序章
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康一「あ、入学式!」
仗助「あ!」
茉莉げ、もうこんな時間!」
仗助「ヤベぇ。初日から遅刻したら、おふくろにどんな目に遭わされるか。ねぇ、ちょっと。話は学校終わってからきっちり聞かせてもらうッスよ。おい、康一っつうんだっけ?行こうぜ」
康一「へっ?」
仗助「急げ!」
康一「うん!」
茉莉「忙しなくてすみません」
承太郎「いや。ところで、きみの名前は?」
茉莉「え?あ、茉莉です。姫神茉莉」
仗助「おい茉莉、何やってんだ?走るぞ!」
茉莉「あ、ちょっと仗助!引っ張らないで!」
慌ただしく去って行く3人を、承太郎は無言で見送った
そして彼らの背中が見えなくなると、思考を巡らせる
承太郎〈東方仗助--妙な奴だ。それに、奴の
そこで、仗助達が去って行った方とは逆に向かい始める
先程仗助達に見せ、また回収した写真を見つめる
承太郎〈こいつが、仗助となんらかの関係がなければいいのだが・・・〉
写真をまた懐に仕舞うと、承太郎はひとりの人物を思い返す
承太郎「姫神茉莉、か・・・」
一見、彼女は普通の女子高生に思えた
だが少しだけ、妙な感覚を覚えた
承太郎〈姫神茉莉・・・あの時、彼女は
仗助にはやたら厳しく、だが優しさのあるしっかりした女
そんな印象を受けた
仗助の
スタープラチナの時も一瞬そんな気がしただけなのもあり、確証がない
承太郎「姫神茉莉・・・妙に気になる女だ」
うるさいだけで、鬱陶しい女共
承太郎にとってはそんな存在でしかない
だが姫神茉莉は、先程までの仗助に対してキャーキャー騒いで、いつの間にかいなくなっていた女達とは違った
ちなみに正確には、女達を追い払ったのは茉莉なのだが
どうやら茉莉も、ああいう女達は苦手なようだった
いや、むしろあの時はなぜか怒っていたようだが
承太郎が知る女達とは、どこか違う雰囲気の女
それもあってか、興味がゼロというわけではなかった
承太郎〈もうしばらく、様子を見てみるか・・・〉
仗助「お、康一。帰りか?」
康一「う、うん。そう」
茉莉「3人とも同じクラスだったね」
康一「うん、奇遇だね」
仗助「明日からよろしくな。じゃあな」
康一「あ、あの。仗助くん、茉莉さん!」
仗助「ん?」
校門で会った3人は、そのまま並んで歩く事に
なんでも康一は、承太郎の話が気になっているんだとか
仗助「へぇ。お前、あの承太郎って人の話聞きたいんだ?」
康一「なんか気になっちゃって。この町の事だし」
仗助「お前すげぇな。俺はいいや」
康一「どうして?」
仗助「んー・・・気にはなんだが、冷静に考えてみたらよ。隠し子とかなんとか言う奴に、あんまり関わるのよくねぇと思ってよ」
康一「え、なんで?」
仗助「まあ、なんつーか、別に今のままでうまくいってるっつーか」
康一「そっか」
茉莉「私は聞きたい」
仗助「お前はいいんだよ。すぐ首突っ込んで危ない目に遭うんだからな。大人しくしてりゃあいいんだよ」
茉莉「何よそれ!」
康一「ま、まあまあ」
その時、遠くからサイレンの音が鳴り響いてきた
振り返ると、後ろから数台のパトカーが通り過ぎる
康一「なんだろう?」
仗助「事件かなんかか?追いかけてみっか」
康一「うん」
仗助「茉莉、先帰ってろ」
茉莉「絶対に嫌!ほら、置いてくよ!」
仗助「あ、おい!待てコラ!」
結局、先に走り出してしまった茉莉を追いかける事に
3人が辿り着いたのは、あるコンビニだった
すでに人集りができているため、近付く事はできない
コンビニ強盗が女性店員を人質に取り、立てこもっているのだと
近くにいた老婆が教えてくれた
すると、犯人と人質の女性が出て来た
「動くな!ナイフを捨てろ!」
「女を放せ!」
「うるせぇ!下がれコラ!」
康一「あ、あの女の人から僕、買い物した事がある」
仗助「ありゃヤバい目してるぜ。逆上したら絶対やるって目だな」
「そこの野次馬ども、退け!車に乗んだからよ!」
康一「ヤバいよ、仗助くん。茉莉さん。下がって下がって」
仗助「あ、ああ」
「おらぁ、そこの変な頭してるガキ!」
康一「あ!」
茉莉「げ・・・」
「車から離れろって言ってるだろ!殺すぞボケ!」
康一「もしかして・・・嫌な予感・・・」
茉莉「康一くん、それ的中してるわよ・・・」
仗助「あぁ?」
康一〈やっぱりー!〉
茉莉〈やっぱり・・・〉