天空闘技場編
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それから彼女は
「あれから試験ではお会いできませんでしたけど…。」
と、残念そうな顔ののち
「わたしの方は…。」
と、柔らかな笑顔で試験の合格報告をした。
ああ、やっぱり可愛いね♥
Passing mark
ゴウカクxノxライン
03:I choose you!
「わたしの方は…このお守りのお陰かな、何とか合格できたんですよ。」
そう言ってyouは昨年の試験でヒソカにもらったハートのエースのトランプを取り出した。
実際、そのカードを見るまでは「多分、恐らく」の意識でいたが、
目の前に翳されたそれを見て自身の記憶に確信を持ったヒソカ。
「(確かに去年の会場にバレバレな男装をしている女の子がいて、ボクのカードを一枚あげた気がする…)」
「これ、凄く嬉しかったんですよ!」
「(ああ、そうだ★試験に合格できたらボクのお気に入りリストに入れてあげようって決めたんだっけ◆)」
「あの時はありがとうございました!」
「(本当にうろ覚えだったケド、この娘が持ってるこのカードは間違いなくボクのカードだから…)」
それがそうか…一年で…
こんな美味しそうに成長するなんて…◆
ボクってツイてるなぁ…♥
心の中で厭らしく歪にゆがんだ笑み、表面上では美しい笑みを浮かべながら
ヒソカはyouに激励を送った。
「そっか…それはよかった、頑張ったんだね★」
「はいっ!」
「クックック……◆」
「??」
「『合格』オメデトウ♥」
「あっ、ありがとうございます!」
「キミに決めたよ…♥」
「?」
「ううん、こっちの話…気にしないで♥」
「は、はい!」
youが素直に喜びを顕にすると、
ヒソカはそれを満足そうに眺めた後、ふいに問いかけてきた。
「ねぇ…キミは今何階にいるの?」
「えっと…実はさっき…ここ(200階)に来たんです!」
「そう♠よかったらボクの部屋に来ないかい?2人で合格のお祝いをしようよ♥」
「ヒソカさんのお部屋…?」
「そ♥ ボクもこのフロアなんだ♣」
「えっと…それは…。」
少し渋られたことに対し、ピクリと反応を見せたヒソカ…。
「どうかしたかい?」と尋ねれば、彼女は恥ずかしそうに苦笑を浮かべた。
「あはは…じ、実はその…今…凄く…眠たくて…。」
「◆」
「お話してる最中に眠ったりしたら凄く失礼ですし…。」
「気にしないのに★(寧ろ寝込みを襲わせてほしいなぁ、とか思うし)」
「それに…折角ヒソカさんとお会いできたのに沢山お話しないと勿体無いです!」
「クックック……可愛い事言ってくれるねェ…★」
「うう…本心ですから、何とも言い訳できません//」
「♥ 」
顔を赤くして俯いてしまったyouの頭にそっと手を伸ばし、
ヒソカはくしゃくしゃっと軽く彼女の髪を撫でた。
「わっ?!」
「いいよ◆また今度にしよう?」
「すっ、すみません!」
「ハイこれ、ボクの番号♥」
ぱっと顔を上げると、ピンと指を立ててポーズを取っているヒソカの姿。
youはすぐに「あっ」と気付いて「凝」で指先のオーラを確認する。
「覚えたかい?」
「っと……はいっ!メモりますねっ!!」
「手帳持ち歩いてるんだ…本当に女の子なんだねぇ…◆」
「わ…わたし男に見えますか!?」
「ううん、見えない♠」
「よ、よかった…。」
「うん、いやね…ボクの周りにはそんな普通の女の子っぽい子ってあんまりいないからさ★」
「じゃぁ、どんな女の子なんですか?」
「えー…?子どもにも容赦しないようなキツい性格の念使いの子とか、ド天然で血も涙も無いような物忘れの激しい念使いとか。」
「凄く具体的なんですね…。」
「あ、あと、冷静でマトモな念使いが一人いるよ。」
「ていうか全員念使いなんですね…。」
「ウン♥ ボクは老若男女問わず強い子が好きだからね…♥」
「納得しました…。」
「(キミも晴れてその仲間入りだけどね♥)」
含み笑う最中、ふと向かい側からそれを遮るオーラを感じ取り、
ヒソカはすぐさま表情と気配を切り替えた。
youも自分の背後のそれを感じ、後ろを振り返る…。
「…知り合いかい?」
「え…と、先程…少しだけお話を…。」
「そう…◆」
確かに本当に「先程」のことだ。
youの後ろにいたのは、先程挨拶を交わしたばかりの3人組…。
サダソ、ギド、リールベルトだった。
「話の途中にゴメンね?すぐ終わらせるから。」
「ぃぇ…。」
不機嫌、というわけではないが、声のトーンと微かに下がった眉から
十中八九彼女が彼らのことをあまり好きではないようだと理解したヒソカ。
話を遮って入ってくる行為も気に入らない上に、
自分のお気に入りにちょっかいを出されるのもいい気分はしないため、
断罪すべきかと思ったが、ひとまずは会話を聞いて様子を見ることにした。
黙ったままで様子を見る決断をしたヒソカを見て安心したのか、
サダソがニヤニヤとした顔で(デフォルトが能面のような顔なので仕方ないのだが)声を掛けてきた。
「あのさ、僕等、やっぱり君と試合をしたいんだ。」
「でも、今日は…。」
「あっ、別にいいんだ、今日じゃなくても…明日とか…明日も早いか。」
「・・・。」
「さっきも言ったけど、君の力量次第でちゃんと手加減もするし、大きな怪我なんて絶対させないからさぁ。」
「はぁ…。」
あまりにしつこいアプローチである。
それは、疲れてあまり勘が冴えていない今の状況のyouでも
彼らの思惑を理解するに至ったほどだ。
つまり、手っ取り早く言ってしまうと彼らは「新人潰しで勝利数を稼ぐのが目的」なのであると。
そのためには新人を200階クラスに慣れさせないまま戦闘を行うこと。
試合を鑑賞したり、フロアに滞在する戦闘相手をリサーチさせないこと。
そう、今のこの状況のように甘言を用いてでも試合の申込用紙を提出させたいのだ。
「分かりました…1日連戦でなければいつでもいいです。」
「本当かい?!じゃぁ、明日早速オレと戦おうか、明後日はギドで、その次はリールベルトと。あー…流石にキツいかな?」
「3日分出せばいいんですね?」
「いいの?じゃぁ早速一緒に申し込み用紙を書きに行こうか?」
「(嫌って言ってもまた明日も明後日も来るんだろうし…。)」
youの大きな溜息など微塵も気にせず、
3人は嬉々とした顔つきで先を歩き、受付へ向かって歩いていく。
「くくく…おっきな溜息だねぇ◆」
「わたし、さっき疲れてるって言ったのに…。」
「でも楽しみだなぁ…キミの試合♥」
「そ、そんな…わたしなんて、ヒソカさんにお見せできるような凄い試合にはならないかもです…。」
「謙遜しちゃって…♣」
「いや、謙遜とかじゃなくて…!」
「いいからいいから◆頑張ってね♥」
「うう…はい…。」
「でも…あの3人は気に入らないなぁ…ボク◆」
「え?」
「だって、ボク達の再会を邪魔するんだもん…だから、さ★明日、スマートに勝ってきちゃってよ♥」
「す、スマートにいくか分かりませんが、わたしも負けたくないので頑張りますっ!」
「ウン、その意気その意気♠」
意気込んで、受付で申込用紙を記入するyou。
せっせと内容を記入する彼女と…それを見てニヤ付いた顔をする3人を交互に見てヒソカは人知れず冷えた笑みを浮かべる。
「何より、ボクの玩具に馴れ馴れしいんだよね、キミ達…♣」
氷のように冷たい瞳と温度の無い声色…。
微かに呟いた声に気付く者は誰もいなかった。
words from:yu-a
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