序章
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茉莉「仗助!」
康一「こんな時、こんな状況で!承太郎さんにあれほど言われたのに!」
ツカツカと前に出て行く仗助
怒りでまた周りが見えていないらしい
「あぁ?」
仗助「今てめぇ、なんつった」
「な、なんだてめぇは?近付くな!こいつがどうなってもいいのかぁ!」
「きゃー!」
「下がれ、貴様!」
「犯人が逆上したらどうするんだ!」
「サツも下がれって言ってんだろうが!チ、チキショー!頭きた!この女に、ナイフぶち込む事に決めたぜ!うわあぁぁぁ!」
仗助「そうかい」
クレイジー・ダイヤモンドが、女性店員ごと強盗犯の体に拳を叩き込んだ
その拳は、女性の体を貫通した
そして、犯人の体をも
康一「体に穴が開いた!」
仗助「頭にきただと?そいつは俺の台詞だ!」
だが女性の体からも犯人の体からも、貫通した痕はどこにもない
康一「戻ってる。まただ」
「うわあぁぁぁ!ア、アーミーナイフが、腹の中に!な、なんで・・・!?」
犯人の体内には、先程まで手にしていたはずのナイフが入っていた
仗助「外科医に取り出してもらうんだな。刑務所病院で」
座り込んだ犯人は、警察に確保された
康一「仗助くん!」
仗助「おう、康一」
康一「大丈夫?今のは・・・」
その時、犯人の男が唸り声をあげた
口から何やら、妙な人型のものが出てきた
周りの警察官には、それが見えていない
つまりそれは、出てきた何かが
『こんな所に、俺の他に
仗助「こいつ、あの写真の!」
康一「え?」
出てきた人型のそれは地面を這い、排水口へと向かう
『これからはおめぇを見てる事にするぜ。俺はいつだってどこからか、おめぇを見てるからな』
仗助「なんだと、この野郎!」
追いかけた仗助だが、逃げられてしまう
さらには警察に取り押さえられてしまう仗助
康一と茉莉はそれを見ると苦笑する
なんとか解放してもらったのだが、仗助は少し機嫌が悪い
茉莉「解放してもらえただけ、よかったと思いなさいよ。見た目、不良なんだから」
仗助「うるせぇ」
茉莉「・・・ねぇ、仗助。私になんか隠してない?」
仗助「え?あ、いや・・・なんでもねぇよ」
茉莉「・・・・・・そう」
ならば尚の事、彼女を危険に巻き込みたくはない
そう考えた仗助は、ありのままを話す事ができなかった
自分の言う事なら、茉莉はたとえ見えていなくても信じる
だが、だからこそだ
彼女にそれを話して、巻き込んで、危険な目に遭わせたくなかった
翌日の事件が、さらに強くそう思わせた
祖父、東方良平が殺された
あの
一度捕まえたからと、油断してしまったのだ
茉莉「仗助・・・」
仗助「・・・」
茉莉「・・・・・・私、何かできる事ある?」
仗助「ねぇよ」
茉莉「そう・・・」
仗助「・・・悪ぃ。冷たい言い方した」
茉莉「気にしてない。仕方ないよ」
仗助「・・・・・・茉莉。悪ぃんだけど、しばらくうちには来ねぇでくれ」
茉莉「そう、だよね。仗助だって、たまにはひとりになりたいよね・・・でも朋子さん、親戚の人の所でしょ?ご飯どうするの?私、持って行こうか?」
仗助「いや、いい。自分でなんとかすっから」
茉莉「・・・そう」
それから3日、仗助とは顔を合わせていない
雨が降り初め、手にしていた傘をさして歩く茉莉
ふと、仗助の家の前を通る
茉莉「仗助・・・あれ?」
仗助の家の、2階の方を見上げている白いコートの男を見かけた
空条承太郎だ
茉莉「承太郎さん?」
承太郎「!?」
茉莉「何してるんですか?傘もささないで。風邪引いちゃいますよ?」
承太郎「来るな!!」
茉莉「え?」
承太郎「くそっ!」
『オラァ!』
次の瞬間、突風が茉莉を襲った
茉莉「きゃあ!?」
今回の敵、アンジェロが操る例の
承太郎はスタープラチナを出すと、
茉莉「なに?なんなの?」
承太郎〈やはり、
『チッ、失敗したか。まあいい。俺はこの時を待っていたんだ。もうこの家は俺のものだ!おめぇらはもう、雨の中、出られない!』
そう言って、人型から液体へと体を変化させた
茉莉「じょ、承太郎さん?一体何が・・・?」
承太郎「すまないが、少し大人しくしてもらう」
茉莉「え?」
なんの事かと聞く前に、茉莉の意識は遠のいた
承太郎が茉莉の首に手刀を入れ、気絶させたのだ
意識を失い、倒れる茉莉の体を支えるとそのまま抱き上げ、承太郎は家の中へと駆け込んだ
同時刻、2階にいた仗助が慌てて1階へと降りて来た
行き先は台所だ
承太郎「仗助!」
遅れて飛び込むと、そこでは水道が水を流したままとなり、鍋やヤカンの中にある水が沸騰していた
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