step2_(イベント編)
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福本荘にて…
「クリスマスだと?……ククク…面白い…。」
「そっか…もうすぐだよな……you、24日はヒマしてっかなぁ…。」
「どうやって201と203のオッサンを出し抜いてyouさんとクリスマスを過ごすか…っ!」
『ふぇ……っくしゅん!!』
クリスマスですよ福本荘!
「あ、カイジくん!おはよー!最近ホント寒いねー!」
「あ!youっ!あのさ、クリスマ…ぶべらぁっ!?」
そう奇声を上げてカイジは廊下ですっ転んだ。
原因は205号からバッファローの如くに駆け出してきた零の所為である。
後ろからタックルをかましてカイジを突き飛ばした。
「かっ、カイジくん!大丈夫?!」
「テッメー何しやがるこの馬鹿野郎が!!」
額から血を流しながら跳ね起きるカイジ…。
幸い擦りむいただけの傷で済んだようで、他に外傷はないようだ。
そんなヒートアップした彼とは裏腹に、冷ややかな目線でカイジを見下ろす零。
「何一人で抜け駆けしようとしてるワケ?」
「ぐっ……な、何のコトだよっ…!」
「へぇー、しらばっくれる気?いいよ、ならオレが先に誘うだけのことだし!」
「なっ…!」
そうカイジに宣言すると、零はくるりとyouに向き直る。
そしてお決まりのニッコリ笑顔で彼女の手を取った。
「ねぇyouさん、あのね、24日なんだけど、何か用事ある?」
「え、あぁ、え…っと……そんなことよりカイジくんの怪我!」
「あっ、ちょとyouさん!」
バタバタと忙しそうに部屋に入って、すぐに救急箱を持って玄関先に戻ってきたyou。
その場で軽く処置をし始めた…。
アルコールで消毒の後、少し大きめの絆創膏をおでこに貼って「よし!」の一言。
「うわ、すっげー恥ずかしいかも。」
「仕方ないよ…これ以外に止血するやつ持ってないもの。」
「ん、でもサンキュ。」
「どういたしまして。」
2人の世界を作っているカイジとyouを物凄~く楽しくなさそうに見る零。
会話を二言三言交わしただけで我慢ならなかったようだ。
youの後ろからぎゅーっと抱きついてきた。
「ねぇ!youさんってば!クリスマスー!!」
「ぜっ……零くん?!///」
「一緒に遊ぼうよー!」
「ダメだ。」
と、ドスの効いた声で零の誘いを却下したのは201号から舞い降りた天才。
別名、神域の男……というかアカギ。
スタスタ歩いてきて零とyouを引っ剥す。
「クリスマスだかイヴ何だか知らんが、コイツはオレのモンだから。」
「「「誰が!」」」
カイジ、零、you、総ツッコミ。
「誰が誰のモノですかっ!」
「お前のモンじゃねぇだろ!」
「アカギさんのじゃないでしょ。」
3人の怒涛の怒涛の反撃に「あらら」と軽く笑うアカギ。
しかし顔色を見る限り全くこたえていない様子。
「そこまで怒んなくてもいいデショ。」
カイジと零はいないものとして、あくまでyouのみに話しかけるアカギ。
彼女の頭をナデナデとあやすように撫で、ふっと笑った。
「っ…///」
「で、どうなの?」
「何がデスカ!///」
「クリスマス、誰と一緒に過ごすんだ?」
「は、え?!」
「オレら、それが聞きたいんだけど?」
「そっ、う……なの??」
アカギとカイジと…零を順番に見やる。
こうなったらもう抜け駆け、出し抜き無しでの一発勝負を決め込んだ3人。
誰が勝者で誰が敗者かをハッキリ決定付ける道を選んだ…。
じっとyouを見つめて答えを待つ…。
「えーっと、あの…そ、そう言われても…。」
「何を迷ってるの?何かあるの?ね、いーじゃん。決めちゃおうよ?」
「ぜ、零くん!そんな簡単な…!」
「別に誰を選んでも怒んないよ!クリスマスで一回youさんを取られたからって、諦めるワケじゃないし…。」
「またそんな台詞を…っ///」
「ハイハイ早く!」
そう急かされて、困るyou。
「えーっと」「う~んと」としばらく考えた後、手をポンと叩いた…。
「選ぶんなら、具体的には何をして過ごすのかにもよりますよね?とか言ってみたり…。」
「なーんてね」と、付け加える前に零が挙手をした。
まるで選手宣誓の如くにハキハキと大きな声で、自分のプランを語りだす。
「オレはね、youさんと一緒に夢王国(ドリームキングダム)行きたい!」
「わぁ!あの遊園地?私も行きたいな!」
「実はちょっとしたコネで開発前から夢王国には色々と関わったことがあってねそりゃぁもう…色々とね・・。」
「そうなんだ?」
「だから顔パスっていうか…でね、24日と25日は花火も上がるんだ!」
「うそ、いいなぁ!行きたい!」
「だからオレと一緒に過ごそ!」
にっこり笑顔の至近距離でyouの腕を掴む零……
を、引き剥がしてアカギが負けじと身を乗り出した。
「…美味いモン、食わせてやる。」
「へ?」
「いつもお前ん家で飯食わせてもらってるからな。その礼も兼ねて、奢ってやる。」
「な、なにを??」
「ベイサイドスカイタワー、最上階のレストラン。」
「マジですか!!」
「マジ。」
「最近できた海辺のお洒落で美味しくて高くて(値段的な意味で)高くて(全長的な意味で)眺め最高のホテルレストランですか!?」
「そう(なのか)…。」
「どうしよう……凄く行きたいかも…///」
目を輝かせ、両頬に手を宛てて、彼女にしては珍しく乙女なポーズを取るyou。
どうやら相当行きたいらしい。
勝ち誇った顔で何故かカイジを見やるアカギ。
「お前はどうなんだ?」と挑発的な視線を送る…。
暫し呆けていたカイジだったが、すぐに臨戦態勢に入ってyouを呼んだ。
「オレはyouと映画行こうと思ってたんだよな、you観たいって言ってた映画あったじゃん?」
「あぁ!うんうん、あるよ!」
「バイト先で映画の券もらってさ、ちょうどいいからクリスマス一緒に行こうかと思って…。」
「そっかぁ!あれ観たいと思ってたんだよね~!」
「そんで、映画終わって飯でもいかね?」
「うんうん、カイジくんと一緒だと楽しそうだしね!」
一番会話の噛合いが良い人間として、平山とカイジが挙がるyou。
プランの内容は3人のうちで一番パッとしないものであったが(というかアカギが凄すぎる)
youとの親密度で言うなれば、反応を見る限りでは他の2人よりもカイジが上回っているようだ…。
そして「う~~ん」とひたすら悩むこと10分…。
「うん、決めた!私が選ぶとかいう立場にいる自体おこがましいとは思うんだけど…。」
そうちょっとだけ謙遜の意を示し、答えを出したyou…。
*。゜.*。゜.*。゜.*
*。*。*。*。*。*。*。*
●アカギ
●カイジ
●零
●平山
●一条
●銀二
*。*。*。*。*。*。*。*