!!」
「怒りを通り越して呆れてくるよ……ホント…♠」
「お、怒ってたんですね…。」
「寧ろこの状況で怒らない男がいるのなら、会って説法を説いてほしいくらいだ…聞いたって効果はないだろうけど♣」
「すみません…。」
「…ちなみに聞くけど、その「すみません」は何の「すみません」かな?」
またそっと身体を離して、強制的に向き合った上で問いかける。
少し思考したのち、youは答えたが…。
「…ヒソカさんのこと、すごく好きになってすみません……。」
恐らく大真面目なのだろう…。
ヒソカの両肩に手を置き、じっと真剣な眼差しで…かつ、恥ずかしそうに頬を赤らめての告白で…。
色々な意味で限界値を超えたらしい、
ガクンっと頭を落とし、プルプルと小刻みに震えだすヒソカ…。
「も……無理……ボクの方が限界……ゴメン、you、本当に悪いんだけど、もう帰ってくれる?」
「えぇっ?!」
「冗談じゃなく本気で言ってるからね?」
「あ、えっと…。」
「また後で連絡するけど……多分、今日のお祭りも行けない、花火も無理…!」
「ヒソカさん…!」
「大丈夫、怒ってはいないから♥」
「すみません、あの、ごめんなさい!」
「いい子だから、早く部屋から出てってね、ウン、本気のお願い♥」
言いながら立ち上がると、ヒソカはyouの腕を引き上げて強制的に立たせた。
おろおろと困惑する彼女の背を問答無用でグイグイと押して玄関まで来ると、
恐怖すら覚えるような引き攣った笑顔で「またね♥」と…。
最後には、間違いなくここにいてはいけないと思わせるようなオーラを放ち…
否、放たれるのをかなり堪えている様子で、youを部屋の外へと放り出した後、物凄い勢いでドアを閉めたヒソカ…。
そうして、あれよあれよという間に天空闘技場の選手自室の廊下に追い出されてしまったyouは、
自分の言葉や対応がヒソカの怒りの琴線に触れてしまったのだろうと、意気消沈する…。
ヒソカ自身は「怒っていない」と言ってはいたが、
先程までの甘い雰囲気との変わりようを考えると、もう怒らせた以外の何物でもなかろう…と。
それに「後で連絡する」とは言ってくれていたが、いつ連絡するとは言われなかった…。
もしかすると、今日の祭りどころか、向こう数年…ヒソカの気分が乗るまで連絡が無かったり…
あるいは、そのまま自分のことなど忘れてしまうのではないかとさえ思い至り、絶望する…。
うまく自分の落ち度を表現できないが、しかして、彼の気分をそこまで害してしまったのは自分…。
じんわり浮かび上がってくる涙を堪えながら、youはトボトボと自分の部屋へと戻って行った。
・
・
・
・
一方のヒソカはというと…。
「っ、ああ!もう!一体何なんだキミは……ボクに食べられたいのに、ボクを拒むなんて……本ッ当に……あ、も……たまらないね……こんなに無意識的に焦らされることなんて初めてだ……♥」
素直さで言えば、ハンター試験で知り合ったゴンも同じことが言えるだろうが、
彼は自分を嫌悪と恐怖とちょっぴりの尊敬で見てくるので、そこに確かに敵意や拒否という意識的な壁を感じる。
しかしながら、こと彼女に於いては向けられるのはほぼほぼ好意のみ。
たまに少しの拒絶を感じることもあるが、それはあくまでも彼…ヒソカに対しての尊敬と自己評価の低さから来るもの。
簡単に言えば「こんなわたしが推しの隣にいていいワケがない」という卑下のようなものである。
そんな中で、彼女が語る「ヒソカともし隣に並ぶことができたら」という、
未来のif(もしも)の言葉がどれもこれも、あまりに魅力的過ぎて、
今すぐそうしてしまいたい、でもできないというジレンマをお互いに与えているというのだから質(たち)が悪い…。
「あぁっ!キミをドロッドロに蕩かすようなキスをしたい…♥」
歩きながら服を脱ぎ捨て、バスルームへ向かい…。
「きっと、恥ずかしくて真っ赤になった顔で、ボクを見上げてくるんだろうね…♥」
一糸纏わぬ姿で、鏡の自分と向き合う…。
「ボクの胸に添えてくるその震える手を取って……っ…♦」
まだお湯に切り替わってすらいないシャワーを全身に浴びながら、勃ち上がった自身に手を添える…。
「っ、は……ああっ………ン、気持ちイイよ……you……♥」
目を閉じて、彼女が柔らかな手でこの下半身のモノを扱いている姿を想像する…。
「あっ、う……そう、そうだよ、you、ん、ふ……とっても上手…♥」
緩慢な動きから、次第に握力と速さを強めていき、遂には独りで達したヒソカ…。
「っ……あぁっ!」
放たれた白濁は、温かくなったシャワーのお湯と共に即座にそのまま排水溝へと流れて行った。
「ふ……ぅ…♠」
うっすら目を開き、落ち着きを取り戻した自身を確認し、
その後何事も無かったかのように身を清めてバスルームを後にした。
バスルームの脱衣所で身体を拭き上げ、裸体のまま髪を拭きながらベッドへと向かうと、
ベッドシーツに手を添えて、そのまま滑らせるようにして手を枕元へ…。
「ン……やっぱりね……まだ全然足りないと思った…♦」
そう呟くと、ヒソカの陰茎はみるみるうちに再び勃起し始めた。
「あと何回……キミを犯せばボクのコレ、鎮まるんだろうねェ……♥」
口では呆れたように発したものの、
既に妄想の中ではベッドの上で涙目で自分を待っている彼女の姿があり、
ヒソカはフ…と、含み笑いを浮かべながら、自身の分身に手を添えるのだった…。
結局、彼女を部屋から追い出してからずっと、丸一日掛けてフラストレーションを発散させたヒソカ…。
偏に、彼女を守る為であったのだが、
ヒソカの言葉や態度をストレートに受け取るyouが、彼に嫌われたのだと勘違いしていることには気付かず、後にまた難儀をすることになる…。
・
・
・
・
「やぁ、おはようyou♥」
「!!」
ガバっとベッドから跳ね起きて覚醒したのは、勿論いつもの神出鬼没な奇術師の所為。
何度か瞬きをして本物なのかどうかの確認で声を掛ける…。
「ひ……ヒソカ、さん…?」
「ウン♦」
「お……おはようございます…?」
「ウン、おはよう……あれ、もしかしてキミ……泣いてた?」
「あの……き、昨日…わたし…。」
「ああ、昨日は本当にゴメンねェ?ちょっと色々想うことがあって、困惑させちゃったよね……それに、キミが楽しみにしてた花火も見れなかったし……約束したのに反故にして悪かったなぁって結構反省してる♠」
「あ、なんで……どう、して……怒って、ない…ですか…?」
その一言で、彼女が昨日のヒソカとの別れ際の態度を「怒り」と取っていたことが理解できた。
嫌われたと勘違いして自分を想って、目を腫らすくらい泣いていたのだと知れば、そのいじらしさに口元が厭らしく歪んでしまう…。
であれば、誤解も解いて好感度も上げておかねば…と、ヒソカは優しい声色で喋りかけた。
「ん?いいや、怒ってないよ?昨日も言ったじゃない…本当に怒ってないんだって…ただ、ちょっと、自分の中であの場面で瞬時に消化できない感情とか(フラストレーションとか)が大き過ぎてさ……突き放すような感じで帰らせてしまって、本当にゴメンねぇ…?」
「っ…!」
普段通りのヒソカの声色と態度で、本当に昨日の別れ際の彼の態度とは違うことが見て取れた。
本心からの言葉で怒ったりしていないのだと分かり、
現金だなと思いつつも、感情は抑えられなかったyou…。
ぶわっと泣きながらヒソカに抱き着いた。
「ヒソカさんっ…!」
「おや…♥」
「あ、謝るのはわたしの方で…っ!ヒソカさんのこと、いつも困らせて…!」
「クックック……そうだねぇ、否定はしないよ……♦」
「は、花火なんかいいですぅ……ううっ…ひ、ヒソカさんがまたわたしに連絡くれて会ってくれたことの方が大事です……からっ!」
「えぇ?ボク、また連絡するって言ったじゃない…?」
「「いつ」って言ってない……もう、呆れて嫌われてしまって、会えないかも…って…ひっく。」
「そんな(勿体ない)事…あるわけないじゃないか…ボクはキミが好きなんだから…♥」
「だからまたヒソカさんに会えてうれしい…本当にありがとうございます。」
「クク…まさかお礼を言われるなんてね…♦」
「やっぱり、好きだなぁ…。」
「え?」
「ん、ヒソカさんのこと、やっぱり好きだなって言いました。」
「・・・♥」
「ヒソカさんにとって、青い果実…でしたっけ?わたしもそうですよね?でも、そういう、沢山気になる人がいるのに、1人ひとりちゃんと向き合って対応してくれるんですね…。」
「いや、それは特別な相手だけだよ……生かしておいた相手全員なんて全然覚えちゃいなくて、たまに(復讐に)来られた時に覚えてれば思い出すくらいで……♣」
「そう、なんですか?」
「ウン、だからyouってとっても特別……っていうか特殊っていうか特異だと思う…♠」
「まるでUMA(未確認生物)みたいな扱いですね。」
「(実際そうじゃない…?)」
自分にとっては全く未知数の生き物という点に於いては、あながち間違いではないな…と、
youを眺めて目を細めるヒソカ…。
「ふふ、だとしても…嬉しいです。」
「ン…♥」
「ヒソカさんのこと、もっと好きになっちゃいます……「大好き」ですね。」
「ウン、性行為(ベッドイン)したい……♥」
「?!」
「あ、つい本音が……♥」
「・・・。」
「もうっ!ダメじゃないか!キミ……本当、いい加減にしないと今度こそ……怒るよ?」
「え、す、すみません??」
セクハラ発言を投げられて、憤りたいのはyouの方だというのに、
何故かプンスカと怒り出したのはヒソカの方で…。
困惑しながらもひとまず本気で怒りそうなヒソカに対して謝罪を入れると、
もう明け透けに全部話すけど…と、ヒソカは昨日様子がおかしかった理由をベラベラと語りだした…。
「……折角昨日丸一日掛けて自分を鎮めたのに……何だい、無限ループってヤツじゃないか…いい加減にしてほしいよ…♠」
「あ、あの……昨日、は…。」
「ん、丸一日ずっと一人喜悦り(マスベ)して、キミを犯したい自分をずっと鎮めてたんだよ?」
「?!!?」
「だからyou、あんまりボクを悦ばせ過ぎるのは良くないよ…♠」
「ヒソカさん……嬉しかったんですか…?」
「ウン、今もね?」
「わたしの行動に憤ったところも……あったのでは…。」
「勿論、それもある……快楽一筋縄じゃ落ちないところとかね、いつも難儀だ(面倒臭い)なぁって思ったりもするよ?」
「・・・。」
「けど、それ以上に……焦らされた先に最高の一瞬が待ってるんだと思うと、ボクは我慢できる…♥」
「は、あ……。」
「だけど、流石に毎回理性が決壊しそうな言葉を言われると……「目の前の快楽」に天秤があっさり傾いちゃうかもしれないだろ…?ていうか、普通はそっちに傾く…♣」
「そう、なんですね…。」
「キミ、もっとボクの若干Mなところに感謝しなきゃダメだよ……あ、でもそれって平常時の時の話で、実際ヤる時は主導権握りたいヒトだからSになるから、そこ勘違いしないでほしいかな…♥」
「(な、なんの話?!)」
「ねぇ、ちゃんと聞いてる、you?」
「は、はい!」
「まぁ、そういうことだから……あんまりボクを刺激するようなことばっかりしてると……♥」
「?」
ベラベラと自論を語り尽くしたかと思えば、不意にヒソカがyouの腕をやんわり掴んで引き寄せる。
ベッドの上でバランスを崩し、ヒソカの胸にダイブしたかと思えば、
がっちりと身体をホールドされてしまった…。
「こういう風にベッドに引きずり込んで……嫌がっても無理矢理……色々シちゃうからね?」
「き……肝に銘じます…。」
自分の身を守るためにも…嬉しい言葉はほどほどに、と…。
ヒソカはyouの額に軽く口付ける。
「あの……ヒソカさん。」
「ん?」
「今日はその……お祭り…。」
「ああ、ウン、行こうか♦」
「はいっ!」
「あぁ、でも…後夜祭みたいなものなんだよね、今日は…花火、上がらないんだっけ?それでもいいの?」
「勿論です!花火が見れなかったのは勿論残念でしたけど、ヒソカさんとこうして仲直り?できましたし、一緒にいられるだけで十分嬉しいので!あと、色々屋台で食べたい…。」
「最後のが最目的な気がするなぁ……まぁ、youが嬉しいのならいいけど♣」
「ヒソカさん。」
「何だい?」
「お祭り行ったら、はぐれないように手、繋いでくれますか?」
「モチロン、ずっと繋いであげるよ…♥」
「ありがとうございます!」
素朴で可愛いお願いが享受されると、ぱっと目を輝かせて感謝を述べるyou。
そもそも、手放す気は更々無いので、祭りの間だけでなく、それ以降もずっと…
彼女が離れたがろうとも、その手を離す気はないワケで…。
ベッドを降りて、嬉しそうに祭りに行く準備をし始めたyouの背に向けて
『伸縮自在の愛(バンジーガム)』を飛ばし、再び自分の元に引き寄せるヒソカなのであった…。
全ての我慢は報酬のため!
「凄いねキミ…有言実行というか……本当に甘いものの屋台制覇したね…♣」
「ええ……お陰様で口のまわりぺたぺたしてます…。」
「ふーん……♠」
「ヒソカさんは、何も食べなくて良かったんですか?」
「ウン、大丈夫……どちらかと言うと射的とかダーツとかのお店が楽しかったかな♦」
「ヒソカさん上手すぎてお店の人にストップ掛けられちゃいましたしね…。」
「だからそのぬいぐるみだけで、他はちゃんと返却(リリース)してあげたじゃないか…♠」
「ふふ、そうでしたね……この子、大事にしますね。」
「喜んでくれたなら何よりだよ……さて、お祭りは満喫できたかい?そろそろ帰ろうか…♣」
「ん、はい……。」
「もしかして……まだ何か食べたい?」
「あ、違くて…!」
「ああ、まだお祭りの雰囲気を楽しみたいのか……いいよ、昨日約束を守れなかったしね……キミの気が済むまで付き合おう…♥」
「違うんです…そうじゃなくて……えーっと…。」
「?」
「もうちょっと……ヒソカさんと手を繋いで一緒にいたくて…。」
「ん゛……ッツ!?」
「でもそうですよね、もう見るとこ見尽くしたし……帰りまし……んっ…?!」
「ん……キミの唇、今本当にちゃんと甘いみたいだよ♥」
「ひ、ひそ…っ?!」
「会場、あと1周回って帰ろうか♥」
「~~~……!!」
words from:yu-a
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