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「you…本当に…薬の効果が未知数過ぎて、正直怖いところがあるのは確かなんだ……。」
「ぅ……ん、はい…。」
最初に確認する内容としては、かなりイレギュラーだな…と
2人は顔を見合わせて同じことを考えた。
Lei e un fiore.
Afrodisiaco(媚薬)
メローネの気持ちに応えたい、何より自分が過去を乗り越えたいと切望し、
催淫剤を飲み干してしまったyouに、メローネがベッドの上で大事なことを言い聞かせる…。
「もしそれこそ救急車を呼ぶレベルで『ヤバい』って感じたら、どんな状況であっても絶対に無理せず正直に言ってくれ……いいな?」
「・・・。」
「you…返事。」
「ぅぅ……はい…。」
「ベネ……いい子だ。」
「んっ…。」
頬を掠めるようにそっと指を伸ばし、彼女の顔の横に流れていた髪を耳に掛けてやれば、
それすら刺激として感じ取ってしまうのか、その身体はビクッと小さく跳ね、すぐにギュッと目を瞑られてしまった。
「you…。」
「は、い…?」
「参ったな……本当に……童貞のガキかよってくらい……キミに触れるだけで心臓がヤバいくらいに鳴ってて…止まらないんだ…。」
「ふふ……わた、しも。」
「いつもyouとシたいって言って迫ってさ、さっきなんて「止められないかも」なんて豪語したのに……それどころか触れられもしないなんて……笑っちまうよな。」
初めてどころか、性行為など、今までプライベートでも、それこそ仕事の都合上でも幾度となく経験してきたというのに、
まるで今までの自分は何処かへ行ってしまって、今いる自分は別人なのではなかろうかと思うくらい、
感情のコントロールが全く効かなくなっている、とメローネは言う…。
「ね……メローネ…。」
「ん…?」
「手、を……。」
「手がどうかしたのか?」
メローネが一人で自嘲すると、ふいにyouが呼び掛けるので、
彼は少し我に返って真顔で、彼女の意図することは何かと尋ねる。
「ぅ……ん、ぁ……あの、……手、を……握って…くれる…?」
「え、あ……ああ…。」
そんなことわざわざ尋ねずとも、好きなだけ握ればいいし、何なら舐めてもいいんだぞと言い掛けたところで、
ハッとメローネは彼女の表情に息を飲む…。
最初にベッドの上に移動させたときよりも、頬の赤みが増しており、呼吸も若干だが苦しそうで…。
何より、自分を見上げる表情が「全てを自分に委ねる」と、だから解放してほしいと懇願するように見えて、
思わずゴクリと生唾を飲み込んでしまった…。
それは自分に都合の良い解釈なのかもしれないが、ひょっとしなくてものこの状況だ…。
彼女の「手を握ってほしい」という言葉は、ほんのきっかけ作りの言葉なのではないか、と。
そんな風に思考が動けば、元々遠慮などできるような性格ではないのだから、
そうなると、今、この場所で返す言葉は決まっていて…。
「you…。」
「?」
「キスしてもいいか?」
メローネは彼女の手を普通に握るではなく、手の甲の上の方から自分の手を重ねるように滑らせて、
指を絡ませ、その手を掬い取った。
「んっ…。」
「顔に触れたり、手を握っただけでも感じるのか……キスは大丈夫か?ブッ倒れちまうんじゃあないか?」
「ぃ……。」
「ん?」
「それでも……ぃ、………っん…ん!!」
キスで気持ち良くなりすぎて倒れてしまっても、貴方が相手なら構わないと言われたのだ…。
目の前の恋人に心底惚れて、最早盲目的に恋をしている男が冷静に我慢などできるハズもなく…。
動作はゆっくりではあるが、最後まで彼女が言い終えないうちにメローネはもう唇を押し付け、
彼女の身体を優しい手つきでベッドに押し倒した。
逃げられないようにと、先程握ってやった手をベッドシーツの上に縫い付けてみたものの、
寧ろ逃げる気など更々無いのだとでも言うように、youはメローネの手をぎゅっと握り返す…。
目を瞑ったまま、手から伝わる感触でそんな気持ちを悟り、
また、そんな可愛いことを…と、メローネの心は一層のこと眼下の恋人に鷲掴まれる。
「は…っ…。」
「ふ、ぁ…。」
「you…舌、入れたい。口開けようか、いい?」
「ん…。」
「ベネ……イイ子だ。」
「口を開けてほしい」という依頼に、小さく頷いて言われるがまま、従順に口を開くyou。
普段のメローネであれば「ディ・モールト!」と大きな声で感想を述べた後、厭らしくペロリと舌なめずりでもするのだろうが、
今は、自分が主導権を握ってはいるものの、自分自身を律してあれこれと考える余裕は無い様子…。
愛おしそうにフッと口角を上げただけで、一度軽く口付けた後、
乱暴に荒らすでも、呼吸を苦しくさせるように苛めるワケでもなく、彼女の口内を味わうように、ゆっくりと舌を動かしていく…。
唇が重なって、その口の中でも舌が重なるので、
触れ合ったり、絡め取られたりする度にyouの身体が微かに跳ねる。
しばらくその深い口付けを続けていると、youが握っている手を開放してほしそうに動かすので、
メローネは絡めていた指と、同時に唇もゆっくりと離してやった。
「っはぁ………ぁ…はぁ…。」
「は…っ……。」
口で長く息継ぎができなかったことで、呼吸は早く、その度にささやかな胸が上下して、
うっとりと焦がれるような目で、メローネを見上げるyou…。
息もまだ整わないというのに、youは口をはくはくと動かして、
何かを訴えてくるので、メローネは「ん?」と目を細めて、優しく笑みで返してみたのだが…。
「ぁ…ふ、ぁ……キス……。」
「ん?」
「気もち……いい、メローネ……ん、もっと…。」
「~~!」
普段の彼女からは考えられないような積極的な言葉と、甘えるような声…。
あまつさえ、自由になった手で上から覆い被さっているメローネの背中にスルリと両腕を伸ばしてぎゅうっと、抱き着くので、
これはもうリクエストに応える他に選択肢など有るワケが無い!と、今度は打って変わって勢い良く口付けるメローネ…。
「あ…っ…ん…んむ…!」
「ん…ッ!」
唇を啄むように短いキスを、角度を少しずつ変えながら落としていき、再び舌を絡ませる…。
初めて想いを確認し合った日にした、蕩けるような感覚を彷彿とさせるキスにうっとりと目を細めるyou。
元々、メローネという男はキスが上手いのだろうと…そんな感想を抱いたのだが…。
「っ……は…ぁ………you……。」
「ふ、ぁ…。」
「ああ……とんでもなく最高だ……オレにとってはスゴク、何だろうな……うん、甘い。キミとのキスは甘い感じがする
。こんなの初めてかもしれない…。」
それはもしかすると、メローネの中で彼女と初めて会った時から、今現在に至るまでの間に、
ジェラートやティラミス、スフォリアテッラやカンノーリ、マリトッツォ…そういったものを一緒に食べて、
それら全てが彼女の好きな物で、きっと彼女自身も砂糖菓子のように甘いのだろうと勝手解釈をしていたからなのかもしれない。
兎に角と、キスだけでも幸福感が半端ないと言い切れるくらいには、この行為に夢中になった、とメローネは目を細めて笑う。
「ディ・モールト……キスの相性は、最高に、イイ!」
「ん…っ……は、あ、そ……なのか、な……わたし、ちょっとこわい……。」
「何だって…?怖い?」
「だ、って………。」
「オレが怖い……?」
「ううん……そ、じゃ……なくて…。」
「うん?」
「わたし……も、ぜったい………メローネ、いがいの…ひとと、キス……できな、い。たぶん、き…っと……こんな、きもち、に……なれな……んんッツ!?」
心底惚れこんだ女が、頬どころか、耳元まで真っ赤に染めながら「貴方以外とのキスはもう考えられない」と涙目で語ったとして、
果たして冷静に「ありがとう、嬉しいよ」などと爽やかに微笑み返すだけで留められる男がいるだろうか…。
少なくとも自分を含め、周囲にそのような野暮ったいイタリアーノは見た事も聞いたことも…
いや、あるな……ブチャラティならそれはありえるか…などと不意に脳内に彼の顔が過ぎったものの、秒で消失。
今はもう目の前の恋人と一つになること以外考えられない、とメローネは無我夢中でyouにキスをする。
「んん~…ッツ!!」
「は……っ……はぁ…。」
「っは…!」
「you……っ、キミ……そんなにオレを興奮させて…どうするつもりなんだ……っ、一体…!」
「はぁ……そ、な……つもり、じゃ…。」
「いいぞ、キミがその気なら……オレもいつものように…積極的にいかなくてはな…。」
「な、…ん…??」
「オレとのキスは気持ち良かったかい、you?」
「ん……は、い…。」
「ディ・モールト……では、興奮したか?オレと同じように、キミも、そう感じたか?」
「ぇ……え?……え?」
「「え?」じゃあないぞ、ちゃんと今の状況を伝えてくれ……you…オレとキスした、その甘い唇を開いて、言ってごらん?」
「ゃ、なん……メローネ……なん、か…いじわる…??」
「失敬な…純粋な好奇心だよ。ちなみにオレはディ・モールト興奮した、いや、している。まぁ多分……分かってるだろうが。」
「・・・。」
そうなのだ…。
開き直ったように淡々と質問をしてくるメローネだったが、実のところ、あまり余裕は無いというもの。
彼女を組み敷いて、逃さないようにとその肢体を挟むように広げた長い脚の付け根にあるモノが徐々に膨張してくるので、否が応でも彼の状況を知ってしまう。
薬の所為で身体が火照っている上、羞恥心で一層顔を真っ赤にして泣きそうになるyou…。
「you…、キミの身体に触れたい。」
「メローネ…。」
「怖い?」
「…すこしだけ…。」
「そうか……だがな、目を……瞑らないで、オレのことを見てくれるか?」
「え、と…。」
「今から……いや、違うな……これからは、キミとセックスするのは他の誰でもなく、このメローネなんだ。目を逸らしたり、瞑ったりすることで、オレ以外のヤツが思い浮かんじまうかもしれないだろう?」
「そっ……それ、は…。」
「イルーゾォの言葉を借りると「そんなことは許可しない」ってヤツだ。勿論日本にいた時の奴等だって許可しないぞ?だって言っただろ……オレは執着心が凄いし、きっとキミを自由になんてできない…一生離してやれないかもしれないって。」
「ん……言ってた、ね。」
「だから、ずっと……オレしか見ないで、オレのことしか考えないでくれ。」
「はい……。」
「ベネ、イイ子だ。そう、オレとのセックスにだけ夢中になってくれよ、テゾーロ。」
「っあ…?!」
言うや否や、youの首筋に顔を埋めて軽く食むように口付けていくメローネ。
風呂で冷水を浴びていた自分とは違い、温かな体温を感じて思わず全身掻き抱きたくなるのをぐっと堪える…。
しかも、きっとつい先程までは媚薬の効果も出ておらず、普段通りのルーティンをこなせる余裕があったのだろう…。
近寄れば、しっかりと保湿のケアをしたのだと分かるボディクリームの甘い香りが漂い、それだけで脳内がクラクラと刺激されてしまう。
サラリと乾いた肌に手を滑らせるのも好ましいが、触れると吸い付くようにしっとりと潤った柔肌の感触は
この状況を考えると一層官能的に思えるなと、メローネは意識的に興奮を来す。
そうして腕に這わせようとしていた手は、気付けば腕などとうに通り越して彼女の太股に伸ばされていた。
「ゃっ……ぁ、あ…!」
「ディ・モールト…。」
太股の内側、その柔らかい場所を少し撫でただけで、youの口から我慢できずに甘い声が漏れるので、
メローネは顔を首筋に埋めているのを良い事に、思いっきり口角を上げて笑みを浮かべる…。
「you、苦しいだろう?声は我慢しなくていい。」
「ゃ…だめ、…!」
「・・・。」
単純にこれはyouと付き合うことになる以前…。
正確には、彼女が特殊任務依頼チームに配属したその日にメローネ個人の興味で
もし自分が彼女と…日本人とセックスすることになった場合、どのような感じなのだろうかと考えたのである。
(付き合ってもいないのにとんでもない飛躍の妄想だが、それが恐らく彼の変態たる所以なのかもしれない…。)
そこで彼女の住む国は世界中から『性教育後進国』と称される程、性に疎い…というか、
性から遠ざけられた教育と生活を送っていることを知った。
だからと言って全くそういう行為が国内で行われていないかと言えば、勿論そうではないが、
恋人同士でも夫婦間であっても、その回数は圧倒的にイタリア人達のそれよりは少ない、ということもだ。
特に、基本に忠実、真面目で品行方正、正に日本人…を体現したかのような彼女は
全く持って性に奔放には見えないし(というか絶対違うと確信しているし)、自分が察する限りでは、経験は相当に浅い…(ハズ、そう思いたい)。
なので、メローネは一番大事な彼女の気持ちと真意を見落とさないためにと、
改めて顔を上げて彼女を真上から見つめて問答を始める…。
「なぁ、you。」
「は…い…。」
「オレは…というか、この国では「嫌」とか「ダメ」って言われると、マジで拒絶されてるんだって判断するんだ。」
「そ……な、の…?」
「そうなの。だが、キミの国ではそういう風に「ダメ」って言う言葉は必ずしも拒絶ではない、合ってる?」
「うん……合ってる。」
「ベネ。じゃあ、キミの口から「嫌」とか「ダメ」って言葉が出たとしても、オレは行為を続けてもいい?」
「たぶん…。」
「えぇ……心許ないなぁ………。」
「あのね…たぶん………あの、は……はずかしい、から……言っちゃう、と思う。」
「え、何それ、そういう事なの……ディ・モールト…カリーナ…。」
「「はずかしいから」ダメだよ……「はずかしいから」嫌だよ、って……いみ。」
「そういうこと、か……分かった。ああ、でも………できれば、回数を減らしていこうな。」
「ど……どりょくします…。」
「ベネ。きっと減らせる…。」
「ん…。」
「…くらい凄い頻度で沢山セックスしような、you。」
「ちょっと考えさせてください…。」
「ちなみに我が国の平均回数は週3だ。」
「3週間に1回の間違いでは?」
「キミこそ間違っているのでは?」
国際恋愛あるある…なのだろうか…。
思わぬ案件に於いて、お互いにカルチャーショックを受ける2人であった…。
ただ、どちらにせよメローネとしては自分の所為で心身共に傷付いてしまった彼女には、
絶対に無理強いはしたくないという気持ちが前提にあるため、そのことは伝えねばと言葉を続けた。
「まぁ、それはあくまでも一般的なイタリアーノの話で、オレ達はオレ達だ。気にする事は無い。」
「…でも…。」
「気にしなくていい。オレが伝えたかったのは「嫌」より「イイ」、「ダメ」より「もっと」の方が嬉しいって事と……。」
「・・・。」
「どんなカタチであれ、キミと繋がれたら、最高に幸せだって事だけだ。」
「メローネ……。」
「続き、していい?」
「うん、続き、して…。」
無理強いはしないし、お互いのペースを歩いていこうという言葉は、彼女にとって大変有難く、また嬉しいものだったようで、
youは「ありがとう」と小さく呟いて、メローネに向かって両手を広げて伸ばした。
ありがたくその抱擁を受けるべく、メローネが身体を近付けると、その首に彼女の細腕が絡む…。
再び近付いた距離で、そのまま啄むように何度もキスを交わしながら、
メローネはyouの寝間着に手を掛けた…。
前開きのパジャマのボタンを片手で器用にプツプツと外せば、
寝る前ということで下着を外した素肌の胸が顕わになる…。
以前はこの段階で彼女の恐怖心…トラウマがフラッシュバックし、行為は中断となったが、今回に於いてはどうだろうか…。
ここまでお互いの気持ちをしっかりハッキリ確認した上でのことなので、正直、雄としては今更止めることが難しい状態ではあるのだが、
それでももし彼女が怯えてしまうのであれば、たとえ部屋に備え付けのアイスピックで自分を刺してでも行為を注意するつもりでいるメローネ…。
その気持ちを伝えるべく、唇を離した…。
「っは……。」
「はぁ…ぁ、は…。」
「you……怖いなら…。」
「はぁ、あ、こわい、すごくこわい……!」
「ッ…!」
「メローネ、どうしよ、…キス、すごくしあわせで…っ、きもちい……はぁ…。」
「え…。」
「こんな……これ以上、だめかも……だって、身体、触れてるだけで、もう…!」
「そうなのか…?」
「そうっ……なのに、これ以上、なんて……も、どうにかなっちゃ……こわい……!」
キスのせいで今酸素を取り入れている最中ということもあるのだろうが、
大きく呼吸をしながら言葉を紡ぐ最中にも、動いているのが胸の上下だけではないのだ…。
薬の影響で、性行為への恐怖を感じるより、この苦しくて切ない身体をどうにかしてほしいという気持ちが
脳内を支配しているようで、恐らく無意識だろう、身じろぐように幾度も腰が動いている。
「you、あのさ……それは…つまり…。」
「う…?」
「このまま何もしないと、結構ヤバいやつだと思わないか?」
「あ…う、どう、かな……わかんな…ぃ…。」
「怖いよな、色んな意味で恐いよな……けど、このままだと……you、自分でスることになるよ、できそう?」
「じぶっ?!あ、あぁ……っ…!?」
「しかも何回も。オレは……それはそれでディ・モールト興奮するから滅茶苦茶見たいけど(それをオカズに何度でもイけるし?)」
「ぁ、やだ、いやです…っ!?」
「だよな……それに、言ってたもんな、薬は「覚悟して飲んだ」って。だろ?」
「う……はい…。」
「その覚悟、オレに見せてくれ。」
「!」
「オレはそれを受け止める。怖いとか痛いとか絶対思わせないようにする。それじゃダメか?」
「メローネ…。」
「you、どうしたい?」
「う……や、っぱりこわい……けど、でも、わたし…。」
「うん?」
「今日、いま、メローネに抱かれたい…。」
「ベネ、オレも必ず約束を守るよ。」
痛くしないように、怖いなんて思わせないように、とびきり優しく、気持ちいい行為を…と。
メローネは一度だけ軽く彼女の額に口付けて、再び唇に深いキスを落とす…。
「ん…っ…!」
先程気持ち良いと言っていたキスの最中、とうとうメローネがyouの胸に手を伸ばした。
瞬間、ビクンと彼女の身体が跳ねて我慢できずに甘い嬌声が口を突いて出てきてしまう。
「あぁっ…んっ!?」
「痛くはない?」
「あっ、あ…い、いたく、ない、何、もう、わからない……!」
全身が性感帯になっている所為か、手で胸に触れられただけで身体が敏感に反応してしまう…。
眉根を寄せて目を細めると、堪え切れずに涙が零れた。
それが快感と快楽に対しての恐怖心からであると察しているメローネは、一言「大丈夫だ」と囁いて、
目尻に留まるその涙を拭うように口付ける。
「怖がらなくていい、どんな声でも、どんな表情でも、どんな事してもオレはyouを受け入れる。嫌いになったりしないよ。」
「う…。」
「この状況に於いて、我慢はディ・モールト良くない。だから、そう…もっと…。」
「ん…っ…?」
「もっと、熱を吐き出すといい。」
「!!」
言うや否や、メローネがyouの身体に触れる行為を再開させる。
それだけでなく、身体の位置を動かしたかと思えば、彼女の胸をベロリと舐めはじめたので、
手が触れる以上の独特な感触と感覚にyouはたまらず喘ぎ、彼の艶やかな髪に両手を差し入れ、後頭部をゆるやかに掴む…。
「あぁっ、ゃ……んっ、メローネ、それ…っ!?」
「は……ん、どうした?」
「それ、それ……だめ…っ、ぁ…。」
「ダメ?なぁ……ダメな理由は?…ん?」
「ぅぅ……だって、ダメ、すごく、感じちゃ…っ…!」
「じゃあ「イイ」ってことだな、ディ・モールト!薬の所為か、感度が凄いみたいだが、大丈夫、恥じらうキミも最高に好きだ。youは?」
「え…?」
「youは、オレのこと好きか?」
メローネが胸に顔を寄せたまま、自分を見上げて急に「好きか?」と問うてくるので、
何故かと不思議には思ったものの、youは素直にコクリと頷く。
「す、すき…。」
「うん、それはちゃんと正直に言えるな……どうだろう、これは1つ提案というか……アイディアなんだが。」
「??」
「今から「恥ずかしくてイヤ」、「恥ずかしくてダメ」って言いそうになったら、オレのこと「好き」に言い換えてみてくれ。それなら、言えるんじゃあないか?」
「それは……。」
「どう?」
先程メローネからイタリアでは「イヤ」や「ダメ」は言葉通りに取られると言われ、
たとえ彼が文化の違いで拒絶からくるものではないと理解を持ってくれていたとしても、
言葉に慣れていなければ、人知れず傷付くものは傷付くし、躊躇させる要因になると考えてはいたyou…。
できることなら、自分をこんなにも気遣ってくれる彼を傷付けたくはないと思っていた彼女にとっては
試してみる価値は大いにあると踏み、その提案に大きく頷く…。
「うん……そうしてみる…。」
「ベネ。」
ふっと軽く笑みを見せたメローネ…。
そうして、胸への愛撫を再開させるのかと思いきや…。
彼は身体を起こして、youのパジャマと、その内側の下着をするりと脱がせてしまった。
あまりにも一瞬のことで、何が起こったのか理解できていない様子のyouだったが、
急に全身に纏うものが無くなり、裸で外気に触れる事になったことでその気温の変化に気付いて、やっと自分の身ぐるみが全て剥がされてしまったと認識するに至った様子…。
言葉無く驚嘆の表情を浮かべ、何度も瞬きをしてメローネを見つめると、
彼もまた眼下のyouを見下ろして「なぁ」と声を掛けてきた。
「you、キミはどっちが好みだ?」
「はっ?!え…?!な…?!」
「オレの指と舌、どっちがいい?」
「~~ッツ??!!」
指か舌のどちらで、どこをどうするのかとは、流石に言わずとも理解できるものの、
未だ「イヤ」や「ダメ」を言い放ちそうな彼女が自ら選ぶことなどできるはずもなく…。
いや、寧ろ「選べない」のを見越して尋ねたのかもしれない。
彼は「そうか…」と小さく呟くと、youの両脚を優しく掴んでゆっくり開脚させていく。
「っめ、め…メローネッツ!!!?」
「うん?」
「なにっ、なにするの…!?」
「オレは舌でするのが好きだから、youが選べないなら、オレの好みでシようかと。」
「好みでし……しようって、な……なに…!」
「あー……キミの為に敢えて言わないようにしてたんだが……言えというなら仕方ない……オレは今からキミのおまんk…」
「きゃあああ!!!言わなくていいです!言わなくていいですッツ!!」
最大級に恥ずかしいと、媚薬の効果も振り切って正気で制止に掛かるyou…。
所謂セックスに於ける淫語を放とうとするメローネを全力で止めた後、彼女はドッと押し寄せた熱で、クラリと脱力。
すると、抵抗力を緩めた今が好機とばかりに、メローネはyouの脚…否、股の間に顔を近付け、
そのままその秘部を一度ねっとりと舐め上げた。
「ひ、あぁっ……~~!!!」
「ん!!」
「や、あ、め……メローネ!!!」
「ん、は……ディ・モールト!スゴク、いい感じに濡れているな!」
「ゃ、ああっ、そんなトコで喋らないで…ぇ!」
「というかキスと愛撫くらいしかしていないのに、こんなに濡らしていたのか…。」
「っ~~!!」
「風呂上りでココはこんなに清潔感のある良い匂いがするのに…。」
「そん…っな…っ!」
「ディ・モールト厭らしい子だな、youは。」
「ちが……!」
「一体誰がこんな清らかな女性を淫乱な女に堕としたんだ?」
一度舐めて与えた快感が止められないのか、早く次のをと快楽を求めるようにヒクつく其処を
うっとりと悦に入った表情で眺めるメローネだったが、すぐに狡猾そうに口角を上げる笑みを作った。
「ああ、オレか。」
そう一言だけ告げて、彼女の許可も得ぬまま、メローネは己が舌をぬるりと彼女の秘部へと挿入した。
蜜口から愛液を掬い取るようにして動いて進み、そのナカの形を把握すべく上下左右、縦横無尽に動かさせる舌に、
ただただyouは翻弄され、とめどなく甘い声が漏れる…。
そんな中、時たま外に出てきたかと思えば、秘玉をクリクリと弄られるので、
その度に甲高い嬌声が口を突いて出てしまう…。
「あっ、あ……あっ!!ゃっ、!!」
最早其処全体を食むように、夢中で愛撫するメローネ。
どうあっても離してくれないこの状態に観念したのか、抵抗する気も元から無かったのか…。
youはただ、自分の身体を抱きしめるようにして快楽に耐えるが、メローネの舌使いはそんな制御を許さず…。
とうとう彼女の中の良い処を、身体の反応で探り当ててしまう。
「めっ、メローネ……ああっ、ひっ……や、そこ…っ!あ、あああ…んんッ!」
舌で緩やかに何度も鮮烈な快感を与えられ、とうとう絶頂に達してしまった。
ガクンと彼女の身体の力が抜けた後、ゆっくりと蜜口から下を離すと、
少しの余りも取り零さないようにと、ぺろりと口の周りの愛液を舐め取った。
「E stato molto buono…(ごちそうさまでした)」
「ぅ…ん…。」
「you、you……大丈夫か…?」
「ぅ……はぁ…は……ん。」
「よく頑張ったな……今、どうだ……まだ、怖いか?」
それは、ここからの延長にある所謂本番…直接接触して行う性行為のことで…。
もしかすると、こんなドロドロに蕩かされてクンニで達してしまった状態でも、
無意識下の恐怖心で拒絶の反応が出てしまうのではないかと、心配をするメローネ…。
しかし…。
「んっ…?!!」
「ん…は……ぁ…。」
急に身体を起こしたかと思えば、youが縋るように抱き着いて口付けてきたので、
その突然の突飛な行為に目を丸くして固まるメローネ…。
呆けて口を半開きにすれば、たどたどしい動きで舌が挿入された。
「は…っ…ぁ…はぁ…。」
「んっ、ぷは……な、っ、you?」
「ん……変な味、する…。」
「キミの味だよ……ディ・モールトえっちな味だった。」
「メローネ……。」
「どうした…?」
「だめ……どうしよ、ね、助けて……こわい。」
やはり…と、眉をハの字にして目を細めたメローネだったが、どうにも彼女の様子がおかしいことに気付く。
「怖い」と言うものの、目はそれこそ瞳がハートに見える程に潤み、先程まで裸で羞恥していた様子はほぼ見受けられず、
上気した頬と蕩けた表情で自分の前を開けたままのシャツをぎゅっと掴んで離さない。
明らかに催淫剤の効果が切れておらず、寧ろ支配されている様子で…。
物欲しそうに見上げてくる双眸に、思わずメローネの喉がゴクリと鳴る…。
「you……。」
「メローネ……おねがい、もっと…。」
「あぁ…。」
「だめ、……まだ、足りない…の。」
「・・・。」
「ふぇ……ごめん、ごめんなさ……っ…。」
「どうして泣くんだ?……泣かないで、you…。」
「だって……っ、ひっく……こんなの……やだ、はしたないなって…っ。」
「~~~~ッツ!!!」
生粋の日本人というか……こうなっているのは催淫剤の効果だと分かり切っているのに、
メローネの想像以上奥ゆかしい思考回路で「淫乱な女だと思われて、貴方に嫌われたくない」と告げた恋人。
あまりにも尊過ぎて、脳内では転がり悶え、感情が暴れ散らかしているが、
それを悟られぬよう、優しい動作で彼女の額にキスを落として、髪を撫でてやる…。
「you…さっきも言っただろ……どんなキミでも受け入れるし、大好きだって…。」
「うぅっ…。」
「どんなカタチであれ求めてくれて嬉しくない男なんていないよ(寧ろ毎度こうあってほしいくらいある。)」
「ほんとう…?」
「ああ……っていうか、ぶっちゃけオレもそろそろ限界……youが好き、めちゃくちゃ好き……全部オレのモノにしたい…。」
「メローネ…。」
「マジで理性失くしそうなんだ……いや、優しくするって約束したから絶対本能は抑えるつもりだ。でも、それくらい……アンタが欲しくてたまんない…。」
「ん…。」
「you……オレの女になってくれる?」
「・・・。」
メローネの言葉に、youは無言のまま身体を離すと、フラつきながらベッドサイドに置いていたポーチを漁りはじめた。
今割と真面目なシーンだったと思うのだが、急に何事だ?!とメローネが少し冷や汗を掻きそうになったところで、
youが再びメローネの前に座り込み、何かをおずおずと差し出した…。
「ん……ん゛?!」
「あの……メローネ……。」
「あ…ああ…あ…。」
「わたしを……メローネのものにしてください…。」
「(Ti voglio beneーーーー!!好きーーーーッツ!!)」
生まれたままの姿で、恥ずかしそうにしながらも官能的な表情をしながら、
youはメローネに自身で用意したコンドームを震える両手で差し出す…。
据え膳どころの話ではない、最早自分を殺しに掛かってきているとさえ思える行動に、
耐えきれなかったメローネの精神は言葉を失うだけでは足らず、鼻からの鮮血を以って表に顕現する…。
「め、メローネ!は、鼻血!!」
「うぉっ、マジか……?!」
すぐさまベッドサイドテーブルに設置されていたティッシュで止血をして、平静を取り戻すよう努めたメローネ。
血が止まった最後のティッシュを近くのゴミ箱に放り投げ、それがしっかり中にインしたのを見届けると、
はぁ…と溜息を吐いて再びyouと向き合った。
「マジで本当に……オレってアンタに惚れてんだな……改めて自覚したわ…。」
「ふふ、うれしいです。」
「さて、改めて…続きをするんだけども……その前に1つ。」
「?」
そう言うとメローネはyouが先程持ってきたコンドームを拾い上げる。
「悪いけど……コレは使えない。」
「え、え…?」
「あぁっ、違う!そうじゃあない、避妊はする、ちゃんと!youを傷付けない!」
「??」
「ただちょっとな……うん。」
意味深に言い淀んだかと思えば、メローネはyouの耳元に顔を近付けた。
「オレのはもう少し大きいんだ。」
「ひぁっ!!?」
パッと身体を離すと、ベッドを降りて自分の荷物から同じように避妊具を取り出し、youに手渡す。
「サイズ、覚えといてくれよ?違うの買ってたら浮気を疑っちまうからな?」
「う、浮気はしません…。」
「だろうな。ていうかそもそもキミに買わせるつもりも無いんだが……あ、いや、買ってるところは見たい。」
「・・・。」
「だが、そんなことより今大事な事は、キミが自分でゴムを持ってたってことだ。まぁ、エチケットや自己防衛なんかの一環と言われればそうかもしれないが……。」
「メローネ、それはどういう…??」
「ああ、つまりだな……オレだけじゃあなく、you……キミ自身もこの出張をきっかけにしようと本気で思ってたと理解できたことが、何より嬉しい。」
「あ、えっと…それは、その……。」
「違うのか?」
「ちがわない、です………媚薬はきっかけに過ぎなくて……無くても、メローネと向き合いたいって……っ。」
「ディ・モールト…。」
うっそりとした表情をyouに向け、メローネは彼女の両肩をガッシリと掴んで、ぎゅうっと唇を押し付けるようにキスをする…。
舌は入れずにそのまま素直に唇を話すと、彼女の身体をそっとベッドの上に押し倒し、馬乗りになった。
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