step2_(イベント編)
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「お祭り…ですか?」
「うん。」
とある午後の超暇時間帯(ブレイクタイム)
お祭りに行こう。
「アカギさんと?」
「うん。」
「アカギさんが…?」
「うん?」
「お祭り?」
「うん。」
「何で?!」
「何でって……アンタ、そういうの好きそうだから。」
「いや、わたしは好きですけど…でも、アカギさんは?人がいっぱいいる場所ってあんまり好きそうには…。」
「見えない?」
「はい…。」
「うん、好きじゃない。」
「ですよね?!」
「何でかって?」
「はい…。」
「youと行きたかったから。」
「・・・う…。」
「単純でしょ?」
それは、アカギの言い出すことだからきっと何か裏があるはず…。
と邪推しまくっているyouを黙らせるには一番効能のある言葉であった…。
さて、いつもであればこうやって誰かと何処かへ行く予定を立てている時には必ず
隣人達が皆、我も我もと現れるのだが……その光景も今回は見受けられず…。
結局いつものように言いくるめられた形で、youは次週末にある祭りへアカギと2人で行くこととなった。
「こういう時本当に便利だよね、運否天賦(ジャンケン)って。」
「え?」
「ううん、こっちの話。」
どうやら事前に誰がyouを誘うか勝負済みだったようだ。
裏の世界では「こと博打に於いて、確立や運でアカギの右に出る者はいない」…と言われる程。
この福本荘の住人にはジャンケンでさえ、どうやら荷が重かったようだ…。
そんなこんなで迎えた祭り当日…。
「へェ…。」
「な、何ですかへぇって!!」
「いや…浴衣とか…着てくれないと思ってたからさ。」
「こ、これは美心ちゃんが…。」
「?」
【前日のハイライト】
「えっ!youちゃんも行くことになったんだ、お祭り!」
「うん、何かよく分からないけどアカギさんと行くことになった。」
「2人で?」
「うん。」
「キャー!それってデート?!//」
「いや、違う…。」
「でも最大女子力で行くべきよ!」
「え…さ、さいだいじょ…?」
「私もね、実は…急遽行くことになったんだよ~!カイジ君とっ!キャー!//」
「そうなんだ?よかったね!」
「一緒に行こうかって言いたいトコだけど、アカギさんの邪魔しちゃ悪いし…美心は美心でカイジ君とのデートを楽しんできちゃうぞ☆」
「え、是非邪魔してくれて構わないんだけど…。」
「またまたぁ~!兎に角!女の子のお祭りデートにお洒落は必須!youちゃんは明日の朝、美心の家に来ること!いい?返事ははいのみ受け付けます!」
「は…はひ…。」
【終了】
そういう理由でyouは有無を言わさず朝から美心の家に召集され、
強制的にフルメイクと浴衣装備でアカギの元へ送り出されたのである…。
「という深~~いわけがですね…。」
「別に深くない。」
「ですね…。」
「でも、坂崎さんに感謝、かな…浴衣、可愛いから。」
「ですね!この柄可愛いですよね!わたしはこの色で、美心ちゃんは赤ベースでしたよ!」
「そうだった、そういうえばアンタそういう奴だったな。」
「え?」
「何でもない。」
自分は浴衣を褒めたのではないと…。
改めて訂正するのも何だか格好悪く思えるため、アカギはただ黙するのであった…。
出鼻を挫かれた気がしないでもないが、
それでも邪魔な好敵手も今日は誰一人いないのだ…。
アカギの機嫌は良いまま、辿り着いた祭りの会場。
「凄い人ですね…。」
「はい。」
「?」
「手。」
「え…っと。」
「繋がないの?」
「繋ぐんですか?」
「youが嫌ならいいよ。」
「い、嫌というわけでは…。」
「いい年して迷子になってあたふたすればいい。」
「アカギさん置いて家に帰るだけですから、お気遣い無くッツ!」
売り言葉に買い言葉で答えたyouに「あらら」と苦笑するアカギ。
ポンポンと、セットした髪が崩れないように頭をたたいて彼は言う。
「冗談だよ。」
「嘘だ絶対ー!」
「冗談だって。」
「ほんとに?」
「本当に。思ってたより人が多かったからさ…。」
「…そう…。」
「youとずっと、はぐれないように、さ。」
「・・・う、うぅ//」
さり気無くyouの手を掬い取り、歩き出すアカギ。
こういう行為や言葉がことアカギに於いてはたまらく似合ってしまうわけで…。
youは気付けばいつもそのペースにハマってしまうのだ。
「(いかんいかん!これはアカギさんの罠だ!カッコイイとか思ってはいかーん!)」
「・・・。」
「(アカギさんがカッコイイのは顔だけ!顔だけ!)」
「・・・。」
「性格は悪漢(ピカロ)!性格は悪漢(ピカロ)ッツ!!」
「you、オレの悪口、言葉に出てるから。」
「ぬおぉ!!申し訳御座いませんでしたッツ!」
あまりに強く考え過ぎていたらしい…。
空いている方の拳を強く握り締め、アカギを分析した結果を口に出してしまうyouであった…。
アカギ自信は別段怒ったり、気にする様子は無く、ただフッと笑みを浮かべただけ。
youが不思議そうな顔を向ければ、唐突に質問をされることとなった。
「何か食べる?」
「えっ?!えっとえーと……アカギさんは?」
「いや…オレは別に…。」
「えっと…じゃぁ……ちょっと人ごみで暑いですから、何か飲み物でも買いましょうか。」
「そうだな。」
「あとはお祭りなんでたこ焼きとか焼きそばとか。」
「そうだな。」
「あ、でもイカ焼きの匂いもそそられますよね!甘いのもほしいので林檎飴とか綿菓子とか…。」
「そんなに食うんだ?」
「…わ、綿菓子だけにしときます。」
「いや、別に全部食っても…。」
「家で色々間食してきたの忘れてました…。」
「ああ、綿菓子だけにしとけ。」
それは呆れたような…というよりは寧ろ諌めるようにも聞こえたと…
人知れずyouは思うのだった…。
結局、自重したyouはちょっとだけ不服そうな顔で綿菓子を食べ歩く…。
「まぁ、そう拗ねるなよ。」
「拗ねてないです!」
「拗ねてるように見える。」
「…元々こういう顔なんですー。」
「…違う。」
「違わな…!」
「可愛い。」
「は…?」
「いつもは、もっと可愛い。」
「…っ?!//」
「オレも何か食べたくなった…かき氷…youも食うか?」
「~~~ッ、食うッツ///」
サラリと爆弾発言を放ち、すぐに飄々とした顔で違う話題を振るアカギ。
いつもの事ながら、その性質の悪い甘言にyouは見事に振り回されるのだった…。
・
・
・
「そろそろ花火が始まるみたいですね!」
「どっか座って見れる場所を探すか…。」
「そうですね…あ!」
「?」
ふいに会話を止めて、youは人ごみを掻き分けながら歩き出した…。
アカギは何事かと思いながら、はぐれないように彼女の背を追う…。
すると…。
「…you?」
「アカギさん、この子、迷子さんです!」
「・・・・。」
まるで「友達です!」と紹介するように至って真面目に子どもを示すyou。
「おかぁさあぁあああん!!」と大声で泣き叫ぶ女の子。
そして、無言でそれを見つめるアカギ。
そのシュールな絵面にツッコミたい気持ちを抱きながらも、
周囲の人々は「面倒は御免」と、自分達の祭りを楽しむ為に遠巻きに傍観しているだけであった。
そんな野次馬たちの様子もあり、アカギは盛大に溜息を吐いた。
「はぁー……で?どうするの、その子。」
「ひとまず迷子センターみたいなトコか最寄の警察に連れていきましょう。」
「警察ヤダ。」
「・・・・。」
ぷいっとそっぽを向くアカギ…。
どうやら疚しいことだらけのようだ。
(知ってはいたが)
今度はyouの方が大きく溜息を吐き、苦笑を浮かべた。
「じゃぁ…お祭りの主催者テントみたいなトコを探しましょうか…そこに迷子センターみたいなのあるだろうし…。」
「分かった。」
コクリとアカギが頷いたのを見て、youは子どもの目線までしゃがみ込んだ。
泣いている女の子の頭をよしよしと撫でて、笑顔を向ける。
「ねぇ…お母さんっ!!」
「っく?!」
突然大きな声で「お母さん」とyouが叫び、少女は一瞬でピタリと泣き止んだ…。
「ひっく…おかあさん、どこぉ…?」
「おかあさんね、今、あなたを探してるの。」
「りんを?」
「そう、リンちゃんを。」
「リンはここだよ!?」
「うん、でもね、ほら、こんなに沢山人がいるでしょ?だから、見えなくて…お母さんリンちゃんを探してるの。」
「どこ?お母さんどこ?」
自分を「りん」と呼んだ少女は母親を探そうと辺りをキョロキョロと見回す…。
しかしながら、ここは祭り会場のど真ん中…しかももうすぐ花火が始まろうという最も込み合う時間帯。
早々に見つかるはずもない。
「ねぇ、リンちゃん。」
「?」
「リンちゃんもお母さんを探してあげない?」
「うん、探す!」
「一人では探せなかったけど、お姉ちゃんたちと一緒なら探せるかもよ?」
「でも……お母さんが、知らない人に付いていっちゃだめって…。」
「あっ、おりこうさん!偉いね、リンちゃん!」
「うん。」
「じゃぁ、まずリンちゃんのお母さんが分かる人に会いに行くね?それでいい?」
「・・・よく分からない。」
「うーん…。」
子どもを安心させようと、務めて笑顔で『困ったな』と零すyou。
ただ、それがアカギには無理をしていると分ってしまうだけで…。
アカギはハァ…と大きく溜息を吐いて、リンに話し掛けた。
「ここで今みたいにずっと一人で泣いているのと、頑張ってお母さんに会いにいくのはどっちがいいんだ?」
「やだぁ!お母さんに会いたいぃ!」
「じゃぁ、決まりだ。行くぞ。」
「ほぇぁっ!!?」
アカギはリンの頭をくしゃくしゃと撫でると、その小さな身体をひょいと持ち上げた。
何をするのかと思いきや、youが目にしたのはそれはそれは意外な光景…。
「お母さんいたら、大きな声で「お母さん」って呼べよ?」
「うっ、うんっ!!//」
リンを肩車したアカギが言う。
少女はいつもより遥かに高い目線に興奮しているのか、鼻息荒くそれを承諾した。
「you、迷子センターって何処だ?」
「えっと…主催者テントは確かすぐ近くです!この通りを真っ直ぐ進んだ突当たりですよ!」
「分かった。」
「ふふ…。」
「…なに?」
「ううん、いや…ありがとうございます。」
「何が?」
「ん、色々。」
「・・・。」
それは例えば、自分がリンに声を掛けてアカギとの祭りを中断させてしまったことだったり、
リンとのやりとりで困っていたのに気付いて選手交代してくれたことだったり…。
そして、泣いていたリンの瞳を肩車一つでこんなにも輝かせてくれたことだったり。
そんな「色々」を全て含めての「ありがとう」だと、youは言う。
常人では「ありがとう」という言葉しか伝わらないのだろうが、
この赤木しげるという男には伝わるのだと、youは確信しているのだ。
そんな彼女の思惑までも読み取って、アカギは溜息を吐く。
「・・・色々、ねぇ。」
「はい!」
「まったく…そう思うなら早いトコ2人きりに戻らせてくれ。」
「な…?」
「行くぞ。」
片手でリンの足を掴んで支え、もう片方はyouの手を掬い取る。
人ごみを掻き分けて進みだし、暫く…。
突如大きな音が鳴り響き、一同は後ろを振り返った。
「わぁ!花火ー!!」
「ああ、花火か。」
「きれい…!」
上から順にリン、アカギ、you。
さしても感動することなく、アカギはすぐにまた前を向いて歩き出す。
「お兄ちゃん、花火見ないの?」
「・・・オレはいい。」
「なんで?花火きれいだよ?」
「・・・お前のお母さん探してるから、オレは。」
「あっ!リンも探す!」
「いいよ、花火の間はオレが代わりに探すから、その後また一緒に探してくれ。」
「いいの?」
「いいよ。」
「ありがとう!」
「ハイハイ。」
軽くあしらう様に返事をするアカギ。
それに相反してキラキラと目を輝かせて花火に魅入るリン。
youはというと、普段小さな子と話す機会のないアカギがこんなに長時間子どもの相手をしている事実が信じられないこともあり、
思わず吹き出しそうになるのだが、その都度ジロリとアカギに睨まれるので黙ったままでいた。
そして・・・
「ここか。」
「そうみたいですね!」
「結構距離あったな…。」
「皆花火が始まって直立不動でしたしね…中々前に進めなかったからそう思うのかも。」
「ああ…なるほど、そうかもな。」
そんな会話をしながら、リンを連れて2人は迷子の子供達を預かってくれるテントへと向かう。
受付者へ事情を話し、了解を得たところでアカギはリンを地面に降ろした。
「お兄ちゃん、ここにリンのお母さんいるの?」
「今からこっちに来るよ。もしかしたら、こんなに沢山人がいるから遅くなるかも。」
「ホント?!」
「泣かずに待てるか?」
「うん!待てる!!」
「・・・そうか。」
そう言って微かに、ふわりと優しい笑顔を浮かべ、アカギはリンの頭を撫でる…。
それを横で見ていたyouは最高に貴重なその表情に思わず目を広げた。
暫く固まったままでいると、それに気付いたアカギが彼女の頭を小突く…。
「何ボーッとしてんの。」
「はっ!い、いえ…!!特に…は…//」
「?」
「ただ、その…アカギさんの顔が…。」
「オレの顔…?」
そこまで言ったところで、2人の背後で大きな女性の声が上がった…。
「このくらいの女の子で…髪を2つに分けて…名前は遠藤凛子って…あんな感じの……え?!…リンッツ!!?」
「お母さん!!」
振り返れば、リンに駆け寄ってその身体を強く抱きしめる母親の姿…。
彼女はリンを抱き上げ、すぐにyouたちへと顔を向けた。
「ありがとうございますっ!!本当にありがとうございます!!」
「いえいえ。」
「私がリンの手を離したばっかりに…!」
「会えてよかったです!ね、リンちゃん?」
youがリンにそう尋ねると、彼女は大きく「うん!」と頷く。
それから「泣かなかった」と自慢気に笑って見せた。
「そう、偉かったねリンは…。」
「お母さんの方が泣き虫さんだ!」
「そうね、そうだね…っ。」
「お父さんは?」
「お父さんはリンのために林檎飴買って、向こうで待ってるよ。」
「ホント?!早くお父さんのトコ行こう!」
「ええ!じゃぁ、ほら…お姉ちゃんたちにちゃんとバイバイして?「ありがとう」って。」
「うん!お兄ちゃん、お姉ちゃん、ありがとう!バイバイー!!」
母親も同じように再び謝礼を述べ、アカギとyouに深々と一礼を入れてから歩き出した…。
「あ、ねぇ、お母さん、お父さん肩車してくれるかなぁ?」
「肩車?」
「うん!お兄ちゃんにしてもらったの!凄い高くてねー!リン、お父さんにもしてほしい!!」
「そっかー、よかったねー、じゃぁ、後でお父さんに頼んでみよっか?」
「うん!」
そんな会話をしながら人ごみに消えていく親子の背をアカギとyouは見送り、
暫くの後、youは嬉しそうに「よかった」と言葉を零した。
「とんだ災難だったな。」
「でもリンちゃん喜んでましたね。」
「まぁ、結構早くに母親見つかったからな。」
「うん、でも……それはアカギさんが肩車して励ましてくれたから、だよ。」
「は?」
「それが嬉しくて楽しかったから…リンちゃんは笑っていられたんだよ、きっと。」
「・・・。」
「アカギさんは凄いですね。」
「…凄くない、普通だって…。」
「でも、わたしには…凄く思えたんですよ。」
「・・・。」
「さっ!では行きましょうか!」
「ああ……あ!あのさぁ…。」
「?」
歩き出そうとした瞬間に呼びかけられ、youは不思議そうな顔でアカギを見上げた。
「さっき、何て言おうとしたの?」
「さっき?」
「うん。だってさっき「アカギさんの顔が…」って言ってたでしょ。」
「あ、ああ…えっと……アレは…その……改めて問い詰められると非常に言い難いというか…。」
「だから何…時間が勿体無いんだけど。」
「えぇっ?!ちなみにスルーってことは…。」
「その選択肢は無い。」
「ふぎゃん!」
「言わないとここでキスする。」
「鬼か!!」
どこぞの歌のタイトルのようなことを言い出すアカギ。
観念したようにyouはおずおずと言葉を紡ぎ始めた…。
「いや…だからその……素敵だなぁって…思った、から…//」
「オレの顔が?」
「う、うん…リンちゃんに笑い掛けてる顔…凄く優しくてあったかかったから…アカギさんってこんな顔もできるんだ~って…。」
「何だそれ…どんな顔してたんだオレは…。」
「いつものカッコイイアカギさんもいいけど……そういう優しいアカギさんは特別素敵に思えた、かな?」
「あー……だったらアレだ。」
「?」
妙な言い返しをされ、youはきょとんとした顔をアカギに向ける…。
「アンタの真似したんだよ。」
「へ?」
「普段子どもと話したりすることとか…殆ど無いし…どう接すればいいとか本当分らないからさ…。」
「ですね。」
「youの真似、したんだよ。」
「わ、わたしの…ですか?」
「お前がリンに話し掛けてる感じとかまぁ、言葉はどうにもならないけど、雰囲気だけでもさ…極力怖くならないように倣ったつもり。」
「そう、なんですか?」
「そうなんですよ?」
「・・・わぁ…何それ照れますね。」
「まぁ、いつも見てるからな。」
「・・・//」
さり気無く、まるで夫婦か恋人のような台詞を吐かれ
youは顔を赤くして押し黙るのだった…。
とりあえず、その会話はそこで終わらせて、花火を見ようと思ったのだが、
気付けばリンをここまで連れてくることで大分時間を掛けていたらしい…。
何処で見ようかと場所を決めている最中に花火は終わってしまった。
内心、youが残念な顔をするのではないかと思っていたアカギ…。
しかしながら、意外や意外に彼女は笑顔で「仕方無いですね」と言った。
「…仕方無い…で、いいのか?」
「え、だってもう終わったものはしょうがないですよ。」
「折角浴衣も着てるのに?」
「それを言うなら逆ですよ!」
「逆…?」
「アカギさんこそ…わたしがリンちゃんに声を掛けたから…花火見れなかったでしょ?すいません…。」
「・・・なるほどね…。」
そういえば、彼女はそういう人間だった…と、本日2度目の「改めて思う」が発動。
やれやれと溜息を吐いたのも、もう何度目か分らない。
ただ、この溜息は嬉しさから来るものだと、彼女は知る由も無いだろう…。
「いいんだよ、オレは。」
「でも…。」
「オレは「そういう」youが好きなんだから。」
「ブッ…!//」
思わず吹き出すようなアカギの言葉…。
また、youが顔を赤くしたのは言うまでもなく。
そんな彼女の表情を満足そうに見つめ「帰ろうか」と、
アカギはまたその手を掬い取るのだ。
君になら
何度でも好きだと
言えるんだ
you
(でも、リンちゃんが無事にお母さんと会えてよかったですね!)
アカギ
(ああ…まぁな。)
you
(子どもって可愛いですね!)
アカギ
(子どもって面倒臭い)
you
(えぇ?!なな、何でですか?!さっきまであんなに優しく…)
アカギ
(だってそりゃ…煩いし…すぐ泣くし…馬鹿で単純。)
you
(ま、まぁ…それが子どもですから…。)
アカギ
(何もできないくせに守られる奴は守られて……それに恵まれない奴は省かれ、虐げられ、差別される…。)
you
(アカギさん・・・?)
アカギ
(子どもは弱い……だから嫌いだ。)
you
(だから、可愛いんですよ。)
アカギ
(!)
you
(弱いから…弱いから、強くなるまで守ってあげたいと思うし…馬鹿で単純だから、素直にすぐ言葉で伝える。)
アカギ
(・・・。)
you
(笑ってくれる。)
アカギ
(・・・。)
you
(リンちゃんみたいにね。)
アカギ
(・・・。)
you
(愛しくてしょうがないです。)
アカギ
(・・・そうか。)
you
(はいっ!)
アカギ
(じゃぁ…オレも好きになってもいいかもな…。)
you
(えっ!本当ですか?!)
アカギ
(アンタとの子どもなら。)
you
(なっ?!あっ、アカ…っ?!///)
アカギ
(フフ……じゃぁ、結婚しよっか?)
you
(し、しませんよ!何が「じゃぁ」ですかっ!もうっ!///)
アカギ
(あらら…(結構本気なんだけどねぇ。))
オワリニ
わー!長らくお待たせいたしました!すみません!
これでまだまだ先は長いですね…。
今回は久しぶりのアカギさんでしたね…。
さてさて、内容は以下のリクエストです!
玲音さんリクエスト
福本荘の番外編
甘
アカギさん(か零くんか銀さん)
お祭りネタで
いっぱい出そうかな~と悩みましたが、皆の需用を考えて(笑)
アカギさんにいたしました!
久しぶり過ぎて上手く書けたか…分りませんが。
基本、福本荘のアカギさんは悪漢<優しい…がモットーなので。
なので、親切なお兄さんになってます…。
でも、ヒロインがいなかったらスルーですよ勿論。
そしてそして、リンちゃんはまさかの遠藤凛子でした。
リクエスト通り、とまではいかなかったかもしれませんが…。
読んで、感想などいただければ幸いです。
それでは、10万ヒット企画参加ありがとうございました。
心より感謝いたします。
今後ともTriangleをよろしくお願いいたします。
words from:yu-a
*。゜.*。゜.*。゜.*