天空闘技場編
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目覚めれば、医務室のベット
「君の大事な鳥を、傷付けてごめんね。」
と、布団の上に置手紙があった
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ゴウカクxノxライン
23:I like U.
youがカストロとの試合で敗北し、1週間が経過した。
youは敗北をバネに今日も修行に励んでいる。
あの試合…。
カストロが本気で必殺技の虎咬拳を繰り出していたら、
腕の一本や二本は軽く持っていかれていただろう…。
しかしながら、敗因も背後からの手刀によるダウンだったため、
彼女は五体満足で無事でおり、外傷も特には無い。
それはひとえに、カストロが紳士であり、かつyouが彼に気に入られたから。
たとえ女性であっても彼に敵意を抱いて殺す気で掛かれば、返り討ちにあっていた…。
ただ、彼女はそうではなかっただけなのだ。
ただそれだけのこと。
この荒くれ者が集う天空闘技場に久しく出遭うことのなかったフェアな試合運び。
温和なyouがもたらした心地良い試合にカストロは感銘を受けたのだ。
だから、カストロは彼女を傷つけず、試合を終わらせた。
「わたし…絶対今よりも強くなります……そしたら、また試合をしていただけますか?」
試合の次の日、いつぞやの時と同じように菓子折りを持ってカストロの部屋を訪ねた時にそう尋ねれば、
彼は爽やかな笑顔で「もちろんだよ」と握手で返してくれた。
その時にそんな話をしたのだ。
そして、今に至る…。
「でも、カストロさんはどうやってわたしに手刀を入れたんだろう?」
修行の最中、思い出したように一人そう呟く…。
あの時、確かに自分はその視界にカストロを捉えていて
少し距離を置いてはいたが、目に入る範囲…というよりも正に真正面にいるカストロと会話をしていた。
にもかかわらず、背後から手刀を受けることとなった。
「瞬間移動のようだけど、カストロさんのスピードは多分、わたしより少し遅いくらいだったもの……俊足で移動したってその軌跡くらいは辿れるはず…でも、そんな移動はしていなかった…。」
とすると…と、youは顎に軽く手を当ててうーむ…と唸る…。
「カストロさんの言ってた…虎咬拳以外の…隠しダネ?」
恐らくはその答えが一番しっくりくる気がした。
一体どんな能力なのかと想像をめぐらせるくらいしかできないが、
次に戦う時には背後からの不意打ちも考慮して、慎重に戦おうと気合を入れるに至った。
と…そんな時…。
ピンポーンと部屋のチャイムが鳴り、youの思考と修行を一時停止させた。
「はーい!!」
バタバタと玄関口まで走り、覗き穴から廊下を見れば、そこには暫くぶりのヒソカの姿…。
youはパッと顔を明るくさせ、勢い良くドアを開いた。
「ヒソカさんっつ!!」
「や♣ただいま、you♥」
「おかえりなさい、ヒソカさんっ!!//」
「お土産買ってきたんだ~、一緒に食べよう♠」
「わぁい!どうぞ上がってください!」
「ありがとう♣」
そう言ってヒソカを部屋に招き入れ、youはお茶の用意をしにキッチンへ向かおうとした…。
が、ヒソカに腕を掴まれて阻止されてしまう。
何事かと振り向いた刹那、正面から思いっきり抱きしめられた。
「ひっ、そ、かさ?!//」
「んぅー……暫くぶりのyouの感触だ…♥」
「・・・//」
「相変わらずあたたかいね♠」
「はい、ヒソカさんも。」
「生きているからね◆」
「そうですね。」
ぎゅーっと、更に強めの力で抱きしめるヒソカに答えるかのようにして、
youもそっと彼の背中に両腕を回した。
暫くずっとそのままで言葉無く抱き合ったままでいると、
その温かな温度にyouがうとうとしはじめる…。
気配が少し薄くなったことに気付いたヒソカはスルスルと腕を移動させ、彼女の意識を目覚めさせることにした。
「・・・ウン、相変わらず柔らかくて気持ちイイ♥」
「だから何でお尻を触るんですかッツ!!//」
バッと勢い良く身体を離し、後ろに飛び退くyou。
恥ずかしそうに赤く染まった顔を見て、ヒソカはクスクス笑うと「ごめんね◆」と、ほんの軽い謝罪を入れた。
「でも…離れてた間、ずっとyou欠乏症だったよ、ボクは定期的にyouの身体に触れていないとダメみたい♥」
「それどんなセクハラ発言ですか…//」
「てへぺろ★」
あまり可愛く無いヒソカの反応をいつも通り華麗にスルーし、
youは「ヒソカさんじゃなきゃ警察突き出してますよ…」とブツブツ文句を言いながらキッチンへと入って行った。
youがお茶の用意をしている間にヒソカはテーブルにお土産のお菓子を広げて、数週間ぶりの彼女の部屋を見渡す…。
「(特に変わったトコはなさそうだ…◆オトコの影も無いみたいだし…?)」
「うわぁあ!美味しそう!//」
「(そんなに時間も経ってないのに、随分長く離れてた気がするのはどうしてだろうね…♣)」
「わ!これ、世界的に有名な菓子店のケーキぃい!//」
「…いよいよ欲しくなってきちゃった、かな…?」
「えっ?!す、すみません……そうですよね、ヒソカさんが買ってきてくれたんだから、ヒソカさんが一番ですよね…。」
「え?(声に出しちゃってたんだ…っていうか、何が一番???)」
「どれも美味しそうだから、わたしはどれでもいいですしね!」
「ああ、ケーキかい♠」
「ん、うん?」
「いいよ、youが好きなのを選んで♥」
「い、いいんですか…?!//」
「モチロン♥だってyouの為に買ってきたんだから♥」
「うわぁあい!ありがとうございますっ!えっと…えっと、じゃぁこれ!!」
「じゃぁボクはこれ♥」
喜ぶyouを見て、自身も嬉しそうにニコニコとした表情を浮かべたヒソカ。
それから2人してケーキを皿に乗せ、テーブルに向かい合って着席してからyouがお茶を振舞う。
「ケーキ美味しい…//」
「それはよかった♥ そんなに喜んでくれたなら、出張の甲斐があったみたいだね♥」
「しあわせ…//」
ケーキの美味しさに感動し、恍惚の表情を浮かべるyou。
「そんなに美味しい?」
「はい、こういう時はいつもスイーツハンターになりたくなります…!」
「くくっ、そんなハンターいるんだ?」
「いますよぉー!全員一流のパティシエなんです!」
「んー、ボクは食べる専だなぁ(主にハンターそのものを)◆」
「わたしもどちらかと言うと…食べる方がいいなぁ。」
「いいね、youが食べてくれるならボクはスイーツになりたい♥」
「あはは、それ嫌。」
「・・・・。」
笑顔でスパッとそう言い放たれ、思わず無表情になって黙るヒソカ。
実はかなり辛いぞ?とか…色々脳内で考え、どう反応しようかと言葉を詰まらせていると、
彼より先にyouが更に笑顔で言葉を続けた…。
「食べちゃったら、無くなっちゃって、ヒソカさんがいなくなっちゃうから、わたしはそんなのイヤですよ。」
「えーと…◆」
「ヒソカさんはあんまり甘くなさそうですしねっ!」
くすくすと笑いながら「あー美味しかったぁ!」と、食べ終わったお皿を片付けるyou。
ついでにヒソカの空になった皿も回収して、軽く水で流した後シンクに置いた。
すぐに戻ってきたyouが横を通る際、ヒソカは彼女の腕を掴んで立ち上がる…。
どうしたのかと、ぽかんと頭に疑問符を浮かべるyouにゆっくりと身体を近づけ、ヒソカは無言で口付けを落とした。
ヒソカは、ちゅ…と軽いリップ音を立てて上唇にキスをして、
目を丸くして自分を見上げるyouに、のんびりとした声色で指示を出す…。
「you……目を閉じてくれる?」
「え…あの、でも…。」
「いいから、ね?」
「う…。」
「いい子だ……口を開けて?」
「・・・。」
「you◆」
「ぁ…。」
「おりこうさん♥」
目を閉じているのでyouには分からなかったが、
ヒソカはそれはそれは嬉しそうな顔で微笑んでいた。
逃げることをしない彼女を奇特な人間だと思いつつも、
自分を「そういう意味」で好いていてくれるからではないかと、少しだけ期待もしてしまう。
それと同時に危なっかしい、とも。
もし、これが自分ではなく他の男…例えば闘技場で出会った男達やイルミなどに同じ事を言われた時にも
彼女は何の躊躇も無く言われる通りに目を閉じ、口を開いてしまうのかと…。
そう思うと独占欲と庇護欲が共存してくるわけで…。
ヒソカは人知れず「youを傍に置いた方が良さそうだ」と確信するに至った。
ゆっくりと唇を重ね、自分のタイミングで舌を侵入させると、youが再び驚きで目を開く…。
至近距離で視線がかち合うと、ヒソカは「キミも」と促すようにゆっくりと目を閉じた。
「ん…ぅ…。」
「(あ・・・◆)」
「ふ、ぁ…//」
「(かわいい・・・。)」
最後にまたちゅ、と音を立てて唇を離せば
酸欠で意識が朦朧としつつあったyouがヒソカの胸の中に倒れこんできた。
「youはとっても甘いみたい♥」
ヒソカは彼女の後頭部を支えるようにして身体を抱き寄せると、耳元で低く囁いた。
普通の女性であれば、これですんなりヒソカの元に心が落ちるのだろうが
やはり彼女は一筋縄ではいかないようで…。
「ヒソカさん、は…どうしていつも…キス、するんですか?」
「youがイヤじゃないって言ってくれたから#mtr1#」
「でも、キスしていいとは言ってない…です。」
「ボクはyouとキスしたかったから♥」
「わたし……イヤだな…。」
「えぇ!?」
思いっきり拒否の言葉を浴びせられ(二度目)、動揺するヒソカ。
youはというと、複雑そうな表情で俯いていた…。
「イヤって…?」
「ヒソカさんが…わたしにキスをしてくるのが…イヤです。」
「でも、この前はイヤじゃないって…言ってたよね?」
「すごく……もやもやするから…自分が嫌な子になりそうだから、イヤ、です。」
「…どういう意味??」
youの意図するものが中々理解できず、ヒソカは珍しく本気で小首を傾げることに…。
彼女自身も言葉にするのが何とも難しいようで、
暫く無言で悩んだ後、ぽつり、と言葉を一言紡いだ…。
「したいと思った人に、キスをしちゃうんですか?」
youその一言でヒソカは十分理解でき、十二分に笑顔になれた。
「ボクは相手を選ぶし、場所も選ぶよ◆」
「場所…?」
「そ…キスをする、場所#mtr1#」
部屋や屋外のことかと問えば、くくく…と笑ってNOと言われた。
では何のことかとyouが困った顔をしていると、
ヒソカは徐(おもむろ)に彼女の手を取り、恭しくその甲に口付ける…。
「ヒソカさん…?」
「知ってる?キスをする場所によって、キスの意味が違うんだって◆」
「ああ、場所ってそういう…。」
「手の上のキスは尊敬を表し…額の上は友情を。」
次で、頬へキスを落とす。
「頬は厚情を示し、瞼の上は憧憬のキスだ♠」
「ん…。」
「掌へは懇願の為のキスとなり、腕や首なら欲望と解する、らしい♥」
「知らなかった。」
「聞かないの?」
「え…?」
きょとんと目を点にしてヒソカを見た後、彼の言葉の意味を理解してyouは視線を逸らそうとして俯く。
そんな彼女の行為を良しとしないヒソカは、youの両頬を掴みもう一度深いキスを落とした。
ヒソカから逃げようともがくものの、がっちり固定された顔は動かせず
角度を変えて何度も…十分に唇を堪能された後、ゆっくりと顔が離れていった。
「イヤ……って、言ったのに。」
「そう言うなよ……本当は聞きたかったんだろう?素直じゃないなぁ…youは♥」
「・・・。」
「唇へのキスはね…。」
「い、いいです…言わなくて、いい!」
「よくないよ…キミに誤解されるのは釈然としない★」
「誤解?何の?」
「唇へのキスは相手を選ぶってコトさ…キミに再会して以来、キミ以外にはしていない…◆」
「もう、いいです…から!」
「ダメだよ…聞いて、もう逃がさないって決めたんだ♣」
「っ…!」
「キミへのキスは愛情だよ。」
ゆるゆると、そのまま床に力無く崩れ落ちたyou。
ヒソカはそれを追うようにしてしゃがみ込み、youの手を取り…その掌に口付けた。
「ボクのモノになってよ、you♥」
これは渾身の告白だと、ヒソカは腹の中で自嘲した。
words from:yu-a
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