『カイジ』 伊藤開司
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「働けーー!伊藤開司ーーッ!」
もう、これで何十回目だろうか?
彼女がそう言いながら俺の家に上がりこんでくるのは…。
その先の未来。
「そして、おはよーう!今日も元気にニーティングしてるの?」
「you!!…っていうかニーティング言うな。確かにニートだけど……。」
「ギャンブルでヒーヒー言ってお金をスるよりも、仕事でヒーヒー言ってお金を稼いだ方がどれだけ真っ当な人生か!
二十歳を越えて、よもやそれが分からんわけではあるまい!伊藤開司くん!」
「あのな……そんなコト、俺自身が一番分かってるよ…。」
「はぁ……毎日その台詞なんだね。もう正直聞き飽きたな……。
変わらないといけないって、分かってる?私の言ってること、ちゃんと分かってる?」
「分かってるよ……分かってるケドよ…。」
「っ……分かってないッ!」
いじけて半泣きになったカイジにyouの喝が飛ぶ。
どうやら、いつものようにからかうような態度ではなく、本気で怒っているようだ。
先ほどまではいつもと同じように冗談のように話していたのに……。
「な……you…?」
「カイジは全然分かってないッ!」
「ぇ、と……。」
泣きそうだったのはカイジのはず…。
なのに何故か今、彼女が唐突に泣き出した。
「確かにカイジは友達いないし、社交性皆無だし、たまにフリーターで最悪プーでニートだし…
…顔はまぁ良いとしても、他に類を見ない程のマダオ(まるでダメな男)っぷりだけど……ッ!!」
「え、俺、ケンカ売られてる?」
「でも…それでも私は裏切られても人のこと信じたり、いざとなったら凄い能力を発揮させたり…
カイジには素敵なトコがいっぱいあるんだって、分かってるから……知ってるから!
だから、皆に……世の中とか社会とか…にっ…カイジのこと認めてほしいのにっ!」
「……you……。」
「だから……その一歩を……ちょっとでもいい……から、踏み出してほしいのに…。」
「あ……っと…うん、うん……分かった、分かったよ……。」
肩を震わせてひたすら涙を零すyouの背中をさすって、
カイジは「ごめんな」と、何度も呟いた…。
「そう…だよな……俺、ずーっと前からyouに支えられてたんだよな……。
なのに……先延ばし先延ばしで何もしないで……最悪だよな……youを泣かせてさ…。」
「…カイジ……。」
「借金が馬鹿みたいな額あった時期は俺だけ苦しめばよかったけど……
いや、あの、実際アレきつかったし、死ぬ寸前だったからもう絶対嫌だけどさ。
今はyouが一緒だもんな。」
「ふぇ~~!!」
「……ゴメンな、youを泣かすまで気付かなかった、マジで馬鹿だー、俺……。
本当はいつも……こうやって真剣に俺を諌めたかったんだよな、you……。」
「そりゃ、自分の好きなひとが…ニートとか誰だって嫌でしょ…!」
「ご尤もです…。」
「でも、頭ごなしに叱ったり強制させて……カイジに嫌われるのは……もっと嫌だった!」
「you……ごめん……ありがと。自堕落生活はもうこれで終わり。
働いてyouと一緒に居れる時間が短くなるのは残念だけど……目先のことに囚われちゃ駄目だよな……!」
その更に先にある
君との未来のために
「そう、未来は僕らの手の中……だよな!」
「カイジ~~っ…!」
それはギャンブルではなく、自分の手で築くもの。
(そうと決まれば、早速求人情報誌を手に入れないとな!)
(ハイ、カイジ!これあげるね!)
(え、何この大量の本……教科書?)
(この日の為に用意した求人情報誌の山よ!)
(ぇ……あの涙は?あの言葉は?今日のって、計画的犯行だったの…?)
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