明智健悟
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「えーと…これがポーンでこれがナイト…」
薄暗い部屋の中で凜華の声だけが響く。
「動き方は…「私の部屋で何をしているんですか、凜華」うひゃあ!」
突然現れた部屋の主に驚く凜華。
「け、健悟さん、おかえりなさい。今日は早いんですね」
「ただいま、凜華。今日はクリスマスですから。しかし明かりもつけずにチェスとは…。どういった風の吹き回しですか?貴女確か初心者ですよね?」
明智の容赦ない質問攻めが始まった。
「う…。それが、今度チェス大会があってそれに強制参加なんです」
「ほう」
「それぞれ一人ずつに罰ゲームがあって、私は負けたら…その…」
「?罰ゲームは何ですか、凜華」
「………文化祭で来たメイド服を来て撮影会…、です」
暫しの沈黙。
凜華は耐えられなくなって口を開こうとした時だった。
眼鏡のズレを直し明智が口をゆっくりと開いた。
「ならば私が直々に教えましょう」
今この人は何と言った?
一瞬のフリーズの後に口を開く。
「えっ…、仕事で疲れてるでしょう?大丈夫ですよ、むしろ休んでください」
「では少し休んだあとに一緒にやりましょう。凜華にそんな真似させたくはないですし。───しかし、懐かしいですね」
しばらくやってないんです、と言いながらシュル、とネクタイを外し、Yシャツのボタンを外す。
凜華は明智の綺麗な横顔と、これから露になるであろう身体につい見入ってしまった。
「…女性が見るものではありませんよ、凜華」
「!すっ、すみませんっ」
慌てて部屋を出て行こうとする凜華を引き寄せ、ベッドに押し倒した。
「────それとも、凜華は私の部屋でこういうことがしたかったんですか?」
息がかかる程の近距離。
皆間見る明智の男の本能の行動に、心拍数が上がる。
「フフ…冗談ですよ。いくら男だからと言ってもまだ理性はあります」
そう言ってゆっくりと凜華から離れ、ベッドから降りて着替え始めた。
「(まだって…。じゃあいつか理性がなくなるってことだよ、ね…?)」
ベッドの上で寝返りを打ちながら考える。
「さて、仮眠をとるとしましょうか」
ギシ、とベッドが軋む音がして、明智がベッドに上がって横になり、凜華を抱き締めた。
「ぅえ!?健悟さんまさか……」
「離しませんよ、凜華…。せっかくのクリスマスですが、何かをするより貴女を抱き締めていたいです。…仕事が2日も続いて会えなかったのもありますからね」
「そ、んな風に囁かれたら抵抗できないじゃないですか…!」
顔を赤く染める。
それを見た明智は微笑んで更に凜華を抱き締めた。
「分かっててやったんですよ」
「むー………仕方ないですね。仮眠なんだから、少しだけですよ?でないと夜眠れなくなりますから。それにチェスも教えてほしいですし」
そっと明智の胸にすがりつく。
「おや、夜は眠れなくてもいいんじゃないですか?」
「っ健悟さん!!」
慌てて体を起こし、怒り気味の口調でたしなめる。
「冗談です。素直で可愛いですね、凜華は。…さぁ、おいで」
ゆっくりと腕を引かれ、再び明智の胸の中へ。
「…おやすみなさい、健悟さん。変なことしないでくださいよ」
か細い声ででも明智には聞こえるように。
「随分と信用がないですねぇ。安心しなさい、何もしないから。─おやすみ、凜華…」
明智も優しいトーンで呟き、二人は仮眠という短めの眠りについた。
外はまだ雪の積もらない、寒いだけのクリスマス。
クリスマスにほしいのはあなただけ。
2013/10/13
13:59大幅修正
2018/4/3
8:21一部修正
如月凜華