神の宿る国
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さくらは
俺の一番大事なひとだ
これからも、ずっと一番大事なひとだ
だから
何があっても、何をしても、絶対に死なせない
例え、さくらがおれを忘れても
絶対に
小狼「さくら!!」
モコナ「ぷう。みたいな」
小狼「【ぱち】さ・・・くら・・・」
モコナ「・・・ツっこんでくれない」
小狼の反応にしくしくと泣き出した(?)モコナを、ファイがヒョイと持ち上げて膝に置いた
ファイ「あー。目覚めたみたいだねぇ」
小狼「【ハッ】」
ガバッ
小狼「さくら!」
体を起こした小狼は、自分がサクラをしっかりと抱き締めていると気付く
ファイ「一応、吹いたんだけど。雨で濡れたから」
モコナ「【しゅたっ】モコナもふいたー!」
ファイ「寝ながらでもその子のこと、絶対離さなかったんだよ。君ー、えっと・・・」
小狼「小狼です」
ファイ「こっちは名前、長いんだー。ファイでいいよー。で、そっちの黒いのはなんて呼ぼうかー」
黒鋼「黒いのじゃねぇ!黒鋼だっ!」
ファイ「くろがね、ねー。ほいほい。くろちゃんとかー?くろりんとかー?」
黒鋼「おい、てめっ!何、膝のってんだ!」
ひとりあだ名を考え始めるファイに対し、黒鋼本人は膝に乗ってきたモコナに驚く
クスクスッ
黒鋼「あ?」
ファイ「?」
ツバキ「クスクスッ・・・あ、ごめんなさい」
ファイ「謝らなくてもいいよ。えっと、君は確かー」
ツバキ「あ。私はツバキ・・・です」
ファイ「ツバキちゃん、ね。よろしくー」
小狼〈体、氷みたいだ・・・!このままじゃ、記憶のカケラを探す前に、さくらが・・・!〉
ずぼっ
小狼「うわっ!!」
ファイ「んーーー・・・?」
ごそごそ
さわさわ
黒鋼「【冷汗】何、してんだ。てめぇ」
ツバキ〈え、何?この人、そんな趣味でもあったの?〉
一応、年上に見えたので敬語を使いはしたが、今のファイの行動に呆れたような目をする
と、言うよりはドン引きだ
だがその時、ファイは羽根を手にして見せる
ファイ「これ、記憶のカケラだねぇ。その子の」
小狼「え!?」
ファイ「君に引っ掛かってたんだよ。ひとつだけ」
小狼「あの時、飛び散った羽根だ」
フワ
小狼「これが、さくらの記憶のカケラ」
スウ
小狼「体が・・・・・・暖かくなった」
ファイ「今の羽根がなかったら、ちょっと危なかったねー」
小狼「おれの服に偶然、引っ掛かったから・・・」
ファイ「この世に偶然なんてない。って、あの魔女さんが言ってたでしょー。だからね、この羽根も、君がきっと無意識に捕まえたんだよ。その子を助けるために」
ツバキ「・・・・・・」
ファイ「なんてねー。よくわかんないんだけどねー」
小狼「えっ」
黒鋼「・・・・・・」
ファイ「けど、これからはどうやって探そうかねー、羽根。もう服にはくっついてないみたいだしねぇ」
モコナ「はーい、はいはいっ。モコナわかる!」
小狼「え?」
モコナ「今の羽根、すごく強い波動を出してる。だから、近くなったらわかる。波動をキャッチしたら、モコナこんな感じに」
めきょっ
黒鋼「げっ!」
ツバキ「【ビクッ】!?」
モコナ「なる」
ファイ「だったらいけるかもしれないねー。近くになればモコナが感知してくれるなら」
小狼「教えてもらえるかな。あの羽根が近くにあった時」
モコナ「まかしとけ!」
小狼「・・・ありがとう」
黒鋼「お前らが羽根を探そうが探すまいが勝手だがな、俺にゃあ関係ねぇぞ。俺は自分がいた世界に帰る、それだけが目的だ。お前達の事情に首を突っ込むつもりも手伝うつもりも、全くねぇ」
小狼「【コク】はい。これはおれの問題だから。迷惑かけないように気をつけます」
ファイ「あははははー。真面目なんだねぇ、小狼くんー」
黒鋼「ちっ」
小狼「?」
黒鋼「そっちはどうなんだ」
ファイ「んん?」
黒鋼「そのガキ、手伝ってやるってか?」
ファイ「んー、そうだねぇ。とりあえずオレは、元いた世界に戻らないことが一番大事なことだからなぁ。ま、命に関わらない程度のことならやるよー。他にやることもないし」
黒鋼「おい、小娘」
ツバキ「え?」
黒鋼「お前はどうなんだ」
ツバキ「わ、私は手伝ってあげたい。けど・・・」
ファイ「そういえば、ツバキちゃんも記憶がないって・・・」
ツバキ「私が覚えてるのは・・・自分の名前、父様と母様のこと、アカネのこと、アメリス国のこと、魔術と超能力のこと、それらの扱い方・・・・・・それぐらい」
ファイ「じゃあ、ツバキちゃんの記憶のカケラであるアゲハ蝶だっけ?それも探さないとね」
ツバキ「いいの?・・・です、か?」
ファイ「勿論、オレは構わないよ」
小狼「おれもです。お互い、見つかるといいですね」
ツバキ「うん・・・!」