天空闘技場編
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はじめまして
の
ゴアイサツ
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ゴウカクxノxライン
31:Boys!
闘技場で人気選手だったカストロの葬儀は盛大に執り行われ、
ヒソカは参列こそしなかったものの、建てられた墓に嫌がることなくyouと訪れ、花を手向けた。
やはり悲しみで涙を流すyouだったが、
それを見てもヒソカにカストロへの怒りが湧くことはなく。
既に故人となったという安心感なのか(否、元々不安を抱かないヒソカに恐らくそれは無いだろう)、
youの心は自分に向いている事を理解しているからなのか。
十中八九後者だろうが、どちらにしても心穏やかにカストロを送り出すことができたのは
彼にとってせめてもの餞(はなむけ)となっただっただろう。
「おやすみなさい、カストロさん…。」
「・・・・♣」
「…行きましょう、ヒソカさん。」
墓地から出たところで、ヒソカが「あ、そうだ★」と…思い出したように立ち止まり、youの前に手を翳した。
ヒソカの掌を不思議そうに見ていると、ひらりと手首を回転させた瞬間に
何もなかったはずのその手に一枚の紙を取り出す。
驚いたyouにそれを手渡し、笑うヒソカ。
「これ、ゴンが戦う試合のチケットなんだ◆」
「えっ、そうなんですか!?」
「よかったら一緒に行かない?」
「いいんですか?是非!!」
「一生懸命念を覚えてるみたいだし…きっと楽しい試合になるよ♥」
「それは楽しみですね!」
「ウン、彼の成長次第で試合を受付するつもりだ…♠」
「・・・いよいよ、なんですね。」
「・・・そうだね♣」
じっとヒソカを見上げ、できるだけ柔らかく笑みを作ったyou…。
そっと、口を開いた…。
「ヒソカさん…。」
「ん?」
「手を繋いでもいいですか?」
「ウン、いいよ♥」
ひんやりした大きな手を取り、youは少し肩を跳ねさせる。
「ヒソカさん、手ぇ冷たい。」
「くくく…youはあたたかいね♠」
「常温だと思うんだけどなぁ。」
「是非ずっと握って、温めてほしいね♥」
「またそんなこと言う…。」
「くっくっく…◆」
そのまま、手を繋いで闘技場へ戻り…youの部屋の前で指を解いた。
「それじゃぁ…試合の日は部屋にいてね、迎えに行くから♠」
「はい。」
「お昼過ぎに行ってもいい?」
「分かりました。」
「じゃぁ、それで♥」
「楽しみですね!」
「そうだねぇ……♥
「はい!」
「…じゃぁまた試合の日にね、you♥」
ひらひらと手を振り、ヒソカはyouの部屋を離れていった。
残されたyouはすぐに部屋に入ることなく、
ヒソカの背中を見送り、見えなくなったところで呟く。
「わたしも、ずっと……手を繋いでいたいんですよ。」
壁に寄りかかり大きな溜息を吐いた。
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・
・
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そして、試合日当日…。
別に自分が戦うわけでもないのに、わくわくして眠れなかったyou。
やはりテンションが高まっていたのか…珍しく朝早くに目覚め、
二度寝する気分でもなかったので、部屋で朝食を食べた後、闘技場内を散歩することにした。
天空闘技場の上層では女性選手は珍しいようで、所々で握手やサインを求められるyou。
それは男性だけでなく、女性の観客からも。
自分も選手でなければヒソカやカストロのファンとしてここにいたのだろうかと思うと、少し不思議な気持ちになった。
そんな折…。
「あ!ゴンくん!!」
「?」
最後に握手を求めてきた男性の手を握り返し「応援ありがとうございます」と一礼。
それからすぐにパタパタと駆け足で、立ち止まってくれた少年の元へと急いだ。
「ゴンくん、だよね?」
「そうだけど……お姉さんは?」
「はじめまして、わたしはyou!この天空闘技場に修行に来た遺跡ハンターよ。」
「え!お姉さん遺跡ハンターなの?しかも修行って…選手、なの?」
「うん!ゴンくんよりちょっと前に200階に来たんだ。」
「そうなんだ!知らなかった……でも、何でオレの名前…?」
「こういうトコだから、女の子や子どもの出場者って目立つんだ…だから、ね。」
「そっかぁ、そうだよねー。」
純粋な笑顔をyouに向けるゴン…。
彼女もつられて笑顔を浮かべた。
「今日、リールベルトさんと試合なんだよね?」
「うん、そうだよ!」
「チケットあるから見に行くの…応援してるからね!」
「ありがとう、youさん!」
「you、でいいよ。」
「じゃぁ、ありがと、you!」
「うん、もうね、コテンパンにノしちゃっていいから!」
「何で?リールベルトって人と何かあったの?」
「まぁ…ちょっと。200階に来た日に試合申し込まれてね…来たばっかりだから嫌々だよ、本当…。」
「えっ、youも?!オレたちもだよ!」
「そうだったの?」
「同じこと繰り返してるんだね……ホントやな奴ら!」
「まぁ…嫌な思いもしたけど、それも糧にできたかなと思うし…。」
「そっか…youは優しいんだね!」
「そんなことないよ…その時は本当に色々悔しいかったり怒ったりしたけど……でも、いいこともあったから、かな。」
「いいこと?」
「ヒソカさんがね…って、あ、わたしの友達なんだけど…。」
「ヒソカ?!」
「う、うん…。」
元々大きな目をこれでもかというくらい見開くゴン。
youは苦笑を浮かべながらコクリと頷いた。
「ヒソカが助けてくれた」と言うタイミングを逃したまま、youはゴンに詰め寄られる。
「youはヒソカと友達なの?!」
「うん…ゴンくんも、だよね?ヒソカさんから少し話聞いてる。」
「う~ん…オレの場合は友達っていうより……何だろう、目標?みたいな感じかも。」
「そっか、わたしも最初は似たような感じだったよ。」
「目標?」
「うん、実はね…。」
その出だしでyouはヒソカとの出会いを話し始めた。
去年のハンター試験で出会い、自分を応援してくれたこと。
それからこの闘技場で再会してとても仲良くなったこと。
ゴンはそのどれもに驚きの反応を見せた。
「それからね、ヒソカさんにも話したんだけど…今年の試験官にサトツさんっていなかった?」
「え、サトツさん?!」
「そう、わたしの念の先生なの。」
「そうなの?!一次試験官だよね?オレ、サトツさんからハンターライセンス受け取ったんだよ!」
「えーっ!そうだったの!?」
「世の中って狭いねー!」
共通の話題が幾つも見つかり、youとゴンは歩きながらキャッキャと盛り上がる…。
そして、気付けばお昼の時間。
試合の前に腹ごしらえは必ずしないと…と言うゴン。
「それじゃぁ、一緒に食べに行こうか?」
「うん!あのさ、友達も呼んでいい?」
「勿論!確か一緒に200階に上がってきた子だよね…?戦いを何度かTVで見たよ。」
「キルアっていうんだ!」
ゴンが満面の笑みを浮かべて彼の名前を言葉にすると、
その後ろからひょっこり「呼んだか?」と、白髪猫っ毛の少年が顔を出した。
「キルア!」
「部屋に行ってもいなかったからさ、何処行ったんだろうと思って。」
「何か落ち着かなくって…散歩してた。」
「おいおい、そんなんで大丈夫か?ま、オレの戦い見てるから大丈夫なんだろうケド…。」
「へっへー。」
「で、おねーさんは?」
ゴンに向けられていた視線がyouへ向き、彼女はすぐに、にこりと笑顔を返した。
「はじめましてキルアくん。わたしはyou、ここに念の修行に来た遺跡ハンターです。」
「へぇ、プロハンターなんだ?やるじゃん。」
「それはこっちの台詞です!」
「ハハハっ、確かにそうかもなー。」
いたずらっぽい笑顔で言葉を返したキルア。
すぐにゴンが「あのねキルア!」と目を輝かせ、
先程話したヒソカやサトツの話をそっくりそのまま彼に伝えた。
話を聞いたキルアも、ゴンと同じように目を大きく見開いて驚き、そして…。
「しっかし……あのヒソカと友達ねェ…。」
「うん。」
「絶対ェー友達辞めた方がいいって。」
「(やっぱり!!)」
イルミにカストロにマチに…。
皆が皆同じ反応を寄越すので、そろそろ慣れてきたyouであった…。
それから一緒に昼食を取ることになった3人。
それは例えば、youが取得したい念の話や、今までの戦い…。
ゴンのハンターを目指した理由、これからの目的。
キルアがゴンと一緒に行動している理由など。
年齢は離れていても十分に楽しい会話を繰り広げる事ができた。
そして・・・。
「っと、もうこんな時間…わたし、そろそろ部屋に戻って準備しないと。」
「ホントだ…もうそろそろいい時間だね!」
食事を終えて楽しく語らっていると、あっという間に時間が経過していたようだ。
youはヒソカとの約束があるので一端部屋に戻り、ゴンはそのまま選手の控え室へ。
キルアはもう少し時間を潰してから試合会場に行く…ということで、その場は解散となった。
「じゃぁ、ゴンくん……試合、がんばってね。」
「うん!絶対勝つよ!」
「怪我しないようにね?」
「ありがとう、you!!」
「じゃぁね」とブンブン手を振って、駆けていくゴン。
「じゃ、オレも行くわ。」
「うん、またねキルアくん!」
キルアもひらひらと手を振って、人ごみの中へと消えていく。
「さてと……わたしも戻らなきゃ!」
新しい友達は小さな強者。
そんな色んな出会いをくれた天空闘技場に改めてお礼を言いたくなるyouであった。
words from:yu-a
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