誰の護衛?
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「…ん」
「…目が覚めたかい?」
「シスイ…先生…」
私はシスイ先生におぶられていた。
もう夕方…。
「…」
私が気絶してる間に任務は終わったのか…。
シスイさんは私を背負ったまま、木から木へと飛び移っている。
「お!!ユヅキが起きたのか!?」
「あぁ!」
「ったく、心配させやがって!」
「…ごめん、タグラ」
「謝るんじゃねー!任務は無事終わったんだしよ!」
「…え?」
てっきり花嫁は殺されてるのかと…
「…花嫁さんは無事だったんですか?」
「あぁ。林の奥で気絶させられていたが、意識を取り戻して、無事婚礼は済んだ」
「良かった…他に仲間はいなかったんですか…?」
「…いたと思うが見つけられなかった。それに、結局どこの里の忍かも分からなかった」
「そうですか…でもなんで私がいることを…」
「奴らは元々、護衛を任されるほどの優秀な忍を拐おうと狙っていたんじゃないかな…そしてユヅキに目を付けた」
「…そっか」
てことは、強い忍だってことだよね…。
不意を突かれたのもあるけど…確かにあの人の動き速くて隙がなかった。
マダラは、そんな奴を…。
「…マダラの提案があって良かった。木遁分身の有用性は、マダラが使っていたし、知っていたけど…思い付かなかった」
「…はい」
私はマダラの元に木遁分身を置いておいて、情報を共有していた。だから、マダラも飛雷神の術で一瞬で飛んできた。
「…とは言え…下劣な言葉をかけられた」
「…」
「何を言われたかまでは聞いていないが…俺たちが部屋に向かったとき、マダラの気はひどく立っていたよ」
「…」
気を失う前、マダラの瞳が赤くなっているのを見た。
怒りで瞳が写輪眼に変わったのかな。
…マダラは本当に私を大事に思ってくれてるんだな。
「マダラにとってだけでなく、俺やタグラにとってもユヅキは大切な存在なんだ。だから敵の言葉で気を病まないでほしい」
「…大丈夫です、なんとも思ってないですよ…」
あんな言葉に踊らされる私じゃない。
気持ち悪く思ったのは確かだが…。
「あ、そう言えばユヅキが六年前、木遁分身を俺に見せに来たが見破れなかったな」
「…あ、そうでしたね」
木遁分身は木遁の中で初めて取得したし、シスイさんに見破られなくなるまで凄く頑張った。
だから私の中で思い出の術だ。
…懐かしい
「また再挑戦したいところだな!」
「ふふ…私だって望むところですよ」
シュンッ
「あ…すみません、ずっと背負ってもらって…そろそろ降ります」
そう言えば、背負ってもらっていることを忘れてた。
「いや気にしないでくれ」
「でも…」
頭痛はまだあるけど、移動くらいなら全く問題ない。
「先生に背負ってもらうなんて悪いです」
マダラならともかく…。
「俺がおぶってるのは、二人がケンカになりそうだったからだよ」
「え?」
「マダラが抱えていたら、タグラが俺が運ぶ!って言い始めてね。間をとって俺がユヅキをおぶることになった」
「そうなんですか」
タグラもやっぱり優しいんだな。
マダラと張り合っただけかもしれないけど。
「シスイ、余計なこと言うなよ!」
「チビがユヅキをおぶれるわけないだろう」
「は!?てめェ、そりゃどういう意味だ!?」
「そのままの意味だ。ユヅキの方がチビよりでかいだろ」
「んなことねぇっ!同じくらいだっ!」
「はぁ」
この二人は本当に相変わらずなんだなぁ…。
にしても…
「…すみません」
「ん?」
「シスイ先生…お言葉に甘えてもいいですか?」
また眠くなってきちゃった…。
「勿論!」
薬のせいなのか、シスイ先生の背中が大きくて包容力があるからなのかわからないけど…
「安心する…」
「…それは良かった」
シスイ先生が優しく笑ったのを聞いて、私は瞳を閉じた。