神の宿る国
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ツバキ「・・・・・・ん・・・?あれ?」
窓から差し込んできている光に、ふと目を覚ました
ツバキ〈私・・・・・・蝶が戻って、眠気が来て・・・それから・・・・・・いつ布団に?〉
体を起こしながら考えていると、すでにだいぶ日が高いことに気づく
嵐「あら、おはようございます」
ツバキ「嵐さん、おはようございます。あの、あいつらは・・・?」
嵐「彼らなら、もう出掛けましたよ。よく眠っていたので、起こすのも忍びないから。と言って、あなたを起こさなかったんですけど」
ツバキ「気にせず起こしてくれればよかったのにぃ・・・」
嵐「そういえば、あなたの蝶、戻ってきたそうですね」
ツバキ「え?あ、はい」
嵐「よかったですね。これ、食べてくださいね」
ツバキ「ありがとうございます。私の蝶のこと、モコナが?」
嵐「ええ」
ツバキ「そっか・・・・・・これ食べたら、小狼達、探してみます」
嵐「気をつけて行ってくださいね」
ツバキ「はーい。いただきまーす」
ツバキ「・・・あの特徴で案外、見つかるもんね」
半分、呆れながらも阪神城へと向かう
ファイとモコナの魔力を辿っていたのだが、途中からわからなくなり、道行く人達に聞いて回ったのだ
図体のでかい黒いの
金髪青目の白いの
一緒にいる自分くらいの少年
案外、かなり目立つ3人(正確には2人)だからか、たったそれだけの特徴を伝えると、すぐに行方がわかった
ツバキ〈でもなんで阪神城?〉
到着したその時、ファイの背後から大きな鳥が姿を現した
そしてまるで、ファイの中に溶け込むようにして消える
すると、ファイの体はまるで、羽根のように軽くふわりと浮いた
小狼「飛んだ」
黒鋼「つくづくなんでもアリだな、巧断ってのは」
阪神城の上の方へと、ファイは飛んでいく
少女「むっ!飛べるなんてずるいー!あたしだってできないのに!マイ巧断ちゃん、カモーンッ♪あたしの巧断の攻撃、受けてみなさーいっ!!」
ツバキ〈マイク型の巧断?〉
少女「みんな!元気ーーー♪」
するとマイク型の巧断のメガフォンのような所から、言葉が巨大な文字として飛び出してきた
ドオオォン
小狼「ファイさん!」
ツバキ「よく見なさいよ」
小狼「え!?・・・って、ツバキ姫!?どうしてここに!?」
ツバキ「追っ掛けて来たのよ。あと、姫なんて付けなくていいから。ほらあそこ、見てみなさい」
顎をしゃくって示された場所を見ると、煙の中からファイが姿を見せた
ファイ「びっくりしたー。あれも巧断かー。本当にすごいねぇ、この国はー。モコナ喜びそうだねぇ、あの攻撃」
モコナ「すっごい、すっごーい!!!」
正義「プリメーラちゃんの巧断は特級です!気をつけてー!」
ツバキ「それで?一体全体、何がどうなってるわけ?なんで正義とモコナがあんなとこに吊るされてんよ?」
小狼「あぁ、えっと・・・それは・・・」
ざっとまとめて、小狼が簡単に説明をする
羽根を探していると、正義がやって来た
彼の巧断は、一度会った人物なら探し出すことができるらしい
今日も案内をすると名乗り出てくれたようだ
その時、物凄い速さで迫ってきた巨大な鳥のようなものに、正義とモコナが拐われ
「阪神城で待つ」という手紙を落とされた
だがそれと同時に、3人は言葉が通じなくなり
モコナが翻訳機の代わりをしていたことが判明
正義とモコナを助けるため、3人はここ阪神城へと来たのだった
阪神城の上の方にいる少女・プリメーラは、返してほしければ自分と勝負しろと言ってきたのだ
そして今、ファイが彼女と戦っている
ツバキ「ふぅん・・・・・・ってか、正義と小狼を間違えるとか、どーなのよ」
小狼「あ、あはは・・・」
ツバキ「それにしてもファイのヤツ、余裕そうね」
話している間も、プリメーラによる攻撃を避け続けているファイ
プリメーラ「なんで当たらないのよーぅ!」
ファイ「【へにゃん】当たったら痛そうだしぃ」
小狼「【キョロッキョロッ】」
黒鋼「何する気だ?」
小狼「上に登って、2人を降ろさないと!それに、ファイさんも・・・!」
黒鋼「あいつは放っておいても大丈夫だろ」
ツバキ「でしょうね」
プリメーラ「となりのカキはよくきゃくくうカキだっ!!」
黒鋼「俺も巧断で戦ったからわかる。巧断で飛べるようになったっつっても、体は元のまんまだ」
プリメーラ「ナマムギナマゴミナマタマゴッ!」
小狼「紙一重で避けているのは、ファイさん自身だってことですか?」
プリメーラ「あかまきがみあおまきがみきまきまきっ。あめんぼあかいなあいうえおっ」
黒鋼「ああ。へにゃへにゃしてやがるが、あいつ・・・戦い慣れてる」
小狼「・・・そうですね」
黒鋼「驚かねぇな」
小狼「ファイさんの何気ない身のこなしとか、あと・・・目とか見てて、なんとなく、そうかなって」
黒鋼「・・・・・・バカじゃあねぇらしいな」
小狼「でも、手助けできるならしたいです」
黒鋼「けど、甘くてガキなのは間違いねぇと」
ツバキ「ふふっ」
黒鋼「人のこと笑える立場か?」
ツバキ「?」
黒鋼「お前も似たようなもんだろ?」
ツバキ「・・・・・・」
黒鋼「無邪気に明るく振る舞って誤魔化してるかは知らんが、時折、お前の目は現実を知ってるヤツがする目になる。だからこそ甘い。捨て切れねぇんだろ?自分の甘さを」
ツバキ「・・・・・・【クスッ】さて、どうかしら」
黒鋼「・・・そうやって、他のもんまで誤魔化してんじゃねぇ」
ツバキ「え?」
プリメーラ「こうなったら、チェンジよ!!」
「「「プリメーラ!プリメーラ!」」」
ツバキ「あー、うるさい。何よ、あいつらは!」
黒鋼「・・・・・・」