スリーマンセル
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「じゃんけーんぽん!!」
負けたのは…シスイ先生である。
「へへっ!やったぜ!!」
「シスイ先生…すみませんっ!」
「…いいんだ。俺で…良かった…」
シスイ先生は、そう言いつつも目が死んでいる。
「あ、あの…私も半分…」
「…ユヅキにはじゃがいもを頼んだ。マダラとタグラじゃ芽が不安だ…」
「それは確かに…」
二人じゃ不安すぎる。
「…フゥー」
でもシスイ先生も不安なんだけど…
「…頑張ってください…玉ねぎ」
「…うぉぉぉっ!!」
タッタッタッタッ!!
シスイ先生は、勢いよく玉ねぎを刻み始めた。
「…」
あ、目がうるうるして…。
「…えと…本当に大丈夫ですか?」
「…あぁ!あと2つ!…あと2つ…!!」
シスイ先生は、しゃがんだり立ったりを繰り返しながら玉ねぎを切っている。
「…ううっ…あと1つと半分…」
「…ふふっ」
シスイ先生には悪いけど、なんかそんな先生が可愛く見えて、私は思わず笑ってしまった。
「おい、ユヅキ!見ろよ、俺の包丁さば…」
「…えっ!!ちょ!!ストップ!!」
「な、なんだよ!?」
「なんで千切りにしてるのっ!?まだ皮剥いてないし!!…しかも泥ついてない!?洗った!?」
「細かくするだけじゃねぇのかよ!?」
「だからってカレーに千切りはな…って焦げくさっ!マダラ!火が強すぎ!豚肉焦げてる!!」
「…そうか?」
「早く取り出して!」
「…」
「…料理の試験じゃなくて良かったよ…本当に…」
「…うぉぉぉっ!!」
「って先生はまだ切っていたんですかっ!?」
パシィ!!
「…」
カレーを煮込んでいる間に、マダラとタグラは組手を始めている。
組手と言っても、タグラがマダラに殴りかかって始まったケンカのようなものなんだけど。なんか罵り合ってるみたいだし。それにしても…
「…タグラも強いなー」
ケンカだからなのか分からないけど、マダラは、サスケの時よりも実力をだしている気がする。
「…二人をまとめられそうかい?」
シスイ先生は、カレーをかき混ぜている。
目のヒリヒリはやっと元に戻ったらしい。
「…タグラって、強がってるけど、中身は子供みたいで純粋なんだなって分かったんです。だから、私がまとめなくても、根は優しいマダラと、理解し合えるんじゃないかと思います」
「…そうか。確かに、ユヅキの言う通りだな」
シスイ先生は、二人を見た。
「…」
私ができることは、二人の足を引っ張らないことだ。
「…でも、ユヅキがいないと理解し合おうとすらしないんじゃないかな」
「そう…ですかね?」
「そもそも、この班ができたのだって、ユヅキが3つ目の茸を探しに行くと言ったからだ」
「でも、マダラは試験の目的を知っていたし…」
「あぁ。だけど、言い出さなかっただろうね」
「でも!そしたらマダラだって…」
「スリーマンセルをこのメンバーでやるのは無理だと判断するんじゃないかな」
「…えっ!!」
「マダラはユヅキを信頼していたと思うけどね」
「…もし、3つ目の茸を探さなかったらどうなっていたんですか?」
「マダラはともかく…ユヅキとタグラはアカデミー送りになる」
「…そっか」
せっかくのスリーマンセルが、解散、それに私達はアカデミー送り。
そんなことにならず本当に良かった。
「…あの、シスイ先生。タグラが昨日言ってた、真相って…」
「…」
「…シスイ先生?」
「…極秘任務の話になってしまう。ごめん、伝えることができなくて」
「い、いえ!!全然大丈夫です!!」
ずっと気になってる。タグラと任務にどんな関係があるのか。
でもそれは…私だけが知らない。
「…」
シスイ先生は俯いている。
私に罪悪感なんて、感じなくていいのに。
「…あ!試験て、他の班も同じなんですか?」
「えっと…チームワークを計る試験であればなんでもいいらしいから、内容は違うよ。俺はカカシ先生にアドバイスをもらったんだけどね」
「へぇー!カカシ先生…ナルトたちの班か!でも、それなら安心しました!」
「アカデミーの友達かい?」
「はい!みんな仲間思いだから!」
「そうか!頼もしい代になりそうだ!」
「はい!…あ、そういえば先生の好きなものとか嫌いなもの、夢を聞いてませんでした!教えてください!!」
「そうだなぁー!好きなものは…」