with you. 〜君と僕との永遠性〜 (アカギ)
name setting
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
こんな気持ちが
愛じゃないなら
何を愛と呼べばいい?
答えはいつか
貴方の口から聞きたいな
with you.
~君とボクとの永遠性~
10:愛別離苦
「(……you…!!)」
鷲巣との麻雀の負けにより、血の代償を支払うアカギ。
吸い上げられた血液の量に意識が遠のき、机に伏した…。
混濁した意識の中、己を保つために彼女を探す…。
まさか彼女が自分にとってここまでの存在になっていようとは、
アカギ自身も予想していなかっただろう…。
「ぁ……あかぎ…さん?」
一方、こちらは鷲巣邸のゲストルーム
アカギに呼ばれた気がして声を発したyou。
部屋に響いた自分の声に目を覚ます…。
うっすらと目を開くと、高い天井が目に映る。
身体を起こして辺りを見渡すと、そこは全く見知らぬ部屋。
暫し硬直し、ズキズキと痛む頭を抱えたものの……自分の置かれている状況はすぐに把握できた。
そして…
今までとは違う、足された自分の記憶に自然と涙が溢れた…。
「思い…出した……何もかも…。」
『アカギ』を読んだ日に風呂場で意識が飛んだこと。
そして目覚め、『アカギ』の中の「赤木しげる」に出会ってから今までのこと…。
「アカギさん……アカギさんっ…!」
理由無く涙が溢れた…。
それからもう何分も涙を流し続け、ようやく意識の欠片を取り戻し始めたyou。
今、自分が置かれている状況を推測する…。
「ここは、鷲巣邸の客間かどっか…なんだ、きっと…。
私、どのくらい寝てたの?アカギさんは無事なの…?
ううん、血を抜かれて無事なはずないよ……!行かなきゃ…。」
そう呟いて、ベッドを抜けて部屋のドアに手を掛けた瞬間だった。
自分以外は誰もいないはずの部屋から呼び掛けられ、youは後ろを振り向いた…。
声のした方へと視線を移すと、そこには見知らぬ男性が一人立っていた。
「……誰…?」
というyouの問いに答えながら、彼女へと距離を詰め始める…。
「次元を管理する役職の者です。」
「次元…。」
「記憶を無くされてたようなので、探すのに苦労しました。」
ツ…と、嫌な汗がyouの頬を伝う…。
男は彼女の目の前で立ち止まり、落ち着いた口調で淡々と話を続けた。
「何万分の1…いや、実際はもっと少ない、殆ど起こることの無い現象で、
貴女のように次元を超えてしまう人がいるんです。至極稀に。」
「……タイムスリップ…?」
「いえ、それより稀です。「時空」ではなく「次元」ですから。」
「………。」
「私が現れたということは、何を意味するかお分かりですよね?」
「……いや…やだ……アカギさんと離れるのは、嫌!」
「…珍しいですね。飛ばされた世界が良かったのか…
…もっと酷い場所に飛ばされた方は喜んで帰ると言ってくる者が殆どなのですけど。」
「私は、ここがいい……アカギさんの傍がいいの…。」
止まったはずの涙が再び溢れ出す…。
男は溜息を吐くと、残念そうな顔でyouを見た。
「しかし、そういうわけにはいかない。」
「ぃゃ…。」
「お気の毒ですが……秩序を守るためにも、遂行させていただきます。」
「ぃや…やだ…っ…アカギさんッ…!」
男は部屋を飛び出そうとするyouの腕を掴み、身体を反転させた。
素早い動きでyouの目に己が掌を翳し、こう言った。
「大丈夫…思い出を消せば辛くない、記憶は抹消しますから。」
「やだ!!やめて…!それだけは絶対嫌!!」
「何故…?」
「理由なんて……私だけ分かっていれば十分です…。」
「……そうですか……では、帰りましょう。」
「……ッ…あかぎさ……!」
翳された手の隙間から光が入り込んでくると、
『アカギ』の世界に来た時と同じように猛烈な眠気に襲われ、
youは意識を手放した。
次に目を開いた時、目に映ったのは涙でぼやけた自分の部屋だった…。
「っ…ふ……アカギさん…アカギさん…。」
ベッドの上に横たわった自分の体が鉛のように重たくて動かない。
止めたくても止まらない涙と嗚咽に咽ながらも、思う言葉を紡いでいく…。
「私だけ……忘れるなんて…絶対しないから……この痛み、ずっと背負って生きてくから…ッ。」
「どうか私を忘れないで」と…
その最後の言葉は声に出すことさえできなかった……。
*。゜.*。゜.*。゜.*
(あぁ、嫌な予感がしていたんだ)
(何処を探しても会えなくなる、そんな予感が…)
(御誂え向きの言葉があるぞ、赤木しげる…ホラ、)
愛別離苦
*。゜.*。゜.*。゜.*