天空闘技場編
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「体調はどうだい?」
と尋ねたヒソカに
「もうバッチリです!」
とyouは笑って答えた
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昨日、ゾルディックの家で倒れたyouだったが、次の日には全快した様子。
元々、倒れた原因もコルセットによる呼吸困難によるもので、
身体的に何か傷害を負うものではなかったからだろう…。
きっちりヒソカと2人で朝食を摂って、賑やかな街中へと観光しに来ていた。
「天空闘技場の辺りも賑やかですけど、デントラも負けてないですね!」
「そうだねぇ…◆」
「お土産…何にしよう!」
「誰かあげる相手が闘技場にいるのかい?」
「あっ、そっか……わたし、今一人で修行に来てるんだった。」
「クックック…♠」
「んーと…じゃぁ、自分に……何か美味しいものを…。」
「くく……youらしいね♥」
「・・・//」
ヒソカの言葉に少し膨れっ面をしてそっぽを向いたyou。
その反応を、いつものようにクククと笑った後、ヒソカはyouの手を取った。
youは視線を外していた為、突然の感触に一瞬だけビクリと肩を跳ねさせる。
しかし、すぐにヒソカの方へ向き直り、おずおずと彼の顔を見上げた。
「あ…あの…。」
「youはすぐ迷子になっちゃいそうだから、ね?」
「なっ、なりません!そんなすぐに迷子なんて…子どもじゃないんだから…//」
「そうかい?残念♥」
すぐにパッと手を離し、にっこり笑顔でyouを見下ろすヒソカ…。
解かれた手を見つめ、それから視線をもう一度ヒソカへと向けると、
youは何度かぱちぱちと瞬きを繰り返した。
「繋がない、ですか?」
「繋ぎたいの…?」
「・・・。」
「ボクはてっきり嫌なのかと…◆」
てっきり恥ずかしいから拒否された…と思っていたヒソカはyouの言葉に少し驚いた顔を浮かべた。
すると、彼女はふるふると首を横に振り「違う」と答える。
「手を離したって迷子にはなりませんけど……繋いでくれるのは嬉しいです。」
「そうなの?」
「はい!」
「…ボクもだよ♥」
「ふふっ…よかった。」
ふわりと笑ってヒソカを見上げると、了解したと言わんばかりに再び手を繋がれた。
それから2人で手を繋いだままで街を歩く…。
面白いものがあれば立ち止まってじっくり見たり、
値段の安い店に入って商品を吟味したり(主にyouが)。
お腹が空いたとあれば、観光地ならではの食べ物を買って食べ歩き、
お土産に良さそうな物をいくつか選定して、帰るときに購入することを決めたりと、
観光気分を存分に満喫することとなった。
そして、その途中…。
「あ、そうだ……お土産といえば!」
「?」
「ストラップですよね!」
「…そう…なんだ?」
「キャラ物のご当地ストラップとか。」
「ご当地……?」
「毛ガニとか地鶏とかの。」
「可愛くないなぁ……◆」
というヒソカの言葉を聞いているのかいないのか…。
youは「あっ、あんなのです!」と土産物屋を指差して店に入っていく…。
「可愛くないって言ったのに…◆」
ぽつりと呟いた言葉は虚しく風に溶けた。
さて、店の中に入れば既にストラップを吟味しているyouがいた。
ストラップをメインで扱っているらしいその店には多種多様な商品がぎっしりと陳列されている。
それこそ、可愛いものもあれば、綺麗系なものもあり、ちょっと独特な物やグロテスクなものさえ置いてあるようだ。
しかし…そんなに沢山ある中で何故ネタ系を選ぶのか…と、
ヒソカは呆れたような、彼女の趣味を残念がるような溜息をはぁ…と吐くのだった…。
「ねぇ、you……こんなにストラップあるんだから…土産だからって無理に可愛くないご当地モノを選らばなくたって…♣」
「でもヒソカさん、凄いですよこれ『ゾルディック家エントランスストラップ』とかある!これ、試しの門ですよね!」
「心の底から欲しくない◆」
「そうですか?面白いのに…。」
デントラ地区に対して、命知らずというか…最早商魂逞しいとしか言いようがないと思うヒソカであった…。
尚もご当地の場所から動きそうにないyouを見て、またも深く溜息を吐いたが
ふと、こういうのはどうだろう…という考えがヒソカの頭を過ぎる…。
「ねぇ、you♠」
「はい?」
「お揃いにしようか?」
「え…?」
「ストラップだよ……ボクとお揃い♥」
「ヒソカさんと!?」
「ウン、嫌かい?」
ヒソカの提案に対し、嫌じゃない…とブンブン首を振る。
キラキラと目を輝かせて「嬉しい!」と感極まった言葉を発したyou…。
「じゃぁじゃぁ、この『ゾルディック家門ストラップ』は如何でしょう!?」
「如何も何も、お断りだよ◆」
「そ、そんな!」
「何でボクがイルミの家の家紋をストラップにして持ち歩かなきゃいけないんだい◆」
「・・・それもそうですね。」
「だろう?」
「うーん……じゃぁ、デントラまんじゅう君?」
「とりあえずご当地コーナーから離れようか◆」
「うー。」
強制的にコーナーを移動させられ、少しだけ不機嫌そうな顔を表に出していたyouだったが、
並んでいる他のストラップも気に入ったようで、すぐにぱっと顔を明るくさせた。
「かわいい…!」
「だろう?これなんかどう?youは好きそうだけど…?」
「わぁ、マカロンだ~!スイーツストラップってやつですね!」
「へぇ、そうなんだ?」
「はい!あ……でも、ヒソカさんもこれ持つんですか?何かファンシー過ぎますね…ぷぷっ//」
「うーん…言われてみれば確かに…♠」
「うーん……ヒソカさんも持つなら、ちょっと大人っぽいの…これとか?」
「どれどれ?ああ、いいね……ボク黒とか好き♥」
「あとはこんなのとか?」
「それもいいねぇ……数が沢山あるから迷ってしまうね◆」
「ふふっ、そうですねー………あー!」
「?」
突然大きな声を出したyouに驚くヒソカ。
何事かと思えば、彼女にぐいぐいと服の袖を引っ張られる…。
「あれあれ!」と彼女が指差した先には「ヒソカといえば」という形容がピッタリの
トランプモチーフのストラップがいくつか並んだコーナーがあった。
「スートか…♥」
「4つ全部付いてるのと、1個ずつの…どっちがいいかなぁ…。」
「youはどっちがいい?」
「わたしは、ハートがあれば!」
「ハートか…♥」
「知ってる?スートのそれぞれの意味♠」
「いえ…。」
「俗説の一つだけれど…主にスペードは剣、騎士を意味し、ハートは聖杯で僧職、クラブは棍棒を持つ農民、ダイヤは貨幣を表す商人のことなんだよ◆」
「職業を表していたんですね…!」
「youはそうだね、やっぱりハートだね…♥」
「わーい!えっと、じゃぁヒソカさんは・・・!」
「選んでくれるの?」
「ていうかわたしの中ではヒソカさんはジョーカーって思ってたんですけどね。」
「うーん……確かに否定できないなぁ◆」
「でも、ジョーカー以上に……スペードかもしれないなって。」
「スペードか……どうしてそう思うの?」
「わたしにとってはジョーカー以上に、素敵な存在に思えるから…かな?」
「・・・ひょっとしてオールマイティ、かい♥」
「ばればれなヒミツです//」
「クックッ…本当にね♥」
「ストラップ……1個ずつのにしませんか?」
「ハートとスペード、だね?」
その言葉に、youはヒソカを見上げてにっこり頷いた。
さて、それをレジまで持って行き、各々自分のお金で買ったのだが、
携帯に早速付けようとしたヒソカをyouが唐突に制止した…。
スペードのストラップを片手に、ヒソカは頭に疑問符を浮かべて彼女を見る…。
「え…どうしたの?」
「あの…っ、あの……それ、わたしにいただけませんか…っ?!」
「え・・・。」
今しがた悩みに悩んで(ご当地を阻止に阻止してとも言う)決めたというのに、何が彼女にそう言わせているのか…。
ヒソカは「嫌だ」という単語が喉まで出掛かっていた。
すると…。
「代わりに…これを…。」
「これは、youのハートだよ?」
「はい…。」
「何で…ハートがいいんじゃなかったの??」
「ハートは…ハートはもう、いただいているので…!」
「ああ、あのトランプ?」
「はい!だから、その……あ、の……できればヒソカさんの代わりを…//」
「は?」
「そ、そのスペードをいただきたいなぁ……なんて思っ、て…うわわ、も、何言って//」
「youってば♥」
ふるりと身体を震わせ、感極まったヒソカはそのまま道端でyouに抱きついた。
すぐに彼女は慌てふためいて「恥ずかしいから離して」と騒いだが、ヒソカが気にするはずもなく…。
「キミって娘は…どこまでボクを悦ばせれば気が済むんだい!」
「な、何か今変換オカシ…?!」
「焦らされるのがこんなに辛く感じたのは久々だよ…はぁ…♠//」
「じ、焦らさ…?!//」
「でも…そうだね、分かったよ…♣」
ゆっくりとした動作で身体を離したかと思うと、youの目の前で
今しがたまで彼女が手に持っていたハートのストラップをゆらゆらと揺らした。
「あ、いつの間に…。」
「しっかり受け取ったよ、キミのハート♥」
「交換…いいんですか?」
「モチロン♥」
「よかった…//」
「そしてオールマイティなボクはキミを守る剣になろう♣」
「…かっこいいです、ヒソカさん。」
「ありがとう♥」
互いに笑みを浮かべて見つめ合っていると、店主のおじさんがゴホンと咳払いを一つ。
ハッと我に返ったyouは羞恥で顔を真っ赤に染めて、再び暴れだすのだった…。
words from:yu-a
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