ヨークシン編
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これが最後のデートになるかもしれないなんて
言えなくなりそう
あぁ、
ボクはキミに本気の恋をしてるんだね
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ゴウカクxノxライン
07:The amusement park
「うわー、うわー!遊園地とか…いつ以来だろう!」
「くくく…あまりはしゃぐと転ぶよ?」
「こっ、転びません!流石にこの年ではしゃいで転びません!」
「そう?」
ヨークシンシティ郊外…車を小一時間程走らせて辿り着いた遊園地。
入園ゲートをくぐり、目の前に広がる観覧車やジェットコースターに感激の声を上げるyouを、ヒソカは笑う。
皆、敢えて休みを取ってきたのか、休日でないにも関わらず、園内は中々の来場者数だった。
「さて…you、何に乗りたい?」
「んー…まずは軽く絶叫系1つ乗っておきますか。」
「え…軽く…?」
「フリーフォール系とかどうですか、ヒソカさん!」
「・・・重いなぁ…まぁ、youが乗りたいなら付き合うよ♠」
「やったー!」
意外や意外にも割と絶叫系マシンへの抵抗力があったyouに驚きながらも、ヒソカは終始それに付き合ってくれた。
その他にも色々回ってから昼食をとり、(その直後に再び絶叫系の希望が出たが、それは流石に却下された。)
今現在…では、どのアトラクションに行こうか?という話になった。
「さっきからずっとわたしのリクエストですし…次はヒソカさん、決めてくださいな。」
「う~ん…て言っても、ほとんど乗り尽くしちゃったよねェ…?」
「うーん…そうかな…?」
「あっ、ココにしよう、ホラーハウスは行ってないデショ?」
「む……。」
「あれ?もしかして、意図的に避けてた、とか…?」
「いいいいいえっ?!全然?!そんなことあありませぅんよ?!」
「うわー…分かりやすっ…◆」
それならばそれで好都合…と、ヒソカは嫌味な薄ら笑いを浮かべ、
足取り重いyouを引き摺るようにして目的地へと向かった…。
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「ココだね★」
「おお…中々凝った感じですね…。」
「おや、怖くないのかい?」
「いや…何だか廃墟っぽくてちょっと素敵かも…とか。」
「廃墟、好きなの?」
「写真で見るノスタルジックな感じのものは好きです……あ、でも廃病院とかは怖いです。」
「そう……じゃぁ、ココも割と平気かもしれないね…残念♣」
「何で残念なんですか!」
「えー…だって暗くて怖くて泣いちゃったりして、ボクにしがみ付いてくるyouッ!!ああっ!想像したらゾクゾクしちゃうよ…♥」
「前から薄々思ってましたけど、ヒソカさんって妄想力凄いですよね。」
「・・・さぁ、行こうか!!」
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「……真っ暗です。何か予想外…ノスタルジック感皆無です…。」
「真っ暗だねェ…♠」
「ヒソカさん…。」
「んー?」
「あの……いえ、何でもないです…。」
「・・・◆」
何か言いた気にヒソカを呼んだyouだったが、言葉を噤んだ。
そのまま数歩進んだところで、youは立ち止まり、意を決したようにもう一度声を上げる…。
「あのっ……ヒソカさん!」
「・・・。」
「ヒソカさん…?」
が、しかし…。
その呼びかけに対するヒソカからの返答は無い。
「えっ?!ひ、ヒソカさん?!どこですか?!」
さぁーっと、嫌な予感がyouの心に蔓延していく。
暗闇が苦手というわけでは決してないのだが、如何せん場所が場所なだけに軽いパニックを引き起こした。
「お、おおお落ち着け!離れても屋敷から出れば再会できるから!それよりこの状況を打破するのだ!」
一体誰に宣言しているのだろうか…。
それは誰にも…恐らくyou自身にも分かってはいない。
ただ「ゴールすれば助かる」というざっくりとした解決法しか見出せていないのだろう…。
怖気づいてその場で動けなくなるよりは勿論マシなのだろうが、
この状況でyouが考え出せる事など、所詮はその程度だったようだ。
ひとまず行くしかない!と、youは一人意気込んで足を進め始めた。
……のだが…。
「ギャーーー!!何?!な、なな……何だ、時計…。」
「プギャーーース!今度は何?!ああぁ……何、なに?ああ、ドアが閉まった?」
「キャーーー!!ああああなた誰ですかぁああ!!怖い!係員さんだと分かっていてもそのゾンビメイクはリアルで怖いですぁああああ!!」
「しかも追いかけてくるんですねーー?!!怖い!走らないで!」
と、まぁ…凄まじい絶叫っぷりを曝け出しながらも、何とか外へと脱出を果たしたyou。
広がる青空を見上げて大きな大きな溜息を吐いた。
「や……やっと出られた……こ、怖かった…気が…します。」
「お疲れ様♥とんでもなく驚いてたね~♠」
「ひ、ヒソカさん!?先にゴールしてたんじゃ?!」
「ううん、絶でyouの後ろを付いてったんだけど……全然気付いてなかったみたいだね?」
「は…はひ…何かもう…円とか使う余裕無かったです。」
「くっ……ククク…//」
「??」
「おかしいなぁ、もう!……キミ、一人言凄いねェ…you?」
「・・・///」
今しがた、最後の最後まで一人言という名の絶叫を繰り返していた光景が己の脳内で鮮明に蘇る…。
youは羞恥と後悔でグッと押し黙るしかない…。
「最後のゾンビの絶叫とか…アレ実況か何か?後ろで聞いてて吹き出しそうになっちゃったよ…◆//」
「うぅーー!!//」
「あー…面白かった♥」
「ヒドイです!わたし凄くビックリして怖かったのに!」
「だってさぁ……♣」
またしても…指差しして笑い出しそうな雰囲気のヒソカ…。
しかしながら、それ以上彼が愉悦を理由に笑うことはなかった。
なぜなら、ふと目を向けた先に涙目のyouが両拳を握り締めて立ち尽くしていたから…。
「だって、ひ……ヒソカさん、突然いなくなって……置いてかれたと思って…っ!」
「あー……◆」
「ほ、本当は手を…っ……つ、つないでもらいたかったのに…っ…い、いなくなっちゃうからっ…!」
「you……。」
二度目に自分を呼んだ「あのっ……ヒソカさん!」という言葉の続きはそういう事で、
知らないうちに手を繋ぐ機会を失っていたのだと気付く。
勿論、結果として彼女の面白い一面や、こうやって怖い思いをして泣いてしまう
可愛い姿を見れたのは大きな収穫でもあるのだが…。
何だか、ほんのちょっと後味が悪い。
「ごめんよ、you…♣」
「うー…!」
「ほら、次はまた気分が晴れる絶叫系に行こう?」
「行く…。」
ヒソカのフォローに鼻を鳴らして頷けば、ぽんぽんと頭に手を置かれた。
提案通りに絶叫系に乗れば気持ちも晴れやかになったらしい…。
それから元気を取り戻したyouに付き合い、いくつかのアトラクションをこなせば、
辺りはすっかりオレンジ色に染まっていた。
「もうすっかり夕方だねェ…★」
「はい、本当に遊びつくしました!」
「ウン、ボクもこんなに遊園地の乗り物乗ったの本当に久方ぶりだよ…◆」
「す、すみません…折角だから、と思っちゃって…。」
「ううん、全然構わないよ……さて、いい感じの夕焼けだし、最後に観覧車にでも乗らないかい?」
「いいですね、観覧車!」
「じゃぁ……お手をどうぞ、お姫様?」
「な、何か照れます。」
「♥」
今日一日、何度か移動の際に手を繋いで歩いたりしたのだが、
敢えて「手を繋ぎましょう」と恭しく言われると、何だか気恥ずかしい気持ちになる。
それでも、その提案が嬉しくて…。
少し照れた後、youははにかみながらヒソカの大きな手を取るのだった。
words from:yu-a
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