桜の国
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パタパタパタパタ
ゴツン
パタ
サクラ「おはようございます!」
ファイ「おはよー、サクラちゃん」
サクラ「ごめんなさい、寝坊しちゃって!」
ファイ「いいんだよー。お店開ける時間、まだ決めてないし。それに、サクラちゃんはまだ本調子じゃないしねー」
サクラ「明日はちゃんと起きられるように頑張ります!」
ファイ「応援してるよー」
サクラ「モコナと小狼くんと黒鋼さんとツバキちゃんは?」
ファイ「ツバキちゃんはまだ部屋だけど、あとの3人は市役所行ったー。昨夜、また鬼児が出て。それやっつけたから、報奨金貰いにー」
サクラ「昨夜ですか?」
ファイ「うん。サクラちゃん、よく寝てたからねぇ」
サクラ「また怪我したんでしょうか」
ファイ「んー、小狼君はちみっとね。心配?」
サクラ「・・・はい。小狼くん、わたしの記憶を探すために頑張ってくれてるのに、わたし、何もできないから。それに小狼くん、時々凄く・・・独りに見えて・・・」
ファイ「・・・さすがだなぁ」
サクラ「え?」
ファイ「何もできないなんてことないよ。笑ってあげてよ。サクラちゃんの笑顔が、小狼君のごちそうだから。で、サクラちゃんのごちそうはこっちー」
コト
ファイ「お腹空いたでしょー。召し上がれ」
サクラ「ありがとうございます。いただきます」
出された朝食を一口食べ、サクラは瞳を輝かせて
サクラ「おいしいっ!」
と、素直な感想を述べた
ファイ「よかったー」
サクラ「ファイさん、すごいです!絵も上手だし、お料理も上手なんですね!」
ファイ「絵は魔法陣の要領だしー、料理は薬とか魔法具の調合と同じだしねー。でもー、小狼君もモコナも喜んでくれたんだけどー。『おっきいワンコ』がねぇ」
その頃、黒鋼が出先でくしゃみをしていたとは知らない、ファイだった
どうやら朝から甘い物を口にするのは嫌だった様子
サクラ「あの、ツバキちゃんは・・・」
ファイ「んー、起きてはいるみたいなんだけど・・・なんか、体調が良くないみたい。頭が痛いって、言ってたかなー」
サクラ「頭が、ですか?」
ファイ「うん。まあ、なんとなく原因はわかってるんだけど」
サクラ「え?」
コンコンッ
ファイ「ツバキちゃーん、入るよー」
カチャ
ツバキ「ん・・・?」
ファイ「頭はどう?まだ痛い?」
ツバキ「ちょっとはマシ」
ファイ「よかったー」
ツバキ「・・・・・・【ぼそっ】鬼児」
ファイ「ん?」
ツバキ「鬼児の出現と、私の電磁波・・・・・・なんらかの形で関係があって、反応しちゃってて、頭が痛くなってる。そう考えてるけど・・・ファイはどー思う?」
ファイ「・・・うん。オレも同感、かな」
ツバキは高レベルの電撃使いだからか、体からは常に微弱な電磁波が発生している
それは無意識で形成されているもので、ある意味では感知器のような役割も果たしている
鬼児が出現する際、その電磁波が反応する
理由はわからないが、鬼児が原因であることは間違いなかった
しかも反応が強過ぎるせいか、頭痛を起こす程になっているのが困りものだ
ファイ「んー・・・でも不思議だね」
ツバキ「何が?」
ファイ「どうして鬼児の出現に、ツバキちゃんの電磁波が反応してるのか。だって、鬼児が電気系の何かに関係してるとは思えないしー、そうも見えないからねー」
ツバキ「・・・・・・関係は、してると思う。電気の流れが、僅かだけど見えてるから」
ファイ「え?」
ツバキ「私、電流を視覚化して視ることも出来るから。で・・・」
ファイ「鬼児が現れる時、その電気の流れが見えている、と?」
ツバキ「本当に僅かに、なんだけどね。まあ、サクラの羽根や私の蝶を探すために情報収集は必要だし、その事もちょっち探ってみるつもり。この世界は電気系統の防犯設備が無さそうだから、骨が折れそうだけど」
もしこの世界に、監視カメラなどの防犯設備があれば、ツバキなら簡単に侵入できる
そしてそれを見ることも
だがそういった物が見当たらない以上、原始的なやり方で探るしかなかった
自分の足で、人に聞いて回る--
ファイ「・・・・・・無茶はしないようにね」
ツバキ「はいはい」
ファイ「じゃあ、朝ご飯食べに、下に行こうかー。サクラちゃんも心配してたよー」
ツバキ「・・・・・・心配性ね、ったく」
体を起こし、ベッドから降りる
ツバキ「そういえば、『ワンココンビ』とモコナは?」
ファイ「市役所だよー。ほら、昨夜も出たでしょー?だから報奨金貰いにね」
ツバキ「あぁ、なるほどね。じゃあ着替えちゃうから、とっとと部屋の外に--」
ファイ「【にっこり】オレ、手伝おうか?」
ツバキ「出てけぇ!!」
バチィ
サクラ「【びくっ】!?」