俺と彼女の願い【キャプ翼・日向夢】

数日後、部室のソファーに座りながら俺は反町達が話している内容を聞いていた。俺の近くにはマネージャーが立っていた。
「あいつら、お前のこと話してるみたいだな」
「そうなの?」
マネージャーもサッカーが好きで、趣味は試合観戦と言っていたのを思い出す。どちらかと言えば彼女はそっちの方が専門らしい。
「確か、お前がマネージャーになった理由は…」
「その通り」
俺がマネージャーにそう聞くと、マネージャーはまだ答えてもいないのにそう言った。
その理由は以前聞いたことがあったのだ。

中学三年の時の全国大会での俺のプレーを見て感動し、このサッカー部を本当の意味で王者にしたいという理由で自ら志願してマネージャーとなったのだ。
最初の内はこんな奴がマネージャーで大丈夫なのかと彼女のことを認めていなかったが、根性はあったらしく夢のために少しずつ仕事も覚えていって俺は次第に彼女を認めていった。
俺達だけでなく監督からの評価も上がっていき、そのおかげで夏、冬の大会V2を達成することができた。
「俺達の目標でお前の夢でもあるV3、絶対果たそうぜ」
俺がそう言うと、マネージャーも力強く頷いた。
高校最後の大会も優勝して、俺達だけでなくマネージャーの夢も叶えてやりたい。そう誓うのだった。

数週間後、ギプスは外れたがまだリハビリが残っており練習は見学のままだった。
俺の足を配慮してか、リハビリに行く時間になったら若島津が同行して病院に行き、終わったら学園に戻って俺は寮で安静、若島津は部活動に戻る形となっていた。幸いにも寮の部屋は同室であるためこれは最善の選択だった。
ある日のこと。
「今日もリハビリに行くんですよね?」
「ああ、早いとこ治しとかねえとな…」
「あれ、日向くんと若島津くん」
若島津と学園の廊下を歩いていると、誰かに声をかけられた。声がした方を向いてみるとマネージャーとその友人である女子がいた。どうやら先程の声は友人の方だったらしい。
「さっき声をかけた女子、確かマネージャーの友人でしたよね」
「ああ、話には聞いていたが…」
マネージャーの友人については本人から聞いていた。マネージャーとその友人は俺達とは別のクラスであり寮の部屋も一緒である、会うのは休み時間の時にたまに会うくらいであるためあまり多くのことは知らなかった。知ってるのはマネージャーとは小学生からの仲であり彼女の影響でサッカーが好きになったとのことだった。
「あの二人も仲が良いですよね」
「言われてみれば確かに…」
前に話を聞いたのを思い出す、その時の内容から俺と若島津の様な関係なのかと感じたのだった。
俺達と彼女達は似てるんだな。そう思いながら俺は少し笑った。
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