番外編
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会場を去った後……結局、来ている服もパーティ仕様のものなので、帰り時なにその辺でラーメンでも…というワケにもいかず、タクシーでそのままホテルへと戻った2人…。
カードキーを翳して部屋に入り、バタンとドアが閉まるや否や、
中に入って行こうとするyouの腕をグイっと引き寄せたヒソカ…。
「ど、どうしたんですか…?」
「どうもこうも……もう色々限界…♠」
「ぇ……っんむ…!?」
困惑する間もなく、がっちりと両頬を掴んで、キスを落とされる。
ぎゅう、と唇を押し付けられるようにして長めに口付けられるので、
上手く息ができなかったyouは、酸素を求めてうっかり口を開いてしまう。
恐らくはそれを待っていたのだろう…。
開かれた口内目掛けて、ヒソカの長い舌が侵入してきた。
「んぅ……っ!?」
「♥」
「は…っぁ…。」
「ふ…♥」
両頬を掴んでいた手はいつの間にか離されて、次はまるで逃げられないようにするかの如く、
がっちりとyouを抱き込んでいる。
呼吸がしたくて逃れようと、彼女が身じろぐタイミングで、
そっと唇を離し、また息を吸ったことを確認して優しく口付ける…。
幾度となくそんな緩急のあるキスを繰り返せば、
彼女はもう逃げ遂せようなどという気も浮かばなくなったのか、身体を離そうとしていた腕の力は失せて、ヒソカの胸に手を添えるだけとなり、
顔を離せば、トロンと目を惚けさせて、熱に浮かされた表情に変化していった。
その顔が見たかった、と満足したヒソカ…。
ようやく最後の1回の唇を離し、お互いの涎とリップグロス塗れになった彼女の口周りを、ぎゅ…と指で拭って笑った。
「ん、大満足♥」
「ふ、ぁ…。」
「身体、離して大丈夫?立てる?」
「ん……や、も……むり…。」
「…♥」
キスだけで腰が砕けてしまうなら、これ以上のことをした場合どうなってしまうのか…と、
思わず口元をにやけさせるヒソカ…。
ひとまず、玄関にいつまでも立ったままいるワケにもいかないだろうと、
足元の覚束ないyouを軽々と抱き上げてベッドへと向かった。
彼女も一瞬、抱えられて目を少し見開いたものの、
先程のキスの余韻で騒ぎ立てる気力も湧かなかったのか、大人しく成すがままになっていた。
「ねぇ、you?」
「ん…。」
「今からボク、キミに割と強めに説教しようと思ってたんだけど…♣」
「ひ、ぃ…。」
「キミといっぱいキスしたら、気分良くなっちゃったんだよね…だから、免除してあげる♥」
「あ…ありがとうございます…??」
「それにさ、よくよく考えると…キミがあんな目に遭ったのって…ボクの所為だなぁと思って…♠」
「ヒソカさんの所為…?どうして…?」
「んーだって……そもそもパーティーにはボクが無理矢理参加させたじゃない♦」
「あ。」
ベッドの上にそっと下ろされ、確かにそうだ…と、目を点にして何度も瞬きするyou。
「だからね、そこはボクの方こそ謝らなきゃいけなかったなと思って……無理矢理付き合わせた上、怖い目に遭わせてゴメンね、you…♠」
「っ……!」
「おやおや、どうしてキミが泣くの…♠」
「だって……だってヒソカさんの所為じゃない、あれは…あれはただ、わたしが……弱かっただけなんです、から……っ!」
「……you…♦」
目を擦っちゃダメだよ、と…彼女の手をやんわり掴み、腕を下ろさせる…。
過去の不甲斐ない自分を謝ることには意味はなく、問題はこれからだ、とヒソカが説く。
「これから先、きっと同じような目に遭う時があると思う……その時、今度は一人でも乗り越えられるかい…?」
「それ…は…。」
植え付けられた雄への恐怖心や、自分以外の誰かを人質に取られてしまった場合…。
揺ぎ無い心で相手を跳ね退けることができるのか…と。
ヒソカに改めて問いただされ、思わず口を噤んでしまったyou…。
そんな彼女を見て、ヒソカはというと、矢張りつものように加護欲が働いてしまう。
「ボクなら、気遣わずに自分の思うように行動してほしい……多分、キミの大事な人たちもきっとそうだと思うよ?」
「ヒソカさん…。」
「寧ろ、大多数の人間が「人はそういう生き物」って思って生きてると思うし?」
「そういう…って…?」
「天秤に掛けられた時に、自己犠牲が働く人間なんて一握りで、あとの大半は基本、自分に天秤が傾くものだからね……普通のことでしょ、そういうの♠」
「そうかなぁ…。」
「だと思うよ……特に今回の件なんかは、キミがあのオジサン…結局名前知らないままだったね……あの男と資金援助の継続目的にワンナイトすることになったとして、それが仲間の耳に入った時、彼らはどう思うのかな?」
「そ、れは…。」
「サトツ…だっけ?キミの師匠や、一緒に発掘を頑張ってる仲間たちは……「ごめん、ありがとう」って喜んでくれると思うの?」
「……思いません…絶対、ぜったい、すごく怒られる…何で相談しなかったのかって…。」
「だろう?その時「相談する時間が無かったんです」なんて、言い訳にもならないと思うんだけど…♠」
「な……何としてでも即決を避ける、どうにかして……誰かが関わる事は、一人で、決めない。」
「ウン、なかなかいいんじゃない?」
「っ!ありがとうございます、ヒソカさん……!」
人の心理状態などに聡しいヒソカだからこその助言…。
ヒソカやイルミなど、自分一人でどうにでもなる人間ならまだしも、
自分の抱えられる許容範囲を超えるなら、キミは一人で結論を出すべきではないという示唆。
まるで人生相談や育成機関の子弟のような遣り取りで、
今までの自分を省みて、今後はどうすべきか…という案件を乗り越えた様子のyou。
すると、嬉々として感謝を述べる彼女に、ヒソカはもう1つ残った課題を突き付けた。
「さて、じゃあもう1つの課題だね……こっちはちょっと…荒療治になるかもだ…♥」
「もう1つの…課題、ですか?」
「you、ボクのこと今怖がってないでしょ♦」
「え?ええ……怖がっては…ない、ですね?」
「ウン、じゃあ……これならどう…?」
「?!」
自分の顔面を手で覆ったヒソカに、一体何をしているのかと不思議そうにのぞき込んだyouの顔が固まる…。
否、固まってしまったのは表情だけでなく、身体の動き全てだった。
指先1本も動かせなくなってしまった理由…。
それは偏(ひとえ)に、翳していた手を収めた後のヒソカの顔が原因だった。
「好みの顔じゃないから、似てるか分からないけど……確か、こんな感じの顔だったよね?」
「…っ…は…!」
ヒソカが己の能力『薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)』を使って変えた顔…。
それは先刻の富豪の男性であった。
「怖い、みたいだね?」
「っ……そ、それは…酷いです、ひ…ヒソカさ…ん…!」
「you…どう、嫌…?」
「~~ッ!」
ベッドの上で、じりじりとにじり寄って来るのを拒否できずに固まり続けるyou。
嫌も何も…と、言葉も発せずにいると、伸ばされた手で頬を撫でられ、彼女の全身にぞわりと鳥肌が立つ…。
その手が首筋へ、肩へ、そして胸へ…添えるように付いても、動けず、何の抵抗もせずにいると、
嫌悪を覚えるあの顔で…しかし、声はヒソカのままで、呼び掛けられた…。
「ねぇ、you……このままでいいの…?何の抵抗もできずに、いていいの?」
ヒソカの声に反応したからか、それでもやっとできた事といえば、首を一度小さく横に振るくらいのものだったが、明らかに彼女は否定の意を示す…。
「このままだと、キミ、これからこういう男に相対した時、抵抗できずに犯されちゃうよ?」
「っ…!」
「あのさぁ……それ、本当にやめてくれる?」
それは、この日一番強く感じたヒソカの嫌悪の念だった…。
先程の富豪を牽制した時の比ではない程のオーラで、
youの喉がヒュッと鳴り、冷や汗が額に滲んだ…。
「ボクはずっと、今だって、キミを壊したくないから、その意思を尊重して手を出さずにいるんだよね……♣」
「ひ…そ…。」
「それなのに、キミ自身がそれを守れなくてボク以外の男に身体を明け渡すなら、ボクの我慢や気持ちって、無意味じゃないか……違うかい?」
「そ、れ…は…。」
「youが好きだから、ずっと待ってるんだけど、ボク?」
「…あ…。」
「ボク以外の男に、指一本触れさせないくらいでいてよ…♠」
「!」
ヒソカの心の内の吐露を聞き、己を奮い立たせたyou…。
血が滲む程の力で唇を噛み、今まで満足に吸えなかった空気を一気に吸い込んだ…。
「ふ……触れさせ、ません…!」
「♥」
見えない鎖から解放されたかのように、動かせるようになった手で、
胸に添えられていたヒソカの手首を掴む…。
「ヒソカさんの気持ちに応える義務があるから、貴方のような…いえ、他の方とも……そういった事は出来兼ねますッ!」
「おや…♦」
「・・・ハッ!」
気付けば、目の前のヒソカに対し、かなりの力を込めて手を掴んで払い退けており、
目の前の男はあの富豪ではなく、ヒソカであったと、我に返ったyouが慌てて謝罪を入れる…。
「ごごご、ごめんなさいヒソカさん!!わ、わたし…!」
「うん、イイ感じじゃない♥」
「えっ、えっ?!!」
「これからはちゃんと断れそうで安心した♥」
「あ……。」
「できるよね?」
「で……できます!やります!断ります!」
「ン、それは良かった……じゃぁ、そろそろ顔戻すね♥」
ぺらっ…と、顔に貼り付けていたテクスチャーを剥がすと、それはふわりと空気に溶けて無くなった。
元の顔に戻ったヒソカの顔に安堵し、微かに笑みを浮かべるも、
youはすぐにまた彼に「すみません」と謝って、下ろされている腕を持ち上げた。
「あああ、赤くなってる…!ごめんなさい…ヒソカさん…。」
「全然平気♥ ちゃんと一般向けの力加減にした感じだったでしょ?」
「それは…はい、多分…いや、もしかしたらちょっと怒ってたから闘技場100階クラスの相手向けだったかも…。」
「ああ、うん、そんな感じだったね♦」
「おじさん、腕折れませんかね…。」
「youに腕折られるくらいいじゃない…ボクに殺されないよかマシ…♠」
「こ、ころしちゃだめです…。」
「…残念♥」
「ヒソカさん…。」
「ん?」
「あ……ありがとうござい、ます…。」
「♥」
わたしを導いてくれて、と…。
言葉を言わずとも伝わるのは、話の流れと、俯いた彼女の手元にパタパタと雫が流れ落ちていたからで…。
ヒソカはすぐに彼女の顔を上げさせて、零れる涙を長い指で拭った。
「こうやって泣き顔を見せるのも、ボクだけにしてね?」
「ん…な、泣きたくてないているワケではないのですが…。」
「♥」
「ヒソカさんの傍にいると…自分が本当に弱い人間なんだなと思い知らされることが多くて……技術的にも、精神面でも……未熟さが際立つと言いますか…。」
「ボクはそれを乗り越えていくキミを見るのが好きなんだ♥」
「あと……ヒソカさんの言葉は全部…色々刺さってしまいますから……良くも、悪くも。」
「いいね、それ……ずっと抜けないままだと尚イイ♥」
「・・・意地悪…。」
「♥」
涙目で頬を膨らませるyouに笑みを向け、額に口付けを落とすヒソカ。
「you、今日は付き合ってくれてありがとう♦」
「え、ええ……こちらこそ…貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。色んな意味で…。」
「本当、お互い慣れない非日常に疲れたねェ…♠」
「ですね。」
「少し早いけど、もう寝る?」
「あ、でもお風呂に入りたいです。」
「ああ、そうだね、じゃあ入ろうか♥」
「・・・。」
「ん♥」
お手をどうぞ、と差し伸べられたヒソカの手…。
を、パシッと叩いて払ったyou…。
「ヒソカさん、お先にどうぞ。わたし、後でいいです。」
「おかしいな……ここは一緒に入る流れでは…♣」
「いや、そんな流れないです…全く無かったです。」
「youに手は出さないよ?ただちょっと……嬉しくて下半身が凄い事になるだろうけども…♥」
「凄い事になる時点でアウトですよ!!」
「ちぇ…残念…♠」
唇を尖らせ、渋々一人で風呂に入る事を享受したヒソカだったが…。
「もう!何でここで脱ぎ散らかすんですか!スーツ皴になっちゃいますよ?!」
「いいだろ別に……ボクのスーツは自前だから、雑に扱っても構わないんだし…?」
「っ…!?」
「♪」
十中八九ワザとであろう…。
ヒソカはスーツやネクタイだけでなく、カッターシャツやズボンに下着…まるっとすべてその場で衣類を脱ぎ散らかし、素っ裸の状態でyouの方へと振り向いた。
目のやり場に困ったyouがバッと顔を背けると、にんまり微笑んで、彼女の耳元で囁く…。
「じゃあ、お風呂行ってくるけど……一緒に入りたくなったらおいでよ♥」
「いっ……いきませ……んんっ…!」
「♥」
売り言葉に買い言葉で、顔をヒソカの方へ向けた瞬間、落とされた唇。
驚いて目を丸くすれば、パッと顔を離される。
「それじゃ、また後で♥」
「~~もう知りませんんん!!」
「♪」
投げやりに言葉を放つも、下着すら身に着けていないヒソカの姿を直視できずに、枕に顔を埋めてベッドに突っ伏したyou。
そんな様子をクスクスと眺めながら、ヒソカはバスルームへと入っていった…。
余談だが、今日一日の出来事を1から10まで思い返してみても、
憤りやら愛しさやら、様々な感情で最終的に彼女を抱きたいという欲が抑えられそうにないと踏んだヒソカ。
少し長い時間を掛けて、色んな意味で念入りに自身の心身のケアをして
バスタイムを終わらせるのであった…。
「you、お待たせ、次どうぞー……?」
髪をタオルで拭きあげながらフロアに出るも、彼女からの返事が聞こえないことに小首を傾げるヒソカ。
そのままベッドルームへ向かえば、先程のドレス姿のまま、枕に顔を突っ伏してうつ伏せの状態のyouの姿…。
「……死体…?」
ボソっと呟いて、自分でフッと笑ってしまう。
どうやら、そのまま寝入ってしまった様子のyouに近付き、
その肩をポンポンと叩くも、反応はなく…。
少しゆさゆさと身体を揺らしてみると「うぅん」と小さく呻いて、やっと身体を横向きに動かした。
「起きそうにないねェ…♦」
余程疲れたのだろうと察し、ヒソカは無理に起こさず、そのまま自分も素直に眠る事にしたのだが…。
「ドレスが皴になっちゃうからね……これは不可抗力…ドレスのため、ドレスのため…♥」
そう言って嬉々とした表情でyouの着用しているドレスの背中のファスナーをゆっくり下ろすのだった…。
・
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翌日…。
「ん……ぅーん…。」
「ん、起きたカナ?」
「う……ぁ?」
「おはよ、you♥」
「ヒソ…カ、さん……?」
「うん♦」
「おはよ…ございます…?」
目覚めれば、すぐ真横にあった綺麗な顔…。
それがヒソカの顔であると認識し、youは安堵も勿論ではあったが同時に困惑と不安が押し寄せる…。
「…というか…この状況は……何か、前にも…。」
「あー、そういえばあったね、あの時は酔っぱらって寝ちゃったんだっけ?」
「い、言わないでください…。」
「今回は慣れない環境に疲れて、ってトコかな?」
「う…何か凄いヘタレ感ある…わたし…。」
「クックック……ボクは今回も役得でありがたかったよ?」
「こんなに傍にいてキミとセックスできないのは残念極まりないんだけどね」と、至近距離で囁けば、途端に真っ赤に染まるyouの頬…。
「身の危険を感じる……これは起きるべき…!」
「あっ…♥」
「ん?」
「んっ…ダメじゃないか…そんなに動いちゃ…♥」
「だ、だったら腕を解きましょうよ…?!」
「あっあ……だからそんなに刺激しちゃ…♥」
「何を?!」
「え、何って……ボクのナニを…♦」
「ちょっと待って、いやダメ布団捲れない怖い!!離して、まずは離しましょう!」
「ああっ…!」
息を荒げて熱っぽい声を上げるヒソカ…。
ついでに言うと、何か不穏な気配がベッドの中央あたりから立ち昇ってくる…。
最早なりふり構っていられるか!と、朝からやや本気目の力を出してベッド…基、ヒソカの腕の中から抜け出したyou。
「ううん♥ 朝から見事な硬を見られて良かった、今日は良い1日になりそうだ♥」
「いや、朝から硬を使わないと抜け出せないくらいがっちりホールドしないでくださいよ!!し、しかも何でふっ、ふ…服を着てないんですか!!」
「ボク安心できる場所だと無防備になりたい奇術師だから…♥」
「嘘吐き!」
「えー、本当だよォ…♥」
「しかも外に出て分かったけど……ヒソカさんまたわたしのふ…服ッツ!!」
「ウン、脱がせちゃった♥」
「~~!」
ヒソカなりの優しさなのか、はたまた目の毒と感じたからなのか(恐らく後者)…。
youはホテルに備え付けのガウンを纏わせてもらっているが、その内側は素肌に下着…という格好であった。
最早半泣きで、反論する言葉も(ついでに自尊心も)失って、
ただヒソカを指さしてブルブルと震えるyou…。
「っ~~!!!」
「だって、ほら…あのままだとドレスが皴になっちゃったり、破れちゃったりしたかもだし…?」
「うぅぅ~!」
「借り物の高級ドレス……皴になっちゃった方が良かった?」
「ヒソカさんの…ど馬鹿ーーーッ!」
などと、語彙力の乏しい罵りを放った後、ベッドルームを走って出て行ったyou…。
他の相手はともかくと、youにとっては、何だかんだで、
ヒソカが気遣いができる男性であると認識されているため、
恐らくは自分がこれから、昨夜入り忘れたシャワーを浴びることや、
着替えや化粧が終わるまでは顔を合わせたくないだろうと察しているだろうと…。
彼が暫くベッドから起き上がらず、お互い準備が終わったあたりに顔を合わせるのだろうと踏んだyouだったのだが…。
リビングフロアで自分の荷物から下着や着替えを取り出し、バスルームへ向かい、
溜息を吐きながらバスローブを脱いで洗面台の鏡に目をやった時…。
「ヒソカさんんんッツ!!!!!」
首筋から胸元まで、ありとあらゆる箇所に付けられた欝血痕…に、
再び怒りの叫びをあげるのだった…。
「あ、キスマーク付けたの忘れてた……♥」
その辺に散らばった自分の衣類を『伸縮自在の愛(バンジーガム)』で怠惰に引っ張り集めながら、
ベッドの上でクックック…と愉快そうに含み笑うヒソカなのであった。
それくらいしなくちゃ
割に合わないじゃないか♥
「はい、これでどう?昨日スーツの胸ポケットに入れてたスカーフチーフ…首に巻けば痕も隠せるデショ?」
「・・・お礼は言いませんからね。」
「機嫌なおしておくれよ……気まぐれな奇術師の可愛い悪戯じゃないか…♥」
「全然可愛くない!しかも人が寝てる間にこんなに…!」
「あれ、もしかして、起きてる時にシてほしかった…?」
「そんなこと一言も言ってないです!!」
「だって……お風呂から戻ってきたらyouずーーーーっと寝てるし…起こしても起きないし……(起こそうとしてないけど)♠」
「うっ…。」
「折角2人きりで過ごす夜なのに……沢山youと話をしたかったのになァ……ボク、一人で寂しかったんだよ…?」
「う゛…っ…。」
「だ・か・ら…♥」
「う?」
「今日は闘技場に戻るまでの間、沢山一緒に話そう?」
「ヒソカさん…。」
「あ、そうだ…ここのホテル、朝食のビュッフェ結構有名なんだって♦」
「えっ、本当ですか?!」
「確かクロワッサンが人気なんだってね、紹介ページに書いてあったよ★」
「たっ、食べたい、食べます!早速行きましょう!」
「ウン…(チョロいなぁ…)♥」
words from:yu-a
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