『銀と金』 平井銀二
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for『mugen-hoyo』.
相互リンク感謝作品
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おはよう おやすみ
まいにち ずっと
あなたがすきです
4分間だけキスをしよう
朝早く目覚めると、隣に銀さんが寝ていることはよくあることで。
でも、それを見て安心して二度寝をすると、次目覚めた時に一人なのはきっと、もっと多い。
では、一日中銀さんと自由に一緒にいられたことはあっただろうか?
知り合って数年。
「数えるほどしかありませんな。」
そうモゴモゴと呟きながら、youはムクリと身体を起こした。
寝ぼけ眼で隣を見れば、大好きな人。
すやすやと寝入っている銀二の顔がとても安らかで、youの顔から笑みが零れる。
まだ、夜明けには少し早く、薄暗い部屋を見渡し、目覚まし時計を確認すれば、時刻は午前5時30分をすこし回ったくらい。
いつも疲れて帰ってくる銀二を起こさないようにそっとベッドを抜け出し、着替えを済ませた。
何故か今日は日課の二度寝をせずに起き、それだけでなく早朝出掛ける彼を送り出そうと思い立ったyou。
リビングに出て、着替えの次は顔を洗い、台所で早々朝食を作り始めた。
「すごい…朝を完璧に「朝」してる私、凄い!完璧だ!」
「なーにワケの分からんことを言ってるんだ、you。」
「はっ!ぎ、銀さん!ごめんなさい、朝からうるさくて!起こしちゃいましたか?!」
「ふぁ……いや、大体いつも起きる時間と変わらない。」
「そっか…よかった!」
「しかし……珍しいないつも二度寝がアビリティのyouちゃんが。」
「むぅ!いいじゃないですか……今日はちょっと思うことがあったのですー!」
「ヘェ…気になるな。」
銀二はそう言いながらも洗面台へと向かう…。
youは朝から銀二と会話ができたことが嬉しかったようで、
その背中を見つめながらニヤニヤと締りの無い笑みを浮かべるのだった。
さて、洗顔と着替えを済ませた銀二がリビングに戻り、youの作った朝食に手を伸ばす。
(作ったと言っても、朝からそんなに凝ったものは用意できないので、トーストとハムエッグ…そして添え付けにサラダという簡単なものなのだが)
youも銀二の向かいに座り、トーストを手にとる。
手に取ったのだが、一向に食べる気配のない彼女に銀二が声を掛けた。
「どうした、you…食べないのか?」
「えっ?!あ!ううん、食べるよ?!」
「フフ…俺の顔にジャムでも付いてたか?」
「銀さん付けたのバターでしょ、からかおうったってそうはいきませんよ。」
「ハハッ、そういうワケじゃないさ。」
「んー?」
「眠たいなら寝ててもいいんだぞ、お前だって疲れてるだろ。」
「私の疲れなんて…銀さんに比べれば全然……それに、本当に今日はたまたま早起きしただけだから!」
気にしないで、と…youは笑う。
それでも少し歪んだ表情を変えない銀二を見て、youは苦笑しながらも説明を始める。
「それに…いまボーっとしてたのは…眠かったからとかじゃなくて…。」
「・・・。」
「私が作ったご飯食べてる銀さんを見ていたくって…っていうか見惚れてた…です、はい。」
「そうなのか?」
「う、うん…。」
「そうか…。」
「何か、心配させてゴメンなさい……銀さん。」
「謝ることはないだろう、が……。」
「が?」
「折角作りたてなんだろ、ボーっとしてたら冷めちまう。」
「…はいっ!」
余計な心配だったことを知り、ホッと安堵した銀二が話題を変えて笑いかける。
彼の気遣いにyouもまた笑顔で返すのだった。
朝食を終え、歯磨きを済ませれば、後は出勤するのみ…。
束の間だったが、朝から沢山銀二との時間を共有できたyouは未だ笑顔を浮かべていたのだが、
彼がネクタイを締める姿を見て、ふいに離れ離れになる孤独感を感じる。
気付けば透明な涙が頬を伝っていた。
それを見た銀二が驚くのもムリはなく、一瞬ぎょっとした表情を浮かべてyouに駆け寄る。
「どうしたんだ、you?!」
「え?」
「何で泣いてる?何処か痛いのか?!」
「え…あれ?泣いてますか、私…?」
無意識に泣いていたらしい彼女は手をそっと頬に添え、涙の跡にぺたぺたと触れた。
「何があった?」
「よく分かんない……何か急に寂しくなっちゃったから、なのかな。」
「寂しい…?」
「えーっと……珍しく朝から銀さんと一緒に居られたから…離れ難く思ったみたい。」
「みたいって…。」
「無意識にそう思ってたんだと思います、あ、でも!無意識なんで気にしないでください。」
「you…。」
「銀さんを困らせる程のものじゃ…ないと思うんで、そんな、全然重く考えないでください!」
そう言って明るく笑ったyouの身体が不意に銀二に抱きしめられる。
大きく目を開き、youは銀二の名を呼んだ。
「ぎ…んさ、ん?」
「ああもう……お前な…。」
「は、はい…。」
「どうしてそんな可愛い事を。」
「へ。」
「あのなぁ、you……無意識に思うこと程、心を支配してるものはないんだぞ?」
それはつまり、無意識に銀二に傍にいてほしいと思っているのだと。
銀二が傍にいないと寂しいのだと。
涙が出るくらい、心の中が全て銀二を想う事で占められているのだと。
そういう意味なのだと、彼は言った。
それを「重い」どころか「可愛い」などと言われれば、安堵と愛しさで涙が溢れるなんてことは言うまでもなく…。
youは銀二の背に腕を回し、スン…と鼻を啜った。
それからゆっくり身体を離し、一瞬だけ銀二は時計を見る…。
出かけるまでの時間を確認し、自分を見上げてくるyouに告げた。
「あと4分ある。」
「え・・・。」
「4分間、俺と何がしたい?」
そう尋ねる銀二の声は平静そのものだが、向かい合って伸ばす指先はyouの唇をなぞっている。
くすぐったい感覚…しかしながら支配する気持ちはやはりそれだけではなく、youは銀二の望む通りの答えを出した。
「4分間だけ……銀さんと、キスしてたい。」
「Schiavo suo, signorina.」
耳元でそう囁き、目を少しだけ赤く腫らしたyouを愛しそうに見つめた後、銀二はふっと微笑んで唇を落とした。
銀二が「明日は休みを取った」と…。
そう、笑みを浮かべて帰ってくるのはまた別のお話。
仰せのままに
私の大事なお嬢さん
"Let me see ...
「えぇっとね…
I really really love you!!"
大好き!」
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mumuさまへ
『夢幻泡影』相互ありがとうございました。
ずっと、ずっと、大好きです。
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