ヨークシン編
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「会いたい」気持ちと
「会いたくない」気持ちが
入り混じっているのです
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ゴウカクxノxライン
01:York Shin City
ヨークシンシティ
そこは欲望と羨望が渦巻く巨大都市。
網の目のような都市形態で、都心には超高層ビルが数多く建ち並ぶ。
年1回、世界中から人と物品が集結する大オークションが開催され、
期間中は人口の多い街がさらに活気づく。
一方、市長を務めるジトノーダ以下、警察などの主要組織がマフィア組織の傀儡であったり、
違法物品を売り捌く地下競売が開催されたりと、都市特有の暗部や腐敗も存在すると言われている。
その所為か、貧富の差も激しく、未整備地区もまだ残されており、街から離れるとすぐ郊外となる。
そんな土地に初めて足を踏み入れたのは、you…。
ヨークシンシティに向かう為、リンゴーン空港に降り立った。
空港からシティへの直行バスに乗り込み、荒野を走ること数十分…。
「すっごい…本当に大きな町なのね、ヨークシンって。」
ヨークシン市街のバス停から降りてすぐ、周囲を見渡して呟いた。
天空闘技場の賑わいも凄いものがあったが、このヨークシンはそれ以上と言っても過言ではないだろう。
賑わう市場の人ごみを抜け、youはひとまず滞在先のホテルへと向かった…。
受付を済ませ、キーを受け取って部屋へ向かう。
値段の割に広々とした空間の部屋に満足そうな表情を浮かべ、暫く滞在するための荷を順々に解いていった。
(と言っても、そこまで多くは持ってきていないのだが)
「こんなもんかな…。」
ふぅ、と軽く息を吐いて、youはキッチンへ向かう。
持ってきた紅茶を淹れて、一息。
「さて…部屋が片付いた後は…。」
一人、そう呟いて、youは立ち上がる。
「まずはオークションの参加資格を手に入れなきゃね。」
誰にともなくそう言葉にして、youはオークションに参加する資格でもある出品のリストを求めサザンピースのオークションハウスへと向かった。
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「こちらになります」と、手渡されたオークションの競売品目録(カタログ)は、まるで広辞●か家庭医学書(もしくはそれ以上)程の分厚さで…。
軽く殴打すれば人さえ殺せそうなその姿にyouは思わずゴクリと生唾を飲み込んでしまった。
しかしながら、この1冊で1200万ジェニーという金額がかかっているわけで
(勿論オークション参加費用というのがメインなのだが…)
それならこのくらいの厚みがないと!と、気を改めるのであった…。
「さて…参加表明も終わったことですし…次にやるべきは…。」
まず、この重たい参加表明の塊…否、カタログをホテルに持ち帰り、全リストに目を通さなくてはならない。
その中から、古代の遺跡や博物館より盗み出された遺物をリストアップしてその情報を収集する。
「そのためには…何はなくとも情報収集!ネットでの情報はある程度行くと似たり寄ったりで行き詰るし、ここで選択すべきは図書館よね!」
あるいはハンター専用のサイトを使えば、それ以上の情報が手に入るのだろうが一件一件の情報提供料金が高額すぎる。
今回は特定の遺物を追っているというわけではないので、そこまでする必要はないだろうと…。
あくまで遺跡ハンターの遺物回収手段の一環を体験することを目的とし、できる限り出費を避けることにした。
「それに…ヨークシンの図書館は全世界屈指の蔵書量と聞き及ぶし、それに伴って建物自体が重宝される貴重な場所!個人的に是非行ってみたいもの!」
つまりは、遺跡ハンターである性分が故に…ということである。
結局、その日はすぐにホテルへ戻り、丸一日かけて出品リストに目を通し
オークションで競り落とせそうななものや自分の興味がある遺跡関連のものをピックアップ。
手帳に名前だけメモを取り、リストのページをそのまま携帯の写真に収めてから眠りについた。
翌日・・・
「どうしてこうなった。」
と、呟いたyouがいるのはヨークシンの目抜き通り。
朝、ホテルを出てからかれこれ二時間程経過しているのだが、一向に図書館が見つかる気配は無い。
「何故じゃぁああ!!」と、その場で叫びたい気持ちをグッと堪えながら、もう諦めるべきかと俯く。
いやいや、そんなことはできないと軽く左右に首を振り、youは何とか顔を上へ向かせた。
そういえばそろそろお昼時なのだし、ここは今一度冷静にマップを確認しようと考える。
「そうよね、そうしよう……最後に、ダメ元で誰かに聞いてみよう。」
さて、誰に声を掛けようかと思っていた矢先…。
すぐ背後から「すみません」と…逆に声を掛けられてしまった。
「は、え?」
「キミ、ちょっといいかな?」
振り向くと、漆黒の髪に黒曜の大きな瞳が印象的な端正な顔の青年が自分を見下ろしていた。
頭部に怪我でもしているのだろうか、はたまたただのオシャレなのか…額に真新しい包帯が巻かれている不思議な青年…。
美男子はヒソカやイルミの存在で割と免疫が出来ていると思っていたyouだったが、
彼はまた違うタイプのようで、緊張で思わず心臓が大きく跳ね上がった。
「ええと…なんでしょうか?//」
「この町の図書館へ行きたいんですが、道が分からなくて困ってるんです…教えていただけますか?」
「えっ!?あ…あはは……き、奇遇ですね…。」
「え?」
「いや、実はわたしも図書館に行きたくて探してて……そして同じく、道が分からないんです!!」
どやぁ…!と、言わんばかりに自慢気にそう応えたyou。
青年は目をパチパチと瞬かせ、くすっと笑みを浮かべた。
「あらら、そっか……困ったね。」
「うーん、誰か別の人に聞いてみましょうか。」
「あ!それなら…。」
「?」
ニコリと邪気の無い笑みを浮かべて、彼は提案した。
「よかったら一緒に探しませんか?2人なら見つかるかもしれないし。」
「んー…そうですね……時間は全然あるし。」
「ハハ、オレも。」
「ふふ…。」
「あ、オレクロロって言います。クロロ=ルシルフル。キミは?」
「わたしは、youです……よろしく、クロロさん。」
「クロロでいいよ、キミは…youって呼んでも?」
「はい、勿論!」
youがクロロに笑みを向ければ、彼も嬉しそうに返してくれた。
さて、早速図書館を探しに出ようかと…youが足を踏み出したところで、
クロロが「あ、ちょっと」と彼女を引き止める…。
「?」
「you、もうお昼食べた?オレまだ食べてなくてね…よかったら付き合ってくれないかな。」
「本当に奇遇だね!わたしも…図書館があまりに見つからないから、お昼食べながらマップ確認しようと思ってたの!」
「ハハ、気が合うねオレ達。」
「はは…情けない理由なんだけどね…。」
「だね。」
今度は2人して顔を見合わせ、苦笑を浮かべる。
ほんの少しの会話しか交わしていないのだが、フィーリングが合う…というのだろうか、
中々に自然体で会話をすることができているため、親密になるまでそう時間は掛からないだろうと、互いに考えるに至った。
words from:yu-a
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