ヨークシン編
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「やぁ、おかえり♥」
「!!!?!?!」
いるはずのない人物が、そこにいました。
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ゴウカクxノxライン
05:I really wanted to see you.
部屋のドアを開けて、目に飛び込んできた人物…。
いや、そもそも単身ヨークシンにやってきた自分の部屋に誰かがいること自体がありえないのだ。
youは口をパクパクさせながら、目の前のベッドの上に腰掛ける奇術師を指差した…。
「なっ、な、なんで…ひそ…ここっ?!」
「『何でヒソカさんがここにいるんですか?!』って?何か、前にもあったね、こんなの。」
ニコニコと笑みを浮かべ、奇術師はベッドから立ち上がり、一歩、youの方へと足を進める。
「…っ!」
「どうして連絡くれなかったのさ……ボクもヨークシンにいたのに…◆」
「あ…あの…。」
「っていうか、ボクちゃんとメール入れたよね、8月末にはヨークシンにいるよ、って……返事無かったケド♠」
「その…あの……あ……す、すみませんッツ!!!!!」
「…!?」
ダッ…とその場から逃げ出そうと踵を返したyou…。
ヒソカはすぐさまその背中にバンジーガムを飛ばし、思いっきり引き寄せた。
途端、床から足が離れる程の反動でyouの体は宙へ浮き…。
そのまま、ヒソカの腕の中へとダイブする。
「どうして逃げるのさ?」
「っ…!!」
「you…ちゃんと説明してくれるかい?」
「それは…。」
「流石のボクも、メール無視はちょっと堪えたんだけど…?」
「う…う、う…は、離してくださ…。」
「それは……ちゃんと理由を言ってくれないとダメだよぉ…♣」
「う…い、やです。」
「どうして?ボクはすっごく……youに会いたかったのに…♠」
「わ…たしは……あ、い……会いたく、なかった……です。」
「え…◆」
ピシッ……と固まったヒソカ…。
その隙に逃走を試みるも、腹部に回された腕はガッチリと身体をホールドしており、逃げ遂(おお)せる事は適わなかった。
「ちょっと、聞き捨てならないんだけど……それ、どういうことだい…ちゃんと、ハッキリ、理由を言って♣」
「・・・っ…。」
「you……いくら陽気で温厚なナイズガイ奇術師も、流石に本当に本気で怒るよ?」
「い…色々ツッコミたいけど……でも、やっぱり……嫌です…っ!言えません…!」
「youは……ボクに、会いたくなかった……つまり、そういうこと?」
「!!」
「嫌いになった…?」
「ちが…っ!!」
思いっきり首を後ろに動かし、実は少し痛かったが堪えてヒソカを見上げるyou…。
眉を寄せて今にも泣きそうなその顔を見て、ヒソカは腕に回す力を緩めた…。
そして最終的にゆるりと解かれた腕…。
解放されたかと思いきや、そっと肩に手を置かれ、身体を反転させられた。
向き合う体勢となり、俯くyouの頬にヒソカは手を伸ばす…。
「・・・you……本当に…会いたくなかったの?」
「・・・ぅ…。」
「・・・。」
「違うん…です……違う、違うの……違います…。」
途端、堰を切ったようにyouの目から涙が溢れだした。
ヒソカは少し驚いたように目を広げ…しかし、すぐに目を細めて彼女に問う。
「じゃぁ、どうして「会いたくなかった」なんて言うんだい…♠」
「会いたくなかったんです……ううん…会う…資格がないんです…わたし、ヒソカさんに合わせる顔が無い。」
「はて……何がどうしてそうなった…?」
うーんと…小首を傾げてヒソカはyouの涙を指で拭った。
「やくそく……したのに、守れなかった…から…っ。」
「え…。」
それはもしや、と…。
youの薬指にはめた指輪に目を遣るヒソカ…。
あの日…。
天空闘技場を去る時にyouに取り付けた「再び会う日まで、自分以外の男に恋をしてはいけない」という約束…。
もし、それが破られたのであれば、それはヒソカにとって由々しき事態である。
しかし…。
「(いや……でも、リングに込めた念が発動している気配は無い…◆)」
もしも指輪にかけた念が発動していたのなら…。
「(多分、再会することも適わなかった…♣)」
と、ヒソカが考えている中、youがぽつぽつと言葉を紡ぎ始めた。
「次に会う日までに……わたし、欲しかった念能力を必ず修行して手に入れますって……約束したのに…。」
「ああ、そっちか♠」
「え?」
「ううん、こっちのハナシ◆」
「うん、でも……そういう事なんです……だから、ヒソカさんに合わせる顔がなくて……わたし…。」
「上手く会得できなかった、ってコトかい?」
「・・・はい…。」
「あー、ホラ、もう泣かない泣かない…♥」
「だって…っ…。」
優しい手つきで頭を撫でながら、再び溢れだすyouの涙をもう片方の手で拭ってあげるヒソカ…。
それからジッと彼女を見つめていると、もしかして…と、ふと思い浮かんだ質問事項。
「ねぇ、you……キミさ…◆」
「ん…。」
「欲しがってた念能力って……具現化系(自分の能力系統)じゃないんじゃない?」
「な……何で分かったんですか!?」
「はぁ……やっぱり…♠」
思いっきり溜息を吐かれた後、まっすぐに、ヒソカには珍しく真摯な瞳でyouを諭す。
「あのね、you……念能力の開発って、一般的に凄く難しいこと、分かってる?」
「も、勿論!」
「じゃぁ、自分の得手な系統じゃなければ、その能力の会得は非常に困難だって……知ってるよね?」
「・・・はい。」
「皆が皆、ひと月たらずで新たな能力を開発できるなら、それはさぞボクを楽しませてくれる世界になるハズだ……でも、現実そうじゃないワケ♣」
「はい…?」
「つまりね、キミがダメな子なんじゃないよ、ってコト……♥」
「・・・。」
「自分の系統能力の開発でも困難なのに……それが例え近しい系統であっても、別の系統である限りは、そう…余計に……能力の会得には時間が掛かるものだよ?」
「・・・。」
「つまり、寧ろ…短期間で会得できなくて当たり前ってコト。」
「おわかり?」と言わんばかりの仕草でヒソカがそう言い放てば、
youはしゅーんとした顔で俯く…。
その反応。それはそれでヒソカにとって、庇護したくなるようで、
軽くやれやれと息を吐いた後、その大きな手で彼女の頭を優しく撫でた。
「キミは十分努力しているし、ボクの眼鏡に適うくらいだもの……それなりに才能もあるよ?」
「それは素直に嬉しいですケド…。」
「ただ、キミの周りには特異体質が多過ぎるだけだと思うんだ…ウン♥」
「それは・・・つまり。」
「ボクでしょ、イルミでしょ……ゴンにキルア……あと誰だっけあの優男はー…?」
「カストロさん…?」
「ああ、そう、一応彼もかな★」
「・・・。」
「だから、悲観する必要は微塵も無い…◆」
ニコリとそう言えば、納得してくれるだろうと思っていたのだが、
youはほんの少し不服そうな様子…。
うーんと悩んだ後、最終的に自分の気持ちに素直になったヒソカ。
「いいじゃない、ボクにとってはまた楽しみができて嬉しい限り…なんだけど?」
「ふふ…そう言ってくださると…救われます、かなり。」
「・・・ウン♥」
ヒソカらしい言葉がyouにとって何より嬉しく、納得できる答えになったようだった。
youは両頬をぺちぺちと叩き「うん、よし!」と一人頷く。
そして…。
「あの……え…っと…。」
「ん?」
「ヒソカさん……傷付けるようなコト言って…ごめんなさい…。」
「ウン、許さない♥」
「え。」
「だから……許さないって◆」
何たることだろう…。
今の遣り取りは確実に素直に謝って、許される雰囲気だったはずだ。
しかし、ヒソカは「NO」と…許さないと言葉を返した。
驚き、youは声に出すことも忘れ「何故!?」と顔で訴える。
「というかね……ボクが怒っているのはまぁ…勿論「会いたくなかった」なんて言って逃げようとしたこともなんだけどー…♠」
「けど…???」
「何よりボクを怒らせてるのは……そのニオイなんだよね♣」
「うそ!?はわわ…何…す、すいません!今すぐお風呂に…!!」
「そうじゃなくて…◆」
「う…?」
今にもお風呂場に走っていきそうなyouの腕をガシリと掴み、
ヒソカは見事な奇術師スマイルで問うた。
「you……さっきまで男と一緒にいたんじゃない?」
「え…あ、ああ…でもそれは…。」
「許せないなぁ~…ボク以外の男とベタベタ…してたなんて、そんな…こと。」
やっぱりそうだったのか…と…。
悔しい、許せない、そんな憤りを顕著に表すような声色とオーラでヒソカがジリジリと詰め寄り、
終には彼女をベッドの上に押し倒した。
「べ、ベタベタなんてしないです!わたしのすきな人はヒソカさんだけなんだか……っ!//」
「おや…♥」
「う……ぁ、しまっ…//」
「んふ、ありがとう……すっごく嬉しいよ、you…♥」
「・・・//」
「それじゃぁ、ちょうどいいから一緒にお風呂でも入ろうか♥」
「意味が分からないんですけど?何ですかちょうどいいって。」
「えー、だって嫌じゃないか…自分の恋人から他の男のニオイがするなんて…♣」
「こっ、恋人……?」
「違うの?傷付くなぁ…♠」
「わたし…変わらずヒソカさんのこと……好きでいていいんですか?」
「好きでいてよ……ボクもyouを好きでいるんだから♥」
「ヒソカさん…。」
嬉しくて、ありがたくて…。
ヒソカの言葉と仕草はいつもyouを切なくさせる。
困ったように目を細めている彼女に、降り注ぐ言の葉…。
「キスしていいかい?」
「……えっと、あの………はい…//」
少し戸惑った後、youが小さくコクンと頷くや否や落とされたヒソカの唇。
思わず逃げ腰になるyouの身体をがっちりと抱きしめ抑え、ヒソカは何度もキスの雨を降らせる…。
それは最終的に、ひと月離れていた時間の隙間を埋めるように、深い口付けへと変わり、
息つく暇もないくらい、奥へ奥へと舌を絡めた…。
「っ…は…ぁ…//」
「……あぁ、ひと月ぶりのyouの味……ん、やっぱり美味しい♥」
「・・・///」
「今日は泊まっていってもいいかい?」
「え、いいですけど……2人は狭いですよ、ここ。わたしソファ行きますね。」
「そんな寂しいコト言うなよ……抱き合って眠れば、関係ないじゃないか♥」
「え?」
「え?」
「「・・・・。」」
「くれるんじゃなかったの……youの貞操…?」
「何で貞操前提なんですか!!?いや、ヒソカさんのものになるって確かに言いましたけど…//」
「うん、だよね?だから…♥」
「でも、わたし……能力を手に入れてないです……。」
「ウソだろ……それ本気で言ってるの、you?」
「あっ……う……だ、だって…//」
「……相変わらず焦らすねェ…まぁ、理由も分かったし、その気の無いyouに無理強いはさせたくない…◆」
「ヒソカさん…。」
「仕方ないけど今回は見逃してあげるよ♠」
「あ…アリガトウゴザイマス…?//」
「まぁ、次回は分からないケド、ね?」
「…肝に銘じます…//」
「(いつまでもつかなぁ…ボクの禁欲キャパシティ……いい加減辛くなってきたよ…◆)」
いつも何事もソツなくこなす奇術師も惚れた弱みというやつなのだろうか…。
彼女に気付かれないため、心の中で大きく溜息を吐くのだった。
気を取り直して…というよりは、これ以上密着していると気持ちの抑えが利かなくなるため、
ヒソカはyouから身体を離し、ベッドに腰掛けた。
「…それで、欲しかった念能力会得までのの進行度は?」
「うーん…大目に見て2/3くらいです…もう少しでコツみたいなのが掴めそうなんですけど…。」
「まぁ、能力の開発は閃きたっだり、開拓だったり…色々だからね…youの今開発中の念に関しては後者なんだろうけ ど…♣」
「そうですね…イメージはもう既に固まっているので、あとはもう、努力のみなんです。」
「期待してるよ#mre11#」
「ヒソカさんに期待されたらもう…全力で頑張るしかないですっ!」
「ククッ……ボクの恋人は本当に可愛いなぁ、もう…♥」
「ふ…ぇ~///」
今までの涙で赤くさせた鼻と目の余韻を残したまま、素直に明るい笑顔を向ける姿が愛しくて、
思わず身震いさえしそうになるヒソカ…。
そこをぐっと堪え、がばっと抱きつくに留めておいた。
しかしながら、恋う気持ちは止めようがないのが人間の性。
「ねェ、やっぱりエッチは我慢するから、今日は一緒に寝てもいいかい?」
「う……断れないの分かってますよね…//」
「#mr11#」
今すぐ押し倒して掻き抱きたい衝動に封をして、正直な心境を曝け出すに留めておくヒソカだった。
words from:yu-a
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