garb of love. 番外編
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「カルナ、あの…少しいいかな?」
部屋に戻るや否や、少し躊躇うような表情でyouからそう問われた。
garb of love
わかりやすい言葉が必要だった
「ああ、you……どうした?何かあったのか?」
「ちょっと、聞きたいことがあったから。」
「聞きたいこと…?何だ?」
「カルナはわたしに……気を遣ってたり、遠慮してることとか、無いですか?」
「………いや、特に無いな。」
「そっ…そう……ですか………了解。」
「??」
本来であれば、カルナの答えはyouにとって理想的であるべき答えだ。
それは、つまるところお互いのコミュニケーションがしっかり取れているということに他ならないのだから。
しかし、彼女はその答えに何故か意気消沈しており、
カルナの頭上に大量の疑問符を生産させた。
「遠慮も何も……オレが何を言うでもなく、鍛錬に努めているじゃないか。以前言っていたように、僅かではあるが、オレへ送られる魔力も増えている。」
「そ、そうなの?それは素直に嬉しい…。」
「ああ、だから賛辞こそ送れど、指摘するところなどありはしない。」
「ううーん…そっか、そういう…うん、はい…なるほど。」
「腑に落ちないようだな。」
「うー…うん、腑に落ちないワケじゃないのです。ちょっと、別の視点っていうのかな……そっちで気になってる事といいますか…。」
「…そっちとは……どっちだ?」
「・・・。」
「・・・?」
「それは……。」
「それは……?」
「カルナとわたしの……カルナの…っわたしへの……。」
「オレの…youへの……?」
どんどん声が小さくなり、表情は困ったものへ。
顔はいよいよ真下を向いて俯いてしまった。
目の前のそんな彼女を見て、全く何を言わんとしているのか理解できないカルナ…。
寧ろ圧倒的にこちらの方が困っているぞ、と彼は思う。
そう口にしようとした刹那、眼下の彼女から微かな声が発された。
「………き……の、もんだい…で…。」
「もんだい……問題と言ったのか?」
カルナの問いかけにコクリと頭を縦に振るyou。
だが、俯いて全く表情が分からないのがもどかしくなったのか、
カルナはその場にしゃがみ込み、彼女の顔を見上げた。
「!!」
「・・・///」
「熱でもあるのか?」
例によって例の如く…。
見上げたyouの顔は真っ赤に染まっており、
それを見たカルナはお決まりの文句で尋ねた。
「違うの……熱じゃない…。」
「では……。」
「・・・//」
この紅顔は病的なものではない、と言われ、
カルナは今までの彼女との遣り取りを思い出してみる。
そして、こんな表情をする時は決まって羞恥心からだと気付く…。
「何か…羞恥しているのか?」
「・・・//」
無言のまま、コクリと頷いたyou。
ここはきっと病的であろうとも、
今のように恥ずかしいという理由で顔を赤らめたとしても、
切なげに瞳を潤ませるその姿に対して男として気持ちが跳ねるのは致し方無いだろう…と、カルナは思うのだった。
心情をそのまま表情には出さないカルナは、
その気持ちも内部に納め、youに柔らかな笑みを向けて、諭すように語り掛ける。
「何か思うことがあるなら、怖がらず、遠慮せずに言うといい…。」
「…っ。」
「どのようなカタチであれ、オレはyouのことを全て受け入れる。そのくらいの度量は十二分にあると……割と自負している。」
「そう、なんだ…よね…。」
「ああ。」
「でも……やだ。わたしから言いたくない…。」
「だが、youが悩んでいることだ。他の誰かに言わせる事はできない。」
「できるよ。もし、カルナも同じ気持ちなら………だけど…。」
「!?」
未だ、頬は赤く染まり、どこか懇願するように自分を見てくるyouの表情が艶めいて見え、
思わず一瞬だけ、カルナは視線を逸らしてしまう。
カルナの気を知ってか知らずか、youはその場にしゃがみ込み
同じ高さに目線を合わせて、問い掛ける。
「カルナは………わたしのこと…どう思ってますか?」
「またその問答か?飽きないな、youも…。何度問われようと同じだ。オレはお前を好いている。」
「じゃぁ、じゃぁ………じゃ、ぁ……それって、ど…どんな感じで…?」
「どんな感じ……とは…一体どういう意味だ?」
「えーっと、えっと……その、例えばずっと傍にいたいとか…。」
「ああ、そうだな。命在る限り傍にいてやりたい。」
「ぎゅーってしたいとか…。」
「ああ、そうだな。抱きしめるという行為で、ちゃんと存在を感じられるしな。」
「き……きき…キスしたいとか…っ!//」
「それは魔力供給という意味合いではなく、ということか?まぁ、どちらにしても嫌ではない。寧ろ口付けたい。そんな衝動に駆られることもある。」
「そうなの?!」
「そうだが…?」
「そう……なんだ……じゃぁ……あの……もっと…//」
勢い付いていたyouの言葉が再び途切れ、顔が俯く。
正直「またか」と思ったカルナだったが、意外にも彼女の顔はすぐに上がり、
意を決したような顔……だが、それに反して大変小さな声で小さく問うた。
「もっと触れたいって思ったりと、か……//」
「・・・。」
「…しない?よね…。しないよね、やっぱり…。」
「好いた女に触れたくない男がいると思うか?もしいたらそれは男として不能なのではないだろうか。」
「ああっ!嬉しいけど、何か予想の斜め上の答えがオプションで付いてきたッツ!」
あくまでも個人の感想です。とは言うものの、カルナは穏やかな顔で、
しかし心の中では意外に辛辣な感想を抱いているということが(薄々感じてはいたが)明るみに出るのだった…。
気を取り直して、youは恐る恐るカルナにもう一度問い掛ける…。
「カルナも……触れたいって、思う…時、あるの…?」
「ああ。」
「そっ……それは…どういう時に、どういう意味…で…?」
「どういう時……。」
「い、いいよ!困るようだったら無理に話さなくていい!もうこの話題やめよう!//」
「いや、オレにとって…多分、好機だ。答えよう。」
「こうき…?」
「どういう時……強いて言うなら、こういう時だろう。youが羞恥を堪えている時…泣きそうな表情を見ると安心しろ、と頬に触れたくなるし、もっとずっと触れたいと感じてしまうな。」
「もっと、ずっと…。」
「ああ。もっとずっと、youに触れたくなる。」
「どういう……意味、で?」
「どう…とは、どう表現すればいいのか…難しいな。」
「うう、ごめんなさい…。」
「そうだな……youには申し訳ないが、包まず有体な言葉を使うと……情交に及びたくなる。気分を害したのなら、申し訳な………どうした、you…。」
「ッ〜〜!!//」
「聞かれたから答えてはみたものの、やはり気分のいいものではなかったようだな……すまな…」
「い」と、最後の言葉を発する前にカルナの身体がぐらりと揺れた。
全力で抱きつかれ、少し驚いた表情でカルナはyouを見る。
「you……?」
「して……ってくれなか……の…!」
youが何かを言っているが、如何せんカルナの胸に顔を押し当てているため、うまく声が届かない。
カルナが「もう一度いいか?」と言葉を落とせば、youがゆっくりと顔を離した。
未だに腕は背に回して抱きついたまま、顔を見上げると
真っ赤な顔でとうとう泣き出したyouと驚いた表情のカルナの視線がかち合う。
「どうして、言ってくれなかったの…?//」
「どうして…?言う?何をだ…?」
「何をって…今の!触れたいってこと…その、理由も…。」
「たかだかオレの煩悩でyouに無理強いをすることはできないからだ。」
「無理強いかどうか…カルナの物差しで測っちゃダメだよ……ちゃんと、わたしに聞いてほしかった……わたしには、わかりやすい言葉が必要だったの。」
「…すまない。」
「カルナがそうだったように…わたしも、カルナのものになりたい煩悩があるんだよ…。」
「———そうだったのか。……そうだったのか……そう……だったのか……。」
余程ショックが大きかったのか、3回も同じ台詞を吐き、どことなく目が虚ろになるカルナ。
ぱちぱちと瞬きをして、youはそんなカルナにもう一度ぎゅっと抱き付く。
「でも、よかった……カルナはわたしじゃダメなのかなって思ってたから…。」
「とんでもないことを言うな…!オレはずっと……。」
「・・・カルナ?」
「ずっと……youと、情を交わしたいと…思っている……現在進行形で。」
「そう…なの?今も?」
「ああ。」
「そう……なんだ……ね…//」
「・・・そうだ。」
「……じゃぁ……します、か………?//」
「……いいのか?」
「……カルナが……わたしのこと、求めてくれるなら…//」
「愚問だぞ、you………お前が欲しい。」
そう言って、カルナはふっと笑みを零すと、youの喉元に口付ける。
思わぬ場所に口付けられ、ビックリした表情のyouの髪をくしゃりとひと撫ですると、
一体細身の身体の何処にそんな力があるのやら…カルナは軽々と彼女を抱きかかえ、ベッドへと向かうのだった。
欲して
求める
キスをした。
words from:yu-a
title by:Kiss To Cry
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