スリーマンセル
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「お、そろそろかな!…おーい!!できたぞー!!」
カレーができあがったのは丁度お昼時だった。
「いただきまーす!」
パクッ
「っ…!!!!美味しいいぃーー!!!」
「…おおっ!!確かにうめぇ!!これがさっきのカレーか!?」
「ね!?こんなカレー初めてだよ!!」
桜茸以外は、普通のルーに、普通の具材を入れただけなのに…ビーフシチューのようなコクがある…何より香りがすごい。
松茸よりも深いのに爽やかでフルーティーで…
「うまいな」
「あぁ!桜茸もだけど、みんなで作って、一緒に食べるから美味しいんだよ」
「そうかぁ?…豚肉が焦げてなきゃなぁ…」
「それも一つのコクだよ、タグラ」
「ガキにはわからんようだがな。にしても、人参が泥臭くて千切りでなければ…」
「…チッ!」
「あ!!泥…も一つの隠し味だったりして…あはは」
「…」
二人の睨み合いがまた始まってしまった。
「…あ!ど、どうしてカレーなんですか?どうせなら香りを楽しむために炊き込みご飯とかでも!!」
「それはね…カレーってみんなで作れるし仲良くなれるかな!…って」
「…そう…ですね…」
「てめぇー、カレー食い終わったら今度こそ跪かせてやっからな!!」
「…手を抜いてやってると言うのに礼も言えねぇとはな」
「くそシラコっ!!カレーに白子いれんぞ!!」
「牛乳はお前のせいで入れられなかったがな」
「なっ!?カレーに牛乳なんて入れたら生臭ぇだけだ!!!」
「人参は泥臭い」
「…て、テメェーッ!!皿を置きやがれ…!!ぼっこぼこに…」
「…はぁー」
「タグラ、今日の試験に無事合格したら渡そうと思っていたものだ。受け取ってくれ」
シスイ先生は、片付けが終わった後、タグラに声をかけた。
「…」
木の葉の額当て…。
タグラはどんな気持ちなんだろう。
「…ふん」
パシッ
「…額に付けるのは癪だからな」
タグラはそれを受け取ると、腕に巻いた。
「仮のものだ。木の葉の里にいる間だけのものと思っていい」
「…仮のもの」
私は、タグラに木の葉の仲間になって欲しいと思う。だけど言えない。
タグラを傷つけるだけかもしれないから。
「では、ユヅキ。試験が終わったら話すと言っていたことを…」
「…俺から伝える」
「え?」
なんでタグラが?
「俺は…」
「…三尾の人柱力だ」
「じ、人柱力っ!?」
「…」
シスイ先生は黙っている。
「お前達と違って、隠したりしたくねぇ」
お前達と違って?
「…伝えようとしたのは俺のことだろ?」
「あぁ」
「だが、アンタじゃどうせ、自分達に都合のいいことしか話さねぇ。その前に俺が話す」
「…そうか」
「タグラ…」
まだシスイ先生のことを信用してないんだ…。
「…俺のクソ親父は、霧隠れの里の四代目水影で三尾の人柱力だったヤグラだ」
「…!」
血霧の里を治める…水影…。
「…な、なんで今はタグラに三尾が!?」
「…マダラが親父から三尾を抜いて俺に入れたからだ」
「え!?」
マダラが半端なく強いことは勿論感じていた。
だけど、尾獣を封印することもできるなんて。
「そして…三尾を抜かれたことで親父は死んだ」
「…!!」
「…」
マダラは、黙っている。
「…あんなクソ親父でも一応俺の親だった…。なのにこいつらは三尾を抜いて俺に入れた理由を話そうとしねぇ…」
「…」
私も何も言えない。
「…タグラ、これだけは伝えておく。三尾を抜いてタグラに封印することはヤグラさんから頼まれた」
「ふざけんじゃねぇッ!!そんなの信用できねぇッ!!なんで親父がそんなことを頼むッ!?」
「…すまない」
「っ!!…なんで俺に真相を話そうとしねぇんだッ!!…俺を木の葉の駒として使いたいだけだろッ!!」
「…それは違う」
「違くねぇッ!!…俺はお前たちから力ずくでも聞き出してやるからな!!」
「…」
マダラにケンカを売るのが、まさかこんなに重い理由だったなんて…。
「…まぁいい。おい、ユヅキ。俺がお前に話したのは、お前を信用したからだ。ユヅキがどっちにつくかはわからねぇがな」
「わ、私は!!どっちにつくもないよ…!私はこの班でやってきたい…!」
「…もういい。今日は帰るぜ。…じゃあな」
シュンッ
「…」