アカデミー初日
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「なぁ、お前!」
準備運動していると、誰かに後ろから声をかけられた。
「え?」
振り向くと男の子と目が合った。
この子は…うちはサスケ君。確か、私の1つ下の子だ。
こう見ると、やっぱりマダラに似てるな。
「きゃー!!サスケくーん!!」
サスケ君とは、周りがきゃーきゃーうるさいからあんまり関わりたくないんだよな。
ていうか、どう考えても私に声かけたんじゃないよね。
「おい!!」
「ねぇ、マダラ、サスケ君が呼んでるけど」
隣で準備運動をしているマダラの肩をつついた。
「あ?なんだよ」
マダラはやっとサスケ君の方を向いた。
「お前、マダラって言っただろ!うちはと何か関係があんのか?」
「そんなん知らねぇよ」
「それなら俺と勝負しろ!俺が勝ったらお前のこと教えてもらう!」
「はぁ?こっちが知りてぇくらいだけど…」
マダラはめんどくさそうにため息をついた。
「まさか逃げないよな?」
「組み手の相手くらいしてやるよ」
準備運動が終わり、組み手の相手が呼ばれていく中。
「次!うちはサスケ対奈良シカマル!」
「先生!俺はマダラと勝負する!」
「はぁ?勝手なことを…」
「やったぜ。サスケと組み手とかめんどくせーからな」
シカマル君はガッツポーズをしている。
「あんた、サスケ君に勝てないだけでしょ」
「うるせー」
シカマル君はイノちゃんにそんな突っ込みをいれられている。
「でてこい、マダラ!」
「はいはい」
「全く…仕方がないな。では、始め!」
二人は対立の印を結んだ手を降ろすと、お互いに駆け寄った。
パシィッ!
…え?
「すげー!!」
「早くて見えねー!!」
みんな歓声をあげている。
確かに一見なんの変哲もない忍組み手に見えるけど…
パシィッ!
「…」
マダラの動きにどこか違和感を感じる。
まるで、全ての行動を先読みして攻撃を受け止めているかのような。
…余裕…というか。
パシィッ
「ちっ!お前…!」
サスケ君は明らかに全力をだしてる。
だけど、マダラは手を抜いてる。
それも、大人が子供を相手するかのように。
ワァァーッ!!
二人の組み手の素早さに、周りはいつになく大歓声をあげる。
「なんだ?きついか?」
「きつくねぇっ!!」
パシィッ!
マダラがサスケ君の手を受け止めた時だった。
「そこまで!」
シュンッ
二人は見合うと、和解の印を組んだ。
その後の性質変化の授業は、水遁だった。
ほとんどの生徒が泡しかだせない中、マダラは軽々と水を出してみせた。
サスケ君は、マダラをじっと見ていた。
彼は水遁が苦手らしい。性質変化は得意不得意があるし、仕方ないが。
「おぉー!すごいな、マダラ!」
マダラは全てにおいて、完璧だし優秀だ。
それなのに、全てにおいて、手抜きをしているように見えた。
「マダラは実力を隠しているよね」
「ばれてたか」
放課後、マダラとの帰り道に聞いてみれば、あっさりと白状した。
「アカデミーで実力を出すと怪しまれるから?」
「まぁ、そんなとこ。それに、強すぎるとアカデミーを飛び級させられるんだろ?飽きるまでは周りに合わせるさ」
「そう」
少なくとも来期にはマダラは上のクラスになりそうだけど。
「…俺にはお前も…」
シュタッ!
「おい、今の話聞いてたぞ!」
サスケ君が突然目の前に降りてきた。
「わぉ…サスケ君」
「マダラ!お前と組み手をした時、兄さんと組み手をしてる時と同じだった。やっぱり手を抜いてたんだな。そんな奴は初めてだぜ!」
「そうか」
マダラはサスケ君を無視して歩き出そうとした。だが、サスケ君は、マダラの服の袖を掴んだ。
「無視すんなっ!俺はお前と組み手の続きをしたい!!」
「さっきの話、聞いてたんじゃなかったのか?」
「っ!!べ、別に俺だって本気出してなかったんたからな…」
サスケ君は、そう言いつつも、語尾が弱々しくなった。
「うちは…サスケだったな」
マダラはサスケ君をじっと見た。
「そうだけど?組み手、やってくれんのか?」
「あぁ、付き合ってやる。その代わり、うちはについて教えてくれ」
「うちはについて?お前、マダラって名前だからうちはに関係あんのかと思ったけど」
「いや、全然知らねぇ」
「ふーん、そうか。なら、家に来いよ!兄さんの方が俺より詳しいし!…帰ってくればだけど」
「へぇ、兄貴がいるのか」
「あぁ!イタチ兄さん!すげー強ぇんだ!マダラよりもな!」
サスケ君、嬉しそう。
お兄さんのこと大好きなんだろうな。
「なら、お前よりお前の兄貴と組み手をしたいな!」
「な、なんだよ!お前なんかじゃ、兄さんには絶対敵わないんたからな!」
「…あのー私は…」
組手なんてどうでもいいけど、うちは一族の集落に行ってみたかったんだよね。イケメンが多いし、普段入る機会ないし。
「お前はユヅキだよな。お前も来るか?」
「うん!」