俺と彼女の願い【キャプ翼・日向夢】

それから数日が経った。
「ここは通すか!」
「これならどうだ!」
相手チームのDFが立ちふさがるが、俺のシュートの前にあっさり飛ばされ、そのままボールはゴールに刺さった。
左足でのシュートだが右足に負けず劣らずの威力であまり右足に負担をかけないようそっちの足を使っていた。
「さすが日向さん!しばらく見学してたとは思えないくらいだ!」
反町が俺にそう言う。見学の間もリハビリなどで軽く体を動かしており復帰した時に支障がないよう対策していた、その結果十分なプレーをすぐ行えるようになったのだ。
「日向、そろそろベンチに戻れ」
「はい」
もう数分が経過していたので監督に言われてベンチへ戻る。
(練習に戻れたとはいえ、この位じゃダメだ…、もっと多くの時間を費やさないと…)
今のままでは足りない、俺はどこか危機感を感じていた。
夕方になり、監督から夜間練習は休むように言われ今日はもう上がることにして部室で帰り支度を行う。
(数分とはいえ今の練習量じゃ足りない…ブランクの分遅れを取り戻さねえと…)
「日向くん、あなた何かあるんじゃないの?」
近くで声がしたので振り向く、マネージャーだった。
「ベンチに戻った時、難しそうな顔をしてたからそれが気になって…」
マネージャーは俺に手を伸ばす、しかし言い終わらない内に俺はその手を払いのけた。
「今の俺に構うな!!」
声を荒げてそう言い放つ、マネージャーはそれを聞いてひどく驚いた。
「あ…」
ハッと我に返る。マネージャーは呆然としてその場に立ち尽くしており何も言わなかった。俺はロッカーの方に向き直る。
(なんであんなこと言ったんだ…、言うつもりなんてなかったのに……)
後悔はすぐにやって来た、俺もそう思いながらそのまま立ち尽くしたままでいたのだった……。
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