天空闘技場編
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傍にいなくても
頑張れって言ってくれてる
そんな気がするのです
(そう思ってるからだよ♣)
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ゴウカクxノxライン
10:battles
youがヒソカによってリールベルトから助けられた次の日…。
彼女の200階クラス3回目の試合日だ。
対戦相手は独楽のように一本足のギド。
審判が試合開始のGOサインを出すと、ギドはyouに対し、
前日のリールベルト戦での皮肉から試合を開始させた。
「リールベルトには勝ちをあげたのに、オレにはくれないのか…残念だねぇ…くくく。」
「…昨日はどうしても体調が良くならなかったので。」
「今日は大丈夫かい?引き続き休んでくれてもよかったのに。」
「そういうワケにはいきません……わたしは、念の修行のためにココに来たんですから…。」
「ほうほう……じゃぁ、早速youちゃんの念修行といこうかね!!」
「…!!」
そう言うとギドは、己が纏っている服…というよりは寧ろ頭から覆われているローブのような布から大量の独楽をリング場に散りばめた。
「これは…独楽…?」
「そう…見ての通り、オレは…独楽を操るッツ!」
「わっ?!」
「戦闘円舞曲(戦いのワルツ)!」
ギドがそう声を荒げると、彼の発した念によって独楽に命が吹き込まれる…。
高速回転をしながら動き出した独楽たちは互いにぶつかり合いながら、youを目掛けて跳んできた。
「わっ!わわっ!!?あぶ…危な…いっ!」
「フハハハ!滑稽な避け方だ!」
「うっ、うるさいですよ!避けれればいいんです!避けれれば!もーっ!」
「ははは…!」
「(独楽の動きは不規則だし…何より数が多い…本体に攻撃したいところだけど…あの一本足…十中八九自分も独楽になるって寸法だよねぇ…。)」
「ホラホラ!何ならハンデで独楽の数を減らしてもいいぞ~?」
「むぅ~!結構ですっ!//」
ギドの言葉にカチンときたらしい…。
youはむっとした顔で向かってくる独楽を叩き落した。
何度も襲い掛かってくる独楽を払い除けてはいるが、転がり落ちて静止することがない。
恐らくは念を途切れさせない限りオートで動き続けるのだろう…。
「ああ、もう…厄介!」
「くくく…万策尽きたかい?」
「尽きてない…尽きてないけど……。」
「くく…。」
方法はある。
ただ「どちらか」を確実に確かめる必要がある…。
「(この大量の独楽1つ1つをギドさんが操っているのか……それとも…全体に対して1つの操作命令なのか!)」
前者であればかなりの高等技術が必要で、その可能性は大変薄いのだが
もし、仮にそのスキルをギドが身に付けているとすれば、youの考えている作戦は大失敗に終わり、大怪我も必須である。
「よーし!それなら確かめてく!」
「?」
そう宣言し、youは独楽を避けつつ、上着のパーカーを脱ぎだした。
実況のアナウンサーが「暑くなったということでしょうか!?」などと叫んでいるが、勿論そんな意味で脱いだわけではない。
パーカーの下はキャミソール一枚だったyou。
圧倒的に男が多い客席からはその姿に賞賛と下卑た言葉が飛び交った。
「これ以上脱ぎません!ていうか脱げませんから!!//」と、文句を言いつつ
youは手に持っていたパーカーを舞踏する独楽の中へと放り投げる…。
「何をしている?」
「あ…暑かったから…デス。」
投げられたパーカーはというと、複数の独楽たちによって体当たりされたため、ボロボロになって床へと落ちた。
「あああ!わたしのパーカー!!(お気に入りだったのに!)」
「くくく…それは後で弁償してあげるよ。」
「そうですね……200階からは勝っても賞金いただけないですし……。」
「オレに…勝てるかい?」
「勝ちます!」
「!!」
意気込んだだけのことかと思いきや、言い放った後にyouは空中へと飛び上がる。
地を蹴るタイミングで脚にオーラのパワーを集中させたため、その跳躍は物凄い高さとなる。
無論、滞空時間を稼ぐ為だ。
「『近くにいるものにぶつかれ』…やっぱり独楽全体を1つの命令で動かしてたんだ!独楽は落ちていくパーカーにぶつかっていった…近くにはわたしがいなかったから…!」
ギドが独楽達を1つずつ操っているのであれば、こうしてyouが空中に飛び上がった今も容赦なく彼女を追ってきているはずだ。
そうではなかったからこそ、この空中をフィールドとして…技を出すための場所を作り出せたのだ。
「よーし!闘技場で初の技披露だ……頑張るよぉ!」
youは嬉々とした顔を浮かべ、技を繰り出した…。
「さぁ、行きましょう!……翼持つ者(スピリット・バーズ)!モード…空の王者(イーグル)!」
youの念系統は具現化系。
その白い腕から念のオーラによって巨大な鳥が創り上げられた。
念は一般人には不可視なものであるが、具現化系の能力者によって作り出された物体は目視できるものが多い。
そのため、突然空中に突如現れた巨大鳥に会場がどよめく…。
「これは…一体どういうことでしょうかーっ!you選手の傍に突然巨大な鳥が現れましたーーっ!あれは何でしょうか!鷹でしょうか!?」
実況アナウンサーの女性が応援席に動揺を求めるように大きく叫ぶ…。
一方のyouは「鷹じゃなくて鷲です…」と空中でぽつりとツッコむのであった…。
「イーグル…大きな風を起こして!独楽を全部吹き飛ばしちゃってくださいっ!!」
youが創り上げ、操作しているのでイーグルが命令を拒否することはないのだが
まるで友達かペットのように声を掛け、彼女はいつも作業を促すのだ。
それを了解したとばかりにイーグルは大きな翼を利用してリング場に強風を吹かす…。
「な…っ!!」
相当な強さの風に耐え切れなくなった独楽たちが次々に場外へと吹き飛ばされていく…。
しかもそれは一本しか脚の無いギド自身にも言える状況のようで…。
彼はそのままだと自分も吹き飛ばされてしまうと判断し、自分を独楽として回すことにした様子。
自分自身が回って巨大独楽の役割を果たす「竜巻独楽」。
確かに使い慣れているのか、その勘は見事なもので、リングアウトすることなく
向かってくる強風に逆らうようにして右へ左へと感覚で舵を取る…。
そして、強風が止んだところで回転を止めたのだが…。
「ククク……どうだ!舞踏独楽以外にもオレに抜かりは無…。」
「はい!とても凄い回転でした!」
「い"っ!!?」
「では、パーカー代、宜しくお願いしますね!」
ギドが停止した場所の…それはもう至近距離にyouは居り、
にっこりした笑顔を浮かべたまま「わたしの勝ちです」と宣言した。
「ちょ…待・・・っ!!」
youはがっしりと強くギドの軸……否、一本足を両手で掴み、
それを具現化したイーグルに持たせた。
イーグルはすぐに大きな鉤爪で器用にギドの脚を掴み、リングの遥か上空に舞い上がる…。
「ギドさーーーん!!リタイアしてくれ……ますよねーー!!」
それはそれは眩しい笑顔で、可愛らしい声で…youは大きく呼びかける。
つまり、棄権しなければ空中から叩き落すぞという意味で。
(「えげつねぇな…。」と、会場の誰かが囁いた…。)
「ギドさーーーん!」
「ま……参った!!」
ギドの負けを実況のアナウンサーと審判が宣言し、
youは彼を地上に下ろし、イーグルに声を掛ける。
「よーっし!やっと今回はちゃんと修行っぽかったね!!」
イーグルはグルグルと嬉しそうに喉を鳴らし、その姿をふわりと消した…。
例えばギドがもし一本足であれば結果は変わっていたのかもしれないが、
何はなくとも今回はyouの勝ちということになった。
words from:yu-a
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