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伊藤開司
たまには包容力というもの見せよ!
座す。
〜カイジの場合〜
「あの…〜…。」
「なに?」
「TV…見えないんだけど…。」
「うん。」
伊藤家の手狭な居間にはTVとテーブルがあり、
今その空間には家主のカイジこと伊藤開司と、その恋人がいる。
はじめのうちは2人でテーブルでトランプだったり花札だったりのゲームと、他愛も無い会話を弾ませていたのだが。
何故かあるタイミングをきっかけに会話が止んで、youが胡坐を掻いているカイジの上にストン…と腰を下ろしたのだ。
いきなりのアクションにカイジは「え?え??」と不思議そうな顔と、微かな声を上げていたのだが、
そんなことはお構いなしに、youはそれから今、この瞬間まで膝の上にずーっと座しているのである。
お陰でTVも見えない。
視界に入るのは彼女の小さな背中とサラサラ流れる後ろの髪の毛だけ。
「(…よくよく見ればオレよりずっと小さいよなぁ、コイツ…まぁ、女…だしな。)」
「・・・。」
「(…腰も細ぇし…背中も…凄ぇ小さい…。)」
「・・・・・。」
「(あ、抱きしめたい。)」
そう思うや否や、youの背中にピタリと頭をくっつけ、その細い腰に腕を回して抱きついた。
一瞬、ピクリと反応して、youはカイジの行動の何故を問う。
「どうしたの、カイジ。」
「や…お前がオレの上にずっと座ってっから……。」
「うん。」
「何か、ぎゅってしたくなった。」
「ん。」
「……あれ、無反応?」
「や、カイジはあったかいね。」
「そうか?」
「ん。」
「youもあったかいよ。」
「んー…。」
カイジの言葉に悩むような声を上げると、それからyouはくすっと一つ笑みを零した。
「まぁ、合格かな。」
「は?」
「カイジは自堕落でヤル気無いし、たまにニートでギャンブル好きのマダオだからさぁ。」
「ううっ…腹立つけど、言い返せない自分が悲しい…ッツ!」
「どこまで付いていけるか、ちょっと不安だったんだよね。」
「・・・youが?」
「そう。わたしが。」
「・・・。」
それはつまり「別れる」ということを示唆しているのだと、カイジはすぐに理解した。
しかしながら、先程のyouの言葉を思い出して、ほんの僅かな希望も抱いてはいた。
それはすぐに当たっていたのだと、彼女の口からそれが告げられる…。
「結論!わたしはやっぱりカイジが好き!」
「…ありがとう。」
「単純なんだけどね、ぎゅってされたら、愛を感じた。」
「ハハッ、そりゃ単純だ。」
「カイジの大きな手が好きだし、声も、顔も。すぐ泣くけど、いざとなったら凄く男らしいとこも全部…やっぱり好きだから…。」
「すげー……愛されてんな、オレ。」
「うん、好き。」
「じゃぁさ…。」
「うん?」
「前向いてないで、こっち向いて言ってよ。」
「あー、ダメだめ!」
「何でだよ…。」
拗ねたような声色でそう言って、カイジは一層強い力でyouの背中に抱きつく。
カイジの問いに暫し沈黙を漂わせたが、恥ずかしそうに彼女は言った。
「凄く、恥ずかしいから。」
回された腕も
背中から包んでくれる身体も
男らしくて凄く好き
words from:yu-a
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