神の宿る国
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笙悟「みんな逃げろよ!!SET!GO!!」
ザバァッ
ドオオン
正義「小狼君ー!!ツバキさんー!!大変だ!小狼君とツバキさんが流された!探さないと!」
モコナ「2人共、いるよー」
正義「え!?」
モコナが示した方を見ると、水の中から巧断に守られている小狼とツバキが現れた
ツバキ「【ニッ】残念だったわね」
正義「・・・すごい・・・・・・外国から来たって言ってたのに・・・もう、あんなに巧断を使いこなしてる。僕も、強くなりたい。あんな風に、強く!」
ツバキ「さて、第二幕といきますか!それとも、終幕にしとく?」
笙悟「面白れぇ・・・!」
ツバキ「面白いのはこれからよ!」
ザザザ
笙悟「?」
ツバキ「砂鉄で作った剣よ。砂鉄が振動を繰り返しててチェーンソーみたいになってるから、掠っただけでもちょーっと血が出たりしちゃったりするかもねぇ」
小狼「【冷汗】えっ?」
笙悟「【冷汗】おい、何気に危なっかしい代物出すなよ」
ファイ「やっぱりツバキちゃん、ちょっと怖いねー?」
黒鋼「ちょっとどころじゃねぇだろ!?」
モコナ「チェーンソーだって!ツバキすごーい!」
正義「【冷汗】ええ、っと・・・」
ちょっと怖いどころの話ではない、と思っていたのも束の間
壊れていた阪神城の一部が更に崩壊を始め、瓦礫がまだ屋根にいたプリメーラ達に降り注ぐ
小狼「危ない!!」
プリメーラ「きゃあ!」
正義「だめだ!一人で逃げちゃ!守らなきゃ!!強くなるんだーーー!!!」
その時、なんの前触れもなく、正義の巧断が巨大化した
これには正義本人も驚き、かくーん、となって口を開けていた
ツバキ「って、デカ!?」
モコナ「【めきょっ】あった!羽根!!この巧断の中!!」
そう言ってモコナが示した巧断は、巨大化した正義の巧断だった
ツバキ「は?・・・・・・はぁ!?ざっけんじゃないわよーーー!!デカいにも程があるわ!」
と、割と本気で叫んでたツバキだったとか・・・
黒鋼「羽根はあの巧断の中って、アレにかよっ!?」
ファイ「なるほど。巧断を人捜しに使っても、モコナが反応しないわけだ。巧断は憑いた相手を守る。一番強い力を発揮するのは、守るべき相手が危機に陥った時。前にモコナが羽根の波動を感じた時も、正義君は危ない目に遭ってた。今も、崩れる城から彼を守ろうとしてる」
小狼〈さくらの羽根が、あの中にある〉
キュアッ
プリメーラ「きゃあああ!!」
正義の巧断の攻撃の反動により、更に崩れる城からプリメーラとモコナが落下する
だがそれを、笙悟が受け止めて落ちるのを防いだ
プリメーラ「笙悟君!えーーーん、こわかったよーぅ!」
笙悟「ふー、よしよし。さすがに俺もびびったよ。つか、でかいよあの巧断。ツバキの言う通り、でかいにも程があるだろ」
正義「ぼ・・・僕はもう大丈夫だから!元に戻って!」
黒鋼「どうなってんだ?あの巧断は」
ファイ「羽根の力が大き過ぎるんだなぁ。正義君、あの巧断を制御しきれてない」
正義「止まれーーー!!」
黒鋼「どうする気だ?」
小狼「さくらの羽根を取り戻します」
黒鋼「あのでかいのとどう戦うつもりだ。ヘタしたら死ぬぞ」
小狼「死にません。まだやらなきゃならないことがあるのに、死んだりしません」
ファイ「んん。ここは黒ぴーがなんとかするから、行っておいで」
黒鋼「って!俺かよ!!」
小狼「・・・・・・行ってきます」
ファイ「小狼君は強いねぇ、色んな意味で。彼にどうして炎の巧断が憑いたのか、分かる気がする」
ツバキ「・・・・・・やっぱりひとりなんて・・・」
ファイ「はいはい、ツバキちゃんはいい子でお留守番ねー」
ツバキ「でも!・・・・・・私、自分の蝶も見つけて集めなきゃいけないってわかってる。でも、私だって小狼を手伝いたい!出来ることはやるって勝手に決めたの!一度こうと決めたら、簡単に曲げたくない。諦めたくないの。だから・・・!」
ファイ「ツバキちゃん・・・」
黒鋼「・・・・・・」
トンッ
ツバキ「ッ!?」
黒鋼「いいから、お前は大人しく寝とけ」
ドサッ
ファイ「いきなり手刀はないと思うなー」
黒鋼「こうでもしなきゃ意地でも行ってるぞ、こいつは」
ファイ「・・・うん。だろうね」
黒鋼の手刀により気を失ったツバキの身体を支えながら、ファイは穏やかな笑みを浮かべて彼女を見下ろす
ファイ「ツバキちゃんって、頑固で度胸があって、言ってることもやってることも真っ直ぐで・・・・・・強い子だよね。本当は、不安でいっぱいなはずなのに」
黒鋼「・・・・・・」
ファイ「ツバキちゃんの超能力も巧断も、どうして雷なのか・・・・・・なんとなくだけど、分かった気がする」
彼女の簡単に曲がらない信念・・・
想い・・・
そして、捕らわれようとしない自然な心
それらを貫き通そうとするそれは、まるで稲妻のよう・・・
雷のように、貫くような強い決意・心をツバキは持っている
そう思える彼らは、ツバキの持つ超能力も、彼女に憑いた巧断も・・・雷であることに納得していた