誰の護衛?
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目の前では花嫁が多くのお付きの人に囲まれて鏡と向き合っている。
「…」
大名の娘か…。私だって大切に育てられてきたし、柱間様の子孫ってだけで、周りに色々持て囃されてきた方だけど…。
大名じゃもっとだろうな。
でもきっと窮屈だし、命を狙われてるし、いいことばかりじゃないよね。
「それでは御髪を失礼いたします」
なんてことを考えているうちにどんどん支度は済んでいたようだ。
あとはヘアメイクだけらしい。
花嫁は座っているだけで、手を動かしているのはお付きの人だ。
「お嬢様、終わりました」
しばらくして、お付きの人は頭を下げた。
「ご苦労様」
「やはりお嬢様はとても品に満ちていらっしゃいますね!」
「美しいとはお嬢様のためにある言葉ですわ!」
お付きの人が様々な賛辞を声にだす。
「とてもよくお似合いですね!」
私も無難な言葉を発しておいた。
「ふふ、ありがとう」
「とんでもございません!」
…ウェディングドレス、私もいつか着たいなぁ!
白無垢も大人っぽくて憧れるけど、やっぱりドレスだよね!!
「じゃあ、私は少ししたいことがあるの。あなた達は出ていてちょうだい」
「かしこまりました」
パタッ
お付きの人はぞろぞろと頭を下げ部屋を後にした。
と言っても、部屋の外にすぐ控えているだろうが。
「…」
それより…私はどうすれば良いんだろう。
私も出た方がいいのかな。でもその間に何かあったら問題だしな…。
「…すみません、私は…」
「あなたはここにいてちょうだい…私の護衛なんでしょ?」
「…かしこまりました」
気のせいかな?
今…ほくそ笑んだような…。
「少しこちらへ来なさい、お話をしましょう」
「は、はい」
私は少し花嫁に近づいた。
「ねぇ…あなたは自分を呪ったことがある?」
花嫁と目が合う。
「呪ったこと…自分の弱さを悔しいと思ったことは何度もあります」
護衛がそんなこと言うなって感じかもしれないけど。
「じゃあ生い立ちには?」
「生い立ちですか?」
「あなたはその強さから忍の神とまで呼ばれた…初代火影、柱間の子孫でしょう?」
「は、はい…。窮屈とかそういうことでしょうか?」
大名の娘なのに…なんで知ってるんだろ…。
「あなたは運命が定められているでしょう?」
「…定められている?」
「まだ分からないかしら?あなたの血はとても貴重なのよ…」
花嫁は私に近づいてきた。
「…あなたは木遁を扱う…」
「えと…お嬢様?」
「それに…若く、美しい」
「…っ!」
頬を撫でられた。
「…ククク…分かったかい?…君の運命が」
「な、何をなさ…!」
ボワンッ
「お、お嬢様!?」
花嫁の白煙に包まれた。
「…!!」
「…ククク」
男っ!?
「あ、あなた…ッグッ!!」
私は一瞬で口を抑えられ、身を掴まれた。
「…お前の血が我が里には必要だ」
「…ッグッ!!」
「暴れられると困るからな…意識を失って貰おう」
「…ッ!!」
私は口に何かを押し込まれた。
…ぐっ!!
「千手の凄まじい生命力でもこの薬は効く筈だ…少々気分は悪くなるだろうがね…」
「…ククク…少しの辛抱だよ…お嬢ちゃん」
「…ハァ…ハァ…」
頭がくらくらしてきた……助け…
「さて…運ぼ…」
スッ!
「…なッ!!」
ガッ!!
「…ッグッ!!」
トッ
「…」
男の手から離れ、倒れそうになったが、私は誰かに受け止められた。
これは…
「…マダ…ラ…」
「ウグッ…は、はなせ…ッ!!」
「…俺の問いに答えなければ殺す」
ググ
「ウグッ!!」
「…ユヅキに何をした」
マダラが男の首を片手で掴んで持ち上げている。
「…ッグ…気を失う薬を飲ませた…」
「なぜユヅキに手をだした?」
「ハァ…ハァ…血が…身体が…欲しい」
ガッ!
「…ッグッ!」
グググ
「どこの里の者だ…他に仲間は」
「…ッ…」
「死にたいか?」
「クッ…ククク…」
「…」
ドサッ
マダラが男を…放した…
「お、お前はぁっ…!!狙われ続ける運命だ。そして、身は調べつくされ死ぬまで知らぬ男の…」
ズシャッ!
ゴトッ
「…」
男の首が勢いよくはねた。
「下衆が…」
…赤く…
…………