天空闘技場編
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頭がクラクラする
色々ツッコミを入れたから?
酸素が足りなくて
呼吸が苦しくて
わたし、どうなったの?
Passing mark
ゴウカクxノxライン
20:suki no kiss?
うっすら目を開くと、割かし低い天井が視界に広がる。
おかしい、ゾルディック家の天井はもっと、遥かに高かったはずだと考える。
「ここは…。」
「・・・ぉゃ?」
掠れた声で呟けば、どこか少し離れた場所から奇術師の声が聞こえてきた。
ゆるゆると身体を起こし、辺りを見回すと、そこはデントラ地区に停泊させている飛行船の部屋の中だった。
「起きたかい?」という声がした方向を見ると、ヒソカがドアからひょっこりと顔を出した。
「ひそかさん…わたし…どうしてここに…。」
「イルミの家で倒れたんだよ、キミ♠」
「えっと…。」
「ドレスのコルセット、相当苦しかったんだねぇ……何着くらい着せ替えられたの?」
「えっと……10着ほど、かな?」
「うーん、よく耐えたね…。」
心底同情するよ…と、言わんばかりの顔でヒソカはyouの傍へやって来た。
ベッドの上に腰掛け、youの髪をよしよしと撫でると、
youはゆっくり目を閉じてヒソカの大きな手を受け入れた。
「ヒソカさん…。」
「ん?」
「わたし、ダイエットします。」
「くっくっ…大丈夫、軽かったよ★」
「うう…。」
「ちなみに、彼等の名誉の為に1つ。」
「?」
「倒れたyouをゾルディックの家で預かり看るって申し出がお母さんからあったけど、ボクが丁重にお断りして連れ帰った★」
「す、すみません……皆さんに心配とご迷惑をお掛けしてしまって…。」
「キミが気に病むことはない…そもそもはボク等がキミを振り回しちゃったからなのだし◆」
「だからゴメンね★」と、軽く謝罪の言葉を彼女に送り、ヒソカは手をそっと離した。
youはというと、まだ意識がぼんやりとしているようで、目をしぱしぱと瞬かせる…。
「わたし…結構、眠ってましたか?」
「んー…5時間くらいかな?今、ちょうど夕飯くらいの時間だ…★」
「そうですか…。」
「お腹空いてる?」
「いえ、今日はもういいかな…。」
「そうだね…今日はもう大人しく寝てしまったほうがいいかもね…♠」
「うん……でも、まだ…。」
「ウン?」
「もうちょっと……起きてる。」
「そう?大丈夫?眠そうだけど…。」
「もうちょっと……ヒソカさんと話したい、から…。」
「おや…♥」
youの嬉しい言葉にヒソカは気を良くしたのか、
場所を移動し、彼女のすぐ傍に座りなおす。
youもふわりとヒソカに笑みを向けたあと、彼の肩にコテン…と首を預けた…。
「何か…とっても疲れました。」
「だろうねぇ…あの母親相手に本当によく頑張ったよ◆」
「ふふ…キキョウさんは素敵な方でしたよ。」
「そうかい…(ボクは苦手なタイプだ)♣」
「とっても幸せそうでした。」
「そう…かい(三男が顔面刺して家出したってイルミの情報は言わない方がよさそうだ…)◆」
「ちょっと、結婚に希望が持てました!」
「うん…ボクも墓場は流石に言い過ぎだと思う◆」
「あははっ、そうですね。」
「ふーん…でも、いいね♥」
「え?ヒソカさんも結婚願望がおありですか?」
「全然♣ でも、youのウェディングドレス姿を見れるなら、結婚もいいかもしれないね♥」
じーっと、youの目を見つめながらフッと笑みを浮かべるヒソカ…。
彼の言葉には同意するものがあったらしく「そうですね!」とyouは笑顔を返す…。
「ドレスは確かに!着てみたいです!」
「ドレスだけ?」
「ん?」
「相手は要らないの?」
「イルミさんのことですか?」
「・・・何でそこでイルミになるかな…♣」
youの切り返しに、ヒソカはあからさまに不機嫌な声色でムッとした表情を浮かべる…。
その反応の理由が分からないらしい彼女は、頭にいくつかの疑問符を浮かべて首を傾げた。
「今日の話のくだりから、イルミさんのことかと。」
「…youはイルミと結婚したいの?」
「イルミさんのことは好きですけど……いきなりそういう風には考えられないですよ?」
「そう、よかった◆」
「いきなり結婚とかって…イルミさんって変わってますね!」
「それをキミが言うんだ?」
「てへー。」
自分もだけども…と、ヒソカは自答しながらツッコミを入れた。
「ねぇ、youはさ、イルミとボク、どっちの方が好き?」
「えっ?な、何を唐突に…?」
「いいから…でも、2人とも、とかはダメだよ♥」
「えぇと……2人とも好きです!」
「喧嘩売ってるのかい?」
「ち、ちがいます違います!2人とも好きですけど、何だろう…ジャンルが違うと言うか…。」
「ふーん…どういう風に違うの?」
「納得いく答えを出さなきゃ後で怖いぞ」という聞こえない言葉が後付されているのは言うまでも無く…。
それをちゃんと悟っているyouはあたふたしながらヒソカに説明を始める…。
「えっと!イルミさんは最近お友達になったのでまだよく分かりませんが、優しくしてくださるので、好きです!」
「ふーん?」
「ご家族も明るくて楽しかったので、今日はご家族も含めて、もっと好きになれました!という好きです……。」
「ウン・・・で、ボクは?」
「ヒソカさんは……。」
「ウン♥」
「ヒソカさんは………。」
「・・・?」
「ひ、ヒソカ…さん、は…ですね……//」
「・・・??」
イルミの時のハキハキとした意見とは打って変わって、急にもじもじと言葉を詰まらせ始めるyou。
何事かとヒソカが顔を覗き込めば、youの頬がほのかに赤く染まっている。
勿論、こんなにオイシイ反応を見逃すヒソカではない。
「ボクがどうしたの?」
「いや…うーん…そうですね……あの…//」
「♥」
「ヒソカさんは……わたしの…優しいお兄ちゃん、みたいなポジションです。」
「・・・。」
ピシッ…と…。
ヒソカが石のように固まる音が響いた(気がした)。
自分で言うのも何だが、ヒソカは「youは自分にかなりの好意を持っている」というある程度の確信があった。
そうでなければ一緒にデートもしないし、ベッドに忍び込んで許されることもないだろう。
更には今、友人に会いに行くとはいえ、こうやって2人きりで旅行にまで来ているのだ…。
それがどうだ。
もうすぐで「恋人」になれる「友人」だと思っていたのはただの勘違いで、
彼女の中では「兄妹」のようだから一緒に買い物もするし、ベッドに忍び込んで許され、
更には今、こうやって2人きりで旅行に気兼ねなく来れるのだと…。
そういう意味だと言う。
当然納得のいかないヒソカは不機嫌オーラを全開にしてyouに物申す…。
「え、それ本気で言ってるの?」
「んと……変、ですかね…やっぱり。」
「変っていうかね…。」
「でも、ヒソカさんはいつもわたしのことを気に掛けてくれて…優しくって…時々厳しくて、でも…わたしのこと守ってくれるから…。」
「だから兄?」
「はい…っ!だから好きですよ、ヒソカさんのこと。」
「・・・っ…♠」
無理矢理押し倒しでもすれば彼女の心境も変わるのだろうかとヒソカは真剣に悩む。
しかしながら、それはそれで虚しいだけだと考え…額に手を当て、ただただ黙った。
すると、微かな声が隣から聞こえ、今度はどうしたと視線を向けると
youが更に赤い顔をして俯いている姿が目に映った。
布団の上でぎゅっと両手を握り締め、振り絞るように微かな声で言葉を紡ぎだす…。
「で、も……っ…//」
「…you?」
「何でか…照れるんです…//」
「照れ…?」
彼女の思惑が測りかねる言葉に、思わずきょとんと不思議な表情になるヒソカ。
「ヒソカさんがわたしのことを気に掛けてくれる度に…優しくされる度に、厳しく教えられる度に……守って、くれる度に。」
「・・・。」
「弱い自分が情けなくて、でも構ってくれることは嬉しくて……恥ずかしいようで、有難いような…。」
「うーん?」
「最初は…素直に一喜一憂していたはずなのに……。」
「今は嬉しくもなくなってる…?」
すぐにyouは首を横にブンブンと力強く振り、ヒソカの言葉を完全否定する。
では何故?と、問えば、彼女は無意識にそれはそれはヒソカを喜ばせる言葉を吐き出した。
「だからわたし、変なんです!」
「え…?」
「よく分からないけど、思考がオカシくなってる!」
「は、ぁ?」
「ヒソカさんが気に掛けてくれると、わたしもヒソカさんのことを知りたくなるんです。」
「おや…♣」
「優しくされたら、嬉しくて顔が緩むんです…。」
「おやおや…?」
「厳しくされたら、本当に情けなくて泣きそうになります。」
「…◆」
「守ってもらうと……ぎゅーっと…抱きつきたくなる。」
「あはっ♥」
「もっと、たくさん……お話したくて、ヒソカさんの傍にいたいんです。」
「you……♥」
「ヒソカさんのこと…お兄ちゃんみたいだって思ってるのに…こんなの、変ですよね…。」
「♥」
やはり、自分の読みは外れてはいなかったと、ヒソカは満面の笑みを浮かべ
youの腕を引き、勢い良く自分の腕の中に抱き寄せた。
「ひ、ひそ…?!//」
「期待以上の台詞…♥」
「え、え?」
「ボクはyouの事を妹みたいだなんて思ったことは一度も無いよ◆」
「…そう、ですか…。」
「そして、キミがボクを兄のようだと思うもの間違っている♠」
「え…。」
「キミに兄がいたとして、兄弟のことを深く知りたいとか、抱きつきたいと思うかい?」
「思…わない、かも。」
「だろう?」
「でも…っ…ん…?!//」
「♥」
それは軽いリップ音の割には深く長い口付けだった。
暫し唇を堪能したあと、ゆっくり離された2人の顔の距離。
youは顔を真っ赤にしてヒソカの名を呼んだのだが、はっと口を噤む…。
理由としては、いたって真面目な表情で自分を見つめるヒソカがそこに居たから。
「イヤだったかい?」
「い……や…では、なかったです…ケド…//」
「ウン、ボクも嫌じゃなかった♥」
「・・・。」
「ドキドキしない?」
「します…。」
「兄みたいなのに?」
「違う…。」
「ウン?」
「お兄ちゃんじゃ、ないですね。」
「そう……じゃぁ、何かな?」
「・・わかりません。」
「・・・。」
「でも、わたしにとって……大事な人です。」
「・・・そう…♠」
「わたし…凄くヒドイことをヒソカさんにしてる気がします。」
「してるしてる◆……ま、でもアレだよね…ボクも相当だ…♣」
「すみません…。」
「いつだってキミを甘やかしたくなる…♥」
「じゃぁ……甘えたいです。」
「くくく……仕方ないなぁ…いつでもどうぞ、お姫様♥」
正直なところ、それはヒソカにとって全くもって納得のいくような答えではなかった。
しかしながら、自分の圧してきた気持ちの圧力は少なからず届いてはいるわけで。
別段急いで気持ちを靡かせたいわけでもないため、自分の欲望には申し訳ないが、ひとまずは現状を維持することにした。
ただ、ふと思ったことといえば、兄妹のような関係性で惹かれ合うのも何だか背徳的で素敵だ…ということくらいだ。
「イケナイコトしたくなっちゃうよね♥」
「ん?」
「ううん、コッチのハナシ♥」
結局のところ、どんな方面に転んでもヒソカの思考の行き着く先は性欲なのだろう。
words from:yu-a
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