天空闘技場編
name setting
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「キミ…本当にバナナ…。」
「あ、ハイ!昨日も朝から食べましたよ!」
旅行…否、イルミの家へ行く当日…
youを迎えに行ったヒソカ…。
朝食を摂っていた彼女の…そのメニューに脱力した。
Passing mark
ゴウカクxノxライン
16:agape
「朝バナナ凄いですね!」
「元気出る?」
「はい!それに快べ…」
「黙ろうか!素直って非常に怖いねッ!!」
明らかに「快便」と言おうとしたyouの言葉を無理矢理遮るヒソカ…。
別段悪い話ではないのだが、彼女自身のイメージも然ることながら、
正にその本人が食事中ということもあり中断するに至った。
ヒソカははぁ~っと盛大に溜息を吐き、ソファに腰掛ける。
「you、準備はできてる?」
「はい!ご飯食べ終わったら出れます!」
「そ◆」
「…ごちそうさまでした!」
「そんなに急いで食べなくてもよかったのに…♠」
「ん、でももう終わりかけだったから…。」
「そうかい?」
「歯磨きだけしてきてもいいですか?」
「いいよ…♣」
バタバタと洗面所まで歯磨きをしに行ったyou。
全ての準備を整えるのにそんなに時間は掛からず…。
2人が部屋を出たのはそれから10分後のことだった。
・
・
・
・
闘技場を出て、飛行場まで向かうヒソカとyou。
どの便で行くのかとyouが尋ねれば、ヒソカからは驚きの答えが返ってきた…。
「ああ…時間は関係無いんだ…ボクの私用船だから♥」
「ホワッツ?!」
「ボクの飛行船◆」
ヒソカは軽い声色でそう言って、youの前を歩き出す…。
恐らくは飛行船へ向かっているのだろう…。
「いやいやいや……ご冗談を。」
「クックック……本当さ♠」
「ヒソカさんってセレブさん?!!」
「セレブにさんは付けなくていい……それに、キミだって闘技場である程度稼いでるじゃないか♣」
「わたしは……遺跡の補修や保全の為に寄付をしないといけない立場なので…。」
立ち止まり、頬をぽりぽりと軽く掻き、
稼いだお金はあまり貯まらないのだと苦笑するyou。
それをいじらしく思ったらしい…ヒソカが勢い良く後ろから抱きつく。
「あああ!!!もう、何だいキミって娘は!!色々してあげたくなるじゃないかっ!!」
「ほぁあ?!//」
「モノで釣るわけじゃないケドさぁ……ホント◆」
「あはは、ちゃんと自分が生活できる分は十分に残してますよ!」
「そうかい…?」
「はい!」
「それならいいんだけど…♣」
「ヒソカさんが気に掛けてくれる、その気持ちが一番嬉しいです。」
「・・・。」
youはふわりと微笑んで、後ろから伸びたヒソカの腕にそっと手を添える。
気持ちと言わず自分をあげよう…と…。
喉まで言葉が出掛かるヒソカであった…。
言ったところで軽く流されてしまうような気がしたので、何とか言葉を押し戻した。
そうこうしているうちに飛行船に到着。
中々の大きさの飛行船にyouはまた驚き、ヒソカは「いつでも乗せてあげるよ◆」と笑う。
手持ちのキーを使って中へ入ると、やはりそこはヒソカ…。
そこには一般の飛行船室とは比較にならないほど凝った内装のエントランスが広がっていた。
「うわぁ…すごーい…!//」
「気に入ったかい?」
「え、ええ…ヒソカさんって凄いなぁ。」
「?」
「何でしょう…わたしなんかがこんなに構ってもらってもいいんでしょうか…。」
「・・・。」
船の感想でテンションが上がったかのように思えたが、
実際はヒソカとの関係性で色々なコンプレックスを抱えているのだと、急にその意を顕にするyou…。
そんな彼女の言葉に、ヒソカは少し怪訝な顔をする。
ネガティブ思考や自分を卑下する人間があまり好きではないからだろう。
しかし…こと彼女に於いてはそういう気持ちを抱いてほしくないと思ってしまうわけで…。
俯く彼女の頬にかかる髪を一掬いし、名を呼んだ。
「you…◆」
「…ん…?」
「youは誰かと友達になるのに条件が必要なのかい?」
「いいえ、条件なんて…。」
「だよね、キミはそうだと思った♣」
「?」
「いや、ボクは違うからさ◆」
「え…?」
「ボクってさ……トモダチも恋人も、付き合う人間は選ぶ人なんだよね♠」
「?」
「youはボクが選んだ、大事な女の子だよ…?」
「ヒソカさん…。」
「だから、キミがボクを嫌いにならない限り、この関係は揺るいだりしない♥」
「そんな、嫌いになるなんて…ありません…。」
「それはよかった◆」
「・・・。」
「それとも…ボクは嘘吐きだから、信じられないかい?」
ゆるゆると首を横に振り、youは「ごめんなさい」と小さく謝った。
「だったらもう、そんなこと考えちゃダメだよ?」
「はい……んと…はいっ!」
「それに、考えてもみてよ……好きでもない相手と買い物に行ったり旅行に行ったりするかい?」
「し…しないですね……あ!でも!」
「ん?」
「接待とか。」
「サラリーマンかい…◆」
「あと、ヒソカさんの場合…弱みを握っていたり…!」
「クックック…youもなかなか言うようになったねぇ…◆」
「はっ!いえ、その!!」
「お望みならキミの弱みも握ってあげようか…?」
「けけけ結構ですっ!!」
「遠慮するなよ…♥」
「全力で遠慮しますーっ!!//」
バッとヒソカの前から逃げ出すyou…。
ヒソカはくつりと一つ笑みを零し、彼女の後に続いて部屋の奥へと向かう。
奥は開けたホール部分で、つまるところは私用船ではリビングである。
そこでまたも感動して周囲をきょろきょろと見回しているyouに声を掛けた。
「ボクの部屋とは別に客室があるから、youはそこを使うといい…ほら、あそこ♠」
「あの扉ですか?」
「ウン、そう……お茶を用意しとくから荷物置いておいで◆」
「はいっ!ありがとうございます!」
ぺこりと一礼し、youはヒソカに指差された部屋へ向かう。
開いた部屋は綺麗にベッドメイクされており、まるで高級ホテルの一室のよう。
youは「うわぁ~」と感嘆しながら荷物を置き、クローゼットを開け、
ドレッサーの引き出しを確認し、それからベッドへダイブした。
「ふかふか!//」
「やると思った◆」
「ひ、ヒソカさん!?」
「もうお茶の用意はできたよ♠」
「は、早いですね!行きます!」
慌てて起き上がろうとしたyouの肩をヒソカがやんわりと押し戻す。
頭に疑問符を浮かべ、どうしてと彼女が尋ねればヒソカはニコニコ笑いながらこう言った。
「あのね、今思い出したんだけど…ボク、もう既にyouの弱み握ってた◆」
「え。」
「ホラ、これ♥」
「……ん…んなっ?!」
ぱっと携帯を眼前に翳されたかと思うと、その待ちうけに設定されていた画像にyouの目が見開く…。
それもそのはず…。
ヒソカの設定した待ちうけの画像は、先日youが着せられたコスプレの写真だったのだ。
「ななな何っで?!い、いつ写真なんて…そんな素振りは全然…!」
「くっく……奇術師に不可能は無いの♥」
「か、変えてください!今すぐにー!!」
「え~…イヤだよ!あ、これスライドショー設定なんだ♥」
「ひぃい!!」
「ボクのお気に入りはコレ、ナース…うたた寝ちゃったトコの激写~♥」
「いやぁあああ///」
「これでyouはず~っとボクと仲良しさんだね♥」
ヒソカが至極満悦そうな顔をしてそう言いのけると、
youは少し不思議そうな顔をして首を横に傾げた。
意外な反応にヒソカがきょとんとした表情を浮かべていると、
youがおずおずとヒソカを見上げて、言った。
「え、と…弱みが無くてもずっとヒソカさんは大事な人です…よ…。」
「・・・!」
くしゃくしゃと髪を撫で、ヒソカはyouの額に軽くキスを落として起き上がる。
次いで起き上がったyouは真っ赤な顔で額に手を当てて、唇を噛み締めた。
「キミは……フィリアを感じさせるね◆」
「ふぃりあ…?」
「大雑把に友愛…ってトコかな。」
「ほうほう。」
「ボクの愛はエロス♥」
「・・・えーと…。」
「そのまんま、衝動的な性愛♥」
「は、はぁ…//」
「知ってる?3つの「愛」って。」
「いえ…。」
「ちょっと哲学的なハナシになるから知らないのも無理ないんだけど…。」
「・・・?」
「もう1個あるんだ…♣」
3本立てた指が1本になり、その人差し指も下ろした後、ヒソカはyouを抱き寄せた。
「キミのフィリアが、そのもう一つ、残ったものに変われば素敵だなぁ…なんて思ってね♠」
「そのもう1つって…?」
「ヒ ミ ツ ♥」
「うー…。」
「変わらなくていいとも思うけど◆」
「どっち?」
「んー……やっぱりキミはフィリアでいいや★」
「な、何か投げやりですね。」
「そんなことないよ、ただ……誰にでもその愛を向けられるとボク妬いちゃうから♥」
「よく、分からないけど……最後の1つは皆を愛しちゃうんですね?」
「まぁ、そんな感じ?」
「それは素敵ですね…素直に皆を大好きになることができれば、それは…とても素敵です。」
「・・・。」
「でも、その中でもやっぱり…一人だけ…一番に大好きな人には…別の愛をあげたいなぁ。」
「いいねェ、それ……ボク、立候補しててもいいかい?」
「またそんなこと言う…//」
「くっくっ……本気だよ♥」
「もう…//」
「反応に困る…」と呟き、youはその赤く染まった頬を隠すべくヒソカの胸に顔を埋めるのだった。
words from:yu-a
*。゜.*。゜.*。゜.*