不穏な中忍試験
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「うぅ…死の森でサバイバル…しかも五日間…」
私達は木から木へと飛び移っている。
第一次試験を合格後、すぐにあんこ先生が窓を割ってやってきた。
そして今日から五日間、死の森での試験が始まった。
正直最悪だ…。
「まぁ、そうへこむなって!たかが森じゃねぇか!」
「でも巨大な虫とかヒルとか…もう考えただけで…」
「なんだ、そんなことか!」
「そんなことって!」
「巻物一つ、半日もかからないだろう」
「確かに地の書を一個奪えれば、塔に入れるんだよね」
「だけどよ、そうせかせかしてもつまんねぇ!俺、行きたいとこあんだよ!!」
タグラは、立ち止まった。
「行きたいところ?」
私とマダラも立ち止まる。
タグラは一瞬目を閉じた。
「…こっちだな、ついてこい!」
何かを感知したのだろうか。
「え?いいけど…」
こんな森で、一体どこに行きたいんだろう。
「…仕方ない。別れるわけにはいかないしな」
ザァァッ
「川だ!」
今は7月。
森の中で涼しいとは言え、川を見ればテンションがあがる。
「おう!川があるって聞いて寄りたくなったんだ」
タグラは霧隠れだし水がやっぱり好きなのかな。
「綺麗な水だね!」
「あぁ!冷てぇし!」
「本当だ!」
私も屈んで川に手をいれてみれば、ひんやりして気持ちがいい。
「マダラもどう?」
「俺はいい」
「そっか」
六年前のマダラだったら、一緒に遊んでくれそうなのにな。
「つまんねー奴だな。お前」
「ガキは遠足気分だな」
「チッ、悪ぃかよ。なんならお前は一人で巻物を奪いに行ってもいんだぜ?」
「三人で塔に着くことが条件だ、なりすましの危険がある以上、別行動はできない」
「仲間割れはご法度って思うんなら、いちいち目くじら立てないこったな」
タグラは、目を逸らした。
「まぁまぁ!」
…五日間不安になってきた。
「ユヅキ、水切りやったことあるか?」
タグラはかかんで、石を探している。
「んー、昔やってたよ」
「…お!良さそうなの見っけ!」
タグラは石を掴むと、手の上で跳ねさせた。
「タグラは水切りが得意なの?」
「あぁ、見てろよ!」
シュンッ
タグラの投げた石は、水を跳ねる。
ピチャ…チャ……ボトンッ
「…32!じゃ、次は私ー!」
ピチャ…チャ…チャ…チャ……ボトンッ
「うおっ!35回だとっ!俺だって負けなしだったんだぜ!?」
「ふふっ!私意外と得意なんだよー!」
「…」
スッ
ピチャ…チャ…チャ…チャ…チャッ…チャッ…チャッ……カタンッ
「わっ!向こう岸に届いた!」
後ろを見ればマダラが体勢を直していた。
何回かは、最早わからない。
「なっ!!」
「…試しにやってみただけだ」
「かっこつけやがって!!本当はこそこそ練習してたんだろ!?」
「お前と一緒にするな、チビ」
「…っ!!だけどお前もバカにしてた遠足気分じゃねぇーかよ!」
「なんとなくやってみたくなっただけだ」
「ふん!すぐ気分が…」
「そこまでー!仲間割れはご法度!さっき言ったばかりでしょ?」
「ちっ!」
「マダラ、コツは?」
「手のチャクラコントロール次第だな」
「えーと、こ…」
ザバッッ!!
「ハヒヒヒッ!!」
「…」
ガシッ
石を拾おうとした一瞬の隙をつかれ、川からでてきた男に捕らえられた。
男は私の背後に立ち、私の両手を掴んで首にクナイを当てている。
雨隠れか。
前方には二人の忍が降りてきて、私たちは挟まれた。
「こんな場所で遊んでるなんてよ、緊張感が足りねーんじゃねーか!?」
「ガキはとっとと…」
「緊張感?笑わせんなよ、こっちは退屈で仕方ねーから水切りしてんのによ!」
ボワンッ
捕らえられていた私の体は木に変わった。
そして、分裂すると前にいた敵二人を拘束した。
「うぐっ!!!」
「も、木遁だとっ!!?…っ!」
スッ
私は私の後ろをとっていた敵の首にクナイを当てた。
「さ、巻物をだして」
「…くっ!い、一体いつから分身と変わっていた!?」
「川に着いて少しして…気配を感じた時に。どうせ狙われるのは女の私だしね」
「…クソッ」
「巻物はどこ?」
「俺の…腰当ての中だ」
言われた通り男の腰のポーチを探れば、巻物があった。
「天だ。どうしよう?」
「一応とっておく。交換材料になるからな」
「そうだね!…これは貰うけど、恨みはないし、あなたたちは解放してあげる」
「…っ!!」
シュンッ
三人は去っていった。
「ねぇ、マダラ!水切りの時の手ってこう?」
「もう少し角度をつけた方がいい」
その後すぐ私達は水切りを再開した。
…
「ちょっと用足してくるわ」
「待て」
「あ!?なんだよシラコ!!」
「合言葉を決めておく」
「は?お前、そんなことしなくても見破れんだろっ!」
「でも私もこういう合言葉決めるとかやってみたかったんだよね!」
「…ったく!…なら早くしろよ!」
「問いは忍機。大勢の敵の騒ぎは忍びよし、静かな方に隠れ家もなし 忍には時をしることこそ大事なれ、敵のつかれと油断するとき」
「長ぇっ、おぼえらんねぇよ!ボケ!」
「なら…一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭…長き夜の遠の眠りの皆目醒め波乗り舟の音の良きかな」
「てっ!てめぇー!!わざとだろっ!?ふざけんなボケ!!」
「じゃあもっとシンプルにしようよ!」
「それでいい!早く教えてくれ!」
「胸の前で…」
「なんだ?」
「…はぁとっ!!アンコールに…ウィンクッ!!」
私はハートを胸の前で作り、ウィンクをした。
「…っ!!」
「タ、タグラ!?」
「…もう…無理そう…だ…」
ガクッ
「うあぁっ!!しっかりぃぃー!!タグラァァッーー!!」