step1_(ご挨拶編)
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「もしかして、おねーさんってココ(福本荘)の人?」
美心とショッピングをして帰宅したところ、福本荘の階段手前。
ピンクのスカジャンにデニムのショートパンツ。
生脚がとても眩しい、何とも爽やかで愛らしい少女に声を掛けられた。
101号に来るマミヤちゃん!
「えっと………貴女は?」
「あっ、ゴメンなさい!俺…あー、私マミヤって言います!ココに入居することになったので、もし同じなら挨拶したいなって。」
「そうなんだ?!ココに?」
「ハイっ!」
ニコっと可愛い笑顔を浮かべて返事をするマミヤに、思わず緊張の糸も解けてyouもつられて笑顔になる。
「そっか、あ、わたしは2Fに住んでるyouと申します。よろしくお願いします。」
「敬語とかやめてくださいよ、youさん、フランクにいきましょ、フランクに!」
「え、そ…そう…わ、わかった…。」
「うんうん、その方が仲良しって感じで良い!」
「はは…。」
少し変わった子だな…などと思うものの、コミュニケーション能力の高さで言うと自分の周囲にも
銀二や一条、零などがいるため、こういうものかと流すことにするyou。
「えーっと、マミヤちゃんはここに1人で…越してくるの?ご両親も一緒?」
「ん、一人暮らしです!」
「そうなんだ、自立してて偉いね。」
「えへへ…。」
家族で越してくるのであれば、そのうち挨拶に伺うべきだとうと思っていたが、その必要は無い様子…。
しかし、見た所マミヤは高校生くらいのようだが、その年齢で一人暮らしをするのに何らかの事情があるのだろうかと勘繰ってしまう…。
「(でもあまり深く尋ねるのも失礼よね……)」
特にこの福本荘には脛に疵を持つような一癖も二癖もあるような輩ばかりが集っているワケで…。
youはあまり「気にしない」に徹する事を決めた。
「いつ頃引っ越してくるの?」
「えっと、来週か再来週予定で……あっ!youさん、連絡先教えてくれたり、する?この近くのスーパーとか、ここのゴミ出し方法とか、色々聞きたいな~っていうか、お友達になってほしいな~って。」
「そういうことなら勿論!ちょっと待ってね…。」
マミヤのお願いを、勘繰ることも、嫌な顔1つも見せることもなく、ただただ素直に自分の携帯を取り出し、youは連絡先を交換した。
「よかったー!完全一人って色々不安もあったから、相談できる人ができて本当にありがたい~!」
「そうだよね、新しい場所っていつだって不安だよね……わたしでよければ力になるよ。」
「youさん、めっちゃ優しい……マジ女神!」
「あはは、大袈裟過ぎるよ。」
「そんなことない、youさんはいい人!うん、決めた……youさんは俺の推しね!」
「お、推し…???」
「うん、これからよろしくね、youさん!」
「う、うん、よろしく。」
優しくしただけでアイドルのような対象として見られるのか?と思ったり、
いやいや、最近の若い子は無機物相手でも「推し」を作るというし…と、無理矢理マミヤの発言を飲み込むyou…。
一人称が個性的なのはアイデンティティ故かもしれないため、そこも気にはなったがスルーすることにした。
「ところで、ちょっと聞きたいんだけど…。」
「ん?」
何でも聞いてみて、というように綺麗な笑みを浮かべてマミヤの質問を待てば、
彼女の口からどうにも耳慣れた人物の名前が挙がってきたため、すぐにyouの笑顔は変化することとなる。
「この辺り…ていうかこの福本荘に「赤木しげる」って人、住んでるってホント?」
「え、あ……(言っていいのかな…でも個人情報だし……でもでも、どうせ引っ越して来たら会うだろうし…)」
「やっぱり住んでるんだ!よっし!治の情報は嘘じゃなかったって事ね…。」
「あああ!(ごめんなさいアカギさん!)」
「(噂によると赤木しげる以外にも面白い博徒……面白い人たちがいっぱいいる街って聞いたから、それも楽しみなんだよねー!)ありがと、youさん!」
「いや……は、はは…。」
わたしの口からは言っていませんからね…と、保険を掛けるようにイエスもノーも言わず、乾いた笑いを浮かべるyou。
「えっと……まさかマミヤちゃんはその人に会いたくてここに…?」
「え、うーん…どうだろ、それもあるかもだけど……知り合いのおと…おじさんがこの街に住んでて、だから……。」
「(学校とかご両親の都合の関係かな?親戚を頼る必要がでてきた、みたいな?)」
両親の仕事の都合や通う学校の場所の問題で叔父の手を借りた方が都合が良い環境になったのだろう…と、凡そ一般的な考えを思い描いたyou。
しかしながら、ここは福本荘…。
どうあってもまともな人間がやってくることはない場所…。
言わずもがな、彼女も両親の都合などではないわけで…。
別の地域に住んでいたマミヤはその近辺の雀荘で散々遊び散らかし…否、本人曰く遊びつくしたらしく、
その遊び慣れた街のとある雀荘で、その日たまたま訪れていた「野崎治」という青年がカモられていたところに遭遇。
彼の窮地を救ってあげたことで意気投合し、その際にこの街の話…、
特に「赤木しげる」という神懸かり的な博徒がいるという話に興味を持ってしまい、新たな遊び場を求めて此処へやって来たというわけだ。
余談ではあるが、マミヤが出会った「野崎治」はアカギの知り合いであるのだが、それはまた別の話…。
「おじさんを頼るっていうか、寧ろそのおじさんがぽや~っとしてて(カモられるのが)心配っていうか…。」
「ふふ、自営業でもやってるのかな?だから叔父さんのいるこの辺に越してこようと思ったんだ?優しいんだね、マミヤちゃん。」
「あ、ああ、うん、まぁ、そんなトコロかな~……ハハ。」
純粋なyouに向かって嘘を吐く行為をちょっとだけ申し訳ないと思っているのか、マミヤは頬をぽりぽりと掻きながら視線を明後日な方向へと向けて誤魔化すのであった…。
「あっ、しまった!引っ越しの話で治…おじさんに会わないといけないんだった!そろそろ行かなきゃ、ごめんyouさん!またねっ!!」
「あっ、うん!またね、マミヤちゃん。」
「引っ越し日、決まったら絶対連絡するから、スルーしちゃ嫌だよ?」
「はいはい、分かってます。」
「ふふー、よろしくお願いしまーーす!じゃ!!」
「じゃあまた、引っ越しの日にね!」
バタバタと慌ただしくはあったが、ブンブンと元気に手を振りながら駆けていくマミヤからは兎に角明るくて可愛いという印象しかない。
不思議なキャラクターな様子ではあるものの、福本荘で初めての女の子の友人ができることも併せて、
彼女が越してくる日が楽しみになるyouなのであった。
101号の入居予定は
明るくて元気な女の子!
マミヤ
(youさん、引っ越し作業手伝ってくれてありがとう!休みまでとってくれるなんて、本当マジ女神っ!)
カイジ・零
(激しく同意。)
you
(ま、また大袈裟な……それに、わたしだけじゃなくてホラ、皆も手伝ってくれてるから。)
マミヤ
(それはそう、本当にありがとうございます!零くん、カイジ!)
カイジ
(何で零は君付でオレは呼び捨てなんだよ!!)
マミヤ
(何となく……。)
カイジ
(クッソ、納得いかねーー!!)
マミヤ
(まーまー!今度ラーメン奢ったげるから。)
カイジ
(そ、そんなモンでは誤魔化されねーから…)
マミヤ
(あーーーちょっといい?……ごにょ…(アンタさ、あるでしょ、借金。助けてあげてもいいよ?))
カイジ
(ま……マミヤ様…!!)
you・零
(様?!!)
マミヤ
(カイジも零君も色々と面白そうな人だからこれから楽しみ!でも「赤木しげる」に会えなかったのはちょっと残念だなー…。)
you
(ごめんね、一応引っ越し作業手伝ってほしいって声は掛けたんだけど…仕事なのかも。)
マミヤ
(youさんの所為じゃないよ!むしろ皆に声掛けてくれて感謝です…!)
you
(また今度、皆でご飯でも行こう、マミヤちゃんの歓迎会兼ねて。)
マミヤ
(やーん、嬉しい!これから先推しとご飯行けるチャンスが多々あるなんて幸せ…。)
零
(推しって……アカギさんのこと?)
マミヤ
(ううん、俺の推しはyouさんだよ。)
カイジ・零
(・・・。)
マミヤ
(あー………なんかごめん、察し。)
カイジ
(ちなみにアカギもだぞ。)
マミヤ
(マジで?)
零
(マジで。)
マミヤ
(ふふ……ふふふ……やば、楽しそう……益々「アカギ」さんと会えるの、楽しみになってきた。)
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