捧げ物
夢小説設定
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夕食のあとで、凜華と高遠はソファに座ってテレビを見ていた。
「この映画は私が17の時に見ましてね。ヨーロッパでは随分人気があったんですよ」
「そうなんですか~…」
高遠の話を聞いて、改めてテレビに耳を傾ける。
ホラー系の映画で、確かに人気がありそうだな、と思った。
「……」
ただ、やっぱり海外ホラーだけあってたまにグロい。それでもって、ひたすら怖い。
嫌いではないが、それなりにビビる場面はあった。
「っ……」
「ふふ、面白いですね」
どこが!今は普通ビビるところよ!と叫んでやりたかったが、そこはぐっとこらえる。
「…、いっ!」
次の瞬間、突然出てきたゾンビに凜華はつい隣に座っている高遠の手を強く握った。
「おやおや、そんなに怖かったですか?」
「…グロいし怖いしそんな中余裕で見てる高遠さんには腹立つし」
「酷い言われようですね」
「でも」
少しだけ言葉と握った手に力を入れて話を続ける。
「…逃げなくなったから、許します」
「……あぁ」
この手のことですか、と微笑む。
「あれは、最初の頃は仕方なかったんですよ」
「仕方なくてもあれは酷かったですよ!かなり傷付いたんですから」
「でも今は慣れたんですから、それで良しとしてくださいよ」
「もう…」
凜華はまだ繋いでいる手を自分の方へ引き寄せた。
「凜華?」
「──あったかい」
もう片方の手で高遠の手を覆う。
「凜華…」
「…高遠さんの手は、綺麗ですよ」
「……」
「私、高遠さんの手、好きですから」
だからもう汚れてるから、と言って逃げないでくださいね。
「ありがとう、凜華」
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こんばんは、如月です。
渡海リオ様キリリク完成しました~!
高遠さんは今まで凜華さんには触れてなかったんですよね。
自分の手は血で汚れてるってことで。
でも凜華さんのお陰もあって、今ではちゃんと手を繋いでくれます。
そんな設定でした。
キリリクしてくださった渡海リオ様と、読んでくださった貴女に感謝を。
2013/10/15
1:47一部手直し
如月凜華
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