『無頼伝涯』 工藤涯
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それはある日のことだった
特にすることもなくて大いに暇を持て余した日
相性運認可
「涯くん涯くん、デートしようよ。」
「…今は外に出たい気分じゃない。」
「私に涯くんという素敵な恋人がいることを道行く人々に自慢させておくれ。」
「イヤだ、断る。」
「デートって、デートってだってそういうもんだよね?!」
「知らん。でもオレの考えるそれとは絶対に違うことは確かだ。」
そうハッキリキッパリズッパリと言い放った涯を恨めしげに見つめ、youはぷくっと膨れっ面を作った。
涯は畳の上で本を読んでいるので、その表情にすら気付かないのだが…。
「いいさいいさ、涯くんがそういう態度ならこっちだって…!」
「?」
「一人でサーフィンしてやる!」
うわーん!と泣き真似をしながら、youは涯の傍を離れる。
そのまま別の部屋に駆けて行き、椅子に座り、パソコンの電源を入れた。
パソコンの起動音が微かに涯のいる部屋まで届き、
彼女の言う「サーフィン」の前に「ネット」という単語が前置されることを悟る涯…。
ちょっとだけ顔を上げて、youのいなくなった部屋を見渡したが
やはり自分の感情や心境に何の変化もなく、もう一度読んでいた本に目を落とした。
それから30分程時間が経過したが、相変わらず涯は本から目を離さない…。
youもyouで、ネットサーフィンが楽しくなってきたようで、
止め処なく思いつく事柄を調べまわったり、リンクからリンクへとサイト閲覧を楽しんでいた。
更に1時間後…
それは突然の変化だった。
いきなりyouの嬌声が聞こえたかと思うと、声の主が物凄い勢いで涯の元へと駆け戻ってきたのだ。
「プルギャァアアー!!ががが涯くぅううん!!」
「?!?!」
そのままの勢いで涯の腰に抱きつくと、身構える余裕も無かった彼はyouを支えられずに共倒れる。
何が何だか分からない、というような表情を浮かべたまま
とりあえず何が起こったのかを問いかけた。
「お、おい、you…一体どうし…。」
「知ってたけどね!分かってたけどね!」
「何を。」
「涯くんと私が赤い糸で結ばれてるとか、もう歪み無い事実だけどね!」
「何を言ってるんだ。」
未だ腰に抱きついたまま、更には胸板に顔を押し付けてくるyouに冷静な声色で質問を投げかけた涯。
しかしながら、その頬は相反するように赤く染まっており、
「何を」の後に「こっ恥ずかしい」が括弧で付け加えられるのは間違い無いだろう。
涯の質問に対し、youは「待ってました!」とばかりに目を輝かせる。
「あのね!ちょっと、凄く幸せになったの!」
「・・・だから…。」
「私と涯君の相性が悪いわけないでござる!診断する必要すらなかったでござる!」
「・・・you、口調オカシイ。」
「涯くんと私、愛称ぴったりだって。」
「・・・。」
それはそれは嬉しそうにインターネットで見た相性診断の結果を語りだすyou。
やれ字画がどうの、性格がどうのと畳の上で寝転がったままで説明をしている。
確認した情報を全て伝え終えた後、youが任務をやり遂げたような清々しい顔で涯を見上げると、
彼は何とも無表情な顔でじーっとyouを見下ろしていた。
「涯くん?」
「いや、よかったな。」
「うん、よかった。」
「・・・・。」
「まだ画面残してるから、一緒に見ようよ!」
キラキラと目を輝かせて、その結果を確かめてほしいと言うyouだったが、
涯からはNO、と予想外の言葉が放たれた。
当然ショックを受けるyou…。
「涯くん?」
「いや、オレはいい。」
「WHY?!」
かなりショックを受けたような驚愕の表情で涯を見つめるyou。
しかし、それは単なる稀有に過ぎなかったのだと、涯の言葉で彼女は思い知る。
「別に今更youの気持ちを疑う事なんて無いし、オレも…多分このまま、好きだから。」
「がい…く、ん。」
「だからいいよ、別に。」
「・・・結婚しよう。」
「うん、youがもうちょっと空気読めるようになったらな。」
「分かった。」
いつの間にか、再び涯の視線は本に向けられており、youの唐突な告白を受け流す。
それでもいいと、youは暫く涯から離れる気は無いようで…。
相変わらずくっついたまま、涯の胸板に頬を摺り寄せる。
「涯くん、涯くん。」
「?」
「ありがと。」
「…こちらこそ。」
「ん。」
あと5分このままで、それからパソコンを切りに行こう。
それから、出ている画面は印刷してお守りにでもしようかと…。
本気で考えるyouなのであった。
文句無し
最高の相性です
(よしよし、これでよし。)
(何してるんだ?)
(ん、さっきの相性診断の結果をコピーしてるの。)
(何かに使うのか…?)
(お守りにするんだい!財布とかに入れて…。)
(そうか…もう、好きにすればいい。)
(あ、涯くんの分も・・。)
(要らん。)
words from:yu-a
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