闇の中へ
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「…」
マダラは、眉をピクリと動かした。
『え』
本物のうちはマダラの…
「…!!」
イタチさんとシスイ先生は、呆然としている。
「…小僧…お前は何を知っている」
「…お前こそなんでうちはマダラの眼を知ってんだ」
「…」
「…」
お互いに向き合い、動かない。
「…埒が明かんな。お互い腹の探りあいだ」
沈黙を破ったのは面の男だ。
「…無駄なことはするなよ」
マダラの瞳が鋭く光を放っている。
「…そうだな。ならいい、互いの質問に答えていくのはどうだ?」
「…勘違いすんな、俺とお前は対等じゃねぇ」
「…なんだと?」
「さっき、お前の身体に種を植え付けた。変な真似をすりゃ、すぐにお前を殺す」
「…木遁まで使えるか」
「それがどうした!!」
「お前…輪廻眼は開眼していないのか?」
「輪廻眼?なんのことだ!?」
「本当に何も知らぬようだな…記憶喪失は嘘ではないか…。ならば六道の力は輪廻眼発現の前兆といったところか…」
「てめぇ!俺の問いに答えやがれ!」
「…輪廻眼は写輪眼の行き着く先だ」
「…なんだと?」
「…にしてもやつの差し金か?…俺には隠していたか…」
「おい…奴とは誰だ!」
「…」
「答えろ!」
「…うちはマダラだ」
「…!うちはマダラはお前ではなかったのか!?」
イタチさんは驚いた。
「イタチ、どういうことだ?」
「…こいつは俺にうちはマダラの名を名乗っていた」
「…意味がわからねぇ」
「俺はマダラの複製体と言ったところだ。…が、個としての意識は持ち合わせている」
「複製体?お前とうちはマダラは何の関係がある?」
「俺はマダラに造られた存在だ。もちろん奴とは会っていた」
「…造られた?」
「だが…お前はマダラを知らんようだな。それなのになぜその眼を持ち…木遁を使う…?」
「俺の質問に答えろ!何のためにお前は造られた?お前とうちはマダラは何を企んでやがる?」
「…俺は複製体故に、今はマダラの意志により言えることに制限がある。だが、ある計画があるとだけ言っておこう。この世界を作り変えるほどのな」
「世界を作り変える…!?何の話だ!!」
「…お前が俺について来るならば、自ずとうちはマダラのことも、計画のことも知ることになる…。それにお前は記憶喪失なのだろう?己自身のことを知りたくはないか?」
「…」
「俺と共に来い、マダラ」
「…お前はダンゾウと共にうちはの虐殺を企んでいたな」
「…なんだとッ!?」
イタチさんは、驚いた顔をしている。
「…知っていたか」
「そんな奴、信用できねぇ!」
「…まぁいい。今の俺ではお前を強引に連れ帰ることはできなさそうだな」
「…余裕ぶってるけどよ、俺はいつでもお前を殺せるんだぞ」
「そうか…クク… 」
「せっかくだ…今すぐ殺してやろうか?」
「お前は俺を殺せば後悔することになるぞ」
「…お前の口車にはのんねぇよ」
「お前はまだ何も知らないからだ。計画のことも、うちはマダラのことも、自身のことも」
「…」
マダラは面の男を睨んでいる。
「…まぁいい、今日のところは引き上げるとしよう」
「…待て」
「なんだ?」
「今後…俺の仲間、里、うちはに手をだせば、すぐにお前の身体は木に貫かれる。覚えておけ」
「ふん…。イタチ、お前はどうする」
「…」
イタチさんは立ち上がった。
「おい、イタチ。変なことは考えるな」
「…ッ…イタチ…」
「…マダラ。シスイを助けてくれて本当に感謝している。お前にはどれ程の恩があることか」
「聞いてんのか?」
「シスイ、マダラ。里をうちはを、そして弟サスケを。俺が外からなら、二人は内から守ってほしい」
「お前は一人で背負おうとしすぎだ!!おい!イタチ!!」
「…行くぞ」
シュンッ!
「シスイ…またな」
イタチさんはシスイさんに笑いかけた。
「イタ…チ…」
シュンッ
『イタチさん…』
その途端、見えていた景色が黒く渦を巻くように縮んでいって…
ズズズッ
「…っ!!」
目の前には、マダラがいた。
今の…マダラだ。
「どうだ?」
マダラの表情はいつもと同じで落ち着いている。
「…一番は…あいつが嫌な奴だって思った!」
「フフ、そうだな…。まぁ、ユヅキには奴に近づいて欲しくないから伝えていなかったわけだしな」
「そっか」
マダラらしいな。
「…マダラは奴をどうするの?」
「しばらくは様子を見る」
「宿り木の術でいつでも殺せるなら、今じゃなくてもいいもんね」
「…いや。宿り木の術は、範囲に限りがある上に、奴はもう種を取り除いたかもしれない」
「えぇ!!そうなのっ!?」
「だから、これから里を襲う可能性はある」
「…そっか」
計画とか言ってたけど、その計画のためにうちは虐殺もしようとしてたのかな…。
「なんであろうと、周りを巻き込むなんて!」
「…ユヅキ。奴をもし見かけても一人では絶対に近づくな」
「うん、分かってる」
マダラと眼があった。瞳は赤く輝いている。
相変わらず綺麗な瞳…それに強くて…。
あ、そう言えば…
「…奴が、うちはマダラの本物の永遠の万華鏡写輪眼って…」
「…ユヅキ。俺の次の記憶を見せる」
「え!?…うん!!」
「…」
マダラの赤い瞳が再びグルリと回った。
ズズズッ